S7航空エコノミークラス搭乗記 S7 6271便 ウラジオストク-ソウル・インチョン(ワンワールド上級会員ステイタス活用での無料サービス、チェックインと機内持ち込み手荷物10kgの重量制限、ウラジオストク空港ラウンジ、S7航空エコノミークラス機内食)

JALも加盟する航空連合の1つ、ワンワールド。

その構成メンバーのS7航空(エスセブンこうくう、S7 Airlines)は、

  • モスクワ
  • ノヴォシビルスク
  • イルクーツク
  • チェリャビンスク
  • ハバロフスク
  • ウラジオストク

などの広大なロシアに広がる各都市を拠点とし、かつてはシベリア航空と呼ばれたロシアの航空会社です。

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ワンワールドの上級会員ステイタスが活かせるS7航空エコノミークラス

JALが販売を行う国際線を利用する時は基本的に問題ないものの、それ以外の航空会社が販売を行う国際線を利用する時に注意しなくてはいけないことの1つが各種サービスの有料提供です。

というのも、JALの国際線では当然のように無料で利用できる、

  • 事前座席指定
  • 預入荷物の利用
  • 機内食
  • アルコールを中心とした飲み物

などサービスが、別の航空会社では追加負担が必要なサービスとして設定されていることもあるため、海外の航空会社を利用する時には確実に確認しておきたいポイントの1つになっています。

実際、こうした傾向やサービスとしての厳密さは、LCCはもちろん、そのLCCと競合する環境にある大手航空会社でも多く見られるのですが、ロシア内外の航空会社と苛烈な競争をしているS7航空もその例外ではありません。

ただし、S7航空で忘れてはいけないのは、競合するLCCと同じような料金体系に基づいてサービスを提供している一面はあるものの、ワンワールドに加盟しているという事実。

そのため、利用者がワンワールドの上級会員ステイタスを保有している場合、

  • 事前座席指定(希望する座席により近距離国際線では約600円~約2,000円)
  • 預入荷物の利用(近距離国際線では1個につき約3,600円)

といった、通常は有料になるサービスも無料で利用することが可能です。

ちなみに、上級会員ステイタスはファーストクラスやビジネスクラスなどの上位クラス利用時に提供されるサービスの一部を、エコノミークラス利用時でも提供してもらえるという特長から、エコノミークラス利用時にほど効果が発揮される種類のものですが、同じエコノミークラス利用時でも、特にS7航空のように、LCCと競合している航空会社のエコノミークラス利用時にはその効果の大きさをはっきりと実感できるはず。

ワンワールドステイタスを活用したS7航空事前座席指定

このように通常は数百円から数千円の追加負担が必要な、

  • 事前座席指定
  • 預入荷物の利用

といったサービスも無料での利用が可能になるワンワールドの上級会員ステイタスですが、預入荷物については事前の準備の必要なく、空港でのチェックイン手続きのみで完結する一方、事前座席指定だけは予約を完了した後に別途手続きが必要になるのは少しだけ要注意です。

なぜなら、S7航空の国際線の事前座席指定では、予約時やS7航空ホームページの予約確認画面などで、正しくワンワールドのステイタスを反映するために会員番号等を入力しても、無料での事前座席指定サービス利用ができないという制限があるから。

そのため、S7航空のカスタマーサービスなどにコンタクトし、ワンワールドステイタスを根拠とした無料の事前座席指定をリクエストする必要があるということを意味します。

ただし、そうなるとネックになるのは、S7航空には日本語対応のカスタマーサービスが用意されていないため、基本的には海外にあるS7航空の拠点に国際電話をかけ、英語での対応が必要になることかもしれません。

とは言え、ワンワールドのステイタスによる無料の事前座席指定に関しては、S7航空のホームページの最下端部分にあるコンタクトフォーム(Contact form)から英語でのリクエストを贈ることで問題なく手続きは可能。

