到達難易度によってJALが用意している
- JMB ダイヤモンド
- JGC プレミア
- JMB サファイア
- JMB クリスタル
という4つの上級会員資格。
この中でも、
- JMBダイヤモンド
- JMBサファイア
の2つの上級会員資格が与えられた会員にのみ提供されるもの1つが、JGC、JALグローバルクラブへの申込みという特典です。
目次
JGC、JALグローバルクラブの魅力
このJGCには、
- 専用チェックインカウンターによる優先チェックイン
- 専用保安検査場の利用によるスムーズな検査通過
- ラウンジへのアクセス
- 優先搭乗
- 前方座席や非常口の事前座席指定での優遇
- 預入荷物の優先的な返却
といった上級会員らしい快適な搭乗を強力にサポートする数々の特典が提供されるのですが、一番の魅力は、やはり一度申込みを行い入会が実現したのであれば、JALカードのクレジットカード年会費として請求されるコストの負担だけで、その永年上級会員としてのステイタスが継続できること。
しかも、生計を同一にする、
- 配偶者
- 両親
- 18歳以上の子供
についても、JGCの付与されたJALカードの家族カードを発行することで、本会員とほぼ同じ特典が提供される家族会員としてJGCへの入会が可能になるという大盤振る舞いぶりです。
そんな大盤振る舞いとしか表現できないような魅力を持つJGCですから、これまでそのメリットが活用できたJALやワンワールド加盟航空会社を利用していたものの、今後は全く利用しなくなるというような例外を除き、一度入会したのであれば、一般的に退会や解約などでそのメリットを手放すことは考えにくい種類の会員サービスなのは間違いありません。
実際、JGCの維持費はCLUB-AカードにJGC機能を追加した状態での年会費が最安で、本会員と家族会員ともに10,800円。
この金額は、少し高性能なゴールドカードの年会費と同等なことに加え、1年に1回のみのマイルが加算される有償での初回搭乗時には3,000マイルのボーナスマイルがJALカードの初回搭乗ボーナスマイルとは別に加算されますから、提供される充実した特典と合わせて考えると、1年に1度でもJALを利用する場合には、JGCは継続するのが合理的な判断になるはずです。
これからもJALを利用するのに、JGCを退会・解約する理由
しかし、今後もJALをメインの航空会社として利用する予定の我が家では、JGCの退会・解約をすることにしました。
その最大の理由はJALサービスセレクション2019。
なぜなら、2018年11月7日に発表され、JMBダイヤモンドとJGCプレミア向けもれなくプレゼントされる2019年版のサービスセレクションのラインナップに、会員本人と同じ上級会員資格をプレゼントできるパートナーステイタスコースが大幅に内容が改善施された上で加えられていたから。
具体的には、会員本人と同じ上級会員資格をプレゼントできるパートナーとして扱う対象が、
2018年版:
- 配偶者のみ
2019年版:
- 配偶者
- 同性パートナー
- JALカード家族プログラムに登録している家族
- JALファミリークラブに登録している家族
という形に変更された結果、
最新2019年版のサービスセレクション2019では、パートナーステイタスコースを選択する会員本人から見て、
- 子
- 子の配偶者
- 孫
- 孫の配偶者
- 兄弟/姉妹
- 父母
- 祖父母
といった続柄のJALカード家族プログラムやJALファミリークラブに参加している家族にまで、上級会員資格をプレゼントできるようになりました。
今現在私自身がJMBダイヤモンドの上級会員資格を保有し、2019年以降もそれを維持できる見込みの我が家にとって、サービスセレクション2019でパートナーステイタスコースを選び、家族をJMBダイヤモンドにランクアップさせた場合、せっかく年会費を支払って維持している家族分のJGCは、その特典の多くがJMBダイヤモンドで提供されるより上位の特典に上書きされ、無駄になってしまいます。
その差は、最も安価な年会費負担の組み合わせとなる、CLUB-AカードにJGC機能を追加を考えた場合でも、
- JGC付きCLUB-A本会員カード年会費:10,800円
- JGCなしのJAL CLUB-A本会員カード年会費:10,800円
- JGCなしのJAL普通カード本会員カード年会費:2,160円
- JGC付きJAL CLUB-A家族カード年会費:10,800円
- JGCなしのJAL CLUB-A家族カード年会費:3,780円
- JGCなしのJAL普通カード家族会員カード年会費:1,080円
となっていて、いくつかの組み合わせはあるものの、JGCのあるなしで生まれる差額はそのまま無視するのは少しもったいない金額です。
また、2020年度以降も私がJMBダイヤモンド獲得を継続し、サービスセレクションでのパートナーステイタスコースも2019年版と同様のものが提供され続ける場合、一部のJGC向けの初回搭乗ボーナスマイルといった特典以外に、JGCを継続するメリットはなくなります。
そうした事情もあって、我が家ではサービスセレクション2019のパートナーステイタスコースでJMBダイヤモンドを獲得する家族のJGCを退会・解約することにしました。
JGCの退会・解約の方法と手続き
今回のように家族会員のJGCを退会・解約する場合、手続きはインターネット上では行えず、必ず電話で退会・解約専用の申し込み用紙を取り寄せ、それを郵送することで、手続きが完了します。
この場合、申し込み用紙がJALカード側に届いてから約1週間後にJGCの解約・退会処理が行われ、その時点でJGCとしての特典はすべて喪失。
その後、申し込み用紙がJALカード側に届いてから約2週間後に、JGCなしの家族カードが登録されている住所宛に届けられるという流れになります。
郵送での手続きが必要になることと、申込みから完了まで2週間程度の時間を要することが気になりますが、このあたりは、クレジットカードとしての審査の伴うJALカードのカードブランド変更などと同じように、手続きやセキュリティ上しかたのないのかもしれませんね。
