JAL優先搭乗の特長とメリット(最優先の事前改札、国内線と国際線の違い、優先搭乗のルール変更、ステイタスカードの意義、同行者の優先搭乗条件、ファーストクラス最優先扱い、優先搭乗台無しのバス搭乗の悲劇)

ビジネスクラスやファーストクラスといった上位クラスの利用者、そして各航空会社の上級会員が利用できる特典として魅力的なものと言えば優先搭乗。

この優先搭乗は、一般の利用者よりも早く機内に案内されるため、全体的に慌ただしくなりやすい搭乗時のタイミングも比較的ゆったりと過ごせるのは大きなメリットです。

JAL国際線 優先搭乗の魅力と活用方法(優先搭乗のメリット、事前改札との大きな違い、ステイタスカードの意義、優先搭乗を超える最優先搭乗、同行者との優先搭乗と人数制限、弱点はバス搭乗)
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最優先搭乗よりもさらに優先される事前改札

そうした魅力を持つ優先搭乗ですが、すべての搭乗の順番に対して、最大限に優先されているのかというと、実はそうではありません。

というのも、一般的なJAL便における搭乗は、基本的に、

  1. 事前改札
  2. 最優先搭乗
  3. 優先搭乗
  4. 後方座席
  5. すべての利用者

という順番で基本的に行われているものだから。

そのため、国内線でも国際線でも、

  • 車椅子を利用するなど歩行が不自由な方
  • 病気や怪我をされている方
  • 2歳以下のお子様連れの方
  • 妊娠中の方
  • その他、様々な理由でお手伝いが必要な方

といった事前改札の対象となる利用者よりも、優先搭乗対象者が先に機内に入ることができるというわけではないのは少しだけ注意が必要です。

とは言え、こうした形での事前改札の実施は、乗り物での移動に対して配慮が必要な方にも優しく、ストレスフリーな乗り物という印象を感じさせるでしょうから、新幹線を含めた電車はもちろんバスなど、他の公共交通機関と呼ばれる乗り物にはない飛行機を利用する上でのモチベーションにつながる重要なポイントと言えそうですね。

国内線の優先搭乗

国内線では優先搭乗を含め、最大で5段階に分けて案内が行なわれます。

具体的には、

  1. 事前改札サービス:お子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗
  2. 優先搭乗1:国内線ファーストクラス利用者、ワンワールドエメラルド相当の上級会員
  3. 優先搭乗2:ワンワールドサファイア相当の上級会員
  4. 後方座席:後方の座席に座る利用者
  5. すべてのお客様:前方の座席に座るなど、その他すべての利用者

というもの。

ただし、優先搭乗1と優先搭乗2の区別は羽田-伊丹線のみで行なわれ、それ以外の路線ではファーストクラス利用者も上級会員もすべて1回の優先搭乗で案内されたり、飛行機の大きさやその日の利用者数によっては、後方座席と前方座席で分けずに、優先搭乗終了後、そのまますべてのお客様を一度に案内することもあるなど、ある程度の臨機応変な運用が行なわれていることには要注意。

JAL国内線 - 搭乗口でのご案内順について

国際線の優先搭乗

国際線でも、国内線と同様、最大5段階に分けて案内が行なわれるのは2019年9月1日までは同じです。

しかし、国際線の優先搭乗を対象にルール変更が行われる2019年9月2日以降は最大6段階に分けて案内が行なわれるようになり、より細やかで納得感を感じる優先搭乗のサービスが提供されるのは嬉しいポイント。

その国際線の優先搭乗では、そもそも国内線にはなかったビジネスクラスやプレミアムエコノミーなどの国内線とは用意されている座席の種類の違いが反映されていたり、さらには、国内線では優先搭乗の対象外だったワンワールドルビー相当の上級会員が追加されるなど、意外にはっきりとした差を感じられるようになっています。

具体的な国際線の優先搭乗としては、

2019年9月1日まで:

