航空会社では、一部路線の利用者を対象に目的地での特別なサービスを提供していることがあります。
タイミングによって提供されているサービスは異なるものの、一般的な具体例としては、
- 成田-フランクフルト線:通常数千円相当のフランクフルト-デュッセルドルフ間の無料送迎バス
- 成田-ホノルル線:(自転車大会出場者対象)通常20,000円ほどの自転車の無料運搬
- ジャカルタ線:通常10,000円ほどのサーフボードの無料運搬
というようなものがラインナップされ、うまく利用できるとなかなかのお得度が得られることが分かります。
そうしたサービスの中でも、特に充実していることで有名な存在が、成田-ホノルル線の利用者を対象に無料提供されているJALOALOカード。
JALは数ある国際線の中でもハワイ・ホノルル線に並大抵ではない熱意と情熱を傾けてきただけあって、このJALOALOカードで得られる特典も無料とは思えない充実を見せるものになっています。
目次
JALOALOカードの利用条件
JALOALOカードの利用条件は、なかなかシンプルなもので、オアフ島やハワイ島に滞在し、日本とハワイの往復に日本発のJAL運航便の往復航空券をクラス問わず個人運賃や特典航空券で利用する乗客となっています。
そのため、利用可能な例と利用不可になる例をそれぞれ並べてみると、
JALOALOカード提供対象になる例:
- 国内から直接出発し、ハワイから直接帰ってくる利用
- JAL運航便を個人向けの割引運賃で利用
- JAL運航便を特典航空券で利用
- JAL運航便をエコノミークラスで利用
- JAL運航便をプレミアムエコノミーで利用
- JAL運航便をビジネスクラスで利用
- JAL運航便をファーストクラスで利用
JALOALOカード提供対象外になる例:
- 国内からハワイ、ハワイから国内のいずれかにアメリカ本土経由で移動を含む利用
- 海外(ハワイ)から日本に出発し、日本から海外(ハワイ)に戻る利用
- JAL運航便をパッケージツアーや団体旅行での利用
- 往復ともにJAL以外運航便以外での利用
- 片道をJAL運航便、片道をJAL以外運航便での利用
といった形になります。
この中でも少しだけ要注意なのは日本からの往復ともにJAL運航便を利用しなくてはいけないという条件かもしれません。
というのも、ハワイアン航空がハワイ路線でのJALとの提携を強固にしている現在、気づかぬうちにJALとのコードシェア便として運航されているハワイアン航空運航便を有償航空券で予約してしまったり、予約難易度の低さからうっかりハワイアン航空運航便を特典航空券として予約してしまったりといったケアレスミスは簡単に起こる可能性があるからです。
このJALOALOカードには、
- JALOALOカード(通常のカード。色は黄)
- JALOALOカード ALI’I(追加分の読みはアリイとなる上位版カード。色は赤)
の2種類のカードが存在していて、それぞれが
- JALOALOカード(エコノミークラス&プレミアムエコノミー利用者用)
- JALOALOカード ALI’I(ビジネスクラス&期間限定運航ファーストクラス利用者)
という成田-ハワイ間の移動に利用したJAL運航便のクラスを元に別々のカードが提供されるという運用が行われています。
ちなみに、片道がエコノミークラスやプレミアムエコノミー、片道がビジネスクラスやファーストクラスというように、往路と復路で提供されるJALOALOカードの種類が異なるクラスを利用した場合でもJALOALOカード ALI’Iが提供されるのは、空席状況や争奪戦の厳しさによって異なるクラスでの予約になりやすい特典航空券利用者には特に嬉しいポイントかもしれませんね。
JALOALOカードの実用的な魅力
これら2種類のJALOALOカードで提供されるサービスは、
通常JALOALOカード&JALOALOカードALI’I共通特典:
- ショッピング優待:72件
- 体験優待:7件
- サービス優待:5件
- 交通優待:10件
- ホテル優待:7件
- ゴルフ優待:18件
- 美容優待:12件
- グルメ優待:75件
JALOALOカードALI’I限定特典:
- ショッピング優待:2件
- 交通優待:1件
- 美容優待:1件
- グルメ優待:3件
- ホテル優待:1件
となっていて、2019年8月現在の総数は214件にもなります。
しかも、その中には、
- レンタカーの利用料金割引やアップグレード
- 空港送迎サービスの割引
- ワイキキトロリーやシャトルバスの割引
など、お世話になることも十分に考えられるなかなかお得で実用的な特典が含まれるだけではなく、
