2017年9月末で終了のJALファーストクラスラウンジ マッサージ・有人リラクゼーション(サービス内容、提供時間帯、利用・予約方法、制限)

ビジネスクラスやファーストクラスを利用したり、それぞれの航空会社の提供する上級会員資格を持っている利用者は、制限エリアに用意されたビジネスクラスラウンジやファーストクラスラウンジで搭乗前の時間をくつろぐことができます。

そこでは、ラウンジごとに様々な特色を感じる嬉しい工夫や仕掛け、サービスが提供されてきました。

JALファーストクラスラウンジ 有人マッサージ終了ビフォー・アフター(マッサージチェアへの切り替え、時間制限、本格仮眠室の増設)

JALラウンジ マッサージ(有人リラクゼーション)サービスの終了

JALが羽田空港のファーストクラスラウンジ、成田空港のファーストクラスラウンジとサクララウンジの3箇所で提供されてきたマッサージ(有人リラクゼーション)もそんな特長的なサービスの1つ。

しかし、これらのサービスも2017年9月30日(土)をもって終了し、10月1日(日)以降は追加で増設されることになる高品質なメディカルマッサージチェア「3S匠」によるマッサージがサービス提供を担うことに。

http://www.jal.co.jp/info/inter/170721.html

やはり、いくら高品質マッサージチェアと言っても、人の手による細やかなケアに比べると、繊細な微調整への安心感や期待感、さらには利用後の満足感なども異なりますから、できることなら有人でのマッサージサービスの提供を続けて欲しいと感じてしまいました。

http://www.jal.co.jp/inter/service/lounge/hnd/first/
http://www.jal.co.jp/inter/service/lounge/nrt/special/

マッサージ(有人リラクゼーション)のサービスの内容と提供時間

では、このラウンジでのマッサージは一体どんなサービスだったのか。

過去にはこんなサービスが提供されていたという記録を残す意味でもまとめてみたいと思います。

このサービスは、ラウンジの利用者を対象にプロのセラピストの手によるマッサージを1人1回10分間と言え無料で楽しめるもの。

マッサージは入り口をカーテンで仕切られた専用の個室で行なわれるもの。

提供されているメニューは、頭部、首、肩、背中、腰、足、足裏など身体の全身を対象しているものですが、制限時間の10分以内であれば、「背中を重点的に」、「ふくらはぎをしっかり」というように、好みに応じた内容のカスタマイズもある程度受け付けてもらえます。

サービスの提供時間は、午前7時から午前11時30分、午後5時30分から午後11時30分限定。

つまり、比較的長い時間の提供が行なわれているものの、年中無休で午前6時から翌日午前1時30分までのラウンジ営業時間のすべてをカバーしているわけではありません。

マッサージ(有人リラクゼーション)の利用方法

また、利用にはマッサージ専用のカウンターでの受付が必要で、その時にセラピストの方に空きがあればそのままマッサージをしてもらえるのですが、空きがない場合には、1時間を15分毎に分けた区分での予約も可能でした。

上の写真はその時に手渡される予約カード。

この受付や予約には、これから利用する搭乗券の提示が必要で、

  • 便名
  • 目的地
  • 出発時間
  • 氏名
  • 性別

などの利用者情報が受付リストに控えられることになります。

そのため、1人が2回以上のマッサージを受けることはもちろん、自分の分のマッサージの権利を同行者にプレゼントし、代わりに同行者に2回分以上を受けてもらうのも、基本的にはできない仕組みです。

一方で、この搭乗券の提示によるマッサージの予約には、家族での利用などで利用希望者全員がそれぞれ手続きをする必要はなく、代表者だけが全員分の搭乗券を持って1枚1枚手続きしてもらうことも可能でした。

 

ただし、多くの場合、セラピストの方の人数は2名程度。

利用者1人あたり15分と考えて、この2人のセラピストで1時間に対応できる利用者数は8名程度でしかありません。

そのため、ラウンジを実際に訪れ、マッサージを予約をしようとしたタイミングと予約者数、さらには搭乗便の出発予定時刻の組み合わせによっては、せっかくマッサージを楽しもうと思っても、利用できないケースも意外に多いはず。

特に、出発便が集中する時間帯にはラウンジも混雑し、マッサージサービスを利用したくても利用できない残念な状況の増加が避けられないでしょうから、そうした不公平感を元にした不満の声がサービスの方向性を有人からマッサージチェアへの切り替えの直接的な理由かもしれないと考えています。

実際、早朝のファーストクラスでも朝7時からのマッサージ受付開始の15分ほど前には、マッサージ専用のカウンターに並ぶ人の行列が生まれ、そこだけファーストクラスラウンジに期待する優雅さのようなものとはかけ離れた印象を感じてしまいました。

逆に考えると、確実にマッサージを受けるためには、朝一番の時間帯のファーストクラスラウンジでも、受付開始前から並んで予約を確保する必要があるということ。

まとめ

ラウンジ利用者であれば10分間とは言え、誰でも無料で人の手によるサービスが受けられるという点で、とても魅力的なサービスだったマッサージ(有人リラクゼーション)もいよいよ今週の土曜日、9月30日で、その提供が終了します。

確かに、年中無休でセラピストを確保し続ける必要なコストとそれに制限されるサービス提供限界、そして、それらの限界への不満やクレーム、そうしたバランスを見極めた結果が、有人マッサージからマッサージチェアでのマッサージへの切り替えだと考えると納得もできます。

しかし、それは仮に仕方のない部分だとしても、無料で楽しめる有人でのマッサージという、ファーストクラスラウンジから始まる旅行の特別感を演出する重要なアイテムの一つが失われたという意味では、どうしても残念に思えてしまいますね。

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