  • 事前改札サービス:お子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗
  • 優先搭乗1:国際線ファーストクラス利用者、ワンワールドエメラルド相当の上級会員
  • 優先搭乗2:ビジネスクラス利用者、ワンワールドルビーからサファイア相当の上級会員
  • 後方座席:後方の座席に座る利用者
  • すべてのお客様:前方の座席に座るなど、その他すべての利用者

2019年9月2日以降:

  • 事前改札サービス:お子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗
  • 優先搭乗1:国際線ファーストクラス利用者、ワンワールドエメラルド相当の上級会員
  • 優先搭乗2:ビジネスクラス利用者、ワンワールドサファイア相当の上級会員
  • 優先搭乗3:プレミアムエコノミー、ワンワールドルビー相当の上級会員
  • 後方座席:後方の座席に座る利用者
  • すべてのお客様:前方の座席に座るなど、その他すべての利用者

というように、それぞれ5段階と6段階に分かれます。

もちろん、国内線と同様に、国際線でも出発する空港や目的地、利用者の数などによって、優先搭乗1と優先搭乗2が1つの優先搭乗として扱われたり、優先搭乗終了後は後方座席と前方座席を分けずに一度に案内することもあるので要注意。

確実に優先搭乗を利用したい場合には、早め早めに搭乗ゲートを訪れ、待機しておくのがおすすめです。

搭乗口でのご案内順について(ご搭乗のお手続き) - JAL国際線

2019年9月2日以降の国際線優先搭乗のルール変更の影響

2019年9月2日から実施される国際線の優先搭乗のルール変更では、

  • プレミアムエコノミーがそれまでの最も最後に案内される5種類中5番目の「すべてのお客様」から分離され、新たに新設された6種類中4番目の「優先搭乗3」に組み込まれた
  • ワンワールドルビー相当の上級会員がそれまでの5種類中3番目の「優先搭乗2」から分離され、新たに新設された6種類中4番目の「優先搭乗3」に組み込まれた

というのが、大きな変化として実感できるものとなるはず。

こうしてみると、プレミアムエコノミーとしては、全く優先扱いされていなかった状況から、一挙に上級会員としては最も身近な存在のワンワールドルビー相当の上級会員と同等に扱われるようになるなど、実際の搭乗時の快適性が大きく向上するのは間違いありません。

一方で、2019年9月2日以降にはプレミアムエコノミーと同じ扱いとなるワンワールドルビー相当の上級会員にとっては、それまでビジネスクラス利用者だけではなく、ラウンジアクセスなども提供されるなど一段上に位置づけられていたJMBサファイアやJGCとしての利用者などのとも、同じ優先扱いを受けていたわけですから、相対的に見ると、サービスレベルの低下は明白。

実際、ワンワールドルビー相当の上級会員でも、頑張って早くに搭乗待ちの列に並びさえすれば

  • ビジネスクラス利用者
  • JMBサファイアやJGCなどのワンワールドサファイア相当の上級会員

よりも早くに機内に案内されていたものの、2019年9月2日以降はルールによって、そうした頑張りそのものが制限されてしまうことになりますから、それを残念に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

搭乗ゲートでの実際の優先搭乗の方法

優先搭乗を利用する場合、一般的には通常の搭乗時と同じように搭乗ゲートで搭乗券を用意するだけで大丈夫。

というのも、搭乗券には搭乗者情報と一緒に優先搭乗の可否がデータとして登録されていて、搭乗券上の印字としてはもちろん、搭乗ゲートを通過する時の音の違いとして利用者側も確認できます。

また、搭乗ゲートに液晶画面がある場合、そこでの表示でも、搭乗クラスや上級会員資格など、優先搭乗ができる根拠が表示され、確認は可能です。

そのため、上級会員の優先搭乗でステイタスカードを提示することが必須というわけではありません。

一方で、あまり一般的ではないものの、上級会員資格のある航空会社以外にマイルを積算を希望するなど少し特別な事情がある場合には、頼りになるはずの搭乗券には優先搭乗可能な情報が記録されていませんから、その際には搭乗券と一緒にステイタスカードも提示することでようやく優先搭乗の利用が可能になります。