また、リクエストの手続き自体もそれほど時間を要するものではないのも嬉しい部分です。

そのため、ワンワールドのステイタスを保有していて、S7航空の国際線の予約を完了した方は、実際に搭乗する前までの下ごしらえや事前準備の一環として、無料での事前座席指定のリクエストを完了してしまうのが本当におすすめです。

JALやワンワールドの上級会員ステイタスでS7航空の事前座席指定を無料で利用する方法(JALもANAも直行便運航&注目の極東ロシア、ロシア電子ビザ入出国の注意点、有料が基本のS7航空座席指定、国際電話 VS コンタクトフォーム、手続完了までの必要時間)

ウラジオストク空港でのS7航空のチェックイン

我が家でそんなS7航空を利用する機会になったのがロシア極東地域の空の玄関口、ウラジオストク空港を出発するソウル・インチョン空港までの国際線。

S7航空にとって、このウラジオストク空港は、

  • イルクーツク(IKT)
  • ハバロフスク(KHV)
  • クラスノヤルスク・イェメリャノヴォ(KJA)
  • マガダン・ソコル(GDX)
  • ノヴォシビルスク・トルマチョーヴォ(OVB)
  • ペトロパブロフスク・カムチャツキー・エリゾヴォ(PKC)
  • ヤクーツク(YKS)
  • ユジノサハリンスク(UUS)

といったロシア国内の主要都市とウラジオストク空港を結ぶ国内線に加え、

  • 東京・成田(NRT)
  • ソウル(ICN)
  • 北京(PEK)
  • 上海(PVG)
  • 台北(TPE)
  • 香港(HKG)
  • ベトナム・カムラン(CXR)
  • バンコク(BKK)

といった東南アジアまでを目的地とする中距離国際線も運航されている重要な拠点空港の1つなのは間違いありません。

ただし、ウラジオストク空港自体はとてもシンプルでコンパクトな印象を感じさせる空港で、空港ターミナルの近くに用意されている駐車場も立体駐車場ではなく、屋外駐車場。

ターミナルも国際線と国内線を1つのターミナルで担当する方式が採用されています。

とは言え、複数のターミナルを擁する大空港とは異なり、どのターミナルに向かうべきなのか迷うこともなく、スムーズに搭乗手続きを進められることに好印象を感じる方も多いはずです。

もちろん、チェックインの手続きを行うのは国際線利用者用の「INTERNATIONAL CHECK-IN」のカウンター。

S7航空のチェックインカウンターの上には、今現在チェックインの手続きを受け付けている便の情報が表示され、我が家が手続きを行った時にはちょうど出発時間の近い、

  • S7 6281便:ウラジオストク発-東京・成田行き 13:15発
  • S7 6271便:ウラジオストク発-ソウル・インチョン行き 13:35発

の2便の手続きが受付可能な状態になっていました。

ちなみに、少なくともウラジオストク空港のS7航空のチェックインカウンターでは、

  • ビジネスクラス利用者
  • S7航空の上級会員ステイタス保有者
  • JALを含めたワンワールドの上級会員ステイタス保有者

などを対象とした優先チェックインサービスの提供はなく、それほど長くはないとは言え、順番列に並ぶ必要があるのはステイタスのありがたさを感じる機会の1つになるかもしれません。

このように本来はワンワールドとして加盟する各社で統一されているはずのサービスが、後述するように優先搭乗や預入荷物の優先返却などの場面で提供されないのは、S7航空利用時に少し残念に感じる部分です。


S7航空の機内持ち込み手荷物の重量制限とチェック方法

S7航空の利用では、預入荷物が基本的に有料となることと同様に、特に気をつけなくてはいけない制限の1つが機内持ち込み手荷物の10kgの制限の存在です。

なぜならS7航空の国際線の運航では、

  • 預入荷物の利用で必要な追加の料金負担の回避目的で、機内持ち込み手荷物のみでの搭乗を希望する利用者が多い
  • 預入荷物に切り替えてもらうことでの機内持ち込み手荷物の分量削減を目指し、S7航空側もチェックインカウンターでの機内持ち込み手荷物の計量がしっかり行われる
  • 軽量をクリアした機内持ち込み手荷物には、専用のタグが取り付けられ、搭乗ゲートでの再チェックに備えることになる

というような状況にあるから。

つまり、S7航空をお得に利用するのであれば、うっかり機内持ち込み手荷物の重量が10kgを超えてしまうことがないように気をつける必要があるということですね。

特に、JALの利用では、機内持ち込み手荷物は10kgまでという制限はあるものの、機内持ち込み手荷物が計量されることが一般的ではないことに加え、仮に計量され、そこで超過が確認できた場合でも、預入荷物として無料で預けることが可能な以上、実質的に10kgの重量超過による追加負担が問題になることはありませんから、S7航空の利用では機内持ち込み手荷物に対する考え方を切り替えの必要な方もいらっしゃるはず。

一方で、ワンワールドの上級会員ステイタスを保有している場合、通常は1個から有料の預入荷物も、1個のみですが無料での利用が可能ですから、機内持ち込み手荷物で10kgの重量制限を超えてしまいそうな時などは、100mlを超える液体物を持ち運びたい時と同様に、最初から預入荷物の利用を考えるのもおすすめです。

ちなみに、ワンワールドの上級会員ステイタスでの預入荷物の無料利用は、事前座席指定のようにあらかじめ申し込みの手続きを行う必要はなく、出発当日にS7航空のチェックインカウンターでステイタスカードなどを提示した上で、預入荷物をカウンター横のベルトコンベアーに乗せるのみ。

後は問題なく無料分の預入荷物としての登録が行われることになります。

そうして預入荷物の手続きが完了した後は、それとは別に行われる、機内持ち込み手荷物の計量です。

こうした形で行われているS7航空の機内持ち込み手荷物の重量確認ですが、10kgの重量制限がネックになりそうな利用者はあらかじめ、

  • 重量確認の行われる前に、荷物から財布やタブレット,スマートフォンなどの小さい体積で重いもの(密度の高いもの)を取り出しておく
  • あらかじめ取り出したものは上着や軽量の不要な身の回りの品に区分される小さなバッグに入れて身につけたりして、チェックイン手続きの間、機内持ち込み手荷物とは別にする

といった対策を当然のように行っている様子がチェックインカウンターで並んでいる短い間にかなりの頻度で見かけました。

ちなみに、身の回りの品に区分されるバッグの目安としては、iPad miniなどのコンパクトなタブレットの影にすっかり隠れるような小さなバッグをイメージすると良いかもしれません。

一方で、あとちょっとのところで重量制限をオーバーしてしまっている利用者に対しては、S7航空のチェックインカウンターのスタッフの方からも同様の対策やテクニックが案内されているようで、大慌てで簡単な荷物整理を行う利用者の姿も同様にチェックインカウンターの前で確認できるはずです。

また、順番待ちの列に並んでいる間に、周囲の利用者を何気なく観察した限り、10kgの重量制限と言っても、10kgを1gでも超過してしまうとその時点で強制的に預入荷物扱いになってしまうわけではなく、10%程度のゆとりは設けられているようでした。

実際、10kgの制限に対し、11kg未満であれば問題なしとして扱われている様子を何例も目にしましたから。

もちろん、S7航空の公表するルールでは機内持ち込み手荷物の重量は10kgまでとされている以上、その時その時の担当する地上係員によってはその条件が厳密に適用されるリスクもあるのですが、意外に現実的で納得感も感じるゆるさのようなものを感じる制限という印象を感じたのも事実です。

S7航空の機内持ち込み手荷物10kg制限の実際と対策、ワンワールドの上級会員ステイタスでのお得な優遇(極東ロシアを拠点の1つにするS7航空、しっかり確認される機内持ち込み手荷物の10kg重量制限、重量確認通過テクニック、ワンワールド上級会員向けの特典内容)

ウラジオストク空港での保安検査~出国手続きとラウンジへのアクセス

チェックインカウンターでの手続きが完了した後は、保安検査やロシアからの出国審査を受けることになるのですが、少し迷うことになるのは国際線の利用者はどこに向かって進むべきなのかということかもしれません。

というのも、ウラジオストク空港には上の写真のような「Departures」の案内板しかなく、この時点での案内に国際線と国内線の区別が特にないから。

とは言え、ウラジオストク空港の場合、保安検査までは国内線と共通の経路を利用し、保安検査終了後に別々の道に分かれるという運用が行われているため、「Departures」の案内に従ってターミナルの中央部分にあるエスカレーターなどで2階の出発口まで進むだけで大丈夫です。

途中、カフェやレストラン、土産物店などが並ぶ通路を通るのですが、その中には北海道の札幌に拠点を置くROYCE(ロイズ)もコンパクトな店舗ながら営業している様子も。

これらのお店が並ぶ通路の一番奥には保安検査場の入り口。

そこで保安検査を終えると、国際線利用者は国内線利用者とは別の専用のチェックポイントで搭乗券とパスポートのチェックを受けた上で、出国審査のブースが並ぶエリアに到着します。

出国審査自体は比較的しっかりとパスポートの渡航履歴や印刷済みの電子ビザの内容がチェックされるのですが、入国の時よりは格段にスムーズで、特に問題や手間を感じることなく通過できるはずです。

ちなみに、出国審査に向かう際のチェックポイントでは、係員の方から唐突に現金の所持金額を問われ、少し驚いてしまうことも。

ただし、その場で素直に日本円での換算金額を伝えると、実際に財布の中身などを確認されることもなくすぐに通してくれるため、問題はありません。

出国審査をクリアした先に広がるのはウォッカを代表とするスピリッツの国、ロシアらしさを感じさせるアルコール中心の免税店。

そして、出国審査場の出口を背に下状態で、滑走路を目の前に、左右へと広がる搭乗ゲート前の待合スペース。

この制限エリアの待合スペース内には、

  • カフェ
  • バー
  • レストラン
  • 土産物店
  • トイレ

なども用意されているのですが、シンプルでコンパクトな印象のウラジオストク空港らしく、必要最低限でそれほど充実したものではないのは少しだけ要注意。

こうした制限エリアを滑走路に向かって右側に進んだ先に用意されているのが、ウラジオストク空港唯一のラウンジ、PRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)。

ちなみに、このPRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)は国際線の3番ゲートの目の前に立地しているラウンジですから、進む向きに迷った時には3番ゲートの案内を参考にすると問題はないはずです。

PRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)の入室条件とサービス内容

こうして訪れることになるウラジオストク空港の制限エリア内のPRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)ですが、特定の航空会社が運営するラウンジというわけではなく、共用ラウンジとしての特色を強く感じさせるラウンジに仕上がっています。

そのため、

  • ラウンジと提携している航空会社のビジネスクラス利用者
  • ラウンジと提携している航空会社の上級会員ステイタス保有者
  • プライオリティパス保有者

など、様々な条件で利用できるのも特長の1つです。

実際、ワンワールド、スターアライアンス、スカイチームの異なるアライアンスに加盟する航空会社のビジネスクラス利用者や上級会員ステイタス保有者はもちろん、LCCのビジネスクラス利用者、さらには、利用航空会社を問わず、エコノミークラスでの搭乗でもプライオリティパスを保有している利用者まで、多岐に渡っています。

ちなみに、少なくともS7航空のエコノミークラス利用者が、上級会員ステイタスでPRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)に入室する場合、基本的にS7航空のチェックインカウンターでスタッフの方に手渡されたラウンジインビテーションカード(LOUNGE INVITATION)の提示が必要になっています。

これは、このPRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)を利用する航空会社が多岐に渡り、しかも、それぞれの搭乗券上での上級会員ステイタスの表記がばらばらなため、ラウンジスタッフの方にとってもとっさの判別が難しいことを考えると自然なことかもしれませんね。

ラウンジ内は比較的ゆったりとしたスペースが確保され、混雑時でも無理なく移動できるのは好印象。

ソファなどもやや無骨な印象のデザインながらしっかりとした座り心地を提供してくれるものが採用されていました。

ラウンジ内にはラウンジ利用者専用のトイレも用意。

子供連れの利用者への対応として、子供用の椅子やおもちゃがたっぷり用意されたキッズルームも完備されているのも面白いと感じたポイントです。

国際線のラウンジとなると、気になるのは料理や飲み物ですが、このPRIMORYE LOUNGE(プライモリ ラウンジ)では、ややシンプルな印象を感じるかもしれません。

ホットミールも用意されているものの、白米のご飯やお粥、パスタに温かいスープ。

コールドミールとしては、各種サラダ。

そこに簡単なパンやスイーツ、フルーツなどが続きます。

飲み物については、ペットボトル入りのミネラルウォーターやフルーツジュース、各種お茶などが用意。

それ以外のアルコールやエナジードリンクを中心とした一部のソフトドリンクなどは基本的に有料での提供。

もちろん、ロシアからの帰国前に残ったロシア通貨のルーブルを利用するチャンスの1つと言えるものの、それでも料理を含めた全体的なラインナップには寂しさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ウラジオストク空港プライオリティパス対応JAL&S7航空指定ラウンジ、PRIMORYE LOUNGE(ウラジオストク空港でのチェックインから出国審査まで、制限エリアとラウンジまでのアクセス、入室条件とラウンジインビテーション、ラウンジ内の料理と飲み物)

S7航空 S7 6271便の搭乗

この日のS7航空のS7 6271便はウラジオストク空港の3番搭乗ゲートからの出発。

また、ウラジオストク空港の国際線ターミナルには、合計3つの搭乗ゲートが用意されているのみとシンプルで、S7 6271便よりもひと足早い13時15分に出発する、東京・成田行きのS7 6281便は2番搭乗ゲートを利用。

そうした影響もあって、この時間帯の制限エリア内はS7航空利用者が特に多く見られたのが印象的でした。

S7 6271便の定刻の出発は13:35に対し、予定されている搭乗開始時刻は13:15。

ただし、搭乗開始時刻20分前の12:55には搭乗ゲート前に利用者が並び始め、長い長い列が作り出されました。

前述の通り、S7航空はワンワールドに加盟する航空会社で、しかも国際線の運航ですから、ビジネスクラス利用者や上級会員ステイタス保有者を対象とした優先搭乗が行われることを期待したのですが、13:00頃に搭乗手続きを担当するS7航空の地上係員の方が搭乗ゲートに到着しても、優先搭乗用の列を作ることはなし。

予定よりも8分ほど早い13:07には、あらかじめ搭乗ゲート前の列に並んだ順番での一斉搭乗が開始されることになったのは、これまでのワンワールドに加盟する航空会社の利用経験の中でも、私にとってなかなか衝撃的なものでした。

搭乗ゲートを通過し機内に向かうためには、まず階段やエレベーターを利用してボーディングブリッジを目指す必要があります。

ボーディングブリッジの窓からはこれから搭乗するエアバス社のA320neoと呼ばれる飛行機が間近に確認可能。

このS7 6271便で利用されるA320neoは、

  • ビジネスクラス8席とエコノミークラス156席の2クラス構成
  • ファーストクラスとプレミアムエコノミーの搭載はなし

という構成の機材で、機内の通路も1本のみと、大手の航空会社が運航するジェット機の中でも小型に分類されるものです。

S7航空 S7 6271便の機内インテリアと離陸

機内前方には通路を挟んで2-2の配列のビジネスクラスが2列分合計8席。

続いて3列目から28列までは、通路を挟んで3-3の配列のエコノミークラスが合計156席搭載されていました。

ちなみに、エコノミークラスの中でも、

  • 3列目(ビジネスクラス最後列のすぐ後ろでエコノミークラス最前列バルクヘッド)
  • 10列目(リクライニング不可の非常口席)
  • 11列目(リクライニング可能な非常口席)

については、足元に広いスペースの確保されたエクストラスペースシート(extra space seat)として、近距離国際線の事前座席指定でも最も高額となる約2,000円の追加負担が必要な席として用意されています。

とは言え、前述の通り、ワンワールドの上級ステイタスを保有している場合、無料での事前座席指定が利用可能なのはもちろん、このエクストラスペースシートも無料での指定対象になっていますから、我が家でも3列目のシートを無料で事前に指定し、利用することができたのはやはり嬉しかった部分の1つです。

通常は追加の費用負担が必要なエクストラスペースシートだけあって、実際に座ってみても足元のスペースはかなりゆったりとしていて快適そのもの。

A320neo自体が2014年に運用を開始された新しい飛行機ということもあって、このS7航空S7 6271便で利用されている機材もなかなかきれいな状態を維持していて、心地よいのも好印象です。

また、シートポケットには、安全のしおりと共に、S7航空作成の機内誌も用意され、興味を惹かれる内容が充実しているのか、意外に多くの方が手にとって読みふけっていました。

ロシア語と英語で記載された機内誌の中身を確認していくと、S7航空の上級会員ステイタスサービス、S7プライオリティ(S7 Priority)に関する説明のページも。

上級会員向けのサービス内容としては、珍しいものはなく一般的なものの、上級会員ステイタスの到達や維持の難易度などについては、S7航空側の事情やそれに対する工夫が見られるなど、私自身、なかなか興味深く読み進めてしまいました。

ちなみに、預入荷物が基本的に有料での利用となるS7航空のエコノミークラスでは、頭上の荷物入れはほぼ満杯状態になってしまうため、できるだけ早いタイミングで機内に入らないと実際に座る座席とはとても離れたとんでもない場所に荷物を機内持ち込みした荷物を収納することになるのでかなり要注意です。

飛行機のドアが閉じられるドアクローズは13:33。

飛行機が後ろ向きに進み始め、実際の出発時間としても記録されるプッシュバックが開始されたのが13:36。

定刻の13:35に対し、わずか1分の遅れですから、S7航空側が予定より7分も早いタイミングで搭乗を開始した効果が感じられますね。

ウラジオストク空港内の誘導路を移動し、実際に滑走路からの離陸を開始したのは13:45。

飛行が安定し、シートベルトサインが消灯したのは13:56のことでした。


S7航空 近距離国際線エコノミークラスの機内サービスと機内食

シートベルトサインが消えると、ビジネスクラスとエコノミークラスの間を隔てるカーテンが閉ざされ、機材サービスが開始されます。

ちなみに、後で発覚することになるのですが、この日のS7 6271便のビジネスクラス利用者は0人で、8席あるビジネスクラスの座席はすべて空席での運航だったのですが、そういった状況でもしっかりとエコノミークラスとの間のカーテンを閉じるということは、航空会社側のけじめとして重要なのかもしれませんね。

実際に手を拭くためのウェットティッシュが配られて機内サービスが開始されたのが14:05。

客室乗務員の方が、機内食を提供するために利用者1人1人に飲み物とサンドイッチについて希望する種類を尋ねていきます。

これらの機内食のサービスはアルコール以外の飲み物と標準的な機内食として提供されるサンドイッチを選択する限り、エコノミークラスの利用者でも無料で楽しむことが可能です。

気になるサンドイッチの味の種類は、

  • チキン
  • チーズ

の2種類だったのですが、我が家も利用したエクストラスペースシート周囲の旅慣れた印象を感じさせる他の利用者のサンドイッチの注文は、チキン一択だったことから、郷に入れば郷に従えの精神(?)で素直にチキンを選択。

どうやらこの選択はアタリだったようで、ジューシーでフレッシュな印象のサンドイッチが楽しめて満足でした。

また、飲み物についても、我が家の周囲の座席に座っていらっしゃる偉大な先人の方々(?)の選択を尊重し、そのまま同じ紅茶をレモン入りで注文したのですが、こちらもとても上品な味わいで楽しめたのがとても印象に残りました。