- JALパックトロリー最大2つの指定路線無料利用
- 免税店に来店するだけでゴディバチョコレートをプレゼント
のような完全に無料での利用が可能なサービスもあるなど、なかなか魅力的なのは間違いありません。
JALOALOカードの申込方法
そういった特典が用意されたJALOALOカードですが、その効果を活かすためには日本出発前の申し込み手続きが必要になります。
逆に、利用対象者全員に自動的にプレゼントされる種類の特典ではないため、申込みを行わない限りは、せっかく対象者としての利用資格があったとしても、全く活用できない状態でハワイでの時間を過ごすことになってしまうのは要注意ですね。
具体的な申し込み方法としては、利用を希望するカードのタイプや受け取り方によって、
- 郵送での実物カード受け取り希望:出発の10日前まで
- 現地オアフ島で受け取る場合:出発9日前から受け取り前まで
- アプリ版のデジタルカードの利用希望:即時発行のため制限なし
といった申込期限に違いはあるものの、手続きはすべてJALホームページから行うことに違いはありません。
まず、「JALホームページ」の「マイレージ」のタブから「会員専用メニュー」内の「予約済み航空券一覧」を選択。
続いて、表示された画面の中から「国際線」の「予約確認・購入・取消」を選択。
選択後、表示された予約一覧の中からハワイに向かうために利用する予約を選択し、予約詳細に進む。
この選択時、片道がエコノミークラスやプレミアムエコノミー、片道がビジネスクラスやファーストクラスというように、往路と復路でJALOALOカードの種類が異なる旅程の場合には、上位のJALOALOカードALI’Iが提供されるビジネスクラスやファーストクラス利用の予約を選択し、手続きを進める。
予約詳細では、「旅の情報」の「詳細を開く」ボタンを選択。
展開された詳細内の
- 「ハワイがおトクでもっと楽しくなる!JALOALOカードはこちらから!」(通常のJALOALOカード用)
- 「ハワイがおトクでもっと楽しくなる!JALOALOカードALI’Iはこちらから!」(ALI’I用)
の利用クラスごとに表示されたいずれかを選択し、手続きを進める。
JALOALOカードの申し込み専用ページへのアクセスが行われ、JALOALOカードの特長や申込方法、注意事項が表示される。
注意事項確認後、「郵送でのお申込みはこちら」か「アプリでのお申し込みはこちら」のいずれかを選択。
基本的には、スマートフォンの電波状況や充電状況に左右されずにいつでも提示可能な実物カードが便利で安心なため、基本的には、出発10日前までの郵送での申し込みがおすすめ。
申し込み者情報として、
- 氏名
- 性別
- 生年月日
- 電話番号
- メールアドレス
などの個人情報に加え、
- ハワイ到着初日に滞在する島の名称
- 日本出発時に利用するJAL運航便名と出発日
- ハワイ出発時に利用するJAL運航便名と出発日
といった利用情報を入力。
それとは別にJALOALOカードに関する簡単なアンケートも用意され、それらの設問のすべてが回答必須となっていますから、すぐにさっと答えてしまうのがスムーズ。
入力内容を確認する画面を経た後、送信を完了すると、申し込み完了画面が表示され、JALOALOカードの申し込み手続きは完了です。
すると、登録したメールアドレスには、JALOALO CARD 事務局から、
- 無事にJALOALOカードの申し込み手続きが完了したこと
- JALOALOカードが出発10日前にクロネコDM便で発送し、3~7日前に届けられること
が記載されたメールが到着しているはずです。
JALOALOカードの空港送迎特典でチャーリーズ・タクシーとロバーツ・ハワイを使い分けた理由
こうしてJALOALOカードの申し込み手続きが完了したことで、可能になることがJALOALOカードの特典の中でも事前予約が必要な特典を活用するための準備。
こうした事前予約が必要な特典としては、体験やサービス、ゴルフやホテルなどに加え、空港送迎などの交通特典も含まれていますから、それらの利用を考えている場合には、とりあえず早めにJALOALOカードの申し込み手続きを完了しておくことが重要です。
そんなJALOALOカードの申し込み完了後の事前予約が必要な特典として、我が家で利用したものの1つが、空港送迎でした。
ちなみに、JALOALOカードの空港送迎特典としては、タクシーサービスの「チャーリーズ・タクシー(Charley’s Taxi)」とシャトルバスバスサービスの「ロバーツ・ハワイ(Roberts Hawaii)」の2種類が用意。
