モンサンミッシェルの島内ホテル、ルムートンブラン モンサンミシェル宿泊記(島内宿泊の魅力、ホテルへのアクセス、少し要注意なアネックスへの行き方、清潔で新しさを感じる部屋とインテリア、無料朝食の内容)

あまりにミステリアスな成り立ちはもちろん、その美しい外観からも世界遺産の中でも高い人気を誇るモンサンミシェル。

フランスの首都であり、人気の観光都市という一面も持つパリから直線距離でさえ約300km、実際の移動時間にして最速でも片道3時間というあまり便利とは言えない立地ながら、モンサンミシェルは世界中から多くの観光客を集め、魅了し続ける特別な存在です。

モンサンミシェルでの宿泊ホテルは島内と島外(対岸)のどちらがおすすめなのか(日帰りモンサン VS 宿泊モンサン、島内宿泊と島外宿泊の違い、島内と島外のメリット/デメリット比較、我が家が島内をおすすめする理由、それでもあえて島外を選びたい条件)

モンサンミシェルを最大限楽しむためには、日帰りではなく宿泊した上での滞在がおすすめ

そんなモンサンミシェルをせっかく訪れて観光するのであれば、おすすめしたいのが日帰りではなく宿泊した上での滞在です。

実際、フランス国内でモンサンミシェルへのアクセス面の利便性が高いパリをスタート地点とした場合でも、

  • 高速鉄道TGVと高速バスの最速となる組み合わせで片道約3時間
  • シャルル・ド・ゴール空港からレンヌ空港まで飛行機、そこからタクシー+高速バスの組み合わせで片道約4時間
  • 一般的なツアーバスで片道約5時間

というように、往復するだけでも少なくとも6時間の移動時間が必要になってしまうため、肝心のモンサンミシェル滞在時間が短くなってしまう日帰り滞在はもったいないと感じてしまいます。

さらに、モンサンミシェルは、時間ごとの光の加減やライトアップの変化はもちろん、潮の満ち引きの影響を受けやすい遠浅の湾に立地する関係で、

  • 早朝
  • 日中
  • 夕方

というように、時間帯ごとに多種多様な印象を感じさせてくれるのも、それらすべての姿を楽しめない日帰りでの滞在をおすすめできないと感じる理由の1つです。

モンサンミシェル満喫のために、島内宿泊がおすすめな理由

こうしてモンサンミシェルに宿泊した上で滞在する場合、悩むことになるのが、その宿泊先のホテルを、

  • モンサンミシェルの島の中(島内)
  • モンサンミシェルの島の外(島外・対岸)

のどちらに確保するのかということ。

これについて、我が家のモンサンミシェルにリピート滞在してきた経験からは、何らかの特別な事情がない限り、

  • 世界遺産のモンサンミシェル内に宿泊できる
  • 早朝や夜間も含めモンサンミシェル内を観光しやすい
  • 混雑しやすいシャトルバスに頼らずに、徒歩でもモンサンミシェルの外観が綺麗に楽しめる場所を訪れることができる

といった特長を持つ島内のホテルを選択しておくのが無難と感じています。

特に、モンサンミシェルをたっぷり満喫する場合、あちこち歩き回ることも楽しいのですが、トレッキングのように感じる坂道や階段を利用することもあるため、少し疲れた時に気楽に戻って一休みできる島内のホテルに部屋を確保ことに大きな魅力的を感じる方もいらっしゃるはず。

実際、島内と島外の両方のホテルに滞在してきた我が家も今後モンサンミシェルをせっかく訪れるのであれば、島内のホテル以外の積極的に選びたいとは思えないほどですから。

モンサンミッシェルの島内ホテル、ルムートンブラン モンサンミシェルのアクセス

そんなモンサンミシェルの島内にあるホテルの1つが、ルムートンブラン モンサンミシェル(Hotel Le Mouton Blanc Mont Saint Michel)です。

