JALでヨーロッパ周遊旅行を予約・発券する時に、時々目にすることになるのが、他の航空会社の運航便の存在。
というのも、JALがヨーロッパに向けて運航しているのは、
- イギリスのロンドン
- フランスのパリ
- ドイツのフランクフルト
- フィンランドのヘルシンキ
の合計4カ国4つの主要都市に限られているため、それ以外の場所を目的地にする場合、他の航空会社が運航する便に乗り継いで訪れる必要があるから。
実際、我が家で今年の夏に予定しているヨーロッパ周遊旅行も、そうした主要都市以外のクロアチアのドゥブロヴニクやオランダのアムステルダムをそれぞれ往路と復路の目的地にしている関係で、フィンエアーやルフトハンザを利用した旅程になっています。
それにしても、JALと同じワンワールドに加盟するフィンエアーはともかく、ワンワールドの強大なライバルであるはずのスターアライアンスの盟主たるルフトハンザと協力関係にあるというのは航空業界の面白さを感じる部分ですね。
目次
JALとフィンエアーのエコノミークラス予約での最大の違い
そんなわけで今年の夏の旅行では、4区間のうち2区間もフィンエアーを利用することになるのですが、予約と発券を完了した後になって初めて実感するJALとフィンエアーの大きな違いがあります。
それがエコノミークラス利用時の事前座席指定の自由度。
というのも、JAL運航便では、国内線も国際線も事前座席指定は無料で受け付けてもらえるのですが、フィンエアー運航便では、事前座席指定は基本的に有料での手続きになってしまうから。
しかも、利用するのがフィンエアー運航便でも、
- フィンエアー便名のフィンエアー運航
- JAL便名のフィンエアー運航コードシェア
の2パターンがあることもまた、さらに事態を複雑にしています。
上の画像のように、フィンエアー便名のフィンエアー運航の便では、無料ではないとしても設定されている料金を支払うことで問題なく事前座席が可能。
しかし、実際にはフィンエアーが運航する便でも他社便名のコードシェア便はそうした料金自体が設定されていないため、事前座席指定不可。
さらに通常36時間前から無料での座席指定が開放されるオンラインチェックインも、そうしたコードシェア便では利用は確約できず、最終的には出発当日に空港のカウンターまで座席指定がずれ込むリスクも考える必要があります。
フィンエアーのエコノミークラスで無料事前座席指定ができる条件
そうした中、注目したいのはフィンエアーの運航するエコノミークラス利用でも、無料で事前座席指定できる条件。
その具体的な条件とは大きく分けて、
- 普通運賃利用者
- 日本発着便をK、M、P、T、Gのいずれかの予約クラスで予約した利用者
- フィンエアーの特典航空券利用者
- フィンエアーの上級会員でプラチナかゴールドのステイタス保有者
- ワンワールドステイタスでエメラルドかサファイアのステイタス保有者
の5つ。
この中でJALで予約と発券を行っていながら無料での事前座席指定の条件を満たせるのは、唯一ワンワールドステイタスの保有しかありません。
しかし、ワンワールドエメラルドかワンワールドサファイアのステイタスを保有している場合、ちょっとした手続きの使い分け必要なものの、最終的には、
- フィンエアー便名のフィンエアー運航
- JAL便名のフィンエアー運航コードシェア
のいずれの事前座席指定も無料で可能。
フィンエアー便名のフィンエアー運航便の無料での事前座席指定方法
フィンエアー便名のフィンエアー運航便の場合、ワンワールドステイタスを利用した無料の事前座席指定は実はとても簡単なもの。
なぜなら、JALホームページの予約詳細画面などで確認できる6桁の英数字で表された予約確認番号を用意して、フィンエアーのホームページへのアクセスやフィンエアーの予約センターへの電話で通常通りの座席指定手続きが可能になっているから。
特に、フィンエアーの事前座席指定では、追加のコスト負担が必要なことを嫌ってオンラインチェックイン開始まで座席指定を行わない人が大半なのか、好きな席を自由に選べる選り取り見取りの状況なのは嬉しいですね。
ただし、何らかの理由でステータスを紐付けるために必要なJALのお得意様番号などの会員番号が予約上に登録されていない場合には、可能なはずの座席指定ができない場合もありますから、その部分だけは油断せず要確認。
もし、フィンエアーホームページからアクセスした予約詳細画面でマイレージ登録先の航空会社や会員番号が空欄になっている場合には、それらの情報をワンワールドステータスを保有しているものに登録し、更新することで、次の瞬間には無料での事前座席指定が利用できるようになるはずです。
JAL便名のフィンエアー運航コードシェア便の無料での事前座席指定方法
一方でJAL便名のフィンエアー運航コードシェア便の事前座席もそれほど難しいものではありません。