また、優先搭乗のタイミングでゲートを通過した際に優先搭乗の対象者ではないとして、他の優先搭乗対象者とは異なる音が鳴ったとしても、特別な事情で搭乗券とは別にステイタスカードを提示して優先搭乗を利用している可能性もありますから、それが必ずしも優先搭乗対象外の利用者が通過したとは限らないことだけには気をつける必要がありますね。

優先搭乗での同行者の利用

このように嬉しいメリットをもたらしてくれる優先搭乗でも、注意を要するのが本来は優先搭乗対象外なものの、優先搭乗対象者と一緒に優先搭乗を行う同行者の利用条件かもしれません。

なぜなら、優先搭乗自体は、それぞれ対象になっている上位クラスの利用者や上級会員のみが対象となっているものの、同行者の場合、仮に優先搭乗の資格がなくても、同行者として常識的な範囲内の人数であれば、地上係員の方の裁量による実際の運用として優先搭乗が認められているから。

しかも、家族や同じ予約番号内の同行者という制限すらなく、友人や知人でも、地上係員の方に同行者と申告し、認められさえしたのなら、一緒に優先搭乗の利用が可能になるというかなり優遇された運用です。

ただし、こうした取り扱いはあくまでその時その時の状況を鑑みた上で、地上係員の方の裁量や厚意で提供されているものですから、実際の搭乗が開始される前のタイミングにでも同行者と一緒の優先搭乗を利用しても良いか、簡単に確認してみるのが未然にトラブルなどを回避するためにもおすすめだと考えています。

JAL上級会員優先搭乗にはステイタスカードの提示が必要なのか
JAL国際線ファーストクラス利用者&ワンワールドエメラルド上級会員の快適性を強力に支える最優先搭乗と搭乗券に記入される秘密の「P」マーク

搭乗当日の順番の確認方法

国内線でも国際線でも、こうした搭乗の順番は搭乗ゲート付近の案内板などでも確認することも可能ですが、それはあくまで一般的な案内に過ぎず、その日の搭乗方法と必ず同じとは限りませんから、搭乗の案内開始前に搭乗ゲート付近で準備をしているJALの地上係員の方に問い合わせるのが一番。

また、利用する空港やターミナル、搭乗ゲートによっては、事前改札サービス利用者、優先搭乗対象者、一般の利用者のそれぞれで並ぶ場所が細かくレーンとして区切られ、全く別々に設定されているケースもあります。

そのため、無駄な労力を消費せずに正しい場所で並んだり、その近くで待機しているためにも、初めて利用する時や不安を感じた時などには少し積極的に問い合わせてみるのは本当におすすめ。


早く機内に搭乗できるメリット

このように優先搭乗などを利用して早く機内へ入るメリットとしては、大きく分けて、

  • 搭乗ゲート付近で立って待つ時間が少なくて済む
  • 頭上の荷物入れのスペースを席の真上に確保しやすい
  • 客室乗務員の方へのリクエストを早めにお願いできる

という3つがあります。

特に、優先搭乗のメリットとして忘れてはいけないのが、3つめの客室乗務員の方へのリクエストが早めにお願いできること。

というのも、特に国際線の機内販売は販売自体が機内食の提供後に開始されるものの、注文自体は機内に搭乗して、席についてすぐの段階からお願いできるため、優先搭乗で早めに着席できると機内販売の商品を確保してもらえる可能性は格段に高まります。

これは、実際、毎年3月から対象の路線でファーストクラスとビジネスクラスの利用者限定で販売される幻の焼酎、森伊蔵をより確実に確保するためには、とても有効なテクニックの1つ。

特に、搭乗の時点で在庫の確保とその後の購入が確約されているファーストクラス利用時ならまだしも、ファーストクラスの設定がないビジネスクラスのみの路線では、他のビジネスクラス利用者との過酷な森伊蔵争奪戦に参加しなくてはいけない以上、優先搭乗は優先搭乗でも、その中でいかに早く機内に入り、客室乗務員の方へのリクエストを完了するかが、購入の可否を大きく左右してしまうのは避けられません。

