2020年の始まりから、この一年で最大の出来事となることがほぼ確定してしまうほど、その影響が大きい新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミック。
新型コロナウイルスへのワクチンや特効薬の開発が未だ確認されていない現状では、有効な対策が他者との物理的な接触を低減することに限られる以上、国内はもちろん、海外を含めた人々のグローバルな移動を支えることを主な業務としている航空会社は、JALを含め、多大な悪影響を受けることになってしまいました。
目次
JALの新型コロナウイルス対策での国際線航空券特別対応
実際、新型コロナウイルスが猛威を振るう状況では、
- 各国の入出国制限実施による渡航不可
- 需要激減に伴う運休や減便
などの理由で、元々予定していた形での飛行機の利用が困難になる利用者が続出してしまうのは避けられません。
その結果、JAL側としても、
- 別の日程や便への予約変更
- 航空券自体の有効期限延長
- キャンセルによる払い戻し
といった対応を特別に無料で順次、対象となる航空券と期間を拡大しながら行うようになりました。
JAL国際線航空券のキャンセルによる払い戻しを選んだ理由
そうなると迷うことになるのは、JAL側から提示された、
- 別の日程や便への予約変更
- 航空券自体の有効期限延長
- キャンセルによる払い戻し
の3つの無料での特別対応のうち、どれを選択するべきなのかということかもしれません。
ただ、新型コロナウイルスへの対策の決め手となるワクチンや治療薬の開発が完了するまでの期間、異なる国と国を結ぶ国際線の利用が困難になるのは確実なのはもちろん、そうした不便を強いられるのがいつまで、どの程度の期間継続するのか、それを正確に予想するは非常に困難なのも正直な部分です。
そのため、我が家では、定期的に何らかの手続きを必要とする予約変更や有効期限の延長ではなく、一回の手続きでとりあえず完結する形となるキャンセルを選択。
すでにJALで予約・発券している国際線航空券はすべて払い戻ししてもらうことにしました。
有償の国際線航空券と国際線特典航空券の無料でのキャンセル手続き
JALで予約・発券した有償の国際線航空券について、無料でのキャンセルを希望する場合、基本的にJALホームページ上から手続きが可能になっています。
このように、JALホームページでの手続きが可能なのはマイルを利用した国際線特典航空券でも同様です。
ただし、航空券によっては、予約・発券時に電話やJALのチケットカウンターでの手続きを行ったなどの理由で、JALホームページ上での手続きが一部制限されていることもあるのは少しだけ要注意。
とは言え、そういったケースでは、
- JAL国際線予約デスクへの電話
- JALホームページ上の払い戻し専用受付フォーム(https://enq.jal.co.jp/cre/Enquete/Question?enq=JW5LXOxDXf4%3D)
を利用することで、問題なく手続きを完了できるので、大きな問題にはならないはずです。
ちなみに、電話での手続きを担当してくれるJAL国際線の予約デスクは、新型コロナウイルスへの対応の一環として、営業時間を
- 通常時:8時から19時
- 2020年4月28日以降:10時から17時
というように、一日合計4時間ほど短縮中。
それに伴って、全体的に電話回線自体が混雑しているため、担当オペレーターにつながるまでいつもより長い待ち時間になる可能性もありますから、本当に時間に余裕のあるタイミングでの電話がおすすめです。
JALカードで購入した国際線航空券の払い戻し返金と必要日数
こうしてJALで予約・発券した国際線航空券のキャンセルの手続きが完了すると、その後、発券時に利用したクレジットカードに払い戻しによる返金が行われることになります。
我が家の場合、使い勝手やマイルの還元率が良好なこともあって、マスターカードブランドのJAL CLUB-Aカードを利用しているのですが、基本的には毎月15日のカード締め日までにキャンセルが完了した航空券は、キャンセルした月の24日までにマイナス分の利用として、クレジットカード会社ホームページのオンライン明細に計上され、その後郵送で届けられる紙に印刷された明細にも同様の内容が記載されているはずです。