それぞれの特長や料金について比べてみると、
チャーリーズ・タクシー(Charley’s Taxi):
- 空港-ワイキキ間のタクシー1台定額で35ドル(チップ込)
- 1台の定員4~5人
- 1人につきスーツケース1個と機内持込荷物1個まで無料
- JALOALOカード特典により空港到着時の電話連絡は不要で、空港常駐のスタッフに声をかけることで受付
- 利用2日前までの事前予約必要
- 予約変更は24時間前まで対応可能
- 利用前のキャンセルには5ドル、利用予定時刻以降は100%の手数料負担が必要
- 乗車中に指定ルートを外れる指示を出した場合、定額料金の対象外でメーター料金適用に切り替え
- 無料分を超える追加スーツケース1個につき1ドル、スーツケース以外の大型荷物1個につき5ドル
ロバーツ・ハワイ(Roberts Hawaii):
- 空港-ワイキキ間の片道大人1人13ドル(チップ込)
- JALOALOカード特典で通常料金の17ドルから4ドル分の割引が適用
- 1台のバスで最大5ヶ所のホテルに送迎
- 1人につきスーツケース2個まで無料
- 空港到着時は空港内の専用カウンターに常駐しているスタッフに声をかけることで受付
- 利用予定日時の48時間前までの事前予約必要
- 予約変更はハワイ時間で利用予定日の2日前の17時まで対応可能
- ハワイ時間で利用日前日12時より前のキャンセルは無料、利用日前日12時以降のキャンセルは料金全額分の負担が必要
- 予約変更後の取消はタイミングに関係なく料金全額分の負担が必要
- 無料分を超える荷物はスーツケースやゴルフバッグ、箱などで6.05ドル~6.35ドル、サーフボードなどで24.15ドル、自転車で37.80ドル
といった形になります。
この2つの空港送迎ですが、2019年8月のお盆休みの我が家ホノルル滞在では、レンタカーを利用しないということもあって、
- ホノルル空港からワイキキにあるホテルまでの往路:チャーリーズ・タクシー
- ワイキキにあるホテルからホノルル空港までの復路:ロバーツ・ハワイ
というように使い分けることにしました。
まず、往路にチャーリーズ・タクシーを選んだ理由はというと、
- 複数の利用者を混載するロバーツ・ハワイでは、会社側があらかじめ決定した利用者が全て揃うまで出発せず、結果的に混雑する時期にはその待ち時間も長くなるリスクがある
- チャーリーズ・タクシーは利用者グループごとに1台のタクシーがそのまま割り当てられるため、自分ではどうしようもない他の利用者の到着タイミングによって待ち時間が左右されない
- 合計大人2人での空港送迎の利用を予定していて、片道合計26ドルのロバーツ・ハワイに対し、片道35ドルのチャーリーズ・タクシーでも大きく割高というわけではない
という大きく分けて3つ。
逆に、復路でロバーツ・ハワイを選んだ理由はというと、
- ホテルからの出発では、飛行機で空港に到着した時のように、不可抗力で待ち合わせの集合時間が前後する心配は少なく、全体的な待ち時間も長くなりにくいと予想
というシンプルなもの。
こうして大人2人のホノルル空港-ワイキキにあるホテル間の空港送迎往復用に合計61ドルでの事前予約することにしました。
JALOALOカード利用でのチャーリーズ・タクシーの予約方法
チャーリーズ・タクシーでもロバーツ・ハワイでも、事前予約が必要なサービスはJALOALOカードの専用ページから予約手続きを行う必要があることに違いはありません。
ただし、ロバーツ・ハワイにはないチャーリーズ・タクシーだけのメリットして、予約システム自体がシンプルで洗練された印象を感じるだけではなく、そこに記載されている言語にも自然な日本語が用意されているため、とてもスムーズに手続きを進められるはずです。
実際、入力すべき内容の名称やその説明のためのヘルプ機能もわかりやすく、予約手続完了までに特に戸惑ったり、不安に感じたりする部分は皆無でした。
その案内に従って、個人情報や支払いに利用するクレジットカード情報、さらには送迎先の情報を入力するだけで、予約手続きは完了するはずです。
予約手続きを終えると、上のような完了画面が表示され、同時に登録したメールアドレス宛に「タクシー ご予約リクエスト受付のご案内」というタイトルの申込完了お知らせメールが届き、その後、48時間以内に「Charleys Taxi: JALOALO Reservation」というタイトルの予約完了メールが到着し、すべての予約手続きは完了します。
ちなみに、予約完了メールには、
- 現地での予約内容確認のため、「予約番号」や「印刷した予約完了メール」を持参するのがおすすめなこと
