パリ シャルル・ド・ゴール空港でJAL JMBダイヤモンドが利用できる意外な上級会員サービス(スカイプライオリティーでの優先出国審査と優先保安検査)

JALが公式に提供している上級会員資格の中では最上位とされるJMBダイヤモンド。

この上級会員を獲得することで得られるのは、様々な場面でJAL側から提供される特典による快適な搭乗体験です。

それは、専用カウンターでのチェックインや優先搭乗はもちろん、空港によっては保安検査や出国審査などでも優先扱いを受けられることも。

これに、極端に広い選択肢の与えられた事前座席指定、高確率のインボラアップグレード、アップグレードされなかった場合に嬉しい隣席ブロックによるサポートなどが加えられ、仮にエコノミークラスを利用する場合でも、できるだけ快適に機内で過ごせるようにというJAL側の配慮を十分感じられるはずです。

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スカイチームに所属のエールフランスの本拠地、パリ シャルルドゴール空港

しかし、そんなJALによる快適な搭乗のための配慮も万能ではありません。

なぜなら、利用する空港やターミナルによっては、JALが加盟しているワンワールド以外のアライアンスの航空会社が大きな影響力を持つことも残念ながら意外に多くあり、その場合、保安検査や出国審査など、空港側がサービス提供に深く関与している種類のサービスは、満足に利用できないこともあるから。

パリの主要な国際空港であるシャルル・ド・ゴール空港もスカイチームに加盟するエールフランスが統治しているとすら感じる、そんな空港の1つ。

実際、JALホームページ上でも、日本国内の空港や海外でもワンワールドに加盟する航空会社がメインで発着する空港では当然のように利用できる優先的な保安検査や出国検査の提供を全く案内していません。

もちろん、専用カウンターでのチェックインやラウンジの利用、優先搭乗などの上級会員サービスはしっかりと通常通り利用できるものの、保安検査や出国審査の優先だけは全滅という状況です。

https://www.jal.co.jp/inter/airport/cdg/info/#departure_floor_map

スカイプライオリティーでの出国審査と保安検査

では、JALがシャルル・ド・ゴール空港から出発するターミナル2Eには保安検査や出国審査を対象にした優先利用のための設備が存在していないのかというと、実はそんなことはまったくありません。

なぜなら、ターミナル2Eはスカイチームに加盟しているエールフランスの国際線が出発するターミナルとしても活用されていて、その乗客向けに優先保安検査や優先出国審査も整備されているから。

つまり、JAL側にはそうしたサービスが提供されていないだけで、エールフランス側では当然のように利用している状況です。

そうなると気になるのが、JALの上級会員はそうした優先扱いのサービスが本当に利用できないのかということ。

ちなみに、エールフランスのスタッフが手続きを受託し、実際の手続きを担当しているチェックインカウンターの中でも、JMBダイヤモンド会員も利用できるファーストクラスカウンターで担当のスタッフの方に聞いてみた答えはたった一言、「試してみれば?」というものでした。

その回答を伝えてくれた時の表情はいたずらっ子のような笑顔であくまで楽しそうなものでしたから、私もそれ以上はカウンターで追求しないことに決定。

発券された搭乗券とパスポート、JMBダイヤモンドのステイタスカードを手に、優先扱いのサービスを提供しているスカイプライオリティーの列の入り口のスタッフに提示してみることにしました。

JAL上級会員資格で出国審査と保安検査のスカイプライオリティー優先扱い

そうした挑戦はまず優先入国審査用のスカイプライオリティーから。

その結果はと言うと、列の入り口を守るスタッフの方はちらりとステイタスカードを見ただけで意外にもすぐにOK。

しかも、同伴者だと伝えるとJGC会員の家族もすんなり通してくれました。

こうして1つ目の関門を突破したのは幸先が良いものの、お次は優先保安検査用のスカイプライオリティーが待ち構えます。

こちらはステイタスカード上のダイヤモンドという文字などをしっかり確認しているようで、一瞬だめだったかと思いましたが、3秒も経過すると確認が終了したようで、出国審査のスカイプライオリティーの列に並ぶ時のように通してくれました。

もちろん、同伴者として申告した家族もOKです。

つまり、JALとしては公式に出国審査と保安検査の優先扱いを案内はしていないものの、実際の現場のスタッフによる運用では、JMBダイヤモンドはスカイプライオリティーによる優先を問題なく利用できるということに。

ただし、公式に提供されているサービスではありませんから、対応するスタッフや空港側のちょっとした運用ルールの変更で、今後もずっと変わらず利用できる保証はないものの、少なくともステイタスカードを握りしめて出国審査と保安検査での優先扱いを受けるために、スカイプライオリティーの列に挑戦してみるだけの価値は十分あると感じています。

落ち着いて考えてみると、これまでJALが運航する便のファーストクラスでシャルル・ド・ゴール空港のターミナル2Eを出発した時も、大きくFの文字が印字されたファーストクラスの搭乗券を提示するだけで同じようにスカイプライオリティー利用で出国審査も保安検査も通過できましたから、隠れた優先サービスメニューの1つなのかもしれませんね。

シャルル・ド・ゴール空港ではステイタスカードが大活躍

こうしたJALが案内していない状況でのスカイプライオリティー利用では一目瞭然で上級会員資格を確認できるステイタスカードが重要な役割を担っていたのですが、逆にこのステイタスカードを提示していなければ、優先扱いを受けられる可能性はまったくなかったと考えています。

なぜなら、シャルル・ド・ゴール空港のターミナル2Eで様々な手続きを行うスタッフの方は、JALの上級会員資格について熟知しているわけではなく、少なくとも搭乗券上に記載されている、JMLMやJGPMのような略号を読み取って、

  • JMLM=ダイヤモンド会員=ワンワールドエメラルド
  • JGPM=JGCプレミア=ワンワールドエメラルド

というように理解してもらうのは酷なことだと感じるから。

実際、出国審査も保安検査も通過し、JALのシャルル・ド・ゴール空港での利用ラウンジに指定されているエールフランスラウンジでもこうした略号が記載されている搭乗券だけでは入室が許されず、ステイタスカードの提示が求められました。

また、チェックインカウンターに案内される時も、ステイタスカードを提示することでEチケット控えだけを見せるだけよりもスムーズにファーストクラス用のカウンターに案内してもらえるなど、提携している航空会社が様々な取り扱いを行う海外の空港ではステイタスカードが大活躍すると実感するには十分な経験です。

まとめ

こうしてJALの上級会員、JMBダイヤモンドでも意外に利用可能なスカイプライオリティーでシャルル・ド・ゴール空港の出国審査と保安検査の優先扱い。

特に、これらの出国審査と保安検査の一般レーンはチェックイン開始時刻や出発時刻が重なったりすると、急に混み始めたりするため、ここで優先扱いを受けられるのは快適性の面でとても嬉しい大きなメリットです。

もちろん、公式に提供が案内されているサービスではないため、ある日を境に急に利用できなくなったり、対応するスタッフによって利用を断られる可能性もあるのも事実。

しかし、それでもスカイプライオリティーの列の前で試してみるために必要な時間や手間は本当にわずかなものですから、とりあえず念のためというスタンスで挑戦してみる価値は十分あると思いますよ。

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