JAL国際線特典航空券 上位クラスへの切り替えアップグレードの魅力(手続き、費用、活用方法、制限)

JALマイルを利用した特典航空券の魅力で最も分かりやすいものと言えば、ファーストクラスやビジネスクラスを信じられないようなお得なマイル数で予約できることかもしれません。

特に、これらの上位クラスをお金で支払う有償の航空券として予約した場合、最大数十万円から数百万円もの料金が請求されるものですから、純粋なお得度もかなりのものになります。

 

しかし、特典航空券の魅力として、あまり目立たないものの、忘れてはいけないものの1つが、予約・発券後の自由度の高さ。

これは、手数料無料で行える予約変更の高い自由度はもちろんのこと、どうしてもキャンセルを行わなくてはいけない場合でも、3,100円のとても安価な手数料負担のみでマイルの払い戻しが受けられるというものです。

実際、スケジュールを確定できない状態で予約しなくてはいけない時や突発的なトラブルや用事でキャンセルの可能性がわずかでも残されている場合には、積極的に特典航空券を選択する理由になるほどの存在感を感じる魅力になるはず。

使いこなしたいサービスの1つ、上位クラスへの切り替えアップグレード

そんなJALマイルを利用した特典航空券が持つ自由度の中でも、意外に活用の幅が広いのが上位クラスへの切り替えアップグレードと呼ばれるサービス。

これは、一度予約と発券を完了したJAL国際線特典航空券について、様々な優遇を提供した状態で同一区間の上位クラスへ予約変更を行うものです。

具体的にどんな優遇が与えられるのかというと、

  • 通常3,100円の払い戻し手数料の代わりに2,160円の電話発券手数料を適用し、940円の手数料負担を減額
  • 往復での予約で一方の片道区間のみのアップグレードを行う時に、もう一方の片道区間の予約を確保した状態のままで手続き可能

という2つ。

特に注目すべきは、2つめのキャンセル待ちブロックとしか呼べないようなサービスです。

なぜなら、「通常キャンセル → 上位クラスでの新規発券」という流れでは、せっかく確保していた上位クラスへのアップグレードを行わない区間を一度キャンセルしてしまった時点で、それまでにキャンセル待ちをしていた方によって確保されてしまうリスクをゼロにはできないのですが、切り替えアップグレードを利用するだけで間違いなく安全な状態での手続きが可能になるから。

http://www.jal.co.jp/info/jmb/award.html#02

複数名でのファーストクラス予約の秘密兵器

この切り替えアップグレードは、予約時に希望する上位クラスに空席がない時や、予約時に必要マイル数を揃えられない時にも頼りになるのは間違いありません。

しかし、最も活躍する機会の1つといえば、JAL国際線特典航空券のファーストクラスを3名以上の複数名で予約する時。

というのも、元々8席しか座席が存在しないファーストクラスは330日前の予約受付開始日でも特典航空券に2席しか枠を開放しないのですが、この切り替えアップグレードと出発直前1週間前に行なわれる大規模な特典航空券への開放を組み合わせることで、3名以上の複数名でも予約もかなりの高確率で確保できるようになります。

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切り替えアップグレードの制限

このような魅力を持つ切り替えアップグレードにも注意点が存在しています。

それは、

  • 有効期限切れのマイルは利用不可
  • 同一区間のみ利用可能

という2つ。

まず、1つめとして、有効期限切れのマイルは利用不可というのは、この切り替えアップグレードの手続き自体が、すでに予約・発券した特典航空券を一度払い戻しを行い、その払い戻されたマイルに差額マイルを加えたアップグレード後の必要マイル数を再度引き落とすという流れになっていることが最大の理由です。

つまり、せっかく有効期限前に予約と発券を行い、延命できたマイルがある場合、切り替えアップグレードをそのマイルの有効期限後に行ってしまった時点で、そのマイル分だけ払い戻されるマイルは目減りしてしまいます。

また、2つめとして、切り替えアップグレード自体が同一区間の上位クラスへのアップグレードが対象になっていることも要注意です。

例えば、空席の関係で、元々予約していた羽田空港発のエコノミークラスから関西空港発のビジネスクラスに変更する手続きは、目的地が同じでも出発地が羽田空港と関西空港で同一区間ではないため、切り替えアップグレードは利用できず、通常のキャンセルから新規発券で対応する必要があります。

ただし、羽田空港と成田空港は同じ東京にある空港という区分になっているため、これら2つの空港だけは、そのまま切り替えアップグレードの対象になるのは忘れず活用したいポイントですね。

出発当日の空港チェックインカウンターでのアップグレードとの違い

実は、差額の必要マイル数を支払って、より上位のクラスにアップグレードする方法としては、切り替えアップグレードの他に、出発する空港のチェックインカウンターでのアップグレード手続きも存在しています。

ただし、この空港チェックインカウンターでのアップグレードは、切り替えアップグレードでは不可避だった発券手数料などの手数料負担が不要というメリットはあるものの、予約時のクラスから1段階のみのアップグレードに制限されているという大きな違いがあります。

その結果、切り替えアップグレードでは認められていたエコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードは不可ですから、空港チェックインカウンターでのファーストクラスへのアップグレードに希望をつなぐためには、予約時に最低でもビジネスクラスの予約が必要ということですね。

また、空港チェックインカウンターでのアップグレードは、例えスケジュール案内などではアップグレード先のクラスに空席が残っていたとしても、機内食の準備数などの制限でアップグレードできないケースもあるのも、リスクとして覚えておくのもおすすめです。

https://www.jal.co.jp/jalmile/use/jal/inter/jal_up_today.html

まとめ

マイルの使い道として特に魅力的なファーストクラスやビジネスクラスの特典航空券は、予約時に希望するクラスでの予約確保が間違いなく最も理想的です。

しかし、争奪戦で思うような結果を残せなかったり、予約時に必要マイル数を用意できていなかったりした場合、先の未来に希望をつなぐためのツールとして、空港チェックインカウンターでのアップグレードと同じように、切り替えアップグレードはとても有効なサービスになるはず。

もちろん、割引されているとは言え手数料負担が必要だったり、マイルや区間などに関する制限も存在しているなど、注意すべき事柄があるのも事実です。

最終的な特典航空券予約成功率の向上にはとても有効ですから、念のため覚えておいて損はないと思いますよ。

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