航空会社などによって空港に用意され、出発までの時間を過ごすことが可能なラウンジ。
特に、国際線の利用者向けに用意されたラウンジでは、アルコールを含めた飲み物はもちろん、充実した料理なども提供されていて、国際線に搭乗する前のお楽しみとして味わっている方も多いはずです。
また、そうした国際線ラウンジで提供される料理の中には、それぞれのラウンジの名物とでも呼べるものも用意され、そうした部分に航空会社ごと、あるいはラウンジごとの特長や特色を感じることも意外に多くなっています。
目次
JALカレーの魅力と提供方法
日本を代表する航空会社の1つ、JALにもそうしたラウンジで提供される名物料理が存在しています。
それがJALカレーとも呼ばれるJAL特製オリジナルビーフカレーです。
このJALカレーは、
- 羽田空港ファーストクラスラウンジ(羽田空港第3ターミナル112ゲート近く)
- 羽田空港サクララウンジスカイビュー(羽田空港第3ターミナル114ゲート近く)
- 成田空港ファーストクラスラウンジ本館(成田空港第2ターミナル本館4階)
- 成田空港サクララウンジ本館(成田空港第2ターミナル本館3階)
- 成田空港ファーストクラスラウンジサテライト(成田空港第2ターミナルサテライト3階)
- 成田空港サクララウンジサテライト(成田空港第2ターミナルサテライト2階)
といった羽田空港と成田空港にあるJAL運営ラウンジ限定で提供されているもの。
このJALカレーの魅力といえば、たっぷりの野菜やスパイスによる濃厚なコクと旨味を感じるものの、全体としてはとても食べやすいことに加え、大きくカットされた牛肉が唯一のはっきりとした形のある具材としてごろんごろんと入っていて、そのおいしさや食感さえも存分に味わえることなのは間違いありません。
その完成度にはカレー専門店で提供されるカレーに通じるこだわりを感じるほど。
また、ラウンジ内に用意されているJALカレーは、通常はセルフサービスでの提供になっているのも嬉しいポイント。
そのため、利用者ごとに、
- カレーもご飯も大盛り
- カレーもご飯も少なめ
- カレーだけ多め
- ご飯だけ少なめ
- お肉多め
- カレールウ多め
といった好みに合わせたアレンジや調整が気軽に行えるようになっています。
さらに、ラウンジ利用の対象者が多く、JALカレーに人気が集中する傾向のあるサクララウンジでは、混雑を緩和するため、JALカレー提供エリアを2ヶ所設けるといった工夫が見られるのも快適に利用する上では好印象ですね。
羽田空港と成田空港のJAL国際線ラウンジ以外で提供されるカレー
こうしてカレーが提供されているのは、JALが運営する羽田空港と成田空港の国際線ラウンジに限ったことではありません。
実際、JALと同じワンワールドに加盟する航空会社の1つ、キャセイパシフィック航空では、JALラウンジでJALカレーが提供中の羽田空港と成田空港のそれぞれに用意しているラウンジ内でオリジナルチキンカレーを用意しています。
このキャセイパシフィック航空のラウンジで提供されるチキンカレーは当然JALカレーとは全くの別物ですが、これはこれでしっかりとしたこだわりと美味しさが感じられる仕上がりになっていて、なかなかの人気を集めている一品。
また、JALが運営する国際線ラウンジでも、
- 関西空港
- 中部空港
- フランクフルト空港
- ホノルル空港
- バンコク空港
といった主要な国際空港に用意されたラウンジには、羽田空港と成田空港で楽しめるJALカレーとは異なるものの、それぞれのラウンジオリジナルのカレーが提供され、飛行機への搭乗前にカレーを楽しんでおきたい欲求を満たすことに一役買ってくれるはずです。
さらに、国際線のラウンジ以外では、JALが国内線用のラウンジとして、
- 新千歳空港
- 羽田空港
- 伊丹空港
- 福岡空港
- 那覇空港
の5空港限定で用意しているダイヤモンド・プレミアラウンジでは、JAL特製焼きカレーパンが提供されています。
JAL特製焼きカレーパンは、JALカレーをベースにした具材をフォカッチャ生地で包み焼き上げた一品で、JALカレーそのものではないものの、そのエッセンスのようなものは十分感じられる仕上がりになっています。
特に、温かい状態で提供された時には、さくさくとしたカレーパンの外側と具材を中心としたもっちりとした内側の食感の組み合わせが心地よく、また旨みたっぷりの味わいも楽しいもので、国際線ラウンジほどのサービス充実が見られない国内線ラウンジの中ではとても楽しみにしているポイントの1つです。
お取り寄せグルメとして楽しめるようになった門外不出のはずのJALカレー
そのように、門外不出として、羽田空港と成田空港にあるJAL運営の国際線ラウンジを訪れた時限定で楽しめていたJALカレーですが、その提供方法に大きな変化が生じることになりました。
それが、通販でのJALカレーの提供開始です。
具体的には、
- JALマイレージバンク会員限定の通販として販売
- クレジットカードでの購入に加え、マイルとの交換も可能
- クレジットカードでの購入価格は送料込みで2kg(1kg×2袋)6,000円
- マイルでの交換の必要マイル数は2kg(1kg×2袋)8,000マイル、4kg(1kg×4袋)14,000マイル
- 販売予定期間は2020年8月27日~2020年12月31日まで
