JAL国際線ファーストクラスの2017年以前と2018年以降との間の変更と改悪(サロンからルイ・ロデレール クリスタルへの切り替え、機内食和食メニューでの龍吟撤退からの石かわ&琥珀の2店体制への移行、メインディッシュ2品以上の事前予約受付終了)

日本を代表する航空会社の1つであるJALが誇る国際線ファーストクラス。

そこではJALが理想とする形でのサービスが提供され、その内容は飛行機の中とは思えないとすら感じるものも多く含まれています。

特に、JALの国際線ファーストクラスでは、

  • 客室乗務員の方による丁寧で安定感のあるホスピタリティ
  • 希少で高価格なシャンパンとして知られるサロンの提供
  • 高い評価を受けている著名なシェフ監修で提供される機内食の数々

など、一度搭乗してみると、またこの時間を楽しみたいと思ってしまうだけの魅力が十分。

それが、我が家でも定期的にリピート利用している最大の理由です。

JAL国際線ファーストクラスの機内サービスを120%楽しむためのリクエスト(ワインリストに掲載されていないアルコール、食事でのアレンジ、アメニティ&パジャマ、アラカルトの楽しみ、ファーストクラス優先降機、誕生日&記念日の特典、森伊蔵の機内販売優遇)
JAL国際線ファーストクラス機内食「石かわ」・「虎白」監修 新和食メニュー(合計8種のメニュー詳細、特長と味わい、先代監修店の龍吟との違いと優劣)

2018年のJAL国際線ファーストクラスの大きな変化と違い

ただし、その国際線ファーストクラスのサービスも常に同じものというわけではなく、利用するタイミングによっては、これまでとは全く異なるサービス内容に出会うことも考えなくてはいけません。

実際、2018年は

  • フラグシップシャンパンとしてのサロンの提供終了
  • 機内食で和食を監修していた龍吟の撤退
  • メインディッシュ2品以上の事前予約受付終了

というような変更と改悪が短時間で実施され、JAL国際線ファーストクラスに大きな変化が起こった一年の1つと言えます。

サロンの提供終了とルイ・ロデレールクリスタルへの切り替え

2018年の変更で最もインパクトが大きいものと言えば、航空会社としては、JALが唯一機内で提供していたシャンパン、サロンがメインとなるフラグシップシャンパンとしてのワインリスト掲載が終了してしまったこと。

少なくとも2018年は後継としてルイ・ロデレール クリスタル 2009がサロンの代わりのシャンパンとして提供されるサービス内容に変更されました。

もちろん、実際に楽しんでみると、ルイ・ロデレール クリスタル 2009自体も高品質で飲みやすく、さらに良い意味で好みが分かれにくいという意味では、十分考えられたJAL側の選択だと思います。

ただ、サロンに期待する、さらりとした飲みやすさと重厚感にも似た味わいの深さ、さらには凝縮感すら感じるような豊かで心地よい風味のいずれもバランスよく高次元で調和している仕上がりに比べると、やはり好みや相性の違いなどを差し引いたとしても力不足は明白。

サービスとしてはなかなか大きな改悪と感じてしまうのは避けられません。

ちなみに、ルイ・ロデレール クリスタル 2009に変更されるまでは、サロン 2006が提供されていたことと、サロン自体が出荷されるまで10年間もの熟成期間が必要なこと、さらに、サロン自体が必ずしも毎年醸造されるわけではないことまで考えると、少なくとも数年間はJAL国際線ファーストクラスにサロンが復活することは難しいと予想しています。

和食を監修していた龍吟の撤退と石かわ&琥珀の2店体制への移行

日本発のJAL国際線ファーストクラスを利用する時に、機内食のメニューは必ず和食を選択している我が家にとって、かなり衝撃的だった変更がこれまで和食を監修していた龍吟の撤退でした。

その龍吟監修の和食は、様々な遊び心や挑戦も含みながら、スタンダードな和食の美味しさが楽しめる、どこか安心感を感じる仕上がり。

特に、機内での調理などを担当するスカイシェフの方の腕が良く、そうした方が並々ならぬ執念と熱意を感じさせる仕事ぶりを発揮してくれた時には、素材の持つ微かで絶妙な香りと風味がしっかりと感じられ、同じメニューでも別物に感じられるほどのポテンシャルを持っている逸品揃いでお気に入り。

また、コースの最後にデザートとして提供される六本木プリンも、定番のお楽しみとしての嬉しさがありました。

そうした龍吟の監修が石かわと琥珀の2店体制での監修に切り替わることに。

肝心の料理自体は、高品質な食材を利用しているのは変わらないものの、より風味や味付けがはっきりとしたものになり、分かりやすい美味しさという印象が強く感じられました。

もちろん、変更後の和食も美味しいとは思いつつも、個人的には龍吟時代の味付けや風味、調理での細やかな仕事が好みだったのも事実。

また、和食が持つ彩りや華やかさ、繊細さという意味でも、龍吟時代の方が安定して楽しめるものになっていたように思います。

ただし、このあたりは、2018年3月に石かわと琥珀の2店体制での監修に切り替わってから時間があまり経過していないという事情もあるはずですから、今後の試行錯誤やある程度時間を経た上での変化を見守る必要があるはず。

それを確かめることもまた、JAL国際線ファーストクラスにまた近い内にリピート搭乗してみたい大きな理由の1つになっています。

メインディッシュ2品以上の事前予約受付終了

JAL国際線ファーストクラスでは、機内食として提供されるメインディッシュを、基本的に和食1種類と洋食3種類の合計4種類から選ぶことになります。

ただし、楽しめる料理はいずれもなかなか高品質なもの揃いで、どれを選ぶのかなかなか迷うのも事実。

そんな中、国際線ファーストクラスの基本サービスとして提供されている機内食の事前予約サービスでは、2種類のメインディッシュの事前予約を受け付けてくれていました。

しかも、そうした2種類のメインディッシュの事前予約では、あらかじめ通常の半分の分量ずつの2種類の料理を提供してくれたりといったアレンジを受け付けてくれるのはもちろん、2種類目のメインディッシュをコースの一環としての提供にこだわるのではなく保管しておき、後になってからアラカルト的に楽しむというような選択肢も選ぶことができました。

この場合、通常のアラカルトよりも格段に高品質な一皿が楽しめるため、長距離の国際線ファーストクラス利用時には嬉しいサービスだったのは間違いありません。

ただし、2018年からはこうした2種類以上のメインディッシュの事前予約の受付は基本的に一部の例外を除き、終了してしまいました。

やはり、1種類1種類が高品質な食材はもちろん、調理の際の手間や時間もかなり必要になるものばかりのはずですから、コストを意識した場合、こうした形でのサービスの変更は仕方ないのかもしれませんね。

まとめ

JAL国際線ファーストクラスの象徴の1つだったシャンパン、サロンの提供終了に加え、これまで人気を集めていた機内食の和食メニュー監修での龍吟撤退。

個人的には、メインディッシュの事前予約での自由度低下と合わせて、改悪と呼べるサービス変更だと感じているのも事実です。

ただし、全体的の品質やそこで提供されるサービスによる満足度は未だ十分高く、また利用したいという気持ちに変わりはありません。

また、お気に入りだったサービスにいつ、どのタイミングでこうした変更という形で手が加えられるかは、利用者側で察知することは困難ですから、利用できる時や利用したい時に利用するというのが重要かもしれないと、今回の件では実感させられました。

コメント