JALの国際線が就航している目的地の中でも特別な存在の1つが、ハワイのホノルル。
なぜなら、同じホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港に対しても、
- JL786:成田19:40発
- JL780:成田20:40発
- JL784:成田21:10発
- JL782:成田22:00発
- JL794:中部21:10発
- JL792:関西22:20発
という合計6便もの、JAL運航による直行便が用意されているから。(2019年夏ダイヤ)
しかも、同じハワイにある成田発のコナ行きまでの1便も含めると、その数合計7便と文句無しでJALが最も国際線を飛ばしているエリアになります。
目次
貴重な海外サクララウンジが2ヶ所用意された、ホノルル空港
そんなJALにとっても特別な目的地だからこそ、ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港には、海外向けとして、
- ホノルル
- サンフランシスコ
- フランクフルト
- バンコク
- マニラ
の5つの空港にしか設置されていないサクララウンジが用意されているのはもちろん、同じ空港内にサクララウンジ自体が、
- サクララウンジ本館(Sakura Lounge Main Building)
- サクララウンジハレ(Sakura Lounge halre)
という2ヶ所も準備されている手厚さを誇ります。
特に、これら2つのサクララウンジは、
- サクララウンジ本館:2019年3月31日にリニューアルオープン
- サクララウンジハレ:2018年8月18日に新規オープン
となっていて、いずれも新しさを感じるものですから、快適性も十分なラウンジに仕上がっているのも嬉しいポイントですね。
ホノルル空港のサクララウンジ本館とサクララウンジハレの比較
こうして2つのサクララウンジが用意されているホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港ですが、悩むことになるのは同じサクララウンジでも本館側とハレのどちらを利用するべきかということかもしれません。
というのも、この2つのサクララウンジには、
サクララウンジ本館:
- 保安検査通過後、ほとんど歩かずにアクセスできる
- サクララウンジハレの3倍近い約200人の収容人数
- JALが通常利用するゲートに近い
- 料理や飲み物のラインナップはハレと同じ
- 出発便が集中する時間帯には席の確保が難しいほど混雑する
- 混雑時には料理の補充が追いつかず、快適に食事を楽しめない
- 窓からの景色は飛行機から遠い
- トイレがラウンジ内にないため、ラウンジの外に出て利用する必要がある
サクララウンジハレ:
- 出発便が集中する時間帯でもひどい混雑にはならず快適
- 料理の補充も十分で、補充待ちに悩まされることはない
- 窓からは目の前に飛行機のダイナミックな姿が楽しめる
- ラウンジ内のきれいにメンテナンスされたトイレを利用可能
- 料理や飲み物のラインナップは本館側と同じ
- 収容人数はサクララウンジ本館の3分の1以下の約60人
- 保安検査通過後やサクララウンジ本館からは200m~300mほど歩く必要がある
- JALが通常利用するゲートから遠い
というメリットとデメリットがそれぞれ存在しています。
そのため、保安検査場や搭乗ゲートからも近くて便利な反面、混雑時には大変なことになっているサクララウンジ本館と、保安検査場や搭乗ゲートから遠いものの、混雑することなく快適なラウンジサービスを楽しめるサクララウンジハレという比較になるのは避けられません。
ちなみに、サクララウンジ本館は、アメリカン航空のアドミラルズクラブを兼ねたラウンジとして運営されているようで、アメリカン航空の利用者も積極的に受け入れていることも混雑の一因かもしれません。
実際、我が家では繁忙期の1つ、2019年のお盆休みの時期にサクララウンジ本館を最初に訪れたのですが、入室制限こそ行なっていなかったものの、ラウンジ内は空いている席が見つからず、さらに、料理はもちろん、食器などの補充も十分に行われていないような状況。
そんな中では、快適なラウンジサービスを楽しめませんから、サクララウンジ本館の利用は早々に諦め、サクララウンジハレへ移動することにしました。
サクララウンジハレへのアクセス
様々なメリットのあるサクララウンジハレですが、唯一最大のデメリットと言えるのが、アクセス面での不便。
