JAL国際線ファーストクラスラウンジとサクララウンジの気になるサービス比較と活用テクニック(鉄板焼きと寿司バー、充実の料理&飲み物ラインナップ、無料のジョンロブ靴磨き、シャワー順番待ち優先扱い、新刊本プレゼント、混雑時の違い、ラウンジクーポンでの最大同伴者数)

JALが拠点としている羽田空港と成田空港の2つの空港で、国際線利用者向けに用意しているラウンジといえば、ファーストクラスラウンジとサクララウンジという2種類。

これらのラウンジはそれぞれ、

ファーストクラスラウンジ:

  • 国際線ファーストクラス利用者
  • JMBダイヤモンド
  • JGCプレミア
  • 他社ワンワールドエメラルド
  • 上記利用対象者の同伴者1名

サクララウンジ

  • ファーストクラスラウンジ利用対象者
  • ビジネスクラス利用者
  • JMBサファイア
  • JGC
  • ファーストクラスとビジネスクラスを除く上記利用対象者の同伴者1名から4名

というように、アクセスするためには全く異なる条件が設定され、結果、ファーストクラスラウンジ利用のハードルをなかなか厳しいものにしています。

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ファーストクラスラウンジとサクララウンジの違い

こうしたアクセスへのハードルの違いもあって、ファーストクラスラウンジとサクララウンジで提供されているサービスには、特長的で目玉と呼べるものから、あまり目立たないものまで本当に様々。

具体的に、ファーストクラスラウンジやその利用者のみを対象に楽しめるサービスとしては、

  • 鉄板焼き(羽田空港)や寿司バー(成田空港)のシェフや職人によるライブキッチンサービス
  • 種類の豊富な料理や飲み物
  • ジョンロブによる靴磨きサービス
  • 高品質なシャワーサービス
  • 新刊本プレゼント
  • 混雑時の快適性

といったものがあります。

ファーストクラスラウンジ限定の鉄板焼きと寿司バー

サクララウンジでは利用できず、ファーストクラスラウンジでのみ利用できるサービスの中で最も違いを感じやすいのは、羽田空港の鉄板焼きや成田空港の寿司バーといったライブキッチンサービスかも知れません。

やはり、注文を行ってからすぐに作りたての状態で提供される鉄板焼き料理や寿司は美味しく、ファーストクラスラウンジを訪れるたびに楽しみなサービスの1つなのは間違いありません。

もちろん、ファーストクラスラウンジの利用者であれば、特に制限なく自由に楽しめるメニューということもあって、利用されているいくつかの素材などには多少の制限や限界が感じられるのも事実。

しかし、これから日本を出発する前の時間に楽しむ食事としては、なかなか満足な品質は確保されていると感じています。

また、鉄板焼きであれば焼き加減や味付け、寿司バーであればねたの組み合わせや味わい方など、シェフや職人の方を目の前に注文できるからこそ、簡単なアレンジを受け付けてもらえるのも嬉しいですね。

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ファーストクラスラウンジ専用に用意された料理や飲み物

意外なことにファーストクラスラウンジで提供される料理の大半は、サクララウンジと共通のものが用意され、その中にはJAL特製オリジナルビーフカレーといった名物料理もしっかり含まれています。

その一方で、鉄板焼きや寿司バーの他にも、ファーストクラスラウンジ限定で用意され、それらがサクララウンジにはない彩りをファーストクラスラウンジに加えているという一面があるもの事実。

具体的には、

  • チーズや一口料理などのおつまみ
  • サクララウンジでも提供されている料理と同じ種類の料理をもう1品追加(例:サクララウンジにもあるまぐろの手まり寿司にファーストクラスラウンジでは焼き鯖押し寿司も追加)
  • ケーキや和菓子などのデザート

