ヒルトンバルセロナのエグゼクティブラウンジ(場所、営業時間、朝食・アフタヌーンティー・カクテルタイムのサービス内容、営業時間前/後の無料サービス)

2017年-2018年の年末年始ヨーロッパ周遊旅行で訪れたバルセロナでの宿泊先、ヒルトンバルセロナ(Hilton Barcelona)。

このホテルはバルセロナ市内の主要な観光地に歩いていこうと気軽に思える距離ではないものの、バルセロナ観光の要の1つと言える地下鉄利用を考えた時には最寄り駅も十分近いという特長を持ち合わせています。

しかも、2012年に徹底的なリノベーションが行われ、それからあまり時間が経過していないこともあって、ホテルステイもなかなか快適なものなのですが、ポイントでの特典宿泊を含め、なