世界でも有数の観光地として知られるフランスの首都パリ。
その空の玄関口として知られるシャルル・ド・ゴール空港は長距離の国際線を中心としながらも、パリとヨーロッパ各地の主要都市とを結ぶ路線も運航されているため、ヨーロッパ周遊でも活躍する重要な空港の1つです。
目次
シャルル・ド・ゴール空港近くのリーズナブルなホテルを活用するメリット
そんなシャルル・ド・ゴール空港の近くには、乗継での滞在を考えている利用者を主な対象としたエアポートホテルが多く用意されています。
確かにエアポートホテルとしては、やや高額な宿泊費が必要な一方で、シャルル・ド・ゴール空港のターミナル内に隣接している利便性の高いホテルが目立っているのも事実です。
しかし、実際にはそうしたホテルだけではなく、利用者の予算と希望するサービス品質に合わせて想像以上にリーズナブルなホテルも選べるようになっています。
特に、シャルル・ド・ゴール空港のターミナルとホテル間を送迎のために無料で運行されているシャトルバスを利用してアクセスするホテルの場合、空港とホテル間の移動の手間や時間は必要なものの、まずまずのサービスでなかなかリーズナブルな宿泊費の滞在も十分可能。
実際、我が家でも、数時間から十時間程度のホテルでの滞在を前提とした、
- シャルル・ド・ゴール空港からの早朝から午前に出発する便を利用する時
- 夜遅い時間帯にシャルル・ド・ゴール空港に到着する便を利用する時
などの宿泊では、パリ市内のホテルを利用するのではなく、あえてシャルル・ド・ゴール空港近くにあるリーズナブルなホテルを選ぶなど、メリハリをつけることも。
また、リーズナブルに宿泊できるメリット以外にも、
- パリ市内とシャルル・ド・ゴール空港を結ぶ高速道路は朝や夕方などの特定の時間帯に混雑し、通常の2倍程度の時間を要することすらある
- パリ市内での深夜や早朝の時間帯の観光客の移動は治安的にも回避するのが安心
といったリスク回避目的でも積極的に利用してみるのもおすすめと言えるかもしれません。
ホテルシャトルバス乗り場があるのはターミナル2とターミナル3
シャルル・ド・ゴール空港の周辺ホテルへ向かうための無料のシャトルバスが発着するバス乗り場は、ターミナル2のフランス国鉄駅(Gare SNCF)5階部分とターミナル3の到着階にあります。
そのため、ターミナル1を発着する、
- ANA
- アシアナ航空
- エバー航空
- ルフトハンザ航空
- マレーシア航空
- カタール航空
- タイ航空
- ターキッシュエアラインズ
- ユナイテッド航空
などの航空会社を利用してシャルル・ド・ゴール空港に空港に到着した場合には、まず最初にターミナル2かターミナル3に、無料で利用可能なCDGVALという自動運転モノレールで移動する必要があるのは要注意ですね。
逆に、フランス国鉄駅のあるターミナル2を発着する、
- JAL(ターミナル2E)
- エールフランス(ターミナル2C、ターミナル2D、ターミナル2E、ターミナル2F、ターミナル2G)
- アメリカン航空(ターミナル2A)
- ブリティッシュエアウェイズ(ターミナル2A)
- キャセイパシフィック航空(ターミナル2A)
- エティハド航空(ターミナル2A、ターミナル2C)
- イージージェット(ターミナル2B)
- エミレーツ航空(ターミナル2C)
- フィンエアー(ターミナル2D)
- アエロフロート航空(ターミナル2E)
- アエロメヒコ航空(ターミナル2E)
- 中国東方航空(ターミナル2E)
- デルタ航空(ターミナル2E)
- 大韓航空(ターミナル2E)
などの航空会社を利用してシャルル・ド・ゴール空港に到着した場合には、CDGVALなどを利用してターミナル間を移動する必要はありませんから、そのまま空港内の案内に従ってバス乗り場に向かうことになります。
迷わずホテルシャトルバス乗り場を見つけるために注目したい案内表示
ターミナル2からホテル行きの送迎シャトルバスを利用する場合、空港内に用意された案内板を頼りに、乗り場のあるフランス国鉄駅(Gare SNCF)5階部分に向かうことになります。
上の写真の案内板では、オレンジ糸で塗られた部分に書かれている「Hotels」、つまり「空港周辺のホテル」というのが追いかけるべき部分ですが、この「Hotels」という案内が全ての案内板に記載されていないのが難点。
その結果、「Hotels」という部分だけを追いかけていると進むべき方向を見失って空港内を迷ってしまうリスクも考えられます。
そういったことを回避するために活用したいのが、
- 「Gare SNCF」
- 「RAilway Station」
- 「Paris par Train」
- 「Paris by Train」
- 「CDGVAL」
- 「Airport Shuttle」
- 「Consigne a bagages」
- 「Left Luggage」
などのシャトルバス乗り場の近くにある設備や施設の案内。
というのも、ホテルのシャトルバスの乗り場は、フランス国鉄の駅の上(5階部分)にあるので、「Gare SNCF」や「Railway Station」、「Paris par Train」、「Paris by Train」などのいずれもフランス国鉄駅を示す案内に従った場合も迷わず正しい方向に進めるから。
