上手に活用すると想像以上に快適な旅行の手助けをしてくれる存在の1つといえば、空港や駅に用意されている手荷物預かり所やコインロッカー。
それは海外旅行でも変わることはないのですが、海外ではセキュリティ上の理由からコインロッカーではなく、有人で運営されている手荷物預かり所の方を見かける機会が多いという印象を感じています。
そんな手荷物預かり所やロッカーの我が家での変わった使い方といえば、機内販売で購入したアルコールなどの保管。
というのも、基本的に機内持ち込み荷物だけで旅行することが大半の我が家でも、日本発の機内販売で希少なアルコールを購入することがあるのですが、到着後の乗り継ぎなどで購入したアルコールを持ち運んだり、預入荷物として預けたくない時には、帰りの復路でも立ち寄る空港の手荷物預かり所やロッカーに預けてしまうようにしているから。
もちろん、こうした手荷物預かり所やロッカーの利用にはそれなりの利用料金が必要ですから、その料金を支払うだけの価値があるお酒を購入した時に限られ、例えば、幻と言われる焼酎、森伊蔵、あるいはその中でも最上級とされる、楽酔喜酒 森伊蔵などがその対象になるかもしれません。
目次
パリ シャルル・ド・ゴール空港の手荷物預かり所&コインロッカーサービス
フランスの首都、パリの主要な国際空港としてはもちろん、日本からもエールフランスの運航路線網を活かした乗り継ぎで利用する機会の多いシャルル・ド・ゴール空港でも、そうした手荷物預かりサービスがBagages du Monde(バガージュ・デュ・モンド)によって提供されています。
ちなみに、私が知る限り、セキュリティの関係なのか、より手軽に利用できるコインロッカーによるサービスはシャルル・ド・ゴール空港では提供されていません。
営業時間は午前6時から午後9時30分まで。
店舗の場所はターミナル2の3階、TGV-RER駅の近く。エアポートホテルとして運営されているシェラトンブランドのホテル、シェラトン・パリエアポートホテルの入り口の向かい側になっています。
手荷物預かり所の場所とアクセス
ターミナル2の3階、TGV-RER駅の近くとだけ聞くと、すぐに見つけられるように感じられるかもしれないのですが、初めて探して訪れると意外に戸惑うかもしれません。
それは空港内の行き先案内があまり親切ではないことが最大の理由。
実は手荷物を預けるために手荷物預かり所のBagages du Mondeに行きたいのなら、上の写真のように、「Left Luggage」と書かれたオレンジ色の案内板を追いかけていけば基本的には大丈夫。
しかし、少し油断すると途端にこの案内板を見失ってしまいます。
具体的には、上の写真のようにこれまで書かれていた「Left Luggage」がどこにもない案内板が当然のように時々表れるから。
前の案内板からこの案内板の間で曲がる場所を間違えてしまったと勘違いしてしまうと、時間を大きくロスしてしまうので大変。
その対策としては、手荷物預かり所の近くにあるというシェラトンホテルや駅への案内を手がかりにするのが一番です。
上の写真の案内板にはシェラトンホテルへの方向を示す「Hotels」がオレンジ色で記載されていることが分かるはず。
JALやエールフランスが到着するため、利用機会も多いターミナル2E到着階(レベル0、日本式だと地上1階)からだと入国審査や預入荷物受け取り用のベルトコンベアーのあるバゲッジクレーム、そして税関を通過した後、ガラスで仕切られたバゲッジクレームを左手に見ながらとにかく案内板の「Left Luggage」や「Hotels」の案内を確認しながら進みます。
ずっと進んでいくと突き当りに見えてくるエスカレーター。
そのまま利用して1階上のレベル1に。
エレベーターを降りた先にはターミナル間を結ぶ連絡橋とそこを通っている動く歩道。
何回もその動く歩道を乗り継ぎながら、案内板の「Left Luggage」や「Hotels」の案内を確認しつつ、とにかく進みます。
最大の注意点は上の写真の場所。
特に、「Left Luggage」や「Hotels」といった案内は無いのですが、駅の列車出発時刻を知らせる電光掲示板などが見えてきたら、迷わず右に曲がります。
再び仕事を始めた案内板と共に、視線の先にはシャルル・ド・ゴール空港の手荷物預かり所、Bagages du Mondeが見えてくるはず。
ちなみに、Bagages du Monde自体は案内しているメディアや媒体によって、シャルル・ド・ゴール空港のそれぞれのターミナルで営業しているような案内も見られるのですが、私自身、少なくともここ以外の手荷物預かり所を見つけることができていないことと、Bagages du Mondeの公式ホームページでもこの場所だけを案内しているため、この空港で手荷物預かりサービスを利用する時には、この場所を訪れるようにしています。
シャルル・ド・ゴール空港での手荷物の預け入れ方法
Bagages du Mondeは単に手荷物預かり所というわけではなく、旅行関連の総合サービス点として営業しているため、スーツケースやバッグなどの旅行関連商品も所狭しと並べられている様子が店舗の外からも確認できます。
そんな店舗の入り口には上の写真のようなロープで仕切られた2種類の列。
