ファーストクラスやビジネスクラスなど、航空会社の国際線上位クラスを利用する時の楽しみの1つといえば、搭乗時に提供されるアメニティの存在です。
航空会社ごとにオリジナルアメニティを用意するのはもちろん、より利用者の満足度を高めるための戦略として、様々なブランドを保有する企業との提携により、特長的なアメニティを提供してくれることも。
実際、JALでも、北米やヨーロッパ、オセアニアなど、飛行時間的にも長距離線、あるいは長めの中距離線では、著名なブランドのロゴがしっかりと入ったアメニティセットが提供されています。


目次
2019年8月下旬から切り替えの時期を迎える国際線ビジネスクラスアメニティ
そんなビジネスクラスアメニティも常に同じブランドのものが提供されているわけではなく、新鮮な印象を維持するためなのか、定期的にブランドの切り替えが行われています。
実際、今現在は、
- 日本発:ETRO(エトロ)
- 海外発:龍村美術織物(たつむらびじゅつおりもの)
という2つのブランドのアメニティが長距離を中心とした国際線ビジネスクラス利用時にプレゼントされるのですが、2019年8月下旬からは、
- 日本発:MAISON KITSUNÉ(メゾン キツネ)
- 海外発:BEAMS(ビームス)
というように全く異なるブランドのアメニティキットの採用が決定しています。
そこで、そうした切り替えの時期を迎えているからこそ、これまで配布され、個人的にもお気に入りだった、ETROと龍村美術織物のアメニティキットの内容を振り返ってみたいと思います。
日本発のJAL国際線ビジネスクラス用のエトロブランドのアメニティキット
日本発の長距離を中心としたJAL国際線ビジネスクラスを利用した時に提供されるのが、イタリアのラグジュアリーブランドとしても有名なエトロのアメニティキットです。
JALのロゴが印刷された透明な袋に入れられた状態で、ビジネスクラスの座席に用意されています。
透明な袋を開けてみると、控えめなエトロのロゴが貼り付けられたポーチ。
ファスナーを開けてみると、中にはアメニティが整然と収められています。
そのポーチの中身を全部並べてみたのが上の写真。
アメニティ内容としては、左上から時計回りに、
- エトロのポーチ
- モイスチャーマスク
- アイマスク
- 歯磨きセット
- 耳栓
- ポケットティッシュ
- エトロのブランド案内リーフレット(日本語と英語)
- エトロのリップクリーム
といった8種類が用意されていました。
ちなみに、この8種類の中で、エトロブランドがはっきり表示されているのは、
- ポーチ
- ブランド案内リーフレット(日本語と英語)
- リップクリーム
の3種類のみ。
それ以外は、JALのロゴがしっかりと印刷されたJALブランドのアメニティばかりですから、エトロのアメニティキットというには、少しあっさりした印象を感じるかもしれません。
ただし、ポーチも柔らかな質感と興味深いデザインを持つ、使いやすい製品なのはもちろん、リップクリームも唇に置いた時の伸びが良く、十分な保湿効果を持つことに加え、ふわりと広がる香りも心地良く良好など、品質の良さを感じるには十分な仕上がりなのは嬉しいポイントですね。
海外発のJAL国際線ビジネスクラス用の龍村美術織物ブランドのアメニティキット
一方で、海外発の長距離を中心としたJAL国際線ビジネスクラスを利用した時に提供されるのが、京都・西陣織の老舗としても著名な龍村美術織物のアメニティキット。
JALのロゴが印刷された透明な袋に入れられた状態で、ビジネスクラスの座席に用意されているのも日本発のエトロと同じですね。
ちなみに、透明な袋を開けてみると、アメニティの収められたポーチにJALのロゴが直接印刷されているわけではなく、小さな無数の鶴丸がデザインに溶け込むように描かれているだけですから、袋を開けた瞬間に意外に驚く方も多くいらっしゃったかもしれません。
アメニティ内容としては、左上から時計回りに、
- 龍村美術織物のポーチ
- モイスチャーマスク
- めぐりズム 蒸気でホットアイマスク
- リップクリーム(近江兄弟社のメンタームブランド)
- 歯磨きセット
- 耳栓
- ポケットティッシュ
- 龍村美術織物のブランド案内リーフレット(日本語と英語)
- ポーチの使用上の注意の案内
といった9種類が用意されていました。
そのため、海外発の国際線ビジネスクラス用に用意されたアメニティキットの中で、龍村美術織物ブランドがはっきりと表示されているのは、
- 龍村美術織物のポーチ
- 龍村美術織物のブランド案内リーフレット(日本語と英語)
- ポーチの使用上の注意の案内
