写真で振り返るリニューアル閉鎖前の成田空港第2ターミナル本館3階JALファーストクラスラウンジ(重厚感のあるインテリア、ラウンジ内サービス、料理を中心としたダイニングエリア)

JALが世界中に、

  • 羽田空港
  • 成田空港
  • フランクフルト空港

のわずか3ヶ所にのみの設置しているファーストクラスラウンジ。

そこでは、ビジネスクラスラウンジ相当のサクララウンジとは異なる高品質なサービスが提供されています。

JALファーストクラスラウンジの魅力と楽しみ方(入室条件、羽田空港の鉄板焼き、成田空港の寿司バー、特別な時期限定のローランペリエグランシエクル、廃止された有人マッサージ、サクララウンジとのシャワールーム対決、新刊本&試供品の無料プレゼント)

2019年4月1日の4階新ファーストクラスラウンジのリニューアルオープンと3階部分の閉鎖

そんなファーストクラスラウンジサービスが提供されているJALの拠点空港の1つ、成田空港では、2018年11月から2019年秋頃の約1年に渡って、とても大規模なリニューアル工事が行われています。

その工事は、あまりの規模の大きさのため、利用者への影響を最小限に抑えた状態での営業を行う目的で、

  • 第一期工事:2018年11月1日~2019年春頃
  • 第二期工事:2019年4月1日~秋頃

というように、2つの時期に分けて、それぞれ別々の場所の工事を行うという計画が採用されているほど。

そうした計画に沿って行われている工事ですが、2019年3月31日までに第一期工事が終了することに伴い、その工事の目的となっていた本館4階の新しいファーストクラスラウンジが4月1日にリニューアルオープンし、それに伴い第二期工事の舞台となる3階ファーストクラスラウンジが閉鎖されることになりました。

リニューアルオープン後の成田空港新JALファーストクラスラウンジの新サービスの特長と楽しみ方(リニューアルの内容と工事完了時期、インテリア、JAL’s Table・ラーメンメニュー・鮨 鶴亭の魅力、靴磨きサービスから読み解く秋以降の新ラウンジの全体像)
成田空港JALファーストクラスラウンジ&サクララウンジ改修工事中のシャワーサービスの内容と活用方法(シャワールームの内訳、バスアメニティと今治タオルの追加リクエスト、最終的な混雑対策は他のラウンジへの移動)

ファーストクラスラウンジのラウンジ部分のインテリア

我が家では2019年3月31日に新規路線開設が行われたシアトル線に搭乗したこともあって、営業最終日となる成田空港第二ターミナル本館3階JALファーストクラスラウンジを利用する機会に恵まれました。

ラウンジ自体は、食事を楽しみやすいダイニング部分とゆったりと寛ぐ用途に便利なラウンジ部分に分かれているのは、最新のラウンジと共通しています。

ただし、インテリアには、少しずつ古さのようなものが感じられるのも事実。

すでにリニューアルが行われ、より新しい羽田空港のファーストクラスラウンジに比べると、空間の使い方にもやや洗練されていない印象を感じます。

混雑時にはあまり人気がない席も埋まることになるのですが、席によってはもう少しそれぞれのスペースが確保されていた方が嬉しいと感じる場合も。

とはいえ、ラウンジの最奥部分には、数こそ限られるものの、プライベート感の確保された準備。

実際、上の写真に写っている2人用の椅子が用意されたエリアは、ほぼ個室のような扱いになっているため、意外に人気があった場所の1つでした。

ファーストクラスラウンジのビジネスセンターとジョンロブ靴磨きカウンター

ファーストクラスラウンジ内には、PCなどの作業も行えるデスクも完備したビジネスセンターとしてのエリアも用意。

ただし、ノートパソコンやタブレットなどモバイル機器が一般的になっている昨今の情勢を反映して、自由に利用できるパソコンはデスクトップタイプが一台あるのみと、利用希望者が集中する時には心細い配置です。

また、ビジネスセンターエリア内には、業務用の印刷機も用意され、前述のデスクトップパソコンからの印刷に加え、コピーやFAXなどのサービスも特に利用枚数の制限もなく無料で提供。

ちなみに、JALが運営するラウンジでは、それぞれプリンターを設置した上でこうしたサービスを提供しているのですが、個人的には性能面や使いやすさの面で3階ファーストクラスラウンジに設置されていたこの印刷機が最も好印象を感じていました。

ビジネスセンターエリア付近には、携帯電話などでの通話が可能なブースも完備。

その通話ブースの中は、簡単な机と椅子に加え、電源を確保できるコンセントもあるものの、あくまで公衆電話を設置していたブースを再利用していたことがわかる作りで、専用に用意された最新のラウンジにある通話ブースほど使い勝手が良いわけではありませんでした。

JALのファーストクラスラウンジですから、ジョンロブによる靴磨きのサービスを提供するためのカウンターも用意。

ラウンジの中でも奥まった場所にあるため、意外に見つけにくいに加えて、

  • サービス提供時間が7時30分から12時15分、15時から19時45分に限られている
  • 希望者が集中する時にはなかなか長い待ち時間が発生する

といった要注意ポイントはあるものの、サービスとしては十分に高品質で頼りにできるのは、ファーストクラスラウンジを利用する上での嬉しいポイントでした。

ファーストクラスラウンジのダイニング部分のインテリア

我が家が成田空港の本館3階のファーストクラスラウンジで過ごす時に好んで利用していたのが、寿司バーを中心としたダイニングと呼ばれるエリア周辺の席。

これらの席は、ファーストクラスラウンジ内で提供される様々な料理へのアクセスが容易なだけではなく、テキパキと出発準備を進めているJALの飛行機の姿が大きく確保された大窓から楽しめるため、ゆったりと過ごすには最適な場所の1つでした。

