搭乗前のチェックインや保安検査、出国審査などの飛行機での移動に必要な独自の手続きに感じる厳しいイメージとは真逆に、赤ちゃん連れでの旅行に想像以上にフレンドリーな乗り物が飛行機です。
搭乗前の専用カウンターでのチェックインに始まり、搭乗直前でのベビーカー預かり、搭乗時の優先搭乗よりも早い事前改札、機内でのベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)やチャイルドシートの貸出、最優先でのベビーカーの返却など、他の交通機関では考えられないような手厚いサポートが受けれるのは、赤ちゃん連れでの移動が必要な方にはとても魅力的な特長といえるはず
目次
赤ちゃん用国際線幼児用航空券の予約手続き
最近私が発券した珍しい航空券の1つが、赤ちゃん用の幼児用航空券です。
具体的には、パパとママの夫婦分のバンコク行き国際線特典航空券に追加する形で2歳未満の赤ちゃん分の航空券を手配してあげました。
まず、この幼児用航空券を予約する時に重要なのが、赤ちゃんを同伴する大人の予約が確保されていること。
というのも、赤ちゃんだけでは飛行機への搭乗は認められていないため、必ず同伴する大人の予約に追加される形で手続きが行なわれるからです。
そのため、順番としては
大人の予約完了→赤ちゃんの予約手続き開始
という流れになります。
また、基本的に予約手続きはJALホームページ上ではできず、国際線予約の電話窓口に問い合わせることからスタートすることには注意が必要かもしれません。
ちなみに、赤ちゃん用の航空券予約自体は一緒に利用するパパ・ママが行うのはもちろん、予約を追加する先のパパ・ママの予約番号さえ分かればスポンサー担当(?)のおじいちゃん(おばあちゃん)でも問題なく手続きできました。
子供用の運賃は幼児運賃と小児運賃の2種類
国際線の子供用運賃としては、搭乗時点で2歳未満までを対象にする幼児用運賃と2歳以上12歳未満を対象にする小児運賃の2種類が存在しています。
今回の予約では、搭乗の時点で2歳未満の赤ちゃんの予約ですから、幼児用運賃を選択しました。
この場合、赤ちゃんは離着陸時に大人の膝の上に座る必要があるものの、安定した飛行中は無料で提供されるベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)が利用できるため、座席を確保する必要はありません。
一方で、2歳未満の子供でも機内で無料貸し出されるチャイルドシートを利用することで、席を確保した上での利用は可能ですが、この場合は安価な幼児運賃ではなく、大人用の運賃により近い高額な小児運賃になってしまうのは要注意。
幼児運賃と小児運賃のそれぞれの運賃は、幼児用運賃が大人運賃の10%、小児用運賃が大人運賃の75%となっています。
ちなみに、元になる大人用運賃と言うのは「エコノミークラス Standard B」と呼ばれる、エコノミークラスの中でも予約クラス的にかなり高い運賃のため、赤ちゃん用のバンコク行き往復運賃は大人の10%と言っても運賃だけで21,200円。
バンコク行きの場合、予約クラスの低い大人用運賃は50,000円台から提供されていますから、割引されている幼児用運賃と言っても意外に高いと感じました。
ただし、幼児用運賃の空港税や燃油サーチャージだけは大幅に割り引かれるようで、大人が8,840円の負担に対し、赤ちゃんは940円のみの負担という結果になったのは嬉しいポイントですね。
幼児運賃 発券手数料や変更、キャンセルの条件
基本的な電話での申込みが必要な幼児運賃ですが、電話での予約と聞いて気になるのが発券手数料の存在。
というのも、電話での発券を依頼する場合、有償の航空券は5,400円、特典航空券は2,160円の発券手数料が必要になってしまうからです。
しかし、幼児運賃や小児運賃に関しては、こうした発券手数料の対象外になっているため、電話で予約し、そのまま決済から発券までの手続きを行っても、発券手数料の負担なし。
無料で予約・発券が完了します。
また、同伴する大人の航空券の予約変更やキャンセルに伴う、幼児運賃や小児運賃の予約変更やキャンセルも完全に手数料無料で利用できるため、気軽さを感じながらスムーズに手続きを行えるのは嬉しいですね。
予約時にリクエストしておきたいサービス
同伴する大人と赤ちゃんの予約の両方が完了した後、忘れずに手配しておきたいのが、機内提供品のリクエスト。
というのも、
- ベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)
- 紙おむつ
- 離乳食・幼児食
- チャイルドミール
- チャイルドシート
などの機内で提供されるサービスの多くは事前予約が必要とされているだけではなく、数に限りがある以上、すでに申込が完了した利用者の人数によっては、確保できない可能性もあるからです。
そのため、大人と赤ちゃんの予約が完了した後は、その手続きを行った電話で、そのまますぐに必要な機内提供サービスをとりあえず申し込んでおくのがおすすめ。
特に、元々設置できる席が限られているベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)は、ベッドを利用する赤ちゃんだけではなく、お世話をする大人の機内での快適性も大きく左右するものですから、予約の確保は最優先課題です。
ただし、ベビーバシネット(赤ちゃん用ベッド)には2歳未満の年齢の上限のだけではなく、体重が10.5kgまでという制限もありますから、搭乗の少し前の時期に体重をチェックして、この制限を超えている場合には、事前に国際線予約に連絡する必要があるのは要注意かもしれません。
Eチケットから読み取れる幼児用チケットの特徴
赤ちゃん用の幼児運賃で発券したEチケットを見て気づくことと言えば、前述の空港税や燃油サーチャージの違いに加え、大人なら通常2個までエコノミークラスでも預入荷物が1個までになっていること。
そして、赤ちゃんを表すと思われる「NS」や「IN」といった文字が並んでいることでした。
細かな部分で大人用とは違う構成になっているのは珍しく、なかなか新鮮に感じられるはず。
ちなみに、6桁の英数字で構成されている予約番号は、予約の追加先のパパかママの予約番号がそのまま表示されていることからも、かなり特殊な航空券ということが分かりますね。
幼児運賃でのマイル加算と生涯飛行マイル数
幼児運賃での搭乗の場合、座席を利用しないこともあってか、仮に赤ちゃんがJMBでもマイルは加算されず、マイル自体が加算されないわけですから、生涯飛行マイル数にも反映されません。
特に、生涯飛行マイルはかなり前の搭乗も容易に振り返ることができる以上、赤ちゃんの時からJALを利用していたと大人になってから知るとそれはそれでファンになったり、愛着を感じるきっかけになるはずのものを完全に無駄にしている状況です。
そう考えると、獲得できるマイル数自体のお得度ではなく、JAL側のロイヤリティ戦略としてもったいないと感じてしまう部分でした。
まとめ
一見手続きが難しそうに見える赤ちゃん用の国際線航空券の予約ですが、実際に問い合わせてみると、意外なまでにスムーズに手続きが完了してしまいます。
特に、飛行機での移動がトータルで赤ちゃん連れに優しい構成になっているのはもちろん、最近は飛行機内での赤ちゃんが泣いてしまう大きな原因とされてきた気圧変化が格段に抑えられているボーイング787のような快適な飛行機も選べるようになりました。
そのため、思い切って小さなころからの飛行機での旅行に挑戦してみるのも面白い選択だと考えています。
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