なぜなら、上の画像のようにコードシェア便ではフィンエアー側での事前座席指定手続きは確かにできないものの、予約と発券を行ったJAL側なら問題なく事前座席指定が可能になっているから。
具体的には、JALの国際線予約デスクに電話で問い合わせを行い、JAL便名のフィンエアー運航コードシェア便の事前座席を依頼するだけで、スムーズに座席の確保までリアルタイムで行ってもらえます。
フィンエアーのシートマップ(座席配置)の調べ方
事前座席指定を電話で行ってもらう場合に気になるのがどんな席が用意されている機材なのかということ。
特に、フィンエアーはJALとは全く異なる機材構成で運航しているため、席番号だけ言われても、どんな席なのかイメージするのは困難です。
そこで活用したいのがフィンエアーホームページに用意されたシートマップ専用ページ。
そのページにアクセスしてみると、フィンエアーで運航されている、
- AIRBUS A350-900 (359) 3種類
- AIRBUS A330-300 (333) 2種類
- AIRBUS A321 (321)
- AIRBUS A321-231 (32B)
- AIRBUS A320 (320)
- AIRBUS A319 (319)
- EMBRAER 190 (E90)
- ATR 72-212A (ATR) 2種類
の合計8機種12種類のシートマップが確認できます。
エメラルドのみ予約時からエコノミーコンフォートへの無料アップグレード確定
そんな無料での事前座席指定が利用できるワンワールドのステイタスですが、国際線の長距離線でのみ、ワンワールドエメラルドとワンワールドサファイアの間にちょっとした差が設けられています。
それが、通常のエコノミークラスよりも少し広く、専用のアメニティーなども用意されたエコノミーコンフォートへの無料アップグレードがワンワールドエメラルドに限って予約直後から確定してもらえること。
と言っても、特に変わった手続きは必要ではなく、事前座席指定を行うタイミングで、エコノミーコンフォートとして設定された座席を選択するのみと簡単です。
しかも、同じ航空券として同時購入し、予約確認番号も同じ場合には、ワンワールドエメラルドを保有していない同行者にもエコノミーコンフォートへのアップグレードが無料提供される特典付き。
逆に、予約確認番号が別の場合は、いくら同行者だと伝えても、こうした特典が提供されないのは要注意ですが・・・。
それにしても、通常は金額にして1人につき70ユーロから90ユーロほどの追加コスト負担が必要な席を予約時から無料で開放してもらえるのはやはり嬉しいものですね。
一方で、ワンワールドサファイアでは無料の事前座席指定では、選べる座席は通常のエコノミークラスに制限。
結果、ワンワールドエメラルドで選べたはずのエコノミーコンフォートは選べません。
しかも、追加料金を支払ってエコノミーコンフォートを利用する場合でも、基本的には一般の利用者と同じ追加コストの負担が必要になっているなど、徹底したワンワールドエメラルドの優遇ぶり。
このあたりに関しては、通常の事前座席指定料金分の割引があった方が公平感を感じる方も多いはず。
まとめ
JALでヨーロッパ行きの旅程を予約する時に、利用する可能性のあるフィンエアー。
そのフィンエアーのエコノミークラス利用はJALでは当たり前のように提供されている無条件での無料事前座席指定がサービスとして存在しないことに驚く方も多いはず。
しかも、ワンワールドステイタスを保有していない場合、フィンエアー便名のフィンエアー運航に関しては追加コスト負担でなんとかフィンエアーでの手続き可能な一方、JAL便名のフィンエアー運航コードシェアでは基本的に事前座席指定の手続きで打つ手はなし。
最悪の場合、空港のチェックインカウンターでようやく座席が決まる可能性も。
ただし、ワンワールドステイタスを保有している場合、
- フィンエアー便名のフィンエアー運航:フィンエアーでの無料手続き
- JAL便名のフィンエアー運航コードシェア:JALでの無料手続き
というように、確かな優遇が提供されていることが分かります。
しかも、ワンワールドエメラルドは予約時からエコノミーコンフォートにアップグレードが提供されるという、1人つき最大90ユーロ相当のおまけ付き。
こうした無料サービスとして座席指定が提供されるJALではあまり経験することのないフィンエアーの事前座席指定に関するあれこれですが、特にワンワールドステイタスを保有している方にとっては、フィンエアーはJALよりもステイタスによる金額的なお得度を直接的に体感できる航空会社と言えるのかもしれませんね。
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