実際、上の写真に写っているような窓側の4人がけの席は、そうした席の中でもゆったりとスペースが確保されていることから特に人気で、搭乗するために席を立つと同時に次の利用者が確保を試みる様子が見られることもあるほど。

ちなみに、成田空港は我が家にとって最も多い回数のインボラアップグレードを提供してもらっている出発空港なのですが、その中でも、ラウンジでの当選のお知らせを受けていたのは常にこの4人がけの席に座っている時ということで、ちょっとした思い入れも。

そうした事情もあって、この席をこれまでと全く同じ状態での利用は二度とできないことには、一抹の寂しさを感じるのも正直な部分です。

一方、同じ窓に面した席ながら、4人がけの席の隣りにある2人がけの席は、確保されたスペースに余裕がなく、しかも席の向きの関係で、1人しか窓の外の景色を楽しめないというデメリットがあるため、4人がけの席に比べると人気は際立つものではありませんでした。

ただし、4人がけの席が埋まっている時には十分選択肢に入る魅力を持つ席だったのは間違いありません。

それにしても、こうして振り返ってみると、成田空港本館3階のファーストクラスラウンジは、窓からの日光を活かした明るいダイニングエリアと、多様な照明による上品な雰囲気が活かされたラウンジエリアで全く違った表情を持ち合わせていたことが分かりますね。

ファーストクラスラウンジのダイニング部分のサービス

リニューアル後には大きく変わることになったダイニングでの食事サービス。

リニューアル前には、寿司バーの握り寿司以外はビュッフェ形式で提供され、利用者自身が好きなものを自由に楽しめるようになっていました。

サラダや各種ラップが並べられたコーナー。

ピンチョスなどの一口料理などが並ぶコーナー。

ホタテチャウダーやオマール海老のビスク、味噌汁などが並ぶスープコーナー。

グラタンやチリコンカルネなどの温かい料理が並ぶホットミールコーナー。

JALオリジナルカレーや温うどんとそれらのトッピングが並ぶコーナー。

一方で、数多くの料理が並ぶメインのビュッフェコーナーとは別に用意されているのが、飲み物やパン、スイーツなどが用意されたコーナー。

ファーストクラスラウンジらしく、スパークリングワインではなく、シャンパンが白ワインと共に冷やされています。

ハードリカーはビジネスクラスラウンジ相当のサクララウンジと共通する部分もあるものの、一部は少し高品質なものに切り替わっています。

スイーツとしては、3種の一口サイズのケーキとチーズの盛り合わせが用意。

飲み物コーナーの一部には、コーヒーマシンやティーバッグなどでコーヒーやお茶を淹れて楽しむためのコーナーと、メゾンカイザーを含むパンコーナーも。

この中でも、パンコーナーはカレーライスを中心としたご飯メニューの人気に圧倒され、利用者自体が少ないのか、与えられた面積はとても少ないものの、ケースの中には様々な種類のパンが少しずつ用意されていて、想像以上に楽しめるラインナップになっているのがなかなか好みでした。

また、冷蔵庫には、

  • トマトジュース
  • オレンジジュース
  • りんごジュース
  • 牛乳
  • 烏龍茶
  • アイスティー
  • ポカリスエット
  • ペリエ

といったソフトドリンクもきりりと冷やされた状態で準備。

これらのソフトドリンクとは別に、限定数量がなくなるとそのまま終了という条件でヤクルトも20本ほど用意されているのですが、午前中でも早い時間帯にラウンジを訪れない限りはなかなかお目にかかれない存在でした。

そうした冷蔵庫はダイニングエリアとは少し離れたラウンジエリアにほど近い場所にも用意されていたため、ダイニングエリアが料理を取る人たちで混み合っている時などには便利な配慮となっていました。

そうしたダイニングエリアの一等地となる中央には、職人による握り寿司が楽しめる寿司バー。

この寿司バーのカウンターは元々バーカウンターとして用意されたものを現在の形にその役割を切り替えて活用している関係で、様々な制限が存在していたのも事実。

そうした不便を解消する目的でリニューアル後の成田空港本館4階のファーストクラスラウンジでは、専用の寿司カウンターとして生まれ変わったのが「鮨 鶴亭」。

ただし、これまでは提供されていた3種類の寿司ねたから、好きなものを3貫まで自由に組み合わせることができたにも関わらず、リニューアル後の鶴亭では3種類の寿司ねたを1種類ずつ組み合わせたセット提供に限定されてしまったのはとても残念に感じる部分ですね。

まとめ

JALが積極的に進めるラウンジリニューアルの対象として、その姿とサービスを大きく変えつつある成田空港本館3階にあるファーストクラスラウンジ。

そこは確かに様々な部分でのインテリアや機能面での古さを感じさせるラウンジではあったものの、最新のラウンジにはない重厚感や落ち着きといった質感を持ち合わせていました。

もちろん、リニューアル後のラウンジには最新のラウンジらしい良さがあることは理解しているものの、成田空港3階にあったファーストクラスラウンジが持つ独特の雰囲気が特に好きだった私としては、そうした魅力を持ったラウンジが失われてしまったことが残念なのも正直な部分です。

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