JAL旅行券と発券手数料・航空券取扱手数料の秘密(手数料免除特典、発送方法、特典航空券での活用、予約変更時の手数料、1,000円券と10,000円券の価値の違い)

様々な企業によって発行された商品券やギフト券と呼ばれるチケットはそれこそ数え切れないほど世の中に出回っています。

その中には、有効活用した時に額面に対して最大で5倍以上の付加価値をあっさり生み出すものすら存在しています。

それがJAL旅行券。

このJAL旅行券はJALによって提供される航空券やツアー、ホテル宿泊、機内販売や免税品購入、各種サービス利用での支払いに1,000円または10,000円の額面分として利用できるチケット型の金券で、JALを好んで利用する方には元々活用しやすい性質のものになっています。

システム刷新後の改悪旋風の中、JAL旅行券の本当の価値を引き出す

このJAL旅行券は、JALに関わるサービス用に活用できる金券としてもとても扱いやすいものですが、本当の価値を引き出す最もお得な使い方といえば、それは間違いなく電話での国際線航空券の予約・発券での利用。

というのも、本来国際線航空券を電話で予約・発券を行う場合、かつては「電話発券手数料」、2017年11月のシステム刷新後は「航空券取扱手数料」として、マイルを利用した国際線特典航空券でも2,160円、有償の国際線航空券に至っては5,400円もの手数料が、運賃や燃油サーチャージ、空港税などに追加する形で負担する必要があるのですが、そうした支払いの一部にでもJAL旅行券を利用した場合、これらの手数料が免除されるルールがあるからです。

つまり、電話で予約・発券を行った国際線航空券の支払いに1,000円のJAL旅行券を1枚用意するだけでも、通常求められる5,400円もの追加負担が0円に免除され、1,000円という額面に追加する形で、5,400円もの付加価値を生み出してしまいます。

結果的に、1,000円のJAL旅行券が6,400円分もの価値になるということですね。

 

特に、2017年11月JALシステム刷新後は、これまで比較的自由に組み合わせの選択が可能だったJAL国際線特典航空券の国内線区間についても、本来選べるはずの選択肢が検索結果として表示されないことが多くなってしまっています。

その結果、今現在の国際線予約は、予約システムが提案した旅程以外を予約したい時には、最大5,400円もの手数料を支払うことを前提に電話での予約・発券を行うしかない改悪旋風が吹き荒れている、まさに世も末な状況。

しかし、電話で予約・発券する国際線航空券1冊につき、1枚の以上のJAL旅行券を支払いにあてることができるのなら、自由度の高い電話での予約・発券を大きな費用負担を感じずに利用し続けることができます。

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国際線航空券発券でのJAL旅行券の発送方法

このようにお得な国際線航空券の予約・発券でのJAL旅行券利用ですが、少しだけ注意点も存在しています。

というのも、利用するJAL旅行券の実物を東京都品川区にある

  • 「JAL国際線チケットデスク」(〒140-8645 東京都品川区東品川2-4-11 野村不動産天王洲ビル18F)

へ送付する必要があるから。

その際は、簡易書留や書留、あるいは宅配便といった伝票番号などの追跡機能はもちろん、紛失時の補償が付与されている送付方法が推奨されています。

もちろん、送料は利用者側負担。

参考までに選択肢として考えられる追跡が可能な発送方法ごとの送料の負担目安は、

  • 簡易書留:392円~(補償5万円まで)
  • 書留:592円~(補償10万円まで)
  • クロネココンパクト:659円~(補償3万円まで)
  • 佐川急便飛脚便:756円~(補償30万円未満)

となっています。

また、予約と発券の手続きを進める中で、最短で3日前後のJAL商品券必着期限が設定され、それに間に合う形での発送を求められるのもうっかり忘れないようにしたい部分ですね。

さらに、JAL商品券必着期限が土曜や日曜、祝日になってしまう時には、唯一休日の受け取りにも対応している佐川急便の飛脚便の利用が必須と案内されることもあります。

ただし、1回の発送で、複数人分や複数冊分の電話で予約・発券を行った航空券用のJAL旅行券を送付することは認められているので、まとめて手続きが行えるように工夫をすると、航空券1冊あたりのコスト負担は大きく軽減することも十分可能です。