こうしてマイナス分として計上された利用金額は、明細上でその他のクレジットカードの利用と相殺され、実質的な返金が行われるのですが、それでもマイナス分が残ってしまう場合には、普段クレジットカードの利用金額が引き落とされる銀行口座へ、引き落とし日の前日または当日にクレジットカード会社側から振り込みによる入金が行われるという、いつもとは逆の少し変わった状況に遭遇することもあります。
そうしてクレジットカード会社からの振り込みが行われた銀行口座を確認してみると、
- ミツビシUFJニコス(カ ウリアゲ
という普段はあまり見かけることのない内容での入金があるはずですから、驚いたり、不審に思ったりしないように、少しだけ注意が必要かもしれません。
国際線航空券のキャンセルに伴う払い戻し返金時のすでに積算されていたマイルの扱い
このようにして、国際線航空券のキャンセルに伴う払い戻し返金のマイナス分として、他の利用分の相殺が行われたり、相殺しきれずにクレジットカード会社から利用者への振り込みが行われた場合、気になることと言えば、すでにクレジットカード利用分として積算されていたマイルの扱いかもしれません。
これについては、マイナス分が計上された引き落とし日の約2日後に、
- ショッピングマイルプレミアム加算分
- 特約店加算分
も合わせて、すでに積算されていたマイルすべてが減算されてしまうという結果になります。
特に、ショッピングマイルプレミアムに加入した状態で、特約店となるJALから国際線航空券を発券する場合、100円で2マイル以上が積算される以上、
- 10万円分の発券で2,000マイル
- 30万円分の発券で6,000マイル
- 50万円分の発券で10,000マイル
- 100万円分の発券で20,000マイル
というように意外に大きなマイル供給源になっていたということも考えられますから、それをキャンセル・払い戻し返金を行った場合、想像よりも衝撃的なマイル減算に遭遇してしまうかもしれません。
実際、我が家でも、JALカードをJALの航空券購入以外に、日常生活の中でのクレジットカード利用にも活用していたのですが、キャンセルとそれに伴う払い戻し返金が集中した月のマイル積算は0どころか、大きなマイナスになってしまうのを避けられないほどでした。
ちなみに、マイルの積算は1つ1つの利用毎に、特約店の利用かどうかのチェックが行われた上での計算となるため、仮に特約店利用ではない他の利用金額の合計がJAL国際線航空券返金分の金額を上回った結果、クレジットカード会社から利用者の銀行口座への振り込みではなく、通常通りの引き落としが行われたとしても、マイル積算が最終的にはマイナスになってしまうケースもあるのは少しだけ注意が必要かもしれません。
JALマイル残高がマイナスになった時の変化とペナルティー
今回のように新型コロナウイルスが原因で複数のキャンセルを行う場合、それに伴うマイナス積算によって、JALマイルの残高自体がマイナスになってしまう思わぬ事態に陥ってしまうことも考えられます。
この場合、特段ペナルティーはないものの、JALホームページ上のマイル詳細画面の有効期限別マイルのコーナーに、
「現在、払い戻し等の理由により有効マイルがマイナスとなっております。
ご不明な点がございましたら、JMB日本地区会員事務局までご連絡下さい。」
というエラーメッセージが表示されることに。
しかも、JALカード家族プログラムの家族合算マイルとは別の個人のマイル残高を元に、このメッセージが表示されますから、一時期にまとめてたくさんの特典航空券を発券するなどして、うっかり個人のマイルを使いすぎてしまっていたりすると、気づかないうちにJALマイルの残高がマイナス状態に陥っていたなんてことも十分考えられるのですが、決して好ましい状態ではないことは間違いありませんから、できるだけ回避できるよう、あらかじめ気をつけておくのがおすすめです。
積算されたマイルのマイナスが行われない嬉しい例外
払い戻し返金が行われた場合、その利用分としてすでに積算されたマイルはマイナスされてしまうJAL国際線航空券のキャンセル手続きですが、実はキャンセル手続きとそれに伴う払い戻し返金が行われた後でも、マイルがマイナスされない例外が存在しています。
それが、他の利用金額との相殺を伴わない形での振り込みによる払い戻し返金です。
というのも、マスターカードブランドのJALカードを発行する三菱UFJニコスでは、キャンセルに伴う返金を、
- カード代金支払口座への振り込み(相殺無しで返金金額の全額を直接振り込み)