といったラインナップがファーストクラスラウンジでのみ追加され、食事の幅をしっかり広げてくれます。

個人的には上の写真に写っている一口料理が好みで、鉄板焼きや寿司と一緒にファーストクラスラウンジを訪れる度に楽しみにしているポイントの1つです。

しかし、アルコールを含めた飲み物については、ファーストクラスラウンジとサクララウンジで多くの共通点が見つかる料理に比べて、差を感じる部分かもしれません。

それは、ファーストクラスラウンジではシャンパンが提供されている一方で、サクララウンジでは各種スパークリングワインが提供されていることからも実感できるはず。

こうしたファーストクラスラウンジとサクララウンジの間で、同じカテゴリーのアルコールでも、価格帯に違いが設けられている傾向は、JALが力を入れて紹介している日本酒はもちろん、その他ハードリカーなどでも全体として大きく変わるものではありません。

そのため、ラウンジ内でお酒をのんびり楽しみたいと考えていらっしゃる方ほど、ファーストクラスラウンジとサクララウンジの違いをはっきりと実感することになるはずです。

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ジョンロブによる靴磨きサービス

鉄板焼きや寿司バーと同じように、ファーストクラスラウンジでのみ活用できる種類のサービスの1つが、ジョンロブが提供する靴磨きサービスです。

ファーストクラスラウンジ内に用意された専用のカウンターで搭乗券を提示し、希望する靴を預けるだけで手軽に靴磨きサービスを受けることができます。

しかも、靴を預けた後は、引き換え札と共にしっかりとしたスリッパが貸し出されるため、それを利用して靴磨き完了までラウンジ内での時間を快適に過ごすことができるのも好印象なサービスです。

少し高品質なシャワーサービス

快適な搭乗をサポートしてくれる出発前に利用可能なシャワーサービスは、実はファーストクラスラウンジでもサクララウンジでも同じように提供されているサービスです。

とはいえ、そこで提供されるサービスは完全に同じというわけではありません。

実際、ファーストクラスラウンジのみ、シャワー個室内に用意されているバスタオルが、吸水性と肌触りの良さに優れた今治タオルにアップグレードされていて、とても心地よい使い勝手になっているなど、少しだけ高品質なサービスが用意されているのは嬉しいポイント。

また、ファーストクラスラウンジ利用者は、ファーストクラスラウンジのシャワールームとサクララウンジのシャワールームのどちらにもアクセス可能なため、混雑している時でも高確率でシャワーを活用できるというメリットがあります。

ちなみに、このシャワーサービスについては、羽田空港も成田空港もファーストクラスラウンジのシャワールームよりも、サクララウンジのシャワールームの方が広くゆったりとした作りになっているため、今治タオルの有無やファーストクラスラウンジからサクララウンジへの移動が気にならないという場合には、サクララウンジのシャワールームを希望してみるという選択肢も考えられますね。

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新刊本プレゼント

ファーストクラスラウンジ限定のサービスの中でもユニークで面白いと感じ、気に入っているのが、新刊本プレゼントサービスです。

このサービスは、出版社から提供された新刊本を同伴者も含めたファーストクラスラウンジ利用者のうち、希望者を対象に無料プレゼントするもので、毎月1日から在庫がなくなるまでの先着順の期間限定で提供されています。

気になる新刊本のラインナップはというと、月ごとにプレゼントされる書籍は異なり、通常は2~4種類程度の中から1人1冊ずつ選んで、プレゼントしてもらうことに。

もちろん、普段手に取る書籍とは大きく異なる方向性のことも多いのですが、プレゼントされ自由に持ち出すことができる書籍ですから、機内や滞在先のホテル、あるいは帰宅後の自宅でゆったりと腰を据えて楽しめるのも気に入っています。

ただし、新刊本によっては、元々上下巻や複数巻での構成になっているものが1冊のみプレゼントされることもため、選ぶ書籍によっては2人以上でこの新刊本サービスを利用しない限り、話を最初から最後まで続けて読めないリスクもあるので、どの本を選ぶのかは慎重に決めるのがおすすめ。

また、出版社から提供される新刊本と言っても、校正前や未発売の非売品バージョンの書籍がラインナップされているわけではなく、発売から2~3ヶ月が経過した幅広いジャンルの書籍の製品版が数十冊から百数十冊程度用意されているようでした。

