JALが運航する北米路線の中でも日本から最も近い距離に位置する都市、シアトル。
2019年3月31日に成田-シアトル間を結ぶ初便が、
- JAL68便:成田18時05分発 → シアトル11時05分着
- JAL67便:シアトル14時15分 → 成田16時25分
というスケジュールで運航され、JAL運航路線のラインナップに加わることになりました。
ちなみに、シアトルの主要空港としても有名なシアトル・タコマ空港(通称シータック)は、JALとも様々なレベルでの提携関係を強化しているアラスカ航空の拠点空港の1つですから、JAL運航便でシアトルに到着後、アラスカ航空運航の国内線へ乗り換えて、スムーズにアメリカ各地に移動することも可能というなかなか魅力的な路線なのは間違いありません。
目次
- 1 シアトル・タコマ空港でのチェックイン~保安検査~出国
- 2 遥か遠くに立地するJAL用の搭乗ゲート
- 3 2019年10月26日まで利用可能だったシアトル空港JAL指定ラウンジ、The Club at Seaへのアクセス
- 4 2019年10月26日まで利用可能だったシアトル空港JAL指定ラウンジ、The Club at Seaのサービス
- 5 シアトル空港JAL指定ラウンジのThe Club at Seaからブリティッシュエアウェイズラウンジへの変更
- 6 2019年10月27日から変更されたシアトル空港JAL指定ラウンジ、ブリティッシュエアウェイズラウンジのサービス
- 7 シアトル空港JAL指定ラウンジ、ブリティッシュエアウェイズ テラスラウンジ最大のデメリットはアクセス
- 8 まとめ
シアトル・タコマ空港でのチェックイン~保安検査~出国
シアトル・タコマ空港を出発するJAL運航便のチェックイン手続きはメインターミナルの南側に位置するJALチェックインカウターで行うことになります。
メインターミナルの南側に立地している他の航空会社としては、
- ANA
- アシアナ航空
- エバー航空
- エミレーツ航空
- キャセイパシフィック航空
- ハワイアン航空
- ブリティッシュ・エアウェイズ
- ルフトハンザ航空
などのチェックインカウンターも並んでいますから、そうしたご近所さんの航空会社の名前を目印に探してみるのもおすすめ。
逆に、シアトル・タコマ空港を拠点とし、大きな存在感を示す、
- アラスカ航空
- デルタ航空
- サウスウェスト航空
- アメリカン航空
などの航空会社のチェックインカウンターは同じメインターミナルでも北側に位置していますから、逆方向の南側のチェックインカウンターエリアに向かうとJALのチェックインカウンターが見つかるはずです。
また、JALチェックインカウンターには、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- ワンワールドエメラルド
- ビジネスクラス利用者
- JGC
- JMBサファイア
- JMBクリスタル
など、上級会員や上位クラス利用者向けの優先チェックインカウンターも用意され、快適なチェックイン手続きが可能なように配慮されています。
ちなみに、アメリカからの出国時には、他の国で行われているような出国審査と呼ばれるものはなく、保安検査を受けるのみ。
その保安検査の際にも、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- ワンワールドエメラルド
- ビジネスクラス利用者
を対象に優先保安検査用のレーンが設けられ、とてもスムーズに利用できますから、対象者は利用してみるのが本当におすすめです。
遥か遠くに立地するJAL用の搭乗ゲート
保安検査を終えると、そこは出国審査自体が存在しないアメリカの空港ですから、国際線も国内線も同じ同じ制限エリアから出発することになります。
ちなみに、JALがシアトル・タコマ空港からの出発に主に利用しているゲートはA13。
もちろん、まれに何らかの事情で他のゲートから出発することもあるのですが、JAL運航のシアトル便が1日に1便だけという限られた本数ということと、JALの搭乗手続き用の備品の保管と準備という事情もあってか、基本的にはA13というゲートのお世話になるはずです。
このA13ゲートを利用する時に忘れてはいけないのは、上の画像からも分かるようにゲートのあるエリアが保安検査場から最も遠い場所に位置し、他のゲートに比べ、とにかく歩く必要があるということ。
確かにA13ゲートに向かう道中には動く歩道なども用意されているものの、人間のサイズではなく、飛行機のサイズを基準に作られている空港のターミナルを端まで移動するわけですから、なかなかの歩いたという実感を得ることになるはずです。