年会費の追加負担無しでJGC退会・解約できるデッドライン
JGCが追加されている場合でも、追加されていない場合でも、JALカードを利用する限り、年会費は支払い続ける必要があります。
となると、気になるのはJGCを退会・解約した時の年会費の負担をどのように扱われるのかということ。
まず、JALカードの年会費は、カードの表面に記載された有効期限月の翌月に保有しているカードに対して年会費を請求されるという原則があります。
具体例として、2020年1月有効期限のJALカードを保有している場合、毎年2月の時点で実際に保有しているクレジットカードごとの年会費の計算が行われるというもの。
つまり、有効期限月までにJGCの退会・解約を完了している場合、JGC分が付与されたJALカードの年会費としてではなく、純粋に通常のJALカードの年会費分だけが請求されるということです。
ただし、JGCの退会・解約には郵送での手続きが必要ですから、有効期限月の月末ギリギリの申込みではなく、少し2週間から3週間程度の余裕を持つというのも、希望通りの形で手続きを完了するためにもおすすめだと感じています。
有効期限月以外でのJGC退会・解約での年会費調整
では、JGCの退会・解約は有効期限月以外に行うと損なのかというと実はそうではありません。
なぜなら、仮に有効期限月を数ヶ月超えてしまった後にJGCの退会・解約を考える場合はもちろん、逆に有効期限月まで数ヶ月を残してJGCの退会・解約を考える場合でも、基本的に解約したい時に解約しても損がないように配慮されているから。
具体例としては、JGC付きのCLUB-A家族カード(年会費10,800円)からJGCなしのCLUB-A家族カード(年会費3,780円)に切り替わると、その時点で、月割での年会費の調整が行われ、それぞれのJALカードの年会費間の差額7,020円を月割りした1月あたり585円の返金が行われるというもの。
そのため、サービスセレクション2019のパートナーステイタスコースでプレゼントされるJMBダイヤモンドへの切替を目的にJGCを退会・解約する場合、JMBダイヤモンドのステイタスが実際に付与される2019年4月1日に合わせる形での手続き開始や、それまでの期間の搭乗予定に合わせる形での手続き開始など、ある程度自由に手続きを行うタイミングを選べるということです。
JGC退会・解約での注意点
このような手続きで行うことになるJGCの退会・解約ですが、
- 初回搭乗時の3,000マイルのボーナスマイルの獲得
- JGCプレミアでのパートナーステイタスコース利用
という2つのケースについては、注意点があるのも事実です。
まず、有償での初回搭乗時に獲得できる3,000マイルのボーナスマイルは、JGCだからこそ付与されるボーナスマイルであって、仮にJMBダイヤモンドになったからといって、同じように加算されるものではありません。
そのため、翌年の1月1日以降に有償での搭乗予定があるという場合には、その搭乗が完了し、実際にボーナスマイルが加算されてからJGCの退会・解約を行った方が、年会費が月割での調整が行われることと合わせてお得になる可能性も十分あります。
また、JGCプレミアの方がサービスセレクションのパートナーステイタスコースの利用を考えている場合、上級会員資格をプレゼントしようと考えている家族のJGCを退会・解約することはできないという部分も要注意です。
なぜなら、同じサービスセレクションのパートナーステイタスコースでも、JMBダイヤモンド用では上級会員資格をプレゼントされる家族に対して、JGCの有無といった条件が設定されていない一方、JGCプレミア向けには、上級会員資格をプレゼントされる家族は2019年1月末時点でJGCであることが求められているから。
そのため、サービスセレクションのパートナーステイタスコースで家族にJGCプレミアをプレゼントしようとして、うっかりJGCの退会・解約の手続きをしてしまうと大変なことになってしまうリスクもあるため、本当に要注意ですね。
JGCの再入会の制限と具体的な手続き
こうして退会・解約を行ったJGCにも、将来的に再度入会したいと考えることがあるかもしれません。
それは例えば、サービスセレクションのパートナーステイタスコースに大きな改悪などの変更が加えられた場合など。
そうした時には、JGCへの再入会の申込みを行うことになるのですが、これについては家族会員が一度JGCを退会・解約したからといって、再度の入会については制限はなく、インターネットや郵送での手続きを行うことで、問題なく完了することが可能です。
ただし、家族会員ではなく、会員本人がJGCを退会・解約し、再度入会を申し込む時には、その時点でJGCの申込み条件である、JMBサファイアかJMBダイヤモンドに到達している必要があるのは要注意。
そのため、JGC家族会員の退会や解約・再入会は比較的ハードルが低い容易なものと言える一方で、再入会のハードルが高くなってしまうJGC本会員の退会・解約は本当に慎重な判断が必要になるということが分かりますね。
まとめ
2019年版のサービスセレクションで選べるパートナーステイタスコースで想像以上の改善が行われたことで、これまで考えもしなかったJGC家族会員の退会・解約を行うことになりました。
その過程では、手続き自体が郵送でのものに限定されることで、時間や手間が必要になることに加え、サービスやルール上に設けられたいくつかの注意点が存在するのも事実です。
そのため、手軽にJGCの退会・解約をおすすめすることはできるものではないものの、JGCはもちろん、すべての上級会員資格は実際にそれぞれの航空会社で搭乗した時に、その価値を最大限発揮するものですから、その時その時の状況に合わせて、無理のない範囲内での調整や変更を考えてみるのも大切なことだと思いますよ。
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