ちなみに、JAL旅行券の発送時には、JALホームページ上でPDF形式で配布されている「JAL旅行券送付書」という専用の申込用紙への必要事項を記入したものの同封が求められているため、印刷が必要なのかと手間に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、わざわざ「JAL旅行券送付書」を印刷しなくても、メモ用紙などに、

  • 予約者名(フリガナも)
  • 予約番号(6桁英数字)
  • 最初に利用する便名
  • 利用するJAL旅行券の内訳(1,000円券○枚、10,000円券□枚など)

といった必要情報を記入して同封するだけで、問題なく発券手続きは進行します。

そのため、頑張って「JAL旅行券送付書」を用意する必要は全くなく、自由に使えるプリンターなどが自宅になくても心配無用です。

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有償の国際線航空券にはお得度で負けるものの特典航空券でも手数料免除は有効

JAL旅行券が最もその価値を発揮できるのは有償の国際線航空券を電話で予約・発券した時の支払いに利用した時なのは間違いありません。

しかし、お得度的にはそれに負けてしまうものの、実はマイルを利用した国際線特典航空券の予約・発券時にもJAL旅行券を利用した「航空券取扱手数料」の免除は可能です。

この場合、通常2,160円の手数料負担が免除されて0円になりますから、有償の国際線航空券での5,400円の免除ほどのインパクトはないものの、十分高いお得度を実感できるはず。

JAL旅行券でも電話での予約変更時の「航空券取扱手数料」の免除は不可

こうしたJAL旅行券での「航空券取扱手数料」の免除にも限界はあります。

それが、すでに予約済みの国際線航空券を予約変更を行う時に必要な「航空券取扱手数料」の免除は不可能なこと。

特に、国際線特典航空券の場合、自由に予約変更が可能ですが、一度電話での予約・発券を行った場合、それ以後はJALホームページ上での予約変更などの手続きは不可&電話での手続きが不可避。

さらに、JAL旅行券での予約変更時の「航空券取扱手数料」の免除が不可となると、予約変更を行う度に、2,160円の「航空券取扱手数料」は必要経費として支払い続ける必要があります。

JALシステム刷新後、JAL旅行券1,000円券の魅力がより高いものになる理由

JAL旅行券には1,000円券と10,000円券が存在しているのですが、こうした用途で高い価値を持つのはやはり1,000円券の方。

なぜなら、国際線特典航空券の日本から近い目的地や片道での利用では、燃油サーチャージや空港税などの合計金額が10,000円未満というケースも意外に多くあるため、1冊の航空券につき1枚のJAL旅行券の利用という条件が、10,000円の旅行券だと満たせない可能性もあるからです。

そうした事情もあって、「航空券取扱手数料」を負担を感じることなく、自由度の高い電話での国際線航空券を続けたい場合には、1,000円分のJAL旅行券を手元にストックしておくほうが安心感を感じるのは間違いなく、より魅力を感じます。

こうした傾向は、JALホームページ上での可能な手続きが大幅に制限され、電話での国際線航空券の予約・発券の必要性が急上昇してしまった2017年11月のJALの予約システム刷新後により強く感じられるようになり、それは今もますます強くなる一方です。

まとめ

元々「航空券取扱手数料」を必要としないJALホームページ上で、有償の国際線航空券やマイルを利用した国際線特典航空券が望むような形で自由に予約・発券できるのならば、利用者にとっても一番嬉しい環境です。

あるいは、JALホームページ上で手続きができない旅程の予約・発券については例外的に、手数料負担無しで電話での予約・発券を受け付けるというのも、電話を行う手間は残るものの、次善の策としてはまだまだ納得感を感じるものと言えます。

しかし、現状は、旅程作成の面でシステム刷新前にできていたことすら大きく制限されているだけではなく、そうした制限を乗り越えるためには手数料を支払っての電話での予約・発券を強いられてい状況。

そうしたなんとも言えない状況の中で、JALホームページ上では対応できない旅程を自由に予約しながら、「航空券取扱手数料」の手数料負担を回避するための現実的な手段としてJAL旅行券という選択肢は、JALを利用する限り覚えておいても損はない知識の1つだと思いますよ。

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