- クレジットカードでの購入時には備考欄にお得意様番号の入力が必要
- 申し込みから10日前後で発送開始
- 到着日時の指定は不可
- 発送はヤマト運輸宅急便のクール便(冷凍)
- 現時点で提供されている商品の賞味期限は2020年12月17日以降
といった内容になっています。
この中で気になるのはやはりクレジットカードで購入するのか、それともマイルで交換するのかということかもしれません。
条件が同じとなる2kg(1kg×2袋)同士で比べてみると、6,000円=8,000マイル。
つまり、1マイル=0.75円ということですから、個人的に1マイル=1.5円以上の価値があると考えている我が家の場合、マイルとの交換はできるだけ避けたいというのが正直な部分です。
ただし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、国際線はもちろん国内線についても以前よりも自由にマイルを特典航空券に交換するのが難しい状況になっている以上、今後のマイルの有効期限切れによる失効をリスクに感じているという場合には、現時点でのマイルの有効利用としては考える価値がある選択肢と感じているのも事実です。
また、本来は門外不出として、羽田空港と成田空港のJAL国際線ラウンジ以外では提供されていなかったJALカレーですから、上記の通販での提供に加え、JALが千葉県成田市で運営する農家レストラン、「DINING PORT 御料鶴」で2020年6月6日からお食事メニューとして提供されているのも、やはり非常事態下の特別対応と考えると、いつまでも今のような状況が続くとは考えられません。
そのため、通販でのJALカレーの販売も、あるいはDINING PORT 御料鶴でのお食事メニューとしての提供も、突如終了してしまう前に余裕を持って利用しておくのおすすめだと考えています。
2kg6,000円で購入したJALカレー
こうしてクレジットカードでのJALカレー購入に魅力を感じた我が家ですが、実際に2kg6,000円での購入することにしました。
実際に届いたのが上の写真のようなJALカレー。
ビニール製の透明な袋に1kgずつの密封状態でカチンコチンに冷凍され、その様子はまるで板氷のようです。
また、袋には賞味期限が小さく印字され、その日付は2020年12月19日。
購入時に確認した商品ページの案内通り、2020年12月17日以降に賞味期限を迎えるものが届けられたことになります。
冷凍状態のJALカレーの他には、「JAL特製ビーフカレーをご購入のお客様へ」と記載された1枚のお知らせ、
内容としては、
- JALラウンジ関係者からのメッセージ
- 冷凍状態からのおすすめ解凍方法
- 調理方法
- 取扱い上の注意点
などが中心です。
また、冷凍食品としてのJALカレーについて、
- 原材料名
- 製造者
- 栄養成分表示
の記載もありました。
特に、原材料名には、分量の多い順番に、
- 牛肉
- 人参
- ソテーオニオン
- カレールウ
- りんごパルプ
- デミグラスソース
- 砂糖
- 牛脂
- トマトペースト
- ビーフミートペースト
- セロリ
- 小麦粉
- 生姜
- 食塩
- 植物油脂
- コンソメ
- カレー粉
- にんにく
- ウスターソース
- チャツネ
- クミンパウダー
- カルダモンパウダー
- ブイヨン
- ローレルパウダー
- カラメル色素
- 調味料(アミノ酸等)
- 酸味料
- 香料
などが名を連ね、牛肉以外は溶けて形をほぼ失っているものの、数多くの食材が惜しみなく投入されていることが裏付けられています。
さらに、このJALカレーは秋田県秋田市にあるフジフーズ株式会社秋田工場で製造されていて、JALカレーのふるさとが秋田県だったということも分かりますね。
それ以外にも、100gあたりの栄養成分表示として、
- 熱量158kcal
- たんぱく質5.1g
- 脂質10.8g
- 炭水化物10.2g
- 食塩相当量1.44g
といったラウンジ内で楽しんでいる時にはあまり目に触れることのない情報もしっかりと開示されているのも興味深いですね。
JALカレーのお肉の分量と1袋1kgを無理なく食べられるのか問題
このようにして届けられるJALカレーですが、実際の注文前に気になることといえば、通販で提供されるJALカレーも、ラウンジで提供されるもののようにお肉がごろんごろんと入っているのかということかもしれません。
このお肉の分量問題については、実際に我が家に届いた1kg×2袋を開封し食べてみた限り、サイズに多少のばらつきはあるもののラウンジで提供されるのと同じ程度の大きさのお肉が、
- 1袋目:12個
- 2袋目:14個
というようにそれぞれの袋に入っていて、お肉は十分しっかりという印象を感じました。
また、通常のレトルトのカレーでは、1人前の1袋が180g前後ということもあり、1袋1kgの大袋で提供される通販のJALカレーは1袋で5人前と考えることもできるのですが、開封した後で無理なく食べきることができるのか気になるという方もいらっしゃるかもしれません。
これについては、確かにレトルトカレーのような必要な分量を必要なタイミングでという手軽さはないものの、大人2名以上で楽しむのであれば、量が多いと感じることなく1日~2日程度で楽しめるというのが正直な実感です。