実際、上の写真でも分かるように、動く歩道自体、乗り場から見た終点がとても小さくぽつんと見えるような距離です。
2019年10月26日まで利用可能だったシアトル空港JAL指定ラウンジ、The Club at Seaへのアクセス
そんなJAL用のゲートに向かう途中に立地し、出発までの間にシアトル・タコマ空港のJAL指定ラウンジとして2019年10月26日まで利用可能だったのがThe Club at Seaです。
上の写真の通り、分かりやすい案内板が設置され、多くの方が頼りにする動く歩道を利用してアセスした場合でも入り口がしっかり確認できるような作りになっています。
実際のラウンジは出発階の1階上に位置するため、階段やエレベーターを利用して移動します。
エレベーターの中にもThe Club at Seaの表示が用意され、エレベーターの操作で迷う心配もないはずです。
出発階から1階分上に移動すると、目の前にはThe Club at Seaのラウンジのエントランス。
JALの指定ラウンジですから、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- ワンワールドエメラルド
- JMBサファイア
- JGC
- JMBサファイア
- ワンワールドサファイア
- 上記の上級会員の1名までの同伴者
- ビジネスクラス利用者
- JAL運航便のプレミアムエコノミー利用者
- JAL運航便のエコノミークラスフレックス運賃(普通運賃)利用者
といった上級会員や上位クラス利用者は、搭乗券の提示のみで利用可能でした。
ちなみに、アメリカ国内の空港でよく見かける、The Club at ○○という名前のラウンジは、プライオリティパスで利用可能なラウンジブランドとしても有名ですから、プライオリティパスを搭乗券と一緒に提示することでも問題なくThe Club at Seaへのアクセスが可能になっています。
ラウンジとしての営業時間は5:00~24:00で、午後に出発するJAL運航便の利用には全く不安はありません。
2019年10月26日まで利用可能だったシアトル空港JAL指定ラウンジ、The Club at Seaのサービス
ラウンジで提供されるサービス内容は、基本的にはコールドミールが中心のラインナップ。
そのコールドミールの中にはサラダも用意され、旅行中には嬉しい食物繊維の補給も可能。
食物繊維の補給といえば、皮付きのまま提供されるフルーツも数種。
このThe Club at Seaのそのまま楽しめるタイプのホットミールは、正直あまり充実しているとは言えず、チキンヌードルスープの一品だけが並ぶのみ。
飲み物としては、ラウンジ内の冷蔵庫などに用意された各種ソフトドリンク。
アルコール類はアメリカにあるラウンジらしく、カウンターに常駐するラウンジスタッフから提供されるタイプ。
ラウンジ内は、あまり広くなく、座席自体も豊富というわけではありませんから、出発便が集中する時間帯には簡単に混雑してしまうほど。
また、ラウンジの立地の関係か、窓の外には工事中の空港周辺の敷地ビューが広がるのみですから、ゆったりと景色を楽しむことは難しいというのが正直な部分です。
確かに、提供される料理や飲み物では少し弱さを感じるものの、ラウンジ内には、ラウンジの利用者専用のトイレも用意され、混雑もせず、衛生面などでも良好な状態を保っているようでしたから、そういった部分でのメリットは間違いなく感じられるはずです。
シアトル空港JAL指定ラウンジのThe Club at Seaからブリティッシュエアウェイズラウンジへの変更
こうしてサービス面では一部に弱さを感じるものの、JALの利用する搭乗ゲートへのアクセスが便利・・・というよりも、ゲート自体がほぼラウンジ入り口の目の前だったThe Club at Seaですが、2019年10月27日から、JALのシアトル・タコマ空港での指定ラウンジではなくなりました。
そのため、現在はJALを含めたワンワールドのステイタスや上位クラスの利用ではアクセスができないラウンジということに。
では、The Club at Seaに代わるシアトル・タコマ空港でのJAL指定ラウンジはどうなったのかというと、JALと同じワンワールドに加盟するブリティッシュエアウェイズのテラスラウンジ(British Airways/Terraces lounge)が新たに指定され、今後はこちらのラウンジが利用可能な状況へのサービスの変更が行われました。
ちなみに、シアトル・タコマ空港のブリティッシュエアウェイズラウンジは、これまでも、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- ワンワールドエメラルド