一方で、食事を終えた後の機内食のパッケージやコップなどのゴミを回収する際のカートには、食べかけで残されたと思われるチーズ味のサンドイッチが大量に積み上げられ、収納されている様子が容易に確認できましたから、次にS7航空を利用する機会で、チキンとチーズのサンドイッチのどちらかを選択しなくてはいけない時にも、間違うことなくチキン味を選択しようと心に決める重要なきっかけになったのも事実です。

そうして機内食の片付けが行われたのは14:37。

全体的にゆったりと機内での軽食を楽しむ時間が確保されていたと感じています。

S7航空 S7 6271便の着陸

再び、シートベルトサインがオンになり点灯したのは、14:52。

そして、ソウル・インチョン空港に着陸したのは15:27。

飛行機のドアが開かれるドアオープンは15:36。

ちなみに、予定されていた定刻の到着時刻は15:00ですから、30分以上の遅延ということになります。

また、アジアでも大きな規模を誇るものの、その一方で様々な事情での遅延が発生するリスクも併せ持っているソウル・インチョン空港ですから、そこに向かうS7航空S7 6271便を利用する時には、機内食の片付けが終わった後のタイミングなどで念のためトイレを済ませておくのも安心かもしれませんね。

S7航空での預入荷物の優先返却特典

こうしてソウル・インチョン空港に到着したS7航空のS7 6271便ですが、空港到着後に忘れてはいけないのは、韓国への入国審査とその後の預入荷物のピックアップです。

韓国への入国審査は基本的に日本のパスポート保有者に対しては、とても緩やかな印象を感じさせるもので、仮にロシアから韓国への入国でも特に問題はないはずです。

その一方で、驚くことになったのは、預入荷物のピックアップでした。

というのも、出発地のウラジオストク空港でワンワールドの上級会員ステイタス保有者向けの優先返却用タグ、プライオリティタグ(PRIORITY TAG)をすべての預入荷物にしっかりと添付してもらったにも関わらず、我が家の荷物がベルトコンベアーを流れてきたのは返却街の荷物が残り数個の荷物となった最後の方のタイミング。

ベルトコンベアーが動き出し、預入荷物が流れてきても、その早く返却された荷物のいずれにもプライオリティタグが貼り付けられていない状況を確認して、とても嫌な予感は感じていたものの、その予感は的中することになってしまいました。

ウラジオストク空港の搭乗ゲートで、通常は提供されるはずの優先搭乗が当たり前のように自然にカットされている時点で、なんだか変だなと感じていたのですが、まさか預入荷物の優先的な返却も、実際にはサービス提供対象外というのは、想定を超えていたのも正直な部分です。

そのため、優先的な預入荷物の返却を当てにして、S7航空からの時間的な余裕が少ないタイトな乗継を計画する場合、S7航空運航便の遅延発生と合わせて、困ったことになるリスクも考えられるため、少し注意が必要かもしれないと感じています。

まとめ

ロシアの主要都市を拠点としながら、ワンワールドに加盟する航空会社の1つ、S7航空。

様々なサービスを有料で提供している関係で、JALを含めたワンワールドの上級会員ステイタスを保有している利用者にとっては、そうした有料サービスが無料で利用できるようになるなど、想像以上にメリットを実感できる航空会社なのは間違いありません。

もちろん、ワンワールドに加盟する航空会社で提供されるスタンダードなサービスと言えるはずの、優先搭乗や預入荷物の優先返却といった特典がなぜか提供されないといった残念ポイントは存在しているものの、全体的なお得度や満足感はなかなか良好。

そのため、私自身、電子ビザの適用開始で、格段にアクセスが容易になったウラジオストクなどのロシア極東地域を再び訪れる際には選択肢に加えたいなかなか面白い航空会社と感じているのも正直な部分です。

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