というのも、やはり保安検査場やサクララウンジ本館から最大で300mほど歩く必要があるのはもちろん、そのルートは日差しを遮る屋根こそあるものの、窓はなくハワイの外気がそのまま暑さをもたらすような環境ですから、荷物の量によっては気になる方もいらっしゃるかもしれません。
実際のルートとしては、
- 保安検査場を出て、向かって右側に進み続ける
- ゲートD1、ゲートD2を通り過ぎでもさらに進み続ける
- 「ゲートAとゲートB」、そして「ゲートC」のそれぞれの方向に分かれる分かれ道ではゲートCを目指す
- ゲートCの入り口前のサクララウンジハレの案内板に従って左折
- 突き当りにあるエレベーターや階段で1つ上の階に移動する
- 目の前にサクララウンジハレの入り口が見つかるので入室する
という流れになります。
写真でたどる保安検査場やサクララウンジ本館からサクララウンジハレまでの道のり
サクララウンジハレを目指す場合、そのスタートは保安検査通過後に目の前にあるはずのサクララウンジ本館の入り口が一般的。
そのため、そこから右に向かって進み始めることになります。
途中、日系人としてアメリカ政府内で最も高い地位にまで登り詰め、ホノルル空港の名前にもなっているダニエル・K・イノウエ氏を称えるコーナーが見えてきたのなら、正しい道を進んでいます。
そのダニエル・K・イノウエ氏のコーナーの近くには、氏とゆかりの深いハワイ大学のショップも。
さらに進むと、「ゲートAとゲートB」、そして「ゲートC」の2つの方向に分かれる分かれ道にたどり着くので、ここでは間違えず、「ゲートC」方向の左側に向かいます。
そうしてゲートCに向かっていくと、ゲートCにはハワイアン航空が主に利用するゲートが集中していますから、目の前には尾翼にハワイ美人の描かれた飛行機が何機も並んでいる姿が見え始めるはずです。
また、視線を左側に向けると、サクララウンジ本館の所在する本館の建物と共に、出発準備を進めているJALの飛行機が確認できるかもしれません。
ゲートCの近くに到着すると、その入口の前にはサクララウンジハレの案内板。
そのため、うっかりゲートCに向かう入り口のドアを中に入ってしまうと、サクララウンジハレには遠回りな行き方になってしまうので要注意です。
案内板の先にはあまり広くはない通路。
一見行き止まりのようですが、サクララウンジハレの案内板とエレベーターが設置されているので、そのまま進みます。
サクララウンジハレは1階分上に移動したフロアにあるため、エレベーターのボタンは「UP」を選択。
エレベーターの中ではサクララウンジハレのある「M」を選択するのが正解です。
ちなみに、戻る時には、来た時とは逆に「★2」と書かれたボタンを押すのが正解になります。
そのエレベーターを降りると目の前にはサクララウンジのエントランスが見えるはずです。
サクララウンジハレの入室利用条件
サクララウンジハレは同じ空港内にある2ヶ所のサクララウンジの1つとはいえ、あくまでサクララウンジですから、入室するための条件もサクララウンジに準じているため、
- 国際線ファーストクラス利用者とその同伴者1名
- ワンワールドエメラルド相当の上級会員とその同伴者1名
- ビジネスクラス利用者
- ワンワールドサファイア相当の上級会員とその同伴者1名
- プレミアムエコノミー利用者(当日有償アップグレードを除く)
- エコノミークラスFlex Y運賃利用者
といった条件を満たす場合に無料での利用が可能です。
また、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
に関しては、1名まで無料の同伴者に加え、さらに追加で2名までマイルと引き換えに発行されるラウンジクーポンの仕様で一緒に利用することも可能になっています。
ちなみに、JMBダイヤモンドやJGCプレミア向けにサービスセレクションなどで提供される譲渡可能なタイプのラウンジクーポンは、それを利用する限り、会員本人との同伴はもちろん、同伴者の人数制限を受けずに済むのは少しだけ要注意な部分ですね。
サクララウンジハレのインテリア
しっかりとスペースが確保されたエントランスの受付を通過すると、オープンからそれほど年月が経過していない新しいラウンジらしさを感じる作りになっています。
機内持ち込みサイズのスーツケースなどもスムーズに出し入れできる暗証番号方式のロッカー。
鍵による管理に比べ、鍵の保管の不要なのはもちろん、他の利用者の鍵の紛失が原因によると思われるロッカーの使用不能状態がなくなるのも嬉しい部分です。
また、日本の航空会社のラウンジですから、日本語の新聞や雑誌なども用意されていました。