- JMBサファイア
- JGC
- JMBサファイア
- ワンワールドサファイア
- 上記の上級会員の1名までの同伴者
- ビジネスクラス利用者
はワンワールド内の提携関係によって利用可能だったため、今回は、
- JAL運航便のプレミアムエコノミー利用者
- JAL運航便のエコノミークラスフレックス運賃(普通運賃)利用者
という利用者が新たな対象に加えられたことが分かりやすい変更点と言えるかもしれません。
2019年10月27日から変更されたシアトル空港JAL指定ラウンジ、ブリティッシュエアウェイズラウンジのサービス
そうしたサービス変更によって、2019年10月27日からJAL指定ラウンジとなったブリティッシュエアウェイズのテラスラウンジでは、前述のように、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- ワンワールドエメラルド
- JMBサファイア
- JGC
- JMBサファイア
- ワンワールドサファイア
- 上記の上級会員の1名までの同伴者
- ビジネスクラス利用者
- JAL運航便のプレミアムエコノミー利用者
- JAL運航便のエコノミークラスフレックス運賃(普通運賃)利用者
といった利用者が無料で利用可能になっています。
営業時間は、
- 10:00~13:00
- 15:00~18:00
というようになっていて、5時から24時まで営業しているThe Club at Seaに比べるとかなり短いラウンジです。
とはいえ、JAL運航便のシアトルから出発する時間を2019年冬ダイヤを見てみると、
シアトル12:30 → 成田16:00
となっていますから、チェックインが開始される出発3時間前の10時にはラウンジの営業が開始され、13時にラウンジの営業が終了する前にJAL便が出発するため、こうした営業時間でも全く問題はないことが分かりますね。
航空会社のラウンジで気になるものといえば提供される料理や飲み物ですが、ブリティッシュエアウェイズのラウンジでは、全体的に品質面でThe Club at Seaを上回るサービスが用意されています。
The Club at Seaでは寂しさを感じたホットミールも数種類が常備。
サンドイッチやサラダ、スナックなどもThe Club at Seaより少しだけ高品質なものが並んでいました。
フルーツもフレッシュなものだけではなく、手に取りやすいドライタイプのものも。
紅茶やコーヒーなどの近くには数種類のクッキーなども用意され、意外に多くの方がお茶を楽しみながらつまんでいました。
お茶以外のソフトドリンクは近くの冷蔵庫の中にたっぷり常備。
ソフトドリンク以外のアルコールは、ラウンジスタッフの方が常駐しているバーコーナーで注文する必要があるのは、The Club at Seaとは大きく変わらないものの、提供されているメニューは全体的に高品質になっているのは嬉しいと感じる方も多いはず。
The Club at Seaにはなかったシャワーも完備。
もちろん、タオルの貸し出しにも対応していて、ラウンジ入り口の受付スタッフにシャワールームの利用をリクエストするだけで無料で準備してくれます。
その他に、トイレなども全体的にThe Club at Seaよりもさらに清潔な状態で保たれ、心地よく利用できるのも嬉しいポイント。
さらに、窓からは工事現場ビューしか楽しめなかったThe Club at Seaに対し、ブリティッシュエアウェイズのラウンジでは、広く大きな窓から飛行機が待機している駐機場はもちろん、その先に伸びる滑走路が見渡せる空港ビューが広がるなどラウンジとしての魅力も十分。
そのため、サービスの品質はもちろん、窓からの眺めといった居心地の良さも合わせて、ブリティッシュエアウェイズラウンジの方がThe Club at Seaよりも優れたラウンジと感じる方も多いはずです。
シアトル空港JAL指定ラウンジ、ブリティッシュエアウェイズ テラスラウンジ最大のデメリットはアクセス
追記:
(JALホームページより)
ラウンジの変更に合わせる形でシアトル・タコマ空港を出発するJAL運航便の出発ターミナルも、The Club at Seaのあるメインターミナルからブリティッシュエアウェイズ テラスラウンジのあるサウスサテライトに変更となりました。
その結果、以下のような初出時に記載されたデメリットはきれいに解消されたことになります。
そのように、The Club at Seaと比べても大きなメリットを持つ新しいJAL指定ラウンジとなったブリティッシュエアウェイズのテラスラウンジですが、デメリットが存在しないわけではないのは要注意です。
