長い時間の搭乗になりやすい飛行機を利用した移動の楽しみといえば機内食。
もちろん、直近数十年間に渡る航空業界全体でのコスト削減の波で、ファーストクラスやビジネスクラスならまだしも、プレミアムエコノミーを含むエコノミークラスでは機内食の質・サービスは一般に低下を続けてきました。
その結果、これまでの機内食の経験からあまり期待できないと感じ、最初からサービス自体を断って睡眠を優先したり、あまり当たり外れのないとされるフルーツミールをあらかじめ選択している方もいらっしゃるかもしれません。
エコノミークラスの機内食も楽しいJAL
そうした機内食を巡る状況の中で、エコノミークラスの機内食でも楽しいと感じているのがJAL運航便。
JAL自体、「食事が楽しみで、JALに乗りたい」を目標に機内食に取り組んでいるだけあってか、エコノミークラスでも、著名な料理家や企業との協力を元に様々なテーマに基づいたコラボレーションメニューが機内食として提供されています。
このコラボレーションメニューは、エコノミークラスに限らず、提供される機内食の質が監修者や協力者の今後の評判にも影響を与えるからか、通常の機内食よりも種類や質の面で緊張感のようなものを感じるのはなかなか好印象。
今では、シートの座りやすさやゆとり、快適性などと合わせて、エコノミークラスで国際線を利用する時に、JALを積極的に選びたくなる大きな理由の1つになっています。
不動の人気を誇る「AIRシリーズ」
そんなJALエコノミークラスの機内食の中でも、別格の人気を誇るのが「AIRシリーズ」。
この「AIRシリーズ」は日本国内の有名な飲食関連企業とのコラボレーションの成果として、基本的に、日本発のヨーロッパや北米などの長距離線の2回目の食事で提供される機内食です。
これまでのコラボレーション内容を直近約3年間に絞って振り返ってみると
- 2017年6月~8月:「AIR MOS 焼肉ライスバーガー」
- 2017年3月~5月:「AIRスープストックトーキョー」
- 2016年12月~2017年2月:「AIR くまモン」
- 2016年9月~11月:「AIR吉野家」
- 2016年6月~8月:「AIRモス 野菜バーガー」
- 2016年3月~5月:「AIRスープストックトーキョー」
- 2015年12月~2016年2月「AIR大勝軒 つけめん」
- 2015年9月~11月:「AIR吉野家」
- 2015年3月~8月:「AIRモスバーガー★JALスペシャル」
- 2014年12月~2015年2月「AIRスープストックトーキョー」
- 2014年9月~11月:「AIR吉野家」
- 2014年6月 ~ 8月 :「AIR くまモン」
- 2014年3月~5月:「AIRモスバーガー モス野菜」
となっていて、最近では、
- 3月から5月:「AIRスープストックトーキョー」
- 6月から8月:「AIRモス」
- 9月から11月:「AIR吉野家」
- 12月から翌年1月:「AIR くまモン」などその他「AIR シリーズ」
というようなおおよその傾向が見られますね。
「AIR シリーズ」のサービス
「AIR シリーズ」が提供される日本発の路線では、2回めの到着直前の食事として、提供されます。
具体的な食事の順番としては、まず離陸後1時間程度で提供される1回目の機内食。
1回目の機内食から数時間後に提供されるパンやデニッシュなどの軽食。
そして、到着の約2時間前に提供される「AIRシリーズ」という内容が1回の搭乗で楽しめる機内食のすべて。
この「AIRシリーズ」の機内食は到着前の食事ということもあって、軽食よりは格段にしっかりしているものの、少し軽めで小さなトレイに用意されます。
おいしく楽しむために重要なリーフレット
また、「AIRシリーズ」にはJALと一緒にコラボレーションメニューを作成した企業や団体の説明に加え、食べ方を案内する小さなリーフレットも必ず添付されています。
このリーフレットは意外に重要な存在。
なぜなら「AIRシリーズ」によっては、上の写真の「AIRモス 野菜バーガー」のリーフレットのように詳細な作り方が記載され、それに従って利用者自身で完成させる必要があるのですが、リーフレットの説明を読まずに自己流で作業を始めてしまうと、後戻りのできない失敗をしてしまった結果、残念な味わいになることも。
確かにパッケージを開けてみると、ほとんど完成しているように見えるため、必要な作業はとても簡単なように思えるのですが、挟む具材や分量、順番などは複雑で繊細なもの。
その指示に素直にしたがうと、食べる直前に完成させた料理のおいしさはしっかり味わえますから、少しの時間だけ楽しみながら「AIRシリーズ」のプチ調理に挑戦するのがおすすめです。
一方で、すべての「AIRシリーズ」でそうした完成直前のプチ調理が必要なわけではありません。
実際、同じ「AIRモス」でも、食べる前のプチ調理の難易度が高いと感じた「AIRモス 野菜バーガー」に対して、「AIR MOS 焼肉ライスバーガー」ではパッケージ内にすでに完成したものが用意済み。
この場合、プチ調理の説明は不要ですから、リーフレットにはコラボレーションを行った企業の説明しかなく、とても快適に食べ始められるのは好印象。
ただし、おいしさや満足度については、少しでも食べる直前に手を加えるメニュー方が、食感や風味の点で優れていると感じています。
まとめ
エコノミークラスの機内食として継続して提供されているシリーズの中では、異例といえるような人気と評価を積み重ねているJALの「AIRシリーズ」。
すべての国際線で提供されているわけではないのは残念ですが、対象の路線を利用した時には、機内でのちょっとした楽しみの1つになると思いますよ。
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