混雑時の快適性

ファーストクラスラウンジとサクララウンジの違いとしては、あまり目立たないものの、満足度に大きな影響を与える存在が混雑時の快適性。

というのも、ファーストクラスラウンジでは基本的にマッサージチェアの周辺やシャワールームといったの一部の限られたエリアを除き、基本的に好きな場所での飲食が認められているのですが、サクララウンジでは、ダイニングとして設定された飲食専用のエリアのみ、食事を楽しむことが認められていないという違いがあるから。

これは、ファーストクラスラウンジとサクララウンジで、エリアごとのスタッフの方の人数や密度に大きな差があることが理由のようです。

具体的には、ある程度ラウンジ全体に目が届くだけのスタッフを配置できるファーストクラスラウンジでは一部を除き自由に好きな場所で食事などを楽しめる一方、限られた人員をダイニングエリアに集中した上で運用しなくてはならないサクララウンジでは、ダイニングエリアでのみの食事に制限されているという事情があるようです。

そうした制限が大きな影響を生み出すことになるのは、ラウンジ内が混雑した時。

なぜなら、ダイニングエリアのみで食事が認められているサクララウンジでは、

  • ダイニングエリア内に座る席が確保できない
  • その結果、ダイニングエリア内で空席を確保するための順番待ちの列が発生する
  • ようやくダイニングエリア内に席を確保してもさらに料理を取るための順番待ちの列に並ぶ
  • せっかく列に並んでたどり着いた先の料理も補充が間に合っておらず、希望する料理が十分に取れない
  • 料理の補充を待っている間にも空席待ちの列も料理待ちの列も長く伸びる
  • 食事を終えた後は速やかにダイニングを立ち去るようにアナウンスが繰り返される

といったなかなか大変な状況になるリスクはゼロにはできません。

その点、ファーストクラスラウンジでは、比較的ゆったりとスペースが確保され、サービスの内容的にも、一部のエリアに利用者が集中するということが考えにくいため、混雑時でも不快感を感じるような状態にはなりにくいという印象を感じています。

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ファーストクラスラウンジにはないサクララウンジのメリット

では、サクララウンジにはファーストクラスラウンジを上回るメリットがないのかというと、実はそうとは限りません。

例えば、前述のシャワールームの広さに加え、一緒にラウンジを利用できる同伴者の数は、圧倒的にサクララウンジの方が優れています。

というのも、ファーストクラスラウンジのアクセスでは、利用可能な会員本人に対して同伴者1人を合わせた合計2名までしか一緒に利用できないのですが、サクララウンジでは、マイルとの引き換えが可能な同伴者用のラウンジクーポンをフル活用することで、利用可能な会員本人1名に対して同伴者3人をあわせた合計4人まで一緒に利用できるという特長を持っているから。

また、JMBダイヤモンドやJGCプレミアなどの上級会員向けにサービスセレクションのコースによって、3~5枚プレゼントされる譲渡可能なタイプのサクララウンジ用のラウンジクーポンを活用することで、4人を超える人数でのラウンジ利用が可能になるのは、サクララウンジだけ。

もちろん、提供されるサービスとしては、ファーストクラスラウンジの方が優れているものの、これから旅行をする家族や友人と一緒の時間をラウンジ内で過ごせることはファーストクラスラウンジにはない、サクララウンジだけの魅力になるはずです。

ちなみに、個人的には、サービスセレクションで提供されるラウンジクーポンは、サクララウンジ用のクーポンではなくファーストクラスラウンジ用のクーポンも提供されるようになるのが嬉しいのですが、ファーストクラスラウンジの品質をある程度維持するためには、現状のサービス内容がちょうどよいのかもしれませんね。

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まとめ

JALが拠点とする羽田空港と成田空港に用意されたファーストクラスラウンジとサクララウンジ。

確かにファーストクラスラウンジでは、サクララウンジにはない魅力的なサービスが提供されていて、ラウンジ内での過ごし方や楽しみ方にも大きな変化を与えるほどです。

しかし、サクララウンジにもファーストクラスラウンジを上回るメリットが一部用意されているのはもちろん、意外に細かな部分ではファーストクラスラウンジと共通するサービスが提供されているため、JALが世界に誇る拠点空港らしい高品質はしっかり確保されている良いラウンジと実感しているのも正直な部分です。

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