というのも、シアトル・タコマ空港のブリティッシュエアウェイズのテラスラウンジは、サウスサテライトと呼ばれるターミナルにあるため、JALが利用するA13搭乗ゲートのあるメインターミナル南側から徒歩ではたどり着けないから。
そうした事情で、ブリティッシュエアウェイズのラウンジを利用するためには、無料で利用可能なターミナル間を結ぶシャトルトレインを利用してサウスサテライトターミナルに向かわなくてはいけません。
さらに、ラウンジを訪れるための行きだけではなく、搭乗ゲートに向かうための帰りも同じようにしてシャトルトレインを利用する戻ってくる必要がありますから、それほどお手軽に利用できるラウンジではないというのが正直な部分です。
実際、ブリティッシュエアウェイズのラウンジを利用する場合、
- 保安検査場からメインターミナル南側のシャトルトレイン乗り場への移動時間
- メインターミナル南側からサウスサテライトへのシャトルトレイン乗車時間
- サウスサテライトのシャトルトレイン乗り場からラウンジへの移動時間
- ラウンジからサウスサテライトのシャトルトレイン乗り場への移動時間
- サウスサテライトからメインターミナル南側へのシャトルトレイン乗車時間
- メインターミナル南側のシャトルトレイン乗り場からJAL便搭乗ゲートまでの移動時間
というように、ターミナル間の移動に関する色々な必要時間が追加されてしまうことになります。
また、シャトルトレイン自体、タイミングによっては車内がかなり混雑するだけではなく、シャトルトレインの駅が出発階よりも下の階に位置するため、エレベーターやエスカレーター、階段などでの移動が必要なのも気になる部分。
そうした状況ですから、個人的にはJAL指定ラウンジではなくなったThe Club at Seaよりも、ブリティッシュエアウェイズのテラスラウンジの方が魅力的なラウンジで、利用時の満足度が高いものの、JAL便の利用者にとっては、徒歩だけで移動が完結し、しかも搭乗ゲートに行く途中に立地しているThe Club at Seaの方が総合的には利便性が高いと判断する方も多いかもしれないと感じています。
実際、プライオリティパスを保有している我が家の場合、余程の事情がない限り、サービス品質よりも手軽さを重視して、搭乗ゲートまでの移動に無駄のないThe Club at Seaの方を選んでしまいますから。
ちなみに、こうした問題はJALの利用するゲートをメインターミナルのA13などではなく、ブリティッシュエアウェイズのラウンジがあるサウスサテライトのゲートを利用することで簡単に解消可能な問題ですから、今後の搭乗ゲートのターミナル変更に期待したいですね。
まとめ
2019年10月27日から新たにシアトル・タコマ空港でのJAL指定ラウンジとなったブリティッシュエアウェイズのテラスラウンジ。
確かに、これまでのJAL指定ラウンジだったThe Club at Seaに比べると、様々な部分で品質面での向上が見られ、より快適な時間を過ごせるラウンジに仕上がっています。
しかし、その一方で、サウスサテライトにあるラウンジのため、メインターミナルを出発するJAL運航便用のラウンジとしては、シャトルトレインでのターミナル間の移動が必要という意味で、デメリットが存在するのも事実。
もちろん、今後JAL運航便の搭乗ゲートがサウスサテライトへターミナル変更がされることで一挙に解決できる問題ですが、そうした改善が実際に行われるまでは、手軽さの面で少しだけ要注意なJAL指定ラウンジと言えるかもしれません。
コメント
67便の出発ゲートは同じタイミングでサウスサテライトへ変更になった模様です。
ラウンジからゲートへの移動は心配しなくても大丈夫そうです。
国際線 / 空港情報 / シアトル
https://www.jal.co.jp/inter/airport/sea/info/
出発ゲートとラウンジ変更をリンクして案内してくれればよいものを
「JALもなんだかなぁ」という感じですね。
あれっくすさん、こんばんは。
嬉しいコメントありがとうございます。
私自身、10月18日発表のJALからのラウンジ変更のお知らせを確認して、なんだかヘンテコなラウンジ変更だと感じ、ターミナル変更を視野に入れたものかなと疑っていたのですが、結果的にJAL側ではターミナル変更とラウンジ変更を合わせた形での総合的なものだったんですね。
シアトルは我が家での直行便利用以外の北米行きでちょくちょく利用しているので、便利で快適になるのは大歓迎で、渡航がより楽しみになりました。
あれっくすさんから頂いた内容はブログ記事内に反映させていただきます。
今回のコメントも本当にありがとうございました。