JALマイルの使い道としては、JAL国際線特典航空券で、JALが誇る国際線ファーストクラスを予約することが最もお気に入りの我が家ですが、年に3~4回ヨーロッパを訪れると共に、周遊を楽しんでいることもあって、JMB提携航空会社特典航空券でのブリティッシュエアウェイズやエールフランスの利用も楽しんでいます。
もちろん、それらの提携航空会社利用時に受けられるサービスと、JALの国際線ファーストクラスで楽しめるサービスとはかなりの違いを感じるものの、ブリティッシュエアウェイズが拠点とするロンドンや、エールフランスが拠点とするパリとヨーロッパ各地を結ぶヨーロッパ域内線を少ないマイル負担で自由に活用できるのは、とても便利なのは間違いありません。
しかも、必要マイル数はJAL国際線特典航空券と比べて、ビジネスクラスでもファーストクラスでも25,000マイルも少ないマイルで利用できるなど、お得度の点でもきらりと光るメリットがありました。
JMB提携航空会社特典航空券とワンワールド特典航空券を対象にした改悪の詳細
そんなJMB提携航空会社特典航空券に加え、複数のワンワールド加盟の提携航空会社を利用したワンワールド特典航空券を対象に、2018年11月20日午前9時から、必要マイル数変更による改悪が行われることになりました。
まず、JMB提携航空会社特典航空券の改悪内容はというと、
- 総旅程距離が6,000マイル以下の予約は、距離とクラスの組み合わせによって、必要マイル数が変更なし、または減少。
- 総旅程距離が6,001マイル以上25,000マイル以下の活用しやすいタイプの予約は、多くの距離とクラスの組み合わせで必要マイル数が増加、ごく一部のエコノミークラスの組み合わせでのみ変更なし。
- 総旅程距離が25,001マイル以上の超長距離で活用が難しい予約はすべての距離とクラスの組み合わせで変更なし。
といったもの。
特に、提携航空会社でもファーストクラスや高品質なビジネスクラスが主に運航されている長距離路線での活用を考えた時、短期間での旅行でも手軽に利用しやすい6,001マイル以上25,000マイル以下の予約がしっかりと必要マイル数増加の対象に加えられているため、悪影響はかなり実感できるものになってしまうはずです。
逆に、短距離では改悪どころか必要マイル数が減少する改善が行われていたり、活用しやすい距離でもエコノミークラスは必要マイル数が変更されずに改悪の対象外になっていること、さらには、利用する人も利用できる人もかなり限られる超長距離に至っては、全く変更が加えられていないあたりにも、実効性についてかなり考えられた変更と感じています。
一方のワンワールド特典航空券については、
- 総旅程距離が8,001マイル以上10,000マイル以下のビジネスクラス
- 総旅程距離が12,001マイル以上14,000マイル以下のビジネスクラス
- 総旅程距離が12,001マイル以上14,000マイル以下のファーストクラス
という3つの組み合わせのみ、それぞれ5,000マイルずつのみ必要マイル数が増加するという、比較的穏やかなもの。
もともとワンワールド特典航空券はJAL国際線特典航空券はもちろん、JMB提携航空会社特典航空券に比べても割高な特典航空券として用意されていましたから、そういった部分でのバランスが配慮された結果かもしれませんね。
2018年11月20日改悪前にいつまでお得に利用できるのか
こうした改悪が発表された時、真っ先に考えなくてはいけないことの1つが、いつまで今現在のお得なマイル数で、JMB提携航空会社特典航空券とワンワールド特典航空券を利用できるのかということ。
というのも、JALマイルで予約可能な国際線特典航空券は、
- 区間ごとに実際に利用する330日前から予約可能
- 往復予約の場合、往路の有効期限は発券から1年以内、復路の有効期限は往路出発から1年以内
というルールが設定されていて、2018年11月20日に改悪が行われるからと言って、それ以前に改悪実施日以降に利用する特典航空券の予約が制限されるわけではないからです。
つまり、すでに予定が決まっていて、2018年11月20日をタイムリミットに、JMB提携航空会社特典航空券やワンワールド特典航空券の予約と発券を完了するのであれば、その旅程については改悪の影響を受けずに済むということになります。
では、具体的にいつの旅程まで改悪の影響を受けずにお得な利用ができるのか?