さらに、本館側のサクララウンジとは異なり、サクララウンジハレではトイレもラウンジ専用のものが用意され、ウォッシュレットなどの設備面でも、清掃頻度や品質などのメンテナンス面でも良好な状態が維持されているのも好印象です。
受付やロッカーのあるエリアを通過すると、いよいよメインとなるダイニングを含んだエリアにたどり着きます。
ダイニングには、料理や飲み物がゆったりと用意され、快適に楽しむことができるように空風が見られるエリアになっていました。
このエリア周辺には比較的コンパクトな2人掛けタイプのテーブルと椅子用意されているのが特長で、多くの利用者に快適な食事を提供できるようにという配慮を感じますね。
そうしたダイニングエリアの奥には、よりゆったりとした印象を感じさせるテーブルと椅子のセットが備えられたラウンジエリアが続きます。
このラウンジエリアも2人掛けのテーブルや椅子が中心になっているものの、その配置が隣のテーブルや椅子と組み合わせての利用も容易なようになっていて、3人以上の複数人での利用にも十分対応可能。
その他にも、南国らしさを感じるテーブルと椅子も用意されているなど、とても心地よいインテリアを備えたラウンジとして気に入りました。
また、窓側にはカウンタータイプの席も用意され、大きく開けた窓の先には空港の様子がはっきりと楽しめるようになっていました。
特に、コンパクトで飛行機を間近に楽しめることが魅力のホノルルのダニエル・K・イノウエ空港らしく、窓からはテキパキと出発準備を進めるハワイアン航空の飛行機の姿が楽しめるはずです。
この窓側のカウンタータイプの席は、そういった飛行機好きには嬉しい特長に加え、電源コンセントの配置がとても使いやすくなっていることもあって、ラウンジの中でも最も人気の席になっているようでした。
ちなみに、こうして訪れたサクララウンジハレは本館側の混雑が嘘のようで、落ち着いた空気が流れる空間が広がっていました。
少なくとも繁忙期で、しかも出発便が集中する時間帯は、サクララウンジ本館の利用は避け、可能な限りサクララウンジハレを利用しようと決意するには十分な経験になったのも正直な部分です。
サクララウンジハレの料理と飲み物サービス
搭乗前に利用するラウンジとして気になることの1つといえば、どんな料理や飲み物が提供されているのかということかもしれません。
ホットミールはダイニングエリア中央付近の台の集められ、提供されています。
具沢山の豚汁。
ホノルルのサクララウンジ限定のカレーと炊飯器に用意された白米のご飯。
キャベツたっぷりの焼きそば。
身体に優しい温野菜。
これら4種類がすぐに温かい状態で楽しめるホットミールとして提供されていました。
この他には、デザートとして、
- オレンジ
- メロン
- パイナップル
- パパイヤ
などのカットフルーツが用意され、なかなかの人気を集めているようでした。
その他には、熱湯を加え、乾燥ネギをトッピングして楽しむように用意された、チキン風味の即席麺。
クロワッサンやアップルデニッシュ。
温かい各種お茶などと一緒に楽しみたいおかきやクッキーなどのスナックも。
飲み物としては、壁側のエリアにまとめられたガラスタイプの冷蔵庫とコカ・コーラ社のドリンクサーバーにその都度豆を挽くタイプのコーヒーマシン。
ガラスタイプの冷蔵庫内には、しっかりと冷やされたグラスと一緒に、
- キリン一番搾り(日本)
- バドワイザーBudweiser(アメリカ)
- ミラーライトMiller Lite(アメリカ)
という合計3種類の缶ビールがラインナップ。
それ以外にはソフトドリンクとして、
- オレンジジュース
- パイナップルジュース
- トマトジュース
- 冷緑茶
がそれぞれ専用の容器に入れられて用意されていました。
そのガラスタイプの冷蔵庫の隣りにあるドリンクサーバーは
- 水(炭酸抜き)
- 炭酸水
- ミニッツメイドオレンジ
- FUZE
- トニックウォーター
- スプライト
- ダイエットコーラ
- コカ・コーラ
に加え、氷も提供するオールインワンタイプ。
一方のコーヒーマシンは、
- エスプレッソ
- エスプレッソ(ダブル)
- アメリカーノ(アメリカンコーヒー)
の3種類のみの提供で、それ以外のミルクなどの準備の必須なメニューはすべて提供対象外になっていたのは少し残念な部分でした。
缶ビールの他にも、各種ハードリカーに赤ワインと白ワイン、さらにはスパークリングワインも完備。
