JALを利用してヨーロッパの都市を訪れる場合に重要な選択肢となるのがJALと同じワンワールドに加盟するフィンエアーの存在。
もちろん、同じくワンワールドに加盟するブリティッシュエアウェイズも拠点とするイギリスのロンドンからヨーロッパ域内の充実した路線網を整備しているのですが、フィンエアーの方が、
- 本拠地のヘルシンキ空港が日本からヨーロッパへのほぼ最短経路上に立地し、乗継便利用でも時間のロスが少ない
- ヘルシンキ空港自体コンパクトで乗り継ぎに便利
- 航空券価格が他のヨーロッパの空港利用に比べても意外に安価
という特長を持っているのも利用しやすいと感じる理由の一つです。
特に、乗継便での利用で重要になる路線網も、上のルートマップから分かるように、なかなかの充実を見せているのも嬉しいポイントです。
目次
ヘルシンキ空港を出発するJAL便利用者が対象のラウンジ利用不可制限
そんなヘルシンキ空港ですが、この空港からJAL運航便のJL414便を利用して出発する時だけ、忘れてはいけない注意点が存在しています。
それが、本来はJAL便利用時の指定ラウンジとされるはずの、
- フィンエアープレミアムラウンジ(Finnair Premium Lounge)
- フィンエアーラウンジ(Finnair Lounge)
- オールモスト・アットホームラウンジ(Almost@home Lounge)
という3つのラウンジのいずれも利用できないという制限が設定されているから。
これは、メインとなるフィンエアーが運営しているラウンジが改装中のため、ラウンジ内で提供できる席数が限られていることが理由です。
実は、似たようなことは、成田空港第2ターミナルのJALファーストクラスラウンジでも、2018年11月から2019年秋ごろまでの予定で実施されている工事に伴って行われていますから、特に珍しいというわけではないのかもしれません。
JL414便利用者対象のラウンジ代替サービスはお買い物券のプレゼント
では、ラウンジが利用できないからといって、何も代わりとなる代替サービスが提供されていないのかというとそんなことはありません。
なぜなら、本来はラウンジが利用できる対象者には、
- ワンワールドエメラルド会員本人:40ユーロ
- ビジネスクラス&プレミアムエコノミー利用者本人とワンワールドサファイア会員本人:30ユーロ
という金額で、ヘルシンキ空港内の対象店で利用可能なお買い物券がもれなくプレゼントされるから。
また、この対象店の多くをレストランが占めていることからも、ラウンジで食事を楽しんだり、寛ぐことができない代わりに、空港内のレストランでのサービスを楽しんでほしいという意図があることが分かりますね。
ちなみにお買い物券の有効期限はヘルシンキ空港を出発する当日に限定されたものではありませんでした。
しかも、この有効期限はあまり厳密ではないようで、我が家の場合、2019年の4月中旬に利用したのですが、4月30日までのものと5月31日のものが混在しているだけではなく、そもそも有効期限の押印がないものもあるほど。
つまり、お買い物券の有効期限内にヘルシンキ空港を再訪する予定があるのであれば、使わずに保管しておいて、次回以降にプレゼントされたお買い物券と合算して利用するというような選択肢もあるということですね。
JALヘルシンキ空港限定のお買い物券の受け取り方法
そんな代替サービスとして提供されるお買い物券ですが、少しだけ注意が必要なのは、その受け取り方法かもしれません。
なぜなら、このお買い物券の提供は、
- ヘルシンキ空港JALチェックインカウンター
- フィンエアーラウンジ(シェンゲン協定非加盟国エリア)受付カウンター
の2ヶ所に限られているから。
もちろん、ヘルシンキ空港のJALチェックインカウンターでチェックインの手続きを行った場合、そのままスムーズにお買い物券の受け取りが可能ですが、
- ヘルシンキ空港からの出発でもオンラインチェックインを利用し、そのまま制限エリアに向かう場合
- ヘルシンキ空港以外の空港でチェックインし、そのままJL414便に乗り継ぐ場合
には、利用することができないにも関わらず、必ずシェンゲン協定非加盟国エリアにあるフィンエアーラウンジの受付を訪れる必要があります。
とはいえ、ヘルシンキ空港内の案内表示はわかりやすく、基本的には上の写真にある50番搭乗口の方向を示す矢印に従うと、問題なくフィンエアーラウンジに到着できるはず。
JALお買い物券でお土産を購入する方法
こうしてラウンジサービスの代わりに手にしたお買い物券ですが、実はその利用方法はレストランでの利用に限られているわけではありません。
というのも、上の画像にある利用可能な店舗一覧には、レストランとは別に免税での商品購入が可能な様々な店舗がラインナップされているから。
具体的には、
