機材によって異なるものの、JALの国際線で運航されているクラスは、サービスが上質で運賃も高額なものから順番に、
- ファーストクラス
- ビジネスクラス
- プレミアムエコノミー
- エコノミークラス
という合計4種類が存在しています。
この中でも、ファーストクラスとビジネスクラスは元々特典航空券に提供される席数が大きく制限されていることに加え、1マイルの価値を格段に高めることができるお得なマイルの使い道として人気があるためか、空席になっていることが当たり前。
しかも、ファーストクラスの場合、330日前の予約受付開始直後でも2席のみの開放が基本ですから、通常4席以上開放されるビジネスクラスに比べて予約難易度が跳ね上がるのはもちろん、特に繁忙期には壮絶な争奪戦を勝ち抜かない限り予約確保の難しい貴重な特典航空券としても有名なほどです。
プレミアムなのに意外と人気のないプレミアムエコノミー
では、ファーストクラスやビジネスクラスよりも下のプレミアムエコノミーとエコノミークラスの予約難易度も、運賃の高いプレミアムエコノミーの方が高いのかというと、実はそうとはいえません。
実際、全体的なJAL国際線特典航空券の空席の傾向として、エコノミークラスが満席で予約できない状況でも、プレミアムエコノミーなら空席が残っていて、予約できるケースが多く見られるからです。
つまり、予約難易度としては、
- ファーストクラス
- ビジネスクラス
- エコノミークラス
- プレミアムエコノミー
という順番で、プレミアムエコノミーにはあまり人気がないという肌感覚を強く感じてきました。
これは、プレミアムエコノミーで提供されるサービスに、必要なマイル数だけの価値を感じにくく、お得度の低い特典航空券として考えられているのが大きな理由の1つかもしれません。
特に、下位にあたるエコノミークラスのシート品質の著しい向上と上位にあたるビジネスクラスとの意外に少ない必要マイル数の差。
そうしたクラス間の競争から考えると、必要マイル数的にも提供サービス的にも少し中途半端な印象を否定できないのが私にとってのプレミアムエコノミーというクラスです。
しかも、出発当日の空港では、空席がある限り、エコノミークラスからの有償アップグレードが提案されているため、なんだかエコノミークラスよりも上位のクラスとしてのありがたみのようなものが薄れてしまいます。
さらに、繁忙期には上級会員以外の利用者にも無料でのインボラアップグレードが意外な高頻度で提供されている状況を体験してしまうと、予約時からプレミアムエコノミーを選ぶモチベーションを維持するのはさらに困難になってしまうのは避けられません。
あえてプレミアムエコノミーを特典航空券で空席を確保するメリット
そんなプレミアムエコノミーを我が家でも特典航空券としてあえて予約することがあります。
それは希望するエコノミークラスの特典航空券が満席だった時。
特に、短距離線や一部の中距離線では、飛行時間的にビジネスクラスを選ぶだけのメリットが感じられない以上、できることならエコノミークラスを選びたいタイミングでも、そのエコノミークラスが満席の時には、プレミアムエコノミーを選択するようにしています。
確かに第一希望だったエコノミークラスに比べると割高には感じるものの、エコノミークラスが満席の状況でも、なんとか空席が確保できるメリットのためのオプション手数料として考えると、プレミアムエコノミーでの予約に必要なマイル数も納得できる範囲だと感じています。
これは、他の海外の航空会社などで時々見かけるお得なセーバー特典に対する、割高なスタンダード特典やピーク特典のような位置づけに似ている考え方かもしれません。
意外に嬉しいビジネスクラスと同等サービスの提供
また、プレミアムエコノミーを予約する場合、実はビジネスクラスと同等のサービスが追加で利用できるのも嬉しいメリットです。
特に、ラウンジサービスではビジネスクラス利用者が案内されるのと同じサクララウンジなどのビジネスクラスラウンジの利用が可能。
そのため、エコノミークラスの利用者や空港でのプレミアムエコノミーへのアップグレード利用者は楽しめないゆったりとした時間を楽しめます。
ただし、ビジネスクラス以上の利用者の場合、元々案内されたラウンジの他に、ワンワールドに加盟する航空会社の運営するラウンジも無料で自由に利用できるのですが、プレミアムエコノミーの場合は、あくまでJALが提供するラウンジの利用に限られているのは要注意。
さらに、ラウンジの他にも、空港でのチェックインでは、プレミアムエコノミー専用のカウンターやそれが用意されていない空港の場合にはビジネスクラス用のカウンターが利用できたり、預入荷物もプレミアムエコノミー用にある程度優先扱いになるなど、空港で活用できる特典も利用可です。
もちろん、機内では、プレミアムエコノミーらしくエコノミークラスよりもゆとりのあるシートの利用に加え、シャンパンなどエコノミークラスではオーダーできない食べ物や飲み物の提供も。
しかも、機内で提供されるアメニティセットについては、中距離線までのビジネスクラスと中身だけは同等など、意外にサービス的にはビジネスクラスに近いものが提供されている部分もちょこちょこと存在しています。
まとめ
確かに必要マイル数や実際に提供されるサービスの内容から考えると、エコノミークラスとビジネスクラスの間にあるプレミアムエコノミーを特典航空券予約で積極的に選ぶというのは難しいケースも多いかもしれません。
しかし、その結果として、特典航空券としてのプレミアムエコノミーの空席が意外に多く残され、エコノミークラスやビジネスクラスが満席で予約不可な時でも最後の砦として活躍してくれる可能性もあります。
そう考えると、ビジネスクラスやエコノミークラスが満席な時には念のためプレミアムエコノミーもチェックしてみて、仮に空席が残っていたなら割高とは考えず、空席確保のためのオプション手数料込みの必要マイル数と考えるのもおすすめだと思いますよ。
実際、プレミアムエコノミーには、ラウンジや優先チェックインなどの一部でビジネスクラス相当のサービスもしっかり提供されていて、一概に割高とは言い切れない部分もありますから。
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