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国際線ファーストクラス限定の最優先搭乗

国際線の優先搭乗では、出発する空港や目的地、利用者の数などに左右される形で、優先搭乗1と優先搭乗2が1つの優先搭乗に省略されることもある一方で、ファーストクラスだけワンワールドエメラルド相当の上級会員からさらに分けて、特別扱いされることもあります。

例えば、上級会員用とは別に、ファーストクラス専用の列を用意するケース。

あるいは、搭乗ゲート付近にファーストクラス利用者の椅子を確保した専用のエリアを用意するケース。

さらには、ファーストクラスの利用者だけ、チケットをチェックするための搭乗ゲートの内側で待機させてくれるケースもありました。

しかも、日本ではお子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗としての事前改札サービスはとても大切にされて、一番最初というのはしっかり堅持されているのですが、海外の空港では、ファーストクラス利用者の搭乗が事前改札サービスより優先されることもあり、意外な部分でそれぞれの国や空港の考え方・方針の違いを実感するきっかけになるかもしれません。

JALファーストクラス搭乗記 ~JAL国際線特典航空券利用~

優先搭乗を台無しにしてしまうのはバス搭乗

こうした特長を持つ優先搭乗ですが、すべての搭乗時に問題なく活用できるサービスとは限りません。

というのも、機内に案内された順番そのままに機内に入ることができるのは、あくまで搭乗ゲートからボーディングブリッジを通って機内に到着した時に限られるから。

逆に、ボーディングブリッジを利用せずに、搭乗ゲートからバスに乗って、離れた場所に準備されている飛行機に向かうことになるバス搭乗では、優先搭乗のメリットの多くは失われてしまいます。

実際、このバス搭乗では優先搭乗によって他の利用者の方よりも先にバスの中に入ること自体は可能になるものの、肝心の飛行機の前にバスが到着し、タラップを登って機内に入る時には、優先搭乗を利用したかどうかではなく、いかにバスの出口に近い位置に乗ったかどうかが、機内に入る順番を決定することになるから。

確かに、優先搭乗の利用でスムーズで確実なバスの座席の確保が可能になり、空港内をかなりのスピードで駆け抜け、それに伴い大揺れすることもあるバスの車内でも着席した状態で過ごせるというのは大きなメリットかもしれません。

しかし、バス搭乗では、優先搭乗利用者や早めに並んでいた利用者がその順番通りに機内に入ることのできる確実性を期待できないという点で、ボーディングブリッジを利用するタイプの優先搭乗で提供されている快適性に比べると、大きく残念なものになってしまうのも事実です。

その一方で、同じバス搭乗でも、空港によっては、優先搭乗の対象者だけを乗せることを前提にかなり空いた状態のバスを別途用意することで、バス搭乗でもある程度しっかりとした優先搭乗が行われることもあります。

ただ、手間とコストがネックになるのか、国内外の空港を問わず、スタンダードなサービスとして統一された形で提供されているわけではなく、常に期待できるサービスではないのはとても残念に感じる部分です。

まとめ

多少の注意点こそ存在しているものの、活用してみると手放せなくなるほど快適なサービスと言える優先搭乗。

特に、搭乗から実際に飛行機が離陸するまでの時間をゆったりと落ち着いて過ごしながら準備ができるというのは想像以上に気持ちの面でも楽なものです。

実際、ファーストクラスやビジネスクラスといった上位クラス利用時だけではなく、航空会社の上級会員としての利用時に提供される特典の中でも、とても地味な存在なのは間違いないものの、その実用性や快適性への貢献度はかなり高品質なものと感じているほど。

もちろん、利用する上での注意点も存在しているのですが、それを乗り越えた先にあるメリットは、確かな快適性を提供してくれるものばかりですから、せっかく優先搭乗のチャンスが与えられた時には、少し積極的に活用してみるのもおすすめだと思いますよ。

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