ちなみに、スパークリングワインの銘柄はフランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーのソフィアが選択されていて、個人的には面白いと感じた部分の1つです。
それらのビール以外のアルコールの隣には、ガラスの瓶に入ったパイナップルケーキが用意されているのですが、甘みがやや強めのスイーツですから、人によって好みが分かれるかもしれません。
そのため、このクラ&コー(Kula&Ko)製のパイナップルケーキを初めて口にするという場合、最初は控えめにお皿に取るのがおすすめです。
まとめ
海外の空港にあるサクララウンジの中でも、1つの空港に、
- サクララウンジ本館
- サクララウンジハレ
の2ヶ所の異なるラウンジが用意されていることからも、JAL側の重視している姿勢が強く感じられる、ホノルルのダニエル・K・イノウエ空港。
しかも、この2つのラウンジは異なる個性を持つため、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で活用するのが大切なのは間違いありません。
我が家の場合は、繁忙期以外の利用などでラウンジ内が空いている時にはサクララウンジ本館でも十分と思うものの、あまりに混雑がひどい状況になってしまった時には、そのまま本館側での利用は素直に諦め、多少の移動が必要だとしても、サクララウンジハレを選択するといった簡単な使い分けを考えています。
実際、サクララウンジ本館からサクララウンジハレまでの移動が必要と言っても、その距離は思った以上に長いものではなく、空港の様子を楽しみながら歩くと、意外にあっという間に到着したという印象を感じるくらいですから。
確かにアクセス面でのデメリットを持つサクララウンジハレですが、こっそりと快適なサービスを提供してくれる隠れ家的なラウンジとして、積極的に愛用してみるのもなかなかおすすめだと思いますよ。
コメント
我が家も近々、ホノルルへリピートしに行く予定です。前回訪問したときは、ハレがオープンして間もなくの時でした。本館ラウンジには目も暮れず、一目散にハレを目指したような気がします。確かに少し歩きますが、こぢんまりとしていて、私も気に入ったラウンジの一つです。特に、ラウンジ内にレストルームがあるのは、いいですよね。次は、新しくなった本館ラウンジもと思っていましたが、またハレ一択でしょうか(笑)
昔話をすると、自分もおじさんになったなぁ、と思います。海外のサクララウンジ、かつて、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、シンガポール、香港に訪れた記憶があります。
お気に入りだったのは、ロンドンとシドニー。ロンドンは、木村屋のあんぱんが置いてあり、帰国前のささやかな癒しでした。シドニーは1階にありましたが、自然光をふんだんに取り入れた構造がお気に入りでした。
昨年、豪州旅行でメルボルンでカンタス国内線、シドニーでカンタス国際線のファーストクラスラウンジに行きましたが、これもとても印象に残っています。特に、国際線ラウンジは、キャセイの影響もあるのか、オーダーメイドがメインだったのが、良かったですね。
おがさん、こんにちは。
個人的には本館のサクララウンジも悪いものではないと思うものの、少なくとも繁忙期のサービス内容はなかなか大変な状況になってしまいますから、今後私も混雑時に積極的に選択することはなく、一目散にハレ行きになりそうです(笑)
海外のサクララウンジ、特に主要都市での閉鎖実施は、その度に我が家でもなんとも言えない悲しさを感じていたので、在りし日の昔話、大歓迎です!
それぞれのラウンジごとに、これから日本に帰国する利用者向けに提供されている「おかえりなさい」を意識したサービスには、それが仮に日本国内では何でもないようなちょっとしたことだとしても、海外の地で提供されると有り難くやはりほっとしますよね。
私もオーダー後にできたての料理が提供されるタイプのラウンジが好きで、そこでの食事を楽しみにしているため、やはりキャセイやその流れを汲むと感じられるラウンジにはついつい立ち寄ってしまいますね。
ただ、個人的にはそういった食事がオーダーメイドタイプのラウンジの中では、ロンドン・ヒースローのコンコルドルームが最も好みなのですが、BAの国際線ファーストクラス利用時しかアクセスできないのが悲しく悩ましい部分だったりも。
また、今現在、最も気になっていることとしては、リニューアルの予定されている羽田のJAL国際線ファーストクラスラウンジが、成田と歩調を合わせたものになるのか、あるいはそれとは異なる新基軸のものになるのか、その方向性が気になっています。