バンコクの空の玄関口、スワンナプーム国際空港。
世界中からの観光客やビジネス客を受け入れ、そして見送るタイを代表する最も規模の大きい国際空港です。
そんなスワンナプーム国際空港には、出発時に利用できるラウンジもなかなか充実していて、ワンワールドに加盟する航空会社のビジネスクラス以上を利用していたり、あるいはサファイア以上の上級会員資格を保有している利用者が自由に利用できるラウンジも
- キャセイパシフィック航空ラウンジ
- サクララウンジ
の2ヶ所が用意されています。
ちなみに、ワンワールドのラウンジ情報でバンコク、スワンナプーム国際空港を確認してみると、
- バンコク エアポートビジネスラウンジ
- Miracle ラウンジ
- Thai Airways Royal Orchid/Silk ラウンジ
の3ヶ所も表示されるのですが、それぞれが
- バンコク エアポートビジネスラウンジ(S7航空利用時のみ)
- Miracle ラウンジ(フィンエアー、マレーシア航空、カンタス航空、スリランカ航空の各航空会社利用時のみ)
- Thai Airways Royal Orchid/Silk ラウンジ(カタール航空、ロイヤル・ヨルダン航空の各航空会社利用時のみ)
というように、これらのラウンジはワンワールドの中でも特定の航空会社を利用した場合のみ入室が認められる少し特別なラウンジとして設定され、キャセイパシフィック航空ラウンジやサクララウンジのように緩やかな条件での利用は不可とされているため要注意ですね。
目次
キャセイパシフィック航空ラウンジへのアクセス
ラウンジを利用する前に必ず通過する必要のあるスワンナプーム国際空港の出国では、
- 5階:保安検査(一般利用者用)
- 4階:チェックイン、保安検査(プレミアムレーン対象者用)、出国審査、免税店街
- 3階:ラウンジ、搭乗ゲート入り口
- 2階:搭乗ゲート
というようにそれぞれの階層ごとに割り当てられた役割があるため、とにかくエスカレーターで上がったり下がったりが忙しい空港という印象を持つはず。
実際、ラウンジへのアクセスでも、4階で出国審査を終えた後、免税店が並ぶ通路にたどり着いたなら、右に曲がってからとにかくまっすぐ進み、大きな十字路に到着した後、十字路に向かって左のゲートE方面に進んだところにあるエスカレーターで3階に降りることが必須。
その後、3階にもある十字路をゲートG方面に進むと左側の壁にキャセイパシフィック航空ラウンジが見えてきます。
JAL運航便利用時に要注意なキャセイパシフィック航空ラウンジの営業時間
ワンワールドのラウンジとして利用時の自由度の高さが魅力のキャセイパシフィック航空ラウンジとサクララウンジの2つのラウンジですが、JAL運航便搭乗時に利用する場合、少しだけ注意しなくてはいけないことがあります。
それがチェックイン開始時刻とラウンジの営業時間の関係。
というのも、スワンナプーム国際空港を出発するバンコクから日本への帰国便は、
- 朝便:JL032羽田行き、JL708成田行き
- 夜便:JL034羽田行き、JL718成田行き、JL728関西行き、JL738名古屋行き
の合計6便が運行されているのですが、
- 朝便:5時40分
- 夜便:19時
からというように、一律でのチェックイン開始時間が設定されているから。
このチェックイン開始時間を、キャセイパシフィック航空ラウンジの営業時間、
- 4時から18時20分(年中無休)
と組み合わせた時、朝便はいずれも利用に問題はないものの、夜便に関してはいずれもチェックインが開始される前の段階でラウンジ自体が営業を終了してしまい、利用不可になってしまいます。
ラウンジアクセスの裏技と混雑対策としてのWebチェックイン
こうしたキャセイパシフィック航空ラウンジの営業時間対策として利用できるのがWebチェックイン。
なぜなら、預入荷物がない旅程という条件を満たす必要はあるものの、Webチェックインを利用し、利用者自身がプリンターなどで印刷するホームプリント搭乗券や、スマートフォンなどに搭乗に必要な情報を表示するモバイル搭乗券を活用することで、19時に一律で始まるチェックインカウンターでのチェックイン手続きを利用せず、そのまま制限エリアに進むことが可能になるから。
我が家でも、夜便を利用する時には、チェックイン開始直後の保安検査場や出国審査場の大混雑を避け、それらが空いている少し早い時間帯に制限エリアに向かえることもあって、なかなかお気に入り。
実際、事前に確認可能なエコノミークラスの空席状況やInvoluntary regrade descriptionなどのエラー表示の有無、同行者含め3人以上での利用時など、インボラアップグレードの可能性がまったくない時は積極的に活用中です。
キャセイパシフィック航空ラウンジのインテリア
こうして利用することになるキャセイパシフィック航空ラウンジですが、サクララウンジと比較した時、我が家では基本的にキャセイパシフィック航空ラウンジの方がお気に入りです。
というのも、サクララウンジに比べ、ラウンジ内のインテリアも良質でゆとりのある構成になっているから。