という内容での3種類ということで、オリジナルのリップクリームが含まれていた日本発のエトロよりも寂しい印象を感じてしまうのも正直な部分。
ただ、ポーチとしてのデザインや使いやすさ、耐久性は、エトロのものに比べて龍村美術織物の方が細かな部分で考えられていて、その品質が良好と感じますから、ちょうどよいバランスになっているのかもしれませんね。
実際、私が日常生活で小物を入れるなどして、好んで活用しているのもエトロではなく、龍村美術織物のポーチですから。
国際線ファーストクラスで提供されるETROブランドのアメニティキットとの違い
こうして、同じ国際線ビジネスクラスでも、日本発と海外発とで、エトロと龍村美術織物という2種類の異なるアメニティキットを提供しているJALですが、実は、国際線のファーストクラスとビジネスクラスで同じブランドのアメニティキットを採用していました。
そのブランドというのがエトロ。
つまり、エトロブランドのアメニティキットは、
- 日本発JAL国際線ビジネスクラス
- 日本発JAL国際線ファーストクラス
- 海外発JAL国際線ファーストクラス
の3パターンで提供が行われていたということですね。
そうなると気になるのは、同じエトロブランドのアメニティキットでも、ファーストクラスとビジネスクラスではどんな違いが設けられていたのかということかもしれません。
JALのロゴが印刷された透明な袋に入れられた状態で提供されるのは、ビジネスクラスで採用されているETROと龍村美術織物のアメニティキットと同様。
透明な袋を開けると、その中には控えめなエトロのロゴが貼り付けられたポーチ。
アメニティ内容としては、左上から時計回りに、
- エトロのポーチ
- 歯磨きセット
- ブラシ
- ポケットティッシュ
- アイマスク
- マウスウォッシュ
- 耳栓
- モイスチャーマスク
- 液体物の取り扱いに関する注意と案内のリーフレット
- エトロのブランド案内リーフレット(日本語と英語)
- エトロアメニティの入った布製の袋(中に3種のアメニティ)
といった11種類(布製の袋の中も合わせると14種類)が用意されていました。
気になる布製の袋の中には、
- ハンド&ボディークリーム
- リップクリーム
- 香水
の3種類のアメニティが収められ、日本発ビジネスクラスで提供されているものと同じリップクリームにさらに2種類のアメニティが追加されていました。
特に、
- ハンド&ボディークリーム
- 香水
は、リップクリームよりも、しっかりと香りを楽しめるタイプの製品で、それぞれの製品としての品質もなかなか良好ですから、それほど分量は多くはないものの、お試し気分で嬉しいアメニティとして活用できる方も多いはずです。
ちなみに、ビジネスクラスで提供されるアメニティに比べ、内容の充実が見られるファーストクラス用のアメニティには、香水などの液体物が含まれていますから、JALが運航する飛行機を降りた後、乗継はもちろん、帰国便での搭乗を含め、再度保安検査を受ける時には、規定のサイズ内の密閉式ビニール袋に入れた上での検査が必要になってしまいます。
そのため、アメニティキットには、上の写真のような、
「お客様各位
この中には液体物が入っております。保安検査をお受けになる歳(乗り継ぎや次回搭乗時)には、この中の液体物も含めて、密閉式のビニール袋(縦横合計40cmが目安)にお入れ下さい。機内にもビニール袋のをご用意しておりますので、ご入用の際は乗務員にお申し付け下さい。」
と書かれたリーフレットが添付されているのが興味深いですね。
まとめ
JALが運航する長距離を中心とした国際線ビジネスクラスで提供されるアメニティキット。
様々な企業との提携の結果として用意されるものだけに、面白いと感じるものや実際に利用してみて、新たなブランドへの興味を持つ良いきっかけにもつながるなかなか面白い試みとして好印象を感じています。
そんな国際線ビジネスクラスのアメニティも、
- 日本発:エトロ
- 海外発:龍村美術織物
というラインナップが2019年8月下旬からは、
- 日本発:MAISON KITSUNÉ
- 海外発:BEAMS
と大きな変更が加えられることになりました。
個人的には、アメニティが収められるポートがデザイン的にも良好で、しかも使いやすく、長持ちなものだと嬉しいと思っているのですが、こればかりは実際に手に取ってみないことには分かりませんから、実物に出会って確かめられる今後のアメニティキット切り替え後の搭乗が楽しみという方も多いはず。
一方で、同じ長距離の国際線でも、ファーストクラスについてはエトロからの変更は発表されていませんから、今後どんなブランドとの提携による新展開が待っているのか、その発表が待ち望まれますね。
コメント