- Finspiration(ゲート34近く):フィンランドテイストのお土産
- Helsinki Duty Free(Almost@home Lounge近く):一般的な品揃えの免税店
- Finefood(ゲート32近く):フィンランドらしい食品を中心としたお土産
などがお買い物券でお土産を探す時にはおすすめと私が感じたお店です。
個人的には、上の写真に写っているヘルシンキらしさを感じる商品を食品中心に扱うFinefoodが面白いと感じました。
実際、我が家と同じくJL414便を利用すると思われる、お買い物券を手に持った日本人の方々が毛皮は・・・ともかく、高価格なものを中心にキャビアを手に取る姿が多く見られましたから。
ただ、その希望は同行した家族によって叶えられることはなく、意外にヨーロッパ各地の有名チョコレートの多くが30%から50%引き程度でセールを行っていたHelsinki Duty Freeで、私の分も含めた合計80ユーロ分のお買い物券を消費するという結論に。
結果的には、0.45ユーロ(約60円)だけ追加負担が必要になったものの、約10,000円分にもなる80.45ユーロ相当のお土産を購入することができました。
ちなみに、上の写真に写っているレシートからも分かるように、1人分の40ユーロを超える80ユーロ分のお買い物券も問題なく利用可能で、「JAL Voucher」という表記で1枚につき10ユーロの割引が合計8回分行われていますね。
お買い物券を受け取った後にラウンジを利用する方法
このようにラウンジが利用できないことと引き換えにお土産購入にも活躍してくれるJL414便利用者限定のお買い物券プレゼントサービスですが、お買い物券を受け取ったからといって、ラウンジが完全に利用できないのかというと、そうではありません。
なぜなら、ラウンジの利用が制限されるのは、
- フィンエアープレミアムラウンジ(Finnair Premium Lounge)
- フィンエアーラウンジ(Finnair Lounge)
- オールモスト・アットホームラウンジ(Almost@home Lounge)
をワンワールドの上級会員ステイタスやビジネスクラス利用者、プレミアムエコノミー利用者として利用することだけで、それ以外の方法でのアクセスは制限されていないからです。
そのため、利用が制限されるラウンジの1つ、オールモスト・アットホームラウンジは、
- ブリティッシュ・エアウェイズ
- ターキッシュ エアラインズ
- アエロフロート・ロシア航空
- ウクライナ国際航空
- クロアチア航空
- フライドバイ
といった指定ラウンジとして利用している提携航空会社の他に、
- プライオリティパス
- ダイナースクラブカード
- ラウンジキー
などのラウンジ提供サービスでの利用も可能になっています。
実際、すでにフィンエアーラウンジでお買い物券を受け取り済みのチェックが行われた搭乗券とプライオリティパスを準備してオールモスト・アットホームラウンジを訪れたのですが、全く問題なく入室することができました。
確かに航空会社のステイタスを保有していると、プライオリティパスは不要かもしれないと思うことはあるのも事実です。
しかし、空港によってはプライオリティパスで利用できるラウンジの方が便利だったり、サービスが充実していたり、そもそも今回のようにプライオリティパス以外では利用が困難だったりすることもありますから、やはり海外旅行を続ける限り、プライオリティパスの継続も必須だと再確認する良い機会になりました。
ちなみに、オールモスト・アットホームラウンジはホットミールがごく限られたシンプルな食事内容ながら、比較的ゆったりと過ごせるスペースの使い方が嬉しいラウンジという印象を感じました。
また、我が家でお買い物券を活用した免税店、Helsinki Duty Freeの最寄りということも、お土産探しの後でほっと一休みしたいとタイミングにはなかなか嬉しい立地だったのも事実です。
まとめ
本来利用できるはずのラウンジサービスの提供が制限される状況に陥っているフィンランドのヘルシンキ空港でのJAL運航便の出発。
こうした状況はいつまでも続くものではないものの、海外での工事の完成は思っている以上に長く延長してしまうケースも十分考えられます。
実際、こうしたラウンジサービスの制限は2019年4月30日までの予定だったものが、いつのまにか5月31日まで延長されていますから。
そう考えると、ヘルシンキ空港からJALが運航するJL414便で帰国する場合には、念のため、ラウンジが利用できず、お買い物券を活用することになるかもしれないと事前に考えておくのもなかなかおすすめだと思いますよ。
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