ホテルグループの上級会員になると特典の1つとして提供されることになるのが部屋のアップグレード。
これは、宿泊当日の空室状況に左右されるという不確実性はあるものの、元々予約した部屋よりも上位の部屋に無料でアップグレードしてもらえるという上級会員特典の嬉しい魅力の1つなのは間違いありません。
しかも、アップグレード先の部屋は
- 宿泊当日の空室状況
- 元々予約していた部屋のカテゴリー
- 当日宿泊している上級会員資格保有者の数
- そのホテルへのリピート回数
などの条件によって大きく変化し、1泊数十万円~100万円前後のスイートが全くの追加負担無しで提供されるといった嬉しいサプライズも起こりえます。
そうしたこともあって、部屋のアップグレードが上級会員特典の重要な魅力と感じている方は意外に多いはず。
目次
アップグレード先としてスイートよりもお気に入りの部屋
では、より広いスイートルームが理想的なアップグレートのゴールなのかと言うと、実はそうとは考えていません。
なぜなら、我が家でも場合によってはせっかくのスイートルームへのアップグレード提案を断った上で希望する優先順位が高いものになる部屋があるから。
それが、ラウンジと同じ階にある部屋です。
上の画像はとあるヒルトン系のホテルのオンラインチェックイン画面で表示されたものですが、エグゼクティブラウンジと同じ階にある部屋が選択されていることが分かるはずです。
やはり、こうした同じ階を選ぶ最大の理由は、エレベーターや階段を利用することなく、ラウンジを気楽に訪れ、そのままサービスを利用できるから。
もちろん、ラウンジとは異なる階の部屋に宿泊しても、多くの利用者がそうするように、エレベーターなどを利用することで問題なくラウンジ利用は可能です。
しかし、まるで部屋に付属するリビングのような感覚を感じながら、徒歩だけでラウンジまで歩いて、そのまま利用できるのは、ラウンジと宿泊する部屋が同じ階にある場合だけの特権。
特に、私も含め、ラウンジでスタッフの方に用意してもらったお茶などをいただきながら、読書や考え事をしたり、あるいはぼ~っとしてくつろぐことが好きな方の場合、こうした部屋を積極的に選択するメリットはとても大きなものです。
もちろん、宿泊する部屋の専有スペース的には、より上位で広いスイートルームにアップグレードされた場合には敵わないことも多くなります。
とは言っても、スイートルームを大きく上回る広さのラウンジをリビング代わりに利用できるのはもちろん、そこにはラウンジの営業時間中に様々なリクエストを叶えてくれるラウンジスタッフが常駐していますから、時間の過ごし方によってちょっとしたバトラー付きのスイートルームのメリットだけを上手につまみ食いするような利用も可能です。
ラウンジと同じ階にある部屋を希望する時の注意点
一方で、ラウンジと同じ階にある部屋を希望する時には、
- ラウンジと同じ階にある部屋のカテゴリー
- 同じ階にある部屋からラウンジまでの距離
- 改装やリニューアルによる条件の変更
といった注意点も存在しています。
ただし、これらの注意点は、チェックインのタイミングはもちろん、予約手続きの前後にホテルに直接メールや電話で問い合わせを行うことで、あらかじめ回答をもらえるため、回避自体は十分可能です。
また、こうした注意点の回避目的に限らず、宿泊の前にホテル側に問い合わせなどの何らかのコンタクトを行うことは、ホテル側が宿泊者に対し、その後のリピートなどで上顧客になるかもしれないという期待のようなものを持つようになるなど、実際の宿泊時にも良いことが起こる前準備のようなものとしても活用可能。
そのため、「今回の滞在をとても楽しみにしている」というような一文を添えた上で、ある程度積極的にホテルにコンタクトを行うことは意外におすすめだと感じています。
ラウンジと同じ階にある部屋のカテゴリー
ラウンジと同じ階にある部屋を希望する時に最も重要になるのが、そもそもどんな部屋がラウンジと同じ階に存在しているのかということ。
つまり、いくらラウンジと同じ階にある部屋を希望していたとしても、元々予約していた部屋からアップグレード不可な部屋だった場合、希望は叶いません。