それを調べるためには、
- 2018年11月20日午前8時59分に新規の予約として手続き可能な最も遠い年月日
- 往路と復路、それぞれの有効期限を元にした最も遠い予約変更年月日
の2つを元に考えていくことになります。
まず、改悪が行われる直前の2018年11月20日午前8時59分に予約可能な最も遠い年月日というのは、JALが提供する330日前計算ツールを利用するのが最も簡単に調べる方法。
それによると、2018年11月20日を330日前とするのは、2019年10月16日。
しかし、ここで注意しなくてはいけないのは、JALの国際線特典航空券の予約受付が開始されるのは午前10時ということ。
つまり、改悪が実施される直前の2018年11月20日午前8時59分の時点では、その日に初めて予約受付が開始される分の予約は受付前で予約手続き自体が不可能ですから、その前日分の2019年10月15日が改悪前に予約できる最も遠い年月日になります。
では、2019年10月15日に利用する旅程が改悪の影響を受けずに利用可能な最も遠い年月日のものなのかというと実はそうではありません。
なぜなら、往復予約の場合、往路の有効期限は発券から1年以内、復路の有効期限は往路出発から1年以内というルールがあるから。
そのため、2018年11月20日午前8時59分までに往復で予約した旅程の往路については、1年後の2019年11月20日までの有効期限がありますから、空席がある限りその日までは予約変更で延命することが可能です。
同様に、復路についても、往路出発から1年以内が有効期限ですから、往路で利用できる最も遠い年月日にあたる2019年11月20日に往路を出発した場合、その1年後の2020年11月20日が復路にとって予約変更で延命できる最も遠い年月日ということになります。
ただし、こうした形で予約変更を前提に航空券の延命を行う場合、2018年11月20日に往路と復路を同日で予約する必要があるのですが、乗り継ぎの有無や日本からの物理的な距離によって、すべての目的地で利用できるものではないのは要注意ですね。
改悪後に考えられるJALマイルの活用方法
こうして、国際線特典航空券の有効期限を最大限活用した場合、改悪前に予約した特典航空券も、計算上は、
- 往路:2019年11月20日まで
- 復路:2020年11月20日まで
という形で延命しながら活用することが分かりました。
ただ、問題なるのは、その後のJALマイルの活用。
特に、JMB提携航空会社特典航空券の必要マイル数増加はかなりダイナミックで、今後の予約と発券での大きな影響は避けられません。
とは言え、逆に考えると、
- JAL国際線特典航空券
- JMB提携航空会社特典航空券
- ワンワールド特典航空券
のいずれも利用する距離やクラスによる必要マイル数の差が縮まり、その時その時で便利な種類の特典航空券を選べるようになったと考えることもできるかもしれません。
具体的に、日本からロンドンまで(往復旅程距離12,428マイル)をファーストクラスで予約した時に、改悪が実施された11月20日以降、それぞれの特典航空券で必要になるマイル数は、
- JAL国際線特典航空券:160,000マイル
- JMB提携航空会社特典航空券:165,000マイル
- ワンワールド特典航空券:165,000マイル
というように、ほとんど横並びの結果です。
逆に、JMB提携航空会社特典航空券にとってはこれだけの改悪が行われてようやくほぼ横並びということですから、今までがいかにお得だったのか分かるような気がしますね。
ちなみに、我が家の場合は、これまで同様JAL国際線特典航空券でのJALファーストクラス利用をメインとしつつも、これまでJMB提携航空会社特典航空券を利用していたタイミングでの、ワンワールド特典航空券の利用が増える見込みです。
やはり、特典航空券として利用できる選択肢はJMB提携航空会社特典航空券よりもワンワールド特典航空券の方が圧倒的に幅広く、希望する旅程での予約が容易になるのは間違いありませんから。
さらに、必要マイル数から見たお得度もワンワールド特典航空券でもJMB提携航空会社特典航空券とそれほど変わらないのであればなおさらです。
まとめ
提携航空会社が運航する便を利用できる特典航空券としての自由度はもちろん、ファーストクラスやビジネスクラスといった上位クラスも、JAL国際線特典航空券やワンワールド特典航空券よりも格段にお得に利用できたJMB提携航空会社特典航空券に大きな転換点を刻むことになった2018年11月20日に実施される改悪。
その改悪実施までに予約変更を前提に予約することで、実質的に最大2020年11月までお得な必要マイル数で予約した特典航空券を延命し、活用することも可能です。
一方で、改悪実施後は、JALマイルで予約可能な、
- JAL国際線特典航空券
- JMB提携航空会社特典航空券
- ワンワールド特典航空券
という3つの国際線特典航空券の必要マイル数に大きなお得度の差や違い鳴りを潜めることになりますから、純粋にそれぞれの特典航空券の持つ特長を使い分けした使い方が増えていくことになるかもしれないと私自身は感じています。
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