「Standard」と書かれた左の方は待ち時間が必要になるものの、追加料金無しでサービスを受けられる列。
「Express」と書かれた右の方は「Standard」で待っている人よりも優先して手続きしてもらえるため、待ち時間が最短になるものの、5ユーロの追加料金が必要になる列。
この2種類が用意されていました。
とは言え、手荷物預かりサービス自体は預け入れも受け取りも1組あたり2~3分程度で終了するものですから、よほど急いでいる時やあまりに混雑している時以外は「Express」の列を利用する必要はなく、「Standard」の列で十分なはずです。
自分たちの順番になってカウンターに案内され、手荷物の預け入れの手続きが開始されると必要になるのは、パスポートなどの身分証明書とクレジットカード。
さらに、いつごろ荷物を受け取るつもりなのか、目安でも構わないので今現在の予定伝える必要があります。
この目安は空港という場所柄、受け取り後に搭乗する便に左右されることになりますから、利用予定のEチケットを提示して、スタッフの方にも確認してもらうと、日付関連のうっかりミスを回避できるのでおすすめ。
そうした申し込み手続きが終了すると、
- 利用者名
- 国籍
- 預け入れ日時
- 受け取り予定日時
- 料金
などの情報が記載された引換証が手渡されます。
この引換証は受け取り時にパスポートと合わせて必ず必要になる書類ですから、紛失には要注意。
預け入れる荷物はベルトコンベアーに乗せられてX線でのセキュリティチェックを受けた後、専用の保管場所に進んでいきます。
シャルル・ド・ゴール空港での手荷物の受取方法
預け入れた荷物を受け取る時でも、「Standard」と「Express」の2つの列から1つを選んで並ぶのは荷物を預け入れる時と全く同じ。
ただし、受け取りの手続き自体はとてもスムーズで、預け入れ時に提示したパスポートなどの身分証明書とその手続きの時に手渡された引換証を合わせて手渡して確認を受けると、上の写真のようなベルトコンベアーとは別の出口から預けた荷物が出てきます。
シャルル・ド・ゴール空港の手荷物預かりの料金と計算方法
この手荷物預かりサービスを利用する時に複雑だと感じることの1つが料金とその計算方法。
特に、荷物のサイズごとの料金が設定されているだけではなく、預け入れ時間や日数ごとの割引制度も入り乱れているため、最初に利用する時には、この支払った料金で本当に正しいのか不安になるかもしれません。
まず、サイズについては、
- カテゴリー1:「3kg以下」(身の回り品)
- カテゴリー2:「3kg~9kg」かつ「55cm×35cm×25cmより小さい」(機内持ち込み荷物)
- カテゴリー3:「9kg~30kg」かつ「55cm×35cm×25cm~三辺の合計が158cmより小さい」(預け入れ荷物)
- カテゴリー4:「30kgより重い」かつ「三辺の合計が158cmより大きい」(超過手荷物)
の4種類が用意され、カテゴリーの数字が大きいほど、同じ時間や日数の預け入れでも料金は高額になります。
例えば、預け入れ時間が24時間未満の場合(料金表では時間カテゴリーD)、カテゴリー1の場合は10ユーロですが、カテゴリー4の場合は34ユーロにもなり、その差はかなりのものに。
また、長期間の預け入れになれば料金の割引が適用され、
- 時間カテゴリーA:3時間未満
- 時間カテゴリーB:3時間以上6時間未満
- 時間カテゴリーC:6時間以上12時間未満
- 時間カテゴリーD:12時間以上24時間未満
- 時間カテゴリーE:2日目、3日目、4日目
- 時間カテゴリーF:5日目以降(5日目、6日目、7日目、8日目・・・)
というように分かれています。
そのため、例えばカテゴリー2の荷物を6日間預ける場合には、
- 1日目:15ユーロ(時間カテゴリーD)
- 2日目:8ユーロ(時間カテゴリーE)
- 3日目:8ユーロ(時間カテゴリーE)
- 4日目:8ユーロ(時間カテゴリーE)
- 5日目:4ユーロ(時間カテゴリーF)
- 6日目:4ユーロ(時間カテゴリーF)
という料金の合計になって、47ユーロの請求。
こうして単純な掛け算で計算できないのがこの手荷物預かり所の利用で最も複雑さを感じさせる原因かもしれません。
まとめ
店舗として営業している場所自体が分かりやすいようで意外に見つけにくく、利用するターミナルによってはそこまでのアクセス自体が遠いと感じてしまう可能性もある、パリ シャルル・ド・ゴール空港の手荷物預かり所、Bagages du Monde。
しかし、一回でも利用してみると想像以上に快適に利用可能なことがわかるはずです。
また、一見複雑に感じる料金設定やその計算方法も、預ける荷物のサイズや使い方によってはリーズナブルでお得な利用ができるという意味でなかなか好印象。
特に、JALを利用していると森伊蔵を始めとした特長的で希少なお酒を購入する機会にも恵まれますから、そのチャンスを楽しむためにも、こうした手荷物預かり所のような選択肢を覚えておくのも面白いと思いますよ。
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