そのため、ラウンジと同じ階に部屋がどんなカテゴリーのものなのかあらかじめ知っておくことはとても大切です。
特に、ホテルによっては、コンラッド大阪のように、ラウンジと同じ階にあるのは最上位のコンラッドスイートのみで、そもそもリーズナブルな金額での予約が難しいことに加え、一般的なカテゴリーの部屋からのアップグレードが困難なケースもあるなど、元々ラウンジと同じ階にある部屋の利用が著しく難しいホテルも存在しています。
そのため、初めて利用するホテルでは一手間が追加されるとしても事前の問い合わせは重要な手続きです。
同じ階にある部屋からラウンジまでの距離
では、ラウンジと同じ階にある部屋だからといって、快適なラウンジアクセスが保証されているのかと言うと、残念ながらそうではありません。
なぜなら、規模の大きなホテルほど、1階のフロアに用意されている部屋数は膨大で、その部屋の中には、ラウンジからの距離がとんでもなく離れているケースもあるから。
不幸にもラウンジから最も遠い距離にある部屋がアサインされてしまった場合には、ラウンジとは異なる階でもエレベーターに最も近い部屋から移動した方が短い時間でラウンジに利用できて快適ということも十分考えられます。
そのため、ラウンジと同じ階にある部屋と合わせて、同じ階にある部屋の中でも可能な限りラウンジに近い部屋を希望するというのは、想像以上に重要。
このリクエストを付け加えるだけで、実際の部屋に到着した時のがっかり感を回避できる可能性は高くなるはずですから。
改装やリニューアルによる条件の変更
意外な盲点として注意したいのが改装やリニューアルの存在。
なぜなら、ラウンジと同じ階にある部屋のカテゴリーやラウンジまでの距離はあくまで現時点のもので、将来的な改装やリニューアルによってそうした条件はいとも簡単にあっさり変更されてしまうリスクがあるから。
特に、改装やリニューアルの中には、ヒルトン大阪のラウンジのように、元々32階の高層階にあったラウンジが3階の低層階に移動するなど、信じられないような変更が実際に行なわれています。
もちろん、ちょくちょく高頻度で宿泊する場合は、何らかの方法で改装やリニューアルの情報を見聞きすると思うものの、それほど頻繁に宿泊することのないホテルについては、そうした変更が実施されるという情報にすら触れることができないのが当たり前です。
そう考えると、前回の宿泊からある程度の時間が経過したホテルへの宿泊では、追加の一手間を感じることになったとしても、念のためホテル側に問い合わせるのが安心と言えるはず。
まとめ
ホテルグループの上級会員向けに提供される部屋のアップグレード。
その結果、安価な宿泊費負担だけでで信じられないようなスイートルームへのアップグレードも提供される可能性があるなど、なかなか夢のある嬉しい特典の1つなのは間違いありません。
その一方で、より広いスイートルームへのアップグレードが最高&唯一のゴールではなく、ラウンジをまるで部屋に追加された付属のリビングのように利用できるラウンジと同じ階にある客室にも私自身、強い魅力を感じています。
実際、宿泊している部屋のドアからラウンジまで徒歩だけで数十秒の立地にあるなら、ラウンジとは異なる階にある部屋に宿泊した時とは全く異なるラウンジ利用と満足感になりますから。
もちろん、すべてのスイートルームへのアップグレード提案を断るわけではないものの、意外に高い割合でそうした提案よりもラウンジと同じ階にある部屋へのアサインリクエストを優先するほどとても気に入っています。
ただし、そうしたラウンジと同じ階にある部屋をリクエストする時には、いくつかの落とし穴とでもいうべき注意点もあるのも事実。
とは言え、いずれの注意点も事前にホテル側への問い合わせを行うことで十分回避が可能なものですから、その問い合わせで発生する一手間を惜しまず、念のための確認を重視するのがおすすめだと思いますよ。
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