- 空港到着後の受付方法
- 追加料金の案内
- 予約キャンセルの注意点
などが意外に重要なことがさらりと記載されていますから、簡単にでも全体に目を通しておくのが安心です。
JALOALOカード利用でのロバーツ・ハワイの予約方法
全体的にスムーズで快適な印象を感じながら手続きを進められたチャーリーズ・タクシーに対して、ロバーツ・ハワイの予約手続きは少し注意が必要です。
というのも、確かに入力すべき内容なども日本語で案内されているものの、肝心の日本語の記載や表現が不完全で、とても分かりにくいと感じる部分がいくつか散在しているから。
そのため、ロバーツ・ハワイでの手続きを確実に進めるためには、予約手続きの最初の方で見かける上のような画面で、
- 往復
- 片道(往路)
- 片道(復路)
のそれぞれの入力方法を具体的に案内したPDF形式の説明書を赤い四角で囲ったリンクから参照し、それと見比べながらの入力がおすすめです。
ちなみに、3つ表示されている「今すぐ予約」のリンクは、それぞれ、
- ホノルル空港とワイキキまでの近郊エリアにあるホテル間の往復:大人1人26ドル
- ホノルル空港とワイキキまでの近郊エリアにあるホテル間の往路または復路のいずれか片道:大人1人13ドル
- ホノルル空港とワイキキよりもさらに離れたエリアにあるホテル間の往路または復路のいずれか片道:大人1人26ドル
となっていて、
- 3つの異なる種類の利用向けにそれぞれ「今すぐ予約」のリンクが用意
- ホノルル空港とワイキキまでの近郊エリアにあるホテル間の送迎では往復だからといってさらなる割引はなく、純粋に片道×2倍の金額
- ホノルル空港とワイキキよりもさらに離れたエリアにあるホテル間の送迎では、そもそも往復割引はなく、片道料金自体もワイキキエリアまでの送迎の2倍まで高騰
ということが分かりますね。
入力が必要なすべての項目を埋め、クレジットカードでの決済が終了すると、上のような手続き完了画面が表示され、同時に予約確認番号を含めた予約内容が記載された「エクスプレスシャトルよりの確書」というタイトルの予約確認メールが登録済みのメールアドレスに届けられます。
ロバーツ・ハワイとチャーリーズ・タクシーの予約手続きでの違いとしては、クレジットカード決済が完了した時点で、そのまま予約が確定し、予約確認メールも届けられるロバーツ・ハワイに対し、チャーリーズ・タクシーはある程度時間が経過した後にようやく予約が確定するという点ではっきりと感じられるはずです。
特に、繁忙期などで混雑し、予約が集中する時期などには、チャーリーズ・タクシーには希望通りに予約ができないリスクもありそうですから、予定が決まり次第の早め早めの予約が重要となりそうですね。
まとめ
JAL運航便の往復で日本からハワイを訪れる利用者という条件はあるものの、無料で提供されるとは思えない充実した特典やサービスが提供される、JALOALOカード。
その中でも、なかなか魅力的な特典の1つ、空港送迎を事前予約した上で利用するために、JALOALOカードの申し込みを行い、その後、肝心の空港送迎の事前予約も完了してみたのですが、その手続きはいずれも日本語での対応に一定以上の頑張りが見られ、想像以上に容易なものだったというのが正直な感想です。
また、ハワイでの過ごし方の予定や好みによっては、JALOALOカードに活躍の機会がなかったりする可能性もあるものの、本当に簡単な手続きで無料での入手が可能な特典ですから、とりあえず条件を満たした上でハワイに行くのであれば、念のためといったスタンスでJALOALOカードを出発前に準備しておくのはなかなかおすすめだと思いますよ。
コメント
そろそろ、お帰りになる頃でしょうか。
さて、記事を見て、まだ申込みしてなかったとはたと思い出し、早速申込みました。ありがとうございます。
赤も黄色も使いましたが、1番重宝したのが、トロリーバスでした(笑)
もちろん、往復送迎予約も大活躍ですね。
おがさん、こんばんは!
お返事が遅れてしまい申し訳ないです。
無事に家族揃っての帰国を果たせました!
我が家でもJALOALOカードの特典で最も活躍したのは間違いなくトロリーですね。
数分待つだけで次の便がすぐ利用可能&乗り放題のため、本当に手軽な利用ができるアラモアナルートはもちろん、赤のJALOALOカード限定のダイヤモンドヘッドルートも、澄み切った空気の中楽しむ早朝散歩の足として活躍してくれましたから。
往路と復路で別々の選択をした往復送迎も、どちらの日付もお盆の繁忙期ながら順調快適で次回以降もレンタカーを利用しない滞在では今回と同じ選択肢を選んでしまいそうです。