実際にラウンジ内に目を向けてみると、様々なタイプの椅子やテーブル、デスクがゆったりと配置され、様々な好みや目的での利用に対応していることがわかります。
また、混雑対策としてなのか、料理や飲み物が用意されたコーナーの近くには、手軽に楽しむタイプのテーブルやカウンター席も用意。
さらに、後述する専門の調理担当のスタッフによるできたての料理が楽しめるヌードルバーコーナーの近くにはより食べやすさに特化した席も用意されるなど、とにかくゆったり快適に利用できるように考えられているのがとても好印象です。
ちなみに、我が家の場合、競争率は高いものの、上の写真に写っているオットマンを備えた窓側の席で時間までゆったりくつろぐのがとても気に入っています。
キャセイパシフィック航空ラウンジのヌードルバーサービス
スワンナプーム国際空港のキャセイパシフィック航空ラウンジで忘れずに楽しみたいものと言えば、ヌードルバーとバーによるサービス。
このキャセイパシフィック航空ラウンジはスワンナプーム国際空港のターミナルの構造による制限で、とても細長い作りになっているのですが、入り口から入ってその左右に進んだ場所にそれぞれカウンターを備えたヌードルバーとバーが用意されています。
特に、活用したいのは間違いなくヌードルバーの存在。
なぜなら、ラウンジ内に元々用意されている料理や食べ物は品数が控えめなのはもちろん、基本的にコールドミールのみのラインナップになっているから。
温かなホットミールを希望する場合には、ヌードルバーの利用が必須です。
これは一部の飲み物についても、バーの利用が必須となる点で同様です。
気になるヌードルバーで提供される料理のラインナップですが、ラウンジを訪れる時間帯や時期によって細かな変更が加えられているため、基本的に、ヌードルバーのカウンターに英語で用意されたメニュー表から注文することになります。
逆に、このメニュー表があるため、注文したい料理を指差しでリクエストすることも可能になりますから、手軽さという意味でも好感を感じる方もいらっしゃるはず。
調理担当のスタッフへの注文を完了すると、料理ができあがった時に光による点滅と音で知らせるページャーが手渡され、しばし待つことになります。
ほとんどの料理は下ごしらえを含め、調理の大部分を完了し、後は少し手を加えてから温めるだけの状態で準備しているのか、空いていて順番待ちがない場合、想像よりも早くにあっという間に呼び出されるため、油断は禁物です。
我が家の場合、ワンタン麺(Wonton Noodles in Soup)は定番。
南国らしく冷房でキンキンに冷やされた空港内では、どこかホッとする温かさで、これを口にして一息をつけるのはとても嬉しいポイント。
また、ちょくちょく具材に変化はあるものの、ぱらりと小気味よく香りも高く炒められた各種チャーハン(Fried Rice)も素直に食べやすいと感じる一品で気に入っています。
もちろん、手軽にパクっと楽しめる点心(Dim Sum)もしっかり食事を楽しむまでもない時の小腹を満たす目的に十分活躍してくれる一品揃い。
中華料理らしさをしっかり感じるのも嬉しいポイントです。
アルコールにカフェ、ミネラルウォーターペットボトルをプレゼントなど多機能なバーサービス
一方で、バーの方も上手に活用したいという点でヌードルバーと大きく変わるものではありません。
常駐しているバースタッフによって、ラウンジ内では開放されていないアルコールもシャンドンなども含め、提供されています。
加えて、各種コーヒーなどもちょっとしたこだわりを感じるものが提供されているのも嬉しいメリット。
さらに、一本確保しておくととても快適なペットボトルに入ったミネラルウォーターを注文することも可能など、コンパクトなバーカウンターに比べ、想像以上に多機能なバーサービスが提供されているのも大きな特長と言えるはず。
ちなみに、コーヒーやソフトドリンクについては、ラウンジ内にいくつかのコーナーで自由に利用できるように用意されているため、飲み物が欲しくなるたびにバーカウンターでお願いするのが手間と感じたりしてあまり好きではない方にも十分対応されているのは、このラウンジらしい余裕ある配慮がなされている点で好感触。
まとめ
バンコクのスワンナプーム国際空港のワンワールド用のラウンジの中では、JALが運営するサクララウンジよりも様々な部分で余裕と高品質を感じるため、我が家でもお気に入りなキャセイパシフィック航空ラウンジ。
もちろん、夜便での利用には、Webチェックインを活用する必要があるなど、いくつかの注意点があるものの、朝便ではそうした心配や工夫も必要なく、そのメリットを存分に楽しめるラウンジとして活躍してくれるはずです。
確かに、サクララウンジにはバンコクの地にいながらもうすでに日本に帰ってきたと錯覚してしまうような日本語環境やそこで提供される料理、食べ物もあり魅力ですが、あえてキャセイパシフィック航空ラウンジを活用してみるのもなかなか面白く、価値あることだと思いますよ。
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