目次
魅力的な上級会員特典 アップグレード
ホテルの上級会員向け特典として最も魅力を感じるものの1つがアップグレード特典。
安価な料金でより上質な部屋に宿泊できるというお得度だけではなく、アップグレードの有無が判明するチェックイン完了時まで感じるドキドキ感もまた、この特典の醍醐味として気に入っています。
アップグレード成功の最大の難敵
そんなアップグレードの成功確率を上昇させる方法として有効なものの1つが、チェックインのタイミングとリクエスト方法の工夫。
具体的には、できるだけ早いタイミングでホテルを訪れ、メインのフロントデスクでチェックイン手続きを行ってもらい、部屋のカードキーなどが用意される前までに、アップグレードの有無やその内容を確認します。
そのタイミングでアップグレードが適用されていたのなら問題はないのですが、もしアップグレードが行なわれていないのなら、この時がアップグレードのリクエストをお願いする最後のチャンス。
その場合、アップグレードを希望していることと合わせて、今の段階で急いで部屋の鍵を用意してもらう必要はなく、しばらく待つことも可能なこともしっかりと伝えることで最終的なアップグレード成功率は格段に上昇します。
なぜなら、 こうすることで、チェックイン時点では前日に宿泊した方のチェックアウト前の部屋や宿泊後の清掃が終わっていない部屋についても、アップグレードの対象として考慮してもらえるようになるからです。
逆に、アップグレード先になるような上位の部屋ほど、レイトチェックアウトの特典も合わせて利用可能な上級会員の方が利用している可能性も高い傾向がある以上、こうした工夫や対策を活用しない限り、知らず知らずのうちに、当日はもちろん、前日の宿泊者も含めた宿泊者の間で行なわれる限られたアップグレード枠の争奪戦競争に身を投じてしまっているリスクも十分考えられます。
最上級会員が受けられる無料アップグレードでの優遇
ちなみに、上級会員の中でもより上位の最上級会員は元々アップグレードが優先されているのはもちろん、かなり早い時間帯から最大限のアーリーチェックインが認められる可能性も高いため、この2つの合わせ技によってアップグレード成功率がかなり有利なのは間違いありません。
しかも、ホテルの方針や訪れるタイミングによっては、部屋の用意ができるまで荷物を預かってくれる通常のサービスに加え、ホテル内レストランやカフェ、バーなどでの各種無料サービスの提供、部屋とカードキーの準備中の状態でのエグゼクティブラウンジやその他の施設などへのアクセス付与などの配慮を行ってくれることもあります。
この部分で配慮を受けられる可能性が高いのは、早めにホテルを訪れる上での安心感を感じる大きなメリットと言えます。
うっかり忘れと遅い時間のチェックインには要注意
とは言え、こうしたチェックインのタイミングとリクエスト方法の工夫は、うっかりリクエスト自体を忘れてしまうと全く効果を発揮しないのはもちろん、ホテルに到着し、チェックインを行うタイミングが夕方以降になってしまうと効果が感じにくくなってしまうことには要注意。
特に、ホテル到着時間は旅程によって変更できない場合の方が多いはずですから、到着が遅い時間帯になってしまうケースでは、あらかじめチェックインとチェックアウトの予定時間をホテル側にメールや電話で連絡するタイミングで、完全にアーリーチェックインが不要なことと、そしてアップグレードのリクエストをお願いしたいことを伝えておくのがべすとではないものの、次善の策としてはおすすめです。
最も貴重な最上位スイートへのアップグレード
さて、こうした方法を活用してアップグレードの成功率を上昇させることが可能ですが、アップグレードの中でも格段に価値があるとされているのは間違いなくスイートへのアップグレード。
この場合、スイート以外の通常のカテゴリーの部屋へのアップグレードに比べ、格段に難易度が高いため、特典として提供される機会も制限されているものの、実現した時の満足度やお得度はとても高く、滞在自体が思い出深いものになる間違いありません。
ちなみに、こうした上級会員向けに提供される特典でのスイートへのアップグレードは、ロイヤルスイートやプレジデンシャルスイートといった最上位のスイートは基本的に対象外になっていることが大半。
しかし、最上位のスイートへのアップグレードが絶対に行なわれないのかというと、実はそうではありません。
具体的には、
・これまでのリピート回数
・記念日の滞在
・カテゴリーの高い部屋での予約
・閑散期の宿泊