実際、我が家の場合、1袋目は大人3人でのちょっとした食事の場面用に開封し、味わったのですが、1人ずつに少し多めに盛り付け、それでも1~2回程度は通常の分量のおかわりが可能だったほど。
また、2袋目は大人2人で味わったのですが、さすがに1回目となる夕食ではおかわり含めて食べきれず、翌朝の朝食と合わせて2回に分けて楽しむことに。
その場合も問題なく美味しく食べられましたから、大人2名以上での利用なら大きな問題はないと言えそうです。
また、羽田空港と成田空港のJAL国際線ラウンジでは、JALカレーの近くに、
- 福神漬
- らっきょう
- チキンカツ
といったカレーの味わいに広がりを持たせてくれる一品の他に、温うどんも用意され、JALカレーと組み合わせたオリジナルカレーうどんとして味わうことも可能になっているのですが、このカレーうどんというアイディアは通販で届けられたJALカレーの楽しみ方の1つとして、自宅で試してみるのもなかなかおすすめです。
実際に試してみた我が家でも、濃厚な味わいのJALカレーの美味しさをしっかりと楽しめるアレンジとして大満足でしたから。
ファーストクラス&ビジネスクラス限定機内食カレー VS ラウンジJALカレー
このようにして本来は羽田空港と成田空港の国際線JALラウンジ限定で用意されているJALカレーの通販による提供に踏み切ったJALですが、新型コロナウイルスの感染拡大による特別な対応として、普段は販売されていないにも関わらず、期間限定で特別に販売されたものはこれだけではありません。
というのも、JALカレーに先立つ形で、JAL国際線のファーストクラスやビジネスクラスの機内食でアラカルトとして提供されてきた、JALオリジナルチキンカレー(JAL The Curry)も通販での限定販売が行われたから。
- フードロス回避目的での特別販売
- JALマイレージバンク会員以外も購入可能
- クレジットカードでの購入限定で、マイルとの交換は不可
- 購入価格は送料込みで10食分4,536円、20食分7,560円
- 申し込みから10日前後で発送開始
- 到着日時の指定は不可
- 発送はヤマト運輸宅急便のクール便(冷凍)
- 賞味期限は2020年9月12日
- 2020年9月現在売り切れによる販売休止中
といった内容になっています。
このチキンカレーについて、気になる項目をJALカレーと比較してみると、
パッケージ
- JALカレー:1kgずつの業務用サイズ
- チキンカレー:1食ずつの小分けサイズ
1食あたりの価格
- JALカレー:2kg6,000円÷10人前=1人前600円(1人前200gとして計算)
- チキンカレー:10袋4,536円÷10人前=453.6円、20袋7,560円÷20人前=378円
賞味期限
- JALカレー:2020年12月17日以降
- チキンカレー:2020年9月12日
というようになっていて、一長一短なことがわかります。
ラウンジでのJALカレーはもちろん、機内でのチキンカレーも実際に味わったことのある私個人としては、チキンカレーの方にも、JAL The Curryという一種のシグニチャーメニューとしての名称を与えるくらい、こだわりと工夫といった魅力を十分感じるのですが、JALカレーの方がカレーとしての仕上がりは数段上というのが正直な印象です。
そのため、もし仮に今後チキンカレーの在庫が復活したとしても、その時にJALカレーも販売されているのであれば、JALカレー購入を選択した方がより満足度が高いと予想しています。
もちろん、チキンカレーには、フードロス回避目的ということでお得な価格設定に加え、1食分ずつ個包装になっていて扱いやすく、本来は運賃が高額になりやすい国際線のファーストクラスやビジネスクラスへの搭乗が必要という特別感がありますから、そこに価値を感じる場合、チキンカレーを選ぶという選択も検討に値するものです。
実際、羽田空港と成田空港のサクララウンジには、上級会員はもちろん、プレミアムエコノミー利用者もアクセスできてJALカレーを味わえる一方、チキンカレーはまさにファーストクラスとビジネスクラスの利用者に限定された状態で提供される元々はかなり特別なものですから。
まとめ
航空会社として異例のカレー充実度を誇るJAL。
日本人の日本式カレー好きを反映し続けた積み重ねの結果と言えそうですね。
しかも、新型コロナウイルスの感染拡大という異常事態発生下ということで、本来は羽田空港と成田空港の国際線JALラウンジというかなり限定された場所を訪れる時以外は楽しめなかった門外不出の味がお手軽に自宅でも楽しめるようになりました。
これは特にこれまでJALカレーを味わう機会がなかったという方にとってなかなか魅力的な機会になるのは間違いありません。
とは言え、JAL側も通販での提供はあくまで期間限定の特別な措置として取り扱っている以上、実際に楽しんでみたいという方は早め早めの申し込みがおすすめだと思いますよ。
注文完了から10日前後の発送という案内で販売されているJALカレーですが、これまで我が家で2回注文した限り、そのどちらも5日後には発送されていて、想像以上にお手軽ですから。
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