- 別の利用代金への充当(相殺後に残りの金額が振り込みされることもあり)
という2種類の方法で行っていて、この中でも、カード代金支払口座への振り込みが選択された場合には、クレジットカードの利用明細上でマイナスにならないことが理由なのか、マイル積算がマイナスにならないというおまけが付いてくるから。
つまり、カード代金支払口座への振り込みが選択されると、払い戻し返金が行われたにも関わらず、すでにクレジットカード利用分として積算されたマイルはなぜかそのまま手元に残るという不思議な状況になることを意味します。
ちなみに、払い戻し返金分のマイルがマイナスになるのか、それともそのまま手元に残るのか、それを知る助けとなるのは、上の写真に写っている1通の封筒。
三菱UFJニコス株式会社から届けられるこの封筒の中には、
「お知らせ
いつも弊社クレジットカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。
さて、マスターカードのご利用分で下記加盟店よりお取消(またはご返金)の通知がございました。弊社のご利用代金明細書上への記載にかえて、本状にてお知らせいたします。
つきましては、下記の金額をお客さまのカード代金支払口座へお振込させていただきます。
お振込日は、ご利用カードによりお引落日(毎月10日、金融機関休業日の場合は、翌営業日)前営業日または、お引落日当日とさせていただきます。
お手数をお掛けしますが、通帳のご記入などでご入金の確認をお願い申し上げます。」
という、JALによって利用の取り消しや返金の手続きが行われたため、その利用金額分を利用者の引き落とし口座への振り込みで返金するという内容が簡潔に記載された1枚の紙が入っています。
本当に何気ないシンプルな封筒ですが、有償の国際線航空券自体、購入金額が数十万円をあっさり超え、百万円台になるものも意外にある以上、この封筒に入っているお知らせによって、思いがけずマイナスになることを避けられるマイル数は想像以上に嬉しいものになることも多いはずです。
ちなみに、お知らせの紙の本文中にもあるように、相殺無しでの直接振り込みでの返金が行われる場合、クレジットカードの利用明細上からキャンセル分の利用が消えてしまうのですが、引き落とし日の前日や当日には問題なく振り込みが行われるため、心配する必要はありません。
キャンセルに伴う払い戻し返金でもマイルがマイナスされない条件
このような形でのマイルがマイナスされない形でのキャンセルに伴う払い戻し返金が行われるとなると、気になってくるのがどのような条件で、こうした利用者側に嬉しい対応が行われるのかということかもしれません。
ただし、この条件については、今回の新型コロナウイルスに関連するキャンセルで、数十冊の国際線航空券を払い戻し返金した限り、
- 「国内発券」と「海外発券」
- 「有償の国際線航空券」と「マイル利用の特典航空券」
- 「JALホームページ上での発券」と「予約デスクへの電話での発券」
- 「JALホームページ上でのキャンセル手続き」と「予約デスクへの電話でのキャンセル手続き」
という項目を中心に比較しても、常に同じ結果となる条件のようなものは発見できず。
もちろん、数千マイルから数万マイルの行方や損得を左右することもある事柄ですから、とても気になるものの、最終的な正解は闇の中で、個人的にはその時その時の運次第なのかもしれないというのが今の正直な実感です。
まとめ
2020年の元旦には、恐らく日本に住む誰もがここまでのひどい状況に至ることを予想していなかった新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック。
飛行機での海外旅行を楽しみにしている利用者にとっては、悲しく寂しい日々が続くのはもちろん、その終息時期すら正確に見通せないという状況ですから、せっかく時間をかけて作り上げた大切な旅行を構成する国際線航空券をキャンセルしなくてはいけないというJALカード利用者もいらっしゃるはずです。
そんな時のために、JALカードで発券した国際線航空券のキャンセルと、それに伴う払い戻し返金の流れや注意点、そして、少し運任せな思わぬおまけの存在を、念のために頭の片隅に残しておくのも、なかなかおすすめだと思いますよ。
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