・ホテル側の重大なミス発生
・関係者による推薦
といった条件を満たした場合、本当に貴重で特別な例外として、最上位のスイートへの無料アップグレードが提供されることも、現実に存在しています。
しかも、これらの条件は、複数の条件を満たした場合にそれぞれが重複して効果を発揮します。
つまり、最上位スイートへのアップグレードを期待する時には、ホテル側のミスや関係者の推薦以外の、自分の努力でなんとかできる条件を可能な限り満たす頑張りは重要なはず。
具体的には、誕生日などの記念日に、これまで何度も宿泊しているホテルを少し良いカテゴリの部屋で予約し、あらかじめメールや電話などで、チェックインとチェックアウトの予定時間を連絡するのと合わせて、リピート宿泊者による記念日の滞在になることを伝えるというのは、おすすめしたいホテルとの付き合い方の1つです。
アップグレードされなかった時の選択肢
これらの工夫の成果で無料での最上位のスイートへのアップグレードが実現するのであれば、もちろんそれが最高のホテルステイの始まりですが、実際にはアップグレードされても上から2番めのスイートになるなど、希望が完全に叶わないケースが大半。
そうしたケースで活用したいのが、チェックイン当日のホテルのフロントデスクで、スイートアップグレードに必要な追加料金を質問してみるというテクニックです。
しかも、チェックイン当日ということは、ホテル側としてもその日の空室状況がほぼ確定している状況ですから、売れずに空室のまま利益を生まないよりは、安価な追加料金でも販売してして収益に貢献した方が良いと考え、信じられないくらい安価な追加料金での最上位のスイートへの有料アップグレードがオファーされることも十分ありえます。
実は、こうした宿泊当日のホテルでの有料アップグレードは最上位スイートだけに限らず、ゴールド会員の方がエグゼクティブフロアへのアップグレードが行なわれなかったケースでの最後の救済策としても活用可能。
そのため、実際の活躍の幅は意外に広くなっています。
最上級会員が受けられる有料アップグレードでの優遇
ちなみに、こうした形での最上位のスイートへのアップグレードを期待する場合には、上級会員の中でも最上位のダイヤモンド会員はとても有利です。
なぜなら有料アップグレードの追加料金計算は上級会員特典の無料アップグレードが適用された後の部屋の料金を元に計算されるのですが、ダイヤモンド会員の場合、そのアップグレード後の部屋も通常よりも良い部屋にアップグレードされた前提で計算されることが多いからです。
具体的には、現実の空室状況では混雑しているため、1段階のアップグレードしか無料で提供されないとしても、追加料金を支払っての最上位のスイートへの有料アップグレードを希望する場合、実際の空室状況に左右されずに、そのホテルで最も基本的なダイヤモンド会員向けの無料アップグレードが行われたと仮定して、3段階のアップグレードが行われた部屋から追加料金を計算するというように優遇されることに。
つまり、最もアップグレードで優遇されるダイヤモンド会員が、ポイントでの特典宿泊も含め、最安のスタンダードルームを予約後、チェックイン当日のホテルのフロントデスクで、追加料金を支払ってのスイートアップグレードが実現した時に最もお得になりやすいということ。
このあたりは、元々ヒルトン系のホテルでオンライン限定のサービスとして上級会員を中心に提供されているeStandby Upgradeと共通している部分が意外に多くありますね。
まとめ
もちろん、それぞれのホテルの方針や実際にフロントデスクでチェックインの手続きを行ってくれる担当者の権限や性格、力量、さらには最も重要なその日の空室状況によって、残念ながら最上位のスイートを含めた追加料金での有料アップグレード自体が受け付けてもらえないことも十分考えられます。
しかし、利用する部屋の種類で満足度が大きく異なるタイプのホテルでの滞在では、チェックインのタイミングで追加料金でのアップグレードの受付状況とそれに必要な料金だけでも聞いてみると、想像以上にお買い得なオファーが提供される可能性も十分あるのはもちろん、質問自体が無料で可能ですから、とりあえずのお試しというスタンスで一度聞いてみるのもおすすめだと思いますよ。
実際、私も常にこうした有料アップグレードを利用することばかりではないのですが、記念日滞在だったり、部屋の位置によって窓から見える景色に大きな差のある場合などには、積極的に活用しているちょっとしたテクニックとしてとても気に入っていますから。
コメント