プライオリティパスが使いたいのに使えない入室拒否リスク 4選(ラウンジ営業時間と利用可能時間、空き状況によるラウンジ入室拒否、利用航空会社による制限、アライバルラウンジ利用の可否)

新幹線など他の交通手段に比べても、実際の出発時間の前に余裕を持って空港に到着しなくてはいけない飛行機。

そうした事情もあって、空港での待ち時間の過ごし方は旅行自体の快適性を左右するポイントの1つにもなることも。

この傾向はチェックインや保安検査など、国内線利用でも必須の通常の搭乗準備に、出国審査も追加される国際線の利用ではより強くなります。

空港での待ち時間を快適にするプライオリティパスとその落とし穴

そうした時に頼りになる存在の1つがプライオリティパス。

全世界の主要空港に設置されたラウンジと提携し、それらを束ねた独自のネットワークを構築することで、利用者にはラウンジアクセスを提供できるため、結果、空港での待ち時間をより快適なものにするサービスを提供しています。

ただし、このプライオリティパスも全く落とし穴やリスクがないサービスなのかと言うと実はそんなことはなく、せっかくプライオリティパスで利用できるはずのラウンジを訪れても入室できなかったり、入室自体が拒否されるリスクも。

そのリスクは大きく分けて

  • ラウンジ営業時間と利用可能時間による利用不可
  • 空き状況によるラウンジ入室拒否
  • 利用航空会社による制限
  • アライバルラウンジ利用の可否

という4つ。

ラウンジ営業時間と利用可能時間による利用不可

プライオリティパスで利用可能なラウンジだからといって、その営業時間が空港の営業時間と完全に同じというわけではないことも意外に注意しなくてはいけないポイントです。

実際、ラウンジによっては運営している航空会社の運航便が設定されていない時間帯はラウンジの営業を休止し、その後営業を再開することもあります。

この具体例としては関西空港にある大韓航空運営のKAL BUSINESS CLASS LOUNGEが

月・火・木・金・土:

  • 午前7時~午後2時、午後3時30分~午後7時15分

水:

  • 午前7時~午後2時、午後3時30分~午後7時50分

日:

  • 午前7時~午後2時、午後3時30分~午後7時35分

となっていて、分かりやすいかもしれません。

 

ただし、ラウンジ自体が営業している時間帯だからといって、必ずプライオリティパスでの入室が可能なのかというと、それは別問題。

実際、ラウンジによっては、ラウンジ内の混雑を緩和する目的なのか、営業時間の中でもさらにプライオリティパスなどのラウンジ会員カードの受付が可能な時間帯を別途設定していることもあり、そうした時間帯には入室が拒否されるのは避けられません。

上の写真はニューヨークのJFK空港にあるエールフランスラウンジの受付カウンターで撮影した注意事項ですが、午後1時30分から午後11時までの時間帯は毎日プライオリティパスの利用が制限されてしまっているという内容が案内されていました。

空き状況によるラウンジ入室拒否

プライオリティパスを利用する時に、最大の要注意ポイントやリスクとして忘れてはいけないのが、混雑による入室拒否。

実際、ラウンジ自体の広さや空港内に用意されたプライオリティパス対象ラウンジの数によっては、発生する可能性がかなり低いラウンジも存在する一方、ラウンジによっては特定の曜日や時間帯には日常的に入室拒否が行なわれることもあるため、高確率で入室できないラウンジも存在しています。

この場合、プライオリティパスのサービス自体が必ずしもラウンジアクセスを保証するものではないという制限が設定されている以上、入室拒否が行なわれたラウンジはもちろん、プライオリティパスからもお詫びや代替ラウンジへの案内、クーポンなどの提供もなし。

結果、快適にラウンジ内で出発までの時間を過ごすつもりが全く期待はずれの待ち時間の過ごし方になってしまいます。

ちなみに、航空会社がビジネスクラス以上の利用者や上級会員を対象に提供しているラウンジサービスでは、満室時に代替ラウンジへの案内やそれが不可の時には喫茶や食事などに利用できるクーポンなどが提供されるのとはかなり対照的に感じるはず。

利用航空会社による制限

ラウンジの営業時間内で、さらにプライオリティパスの利用制限時間でもなく、混雑による入室拒否が行なわれていないからといって、それでも必ずラウンジが利用できるとは限らないのがプライオリティパスの難しさ。

というのも、ラウンジによっては、利用する航空会社による制限を設けていることもあり、それ以外の航空会社利用時には、例えプライオリティパスを提示しても入室を拒否されてしまいます。

具体的には、アシアナ航空が運営するアシアナラウンジが分かりやすく、2018年1月1日からアシアナ航空が運航するフライト利用者以外は入室拒否されるという制限が追加されるようになりました。

この種の制限は、利用する航空会社や利用するクラスを問わずにラウンジを利用できるのが魅力のプライオリティパスの持つ特長から大きく外れたものと感じますから、こうした改悪が他のラウンジにも浸透してほしくはないですね。

アライバルラウンジ利用の可否

これまでに見てきた3つの入室拒否リスクは、プライオリティパス公式サイトのラウンジ情報内である程度の確認は可能になっているため、利用直前のタイミングでそれらの情報を確認することである程度の回避は可能になっています。

しかし、そうしたプライオリティパス公式サイトのラウンジ情報でも案内されていないことの1つが、アライバルラウンジとして空港到着時のラウンジ利用の可否。

これについては、直接ラウンジに問い合わせたり、運営元のプライオリティパスに問い合わせる必要があるのですが、問い合わせてしっかりと確認したとしても、その後もラウンジ利用のルールは頻繁に変更される可能性があるのはなかなかの難点。

しかも、その変化を公式サイト上などからうかがい知ることはできない以上、アライバルラウンジ利用について万全を期すのであれば、利用が近づく度の確認が必要になってしまいます。

この部分はプライオリティパス側による、今後のより一層の詳しい情報提供に期待したい部分ですね。

まとめ

搭乗券と一緒に提示さえすれば当然のように利用対象のラウンジに入室できて、そこでのサービス提供を受けられると考えてしまうプライオリティパス。

しかし、ラウンジの方針や利用する時間帯、空き状況などによっては、想像以上に容易に入室拒否が行なわれ、サービスを利用できないケースが存在するの事実です。

とは言え、大半の入室拒否になる理由はあらかじめプライオリティパス公式サイトのラウンジ情報をしっかり確認することである程度の回避は可能。

そのため、有効利用できたなら便利なプライオリティパスだからこそ、油断のない確認作業がとても重要だと、私自身も気をつけるようにしています。

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