最大10連休となった2019年のゴールデンウィークの時期に、それまでの島外にあるホテルから切り替える形で初めて滞在することになりました。

島内にあるホテルだけあって、チェックインを行うためには、他の観光客と同じように無料シャトルバスなどを利用してモンサンミシェルの中に向かう必要があります。

この無料シャトルバスは混雑する時には本当に混雑し、満席になってしまったことが原因の積み残しが発生することも。

また、モンサンミシェルの島内は、石畳の道や坂道、狭い路地、階段なども多く、大きな荷物の持ち運びにはあまり向く場所ではないことも要注意。

そのため、あまりに大きく重いスーツケースなどを利用している場合などは、移動そのものが不可能ではないものの、大変な苦労を背負い込むことになるリスクがあるのはもちろん、混雑時にはそのリスクが大きく跳ね上がることだけは気をつける必要があります。

チェックインを行うレセプションデスクはモンサンミシェルの入り口から大通りを150mほど進んだ右側にある建物の中にあります。

ルムートンブラン モンサンミシェルのチェックインとアネックスまでの移動

こうして到着したルムートンブラン モンサンミシェルのチェックインは少し遅いと感じる16時からですが、チェックインまでの荷物の預かりも可能で、快くこの建物内で保管してくれました。

それまでの時間をモンサンミシェル内の観光に有効活用できるのも嬉しいですね。

また、チェックイン前でも宿泊客は自由にホテル内のトイレを利用できるようになっています。

16時以降になって行われるチェックインですが、予約状況によっては別館となるアネックスに部屋が用意されることがあるのは要注意。

つまり、チェックインの手続きや鍵の受け取り自体はレセプションデスクのある建物で行うものの、実際の宿泊を行う別の建物までさらに移動する必要があるということです。

チェックインの時に受け取るのは、アナログな鍵。

そして、モノクロで印刷された1枚の紙。

一見重要なものには見えないこの紙は、チェックアウト時間や朝食時間、レセプションデスクへの内線番号といった滞在に関わることに加え、アネックス宿泊者にとっては特に重要なアネックスの場所を示す地図も印刷された大切なものです。

ただし、この地図はお世辞にもあまり分かりやすいものではないため、この地図に加え、ホテルのレセプションデスクで英語での説明を受けたとしても、初めてアネックスを訪れる時には迷ってしまうかもしれません。

アネックスを訪れるために大切なのは、

  • レセプションデスクを出て、40mほど大通りを向かって右方向(奥方向)に進む。
  • 進行方向右側に目印となるお店「LES TERRASSES DE LA BAIE」を見つける
  • 「LES TERRASSES DE LA BAIE」を見つけた後に振り返って、反対側にある階段をのぼる
  • 階段を含め20mほど歩いた進行方向左側に「Hotel Le Mouton Blanc Annexe Jeanne dArc」という表札のあるドアを見つける
  • 鍵はかかっていないのでそのままドアの中に入る

という道順。

この中では、最も重要な上の写真に写っている目印となるお店「LES TERRASSES DE LA BAIE」の発見が、はっきりと分かりやすい場所に店名が記載されていないことも合って難しさを感じるかもしれません。

また、「LES TERRASSES DE LA BAIE」を見つけた後も、上の写真に写っている反対側にある道が、「このまま進んでもいいのか」、「この先にホテルの部屋が本当にあるのか」と不安感を感じさせるものですから、ここもハードルに感じる可能性があります。

しかし、実際には道の先に、上の写真のようなアネックスの宿泊者向けのドアが見つかりますから、それを目指してどんどん進んで見るのが吉です。

ルムートンブラン モンサンミシェルのアネックス

アネックスの中は2階建ての建物を利用したホテルになっていて、合計8室の部屋が用意されていました。

その中で我が家が今回滞在したのは2階一番奥の308号室。

階段を登って部屋に向かいます。

部屋の中はそれほど広いわけではない手狭さを感じさせるものながら、世界遺産の島内ということを考えるとまずまず十分な専有面積が確保されていると感じました。

ダブルサイズのベッドの間にはコンパクトな机と椅子、そして冷蔵庫。

 