また、ターミナル間の移動用モノレールのCDGVAL乗り場(CDGVAL Airport Shuttle)や手荷物預かり所(Left Luggage)も目的地の近くに向かうという意味では同様に活用できるのも嬉しい部分です。
シャルル・ド・ゴール空港のホテル送迎シャトルバスの乗り場への移動方法
では、具体的にJALやエールフランスでターミナル2に到着した場合、どのようにしてホテルのシャトルバス乗り場に移動するのかというと、到着ホールを左側に進むことから始まります。
すると進行方向右側には、上の写真のような観光案内所(Tourism Information)のブースが見えてくるので、それを確認後、どんどん進みます。
ちなみに、この観光案内所では、パリでの美術館・博物館観光に便利なミュージアムパスも、クレジットカードもスムーズに利用可能な状態で定価販売されていて、しかも英語もスムーズに通じるため、パリ市内到着前の購入場所としてはとてもおすすめです。
その先には「Hotels」という案内が記載された案内板が見えてきますから、この道で間違っていないと安心できるはず。
どんどん進んだ先にある突き当りのエスカレーターで1階分だけ上の階に上がります。
エスカレーターを利用した後は、そのまま正面にある通路を動く歩道などを利用しながら、これまたどんどん進みます。
歩く速さや通路の混雑具合に左右されるものの、5分~10分程度歩くことになるのですが、人間サイズではなく、巨大な飛行機サイズで作られた空港のターミナルとターミナルの間を徒歩で移動している以上、仕方のない部分ですね。
急に進行方向右側に電光掲示板などが設置されたスペースが見えてきたのなら、目的地はもうすぐですから右に進みます。
すると、
- 「CDGVAL」
- 「Airport Shuttle」
- 「Consigne a bagages」
- 「Left Luggage」
- 「Hotels」
といった案内が書かれた案内板が見つかります。
この時、間違って多くの人が利用している下の階に向かうエスカレーターなどの方向に進んでしまうと、今回の目的地ではないフランス国鉄の駅に進んでしまうので要注意。
案内板を参考にそのまま真っすぐ進むと、上の写真のような階段が見えてくるのですが、ここまで到達できたなら、ほとんどゴールしたようなもの。
写真に写っている階段やその近くのエレベーターで1階分上(5階部分)に向かいます。
ちなみに、エレベーターはそれぞれが少し離れた位置関係で2基用意されているのですが、そのうちの1つは下の階に位置するフランス国鉄駅のフロアからスーツケースを持って最短距離で移動する旅行者で特に混雑していますから、そういった時は無理をせず、もう一方の少し離れた位置にあるエレベーターを利用したり、荷物の持ち運びが大きな負担でなければ、思い切って階段を利用するのもおすすめです。
エレベーターや階段を利用してたどり着くのが上の写真に写っているバス乗り場です。
シャルル・ド・ゴール空港のホテル送迎シャトルバスの乗り場の調べ方
このバス乗り場には1番線と2番線という合計2つの乗り場が用意され、それぞれ様々なバスが発着していきます。
そうなると、まず最初に気になるのは、
- どのバスに乗ると目的のホテルに向かうことができるのか?
- 目的のバスは何番線から出発するのか?
といった疑問かもしれません。
とはいえ、これらの疑問はしっかりと用意されている案内板を確認することであっさり解決可能です。
実際の案内板を見てみると、
1番線:
- ホテル行きシャトルバスのブラックライン(Ligne Black、Black Line)
- ホテル行きシャトルバスのピンクライン(Ligne Pink、Pink Line)
- ホテル行きシャトルバスのブルーライン(Ligne Blue、Blue Line)
- パリ市内行の夜間運行バス N140、N143(Bus de nuit、Night Bus)
- ターミナル間無料シャトルバス(Navette terminaux、Terminal Shuttele)
2番線:
- 1番線利用ホテル以外のホテル行きシャトルバス
- パリ郊外経由パリ市内行きの昼間運行バス(Paris par banlieue、Paris via Suburb)
というように目的地毎に2つの乗り場へと割り振られていることが分かります。
また、ホテル行きのシャトルバスについても、
- ホテル行きシャトルバスのブラックライン(Ligne Black、Black Line)
- ホテル行きシャトルバスのピンクライン(Ligne Pink、Pink Line)
- ホテル行きシャトルバスのブルーライン(Ligne Blue、Blue Line)
- 1番線利用ホテル以外のホテル行きシャトルバス
というように分かれているのですが、乗り場近くに設置されている案内板にはどのシャトルバスがどのホテルに向かうバスなのか、分かりやすく案内されているため、迷う心配がないのも嬉しい部分です。
シャルル・ド・ゴール空港のホテル送迎シャトルバスの時刻表と調べ方
こうして、どのシャトルバスに何番乗り場から乗車するべきか無事に確認できた後、知りたくなることといえば、
- ホテル行きシャトルバスの時刻表はあるのか?
- 次に出発する目的のバスは何時出発のものがあるのか?
ということです。
しかし、これについても、乗り場近くに用意された案内板に掲載されているため問題はありません。
上の写真は我が家が実際に利用したブルーラインのシャトルバスの時刻表ですが、これに限らず、ブラックラインもピンクラインも早朝5時台から運行を開始し、翌日日付の変わった午前1時頃まで約20分間隔が行われているようでした。
もちろん、上の時刻表の出発時間は年月の経過で細かな部分の変更が行われるはずですが、利用者の利便性に大きな影響を与える運行時間帯や運行頻度などにはそれほど大きな変化は生じないのではないかと予想しています。
シャルル・ド・ゴール空港のホテル送迎シャトルバスの乗車方法と車内設備
案内板に記載されているバス乗り場で待っていると出発時間の2~3分ほど前にシャトルバスが到着します。
上の写真のバスは、我が家が実際に利用したブルーラインのバスですが、バスの車体の色自体がブルーラインを象徴するような青に塗り上げられているのが乗るべきバスが分かりやすく好印象です。
もちろん、ブラックラインは黒、ピンクラインはピンクというように、他の路線のシャトルバスもそれぞれの色で塗られて分かりやすくなっています。
出発時間になるとそのまますぐに出発するため、乗車を希望する場合は早めに乗り場で待っていることは必須。
バス車内の内装はフランス国内で見かける一般的なもの。
ただし、空港とホテル間を結ぶシャトルバスということを反映してか、車内にはしっかりとした荷物置き場が完備され、大型のスーツケースなどの積載に対応していました。
このあたりはシャルル・ド・ゴール空港とパリ市内のオペラエリアをダイレクトに結ぶロワシーバスの内装をイメージすると分かりやすいかもしれませんね。
シャルル・ド・ゴール空港のホテル送迎シャトルバスのホテルからの乗車方法
ブルーラインの場合、ホテルまでの乗車時間は途中通行する高速道路を含めた道路の混雑状況に左右されるものの、10分から20分程度。
複数のホテルが集まっているエリアの中央付近に到着すると、そこが降車エリアです。
ブルーラインのバス車内にはこれから停車する合計5つのホテル名と順番が案内されているのですが、それぞれのホテルの前に1回1回停車するわけではないのは少しだけ要注意ですね。
それぞれのホテルのエントランスまでシャトルバスの降車エリアから最大でも数十メートルほどの距離ですが、雨が降っている時などは少し悲しくなるかもしれません。
これはホテルからシャルル・ド・ゴール空港に向かうシャトルバスに乗車する時も同様。
ホテルのエントランス前までシャトルバスが迎えに来てくれるわけではありませんから、上の写真に写っているような簡単な屋根とベンチだけを備えたバス乗り場まで移動してシャトルバスを利用する必要があります。
ちなみに、シャルル・ド・ゴール空港に向かうシャトルバスの時刻表はホテル内の分かりやすいところに掲示され、スムーズに確認可能。
上の写真はホテルに用意されていたシャトルバスの時刻表ですが、ホテルからの出発便としては、早朝の午前5時3分から日付の変わった深夜1時15分まで運行されていることが分かりますね。
まとめ
シャトルバスが完備されているなど、アクセス面でも特に不満のない状況でリーズナブルに利用可能なホテルも完備されているパリのシャルル・ド・ゴール空港。
もちろん、パリ市内にあるホテルのように、ホテルステイを楽しむタイプのホテルを期待することは難しくなるのも事実ですが、早朝から午前の時間帯にシャルル・ド・ゴール空港を出発する便の利用前に数時間から十時間程度の時間を滞在するには十分検討する価値があると感じているのも正直な部分です。
パリが持つ世界でも有数の観光都市としての奥深さや成熟度合いの一端を感じる、空港からのシャトルバスを利用してのリーズナブルなホテル滞在もなかなか面白いと思いますよ。
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