ベッドと反対側の壁に備え付けられたクローゼットには、ハンガーと枕、毛布など。

テレビは壁付けタイプで、多少の移動はできるものの、奥のベッドからのみ快適に見えるように調整されているようでした。

入り口付近には洗面やトイレ、バスタブなどの用意されたウェットエリアにつながるドアとラゲッジスタンド。

ドアの中のウェットエリアはユニットバスタイプ。

ドライヤーやコップ、バスアメニティーを備えた洗面。

フランスでは一般的なトイレ。

深さと広さがある程度確保され、ハンドシャワーとカランの両方も備えたバスタブ。

いずれも、しっかりと清掃が行き届いているのはもちろん、設備自体も古さを感じさせるものではなく、とても快適に利用できて満足でした。

魅力的なルムートンブラン モンサンミシェル アネックスのラグーンビュー

このルムートンブラン モンサンミシェル アネックス最大の魅力といえば、それは間違いなく、部屋の奥の窓からのモンサンミシェル周辺の潟を望むラグーンビュー。

窓の先には、歴史的な建物と時間毎に潮の満ち引きによるダイナミックな変化を楽しめる景色が広がっています。

特に、この潮の満ち引きは想像よりも凄まじく、あっという間に砂が見えている陸地の部分を侵食していく様子には本当にびっくりしてしまいます。

静かに、それでいて思いもしない速さで満ちてきた海水はあっという間に陸地部分を覆い尽くし、陸地が見えていた2つ上の写真を撮影してわずか15分が経過した頃には、上の写真のように、その陸地の多くが海の底に沈んでいる様子が確認できました。

そのスピードは、かつてモンサンミシェルを巡礼した方々があっという間に満ちる潮に足を取られ、流されることをとても恐れたという言い伝えも自然に納得できるほど。

こうしたモンサンミシェルのそれぞれの時間帯を彩る変化を部屋の窓から無理なく楽しめるのもラグーンビューが提供されるこのホテルの魅力かもしれません。

ちなみに、アネックスの作りや部屋の配置、さらに我が家が実際に宿泊した308号室からの眺望から、ラグーンビューを楽しむことは、301号室から304号室といった1階部分の部屋では難しいと考えられるので要注意。

そのため、可能であればあらかじめ305号室から308号室までの2階部分の部屋をリクエストしておくのがするのが、景色の面でも満足な滞在のためには重要かもしれませんね。

ルムートンブラン モンサンミシェルの朝食

ルムートンブラン モンサンミシェル アネックスの魅力の1つが、すべての宿泊予約で朝食が提供されていること。

また、朝食や昼食はともかく、特段の目玉がない限り旅行中の夕食は控えめにしている我が家では選ばなかったものの、朝夕の2食付きの宿泊プランも用意されているようですから、好みによってはそれを選んでみるのも面白いかもしれませんね。

朝食はレセプションデスクのある建物の2階にあるレストラン部分で、8時から10時までの2時間限定で提供されます。

ただし、準備ができ次第料理などの提供を開始するようで、7時50分頃に朝食を提供するレストラン部分の前を通った時には、すでに何人もの利用者が食事を楽しんでいました。

利用には、レセプションデスクではなく、レストラン内で切り盛りしているスタッフに直接部屋番号と人数を告げ、空いている席に案内してもらいます。

内容としてはビュッフェ形式で、数種類のパンとハム。

数量限定(?)で提供され、在庫がなくなり次第あっさり終了のヨーグルトとチーズ。

3種類のフルーツジュースとシリアル類。

甘み十分の様々なフルーツ類。

自分で温める時間を決めるタイプのゆでたまご。

すぐに味わえるホットミールとしては、スクランブルエッグとポークソーセージ、ポテトソテー。

冷たい牛乳とホットミルク、各種紅茶、ホットコーヒーなどを備えたコーナーも。

全体的に決して豪華な印象を感じさせるものではないものの、いずれも農業国としてのフランスの実力を垣間見るには十分な仕上がりで、無料で追加される朝食としては満足なものでした。

まとめ

自由で快適なモンサンミシェルでの観光を強力にサポートしてくれる島内ホテルでの宿泊。

2019年のゴールデンウィークに我が家が実際に滞在したルムートンブラン モンサンミシェルは、島内のホテルにも関わらずリーズナブルな宿泊料金と十分な観光への利便性、思いがけない感動をもたらしてくれた部屋からのラグーンビューなど、満足なモンサンミシェルでの時間を提供してくれました。

もちろん、予約するタイミングや利用するホテルによっては、島外・対岸を中心によりリーズナブルな選択肢が見つかることも考えられるのですが、とりあえず我が家が次にモンサンミシェルを訪れる時にも、このホテルを選び、そしてリピート宿泊したいと思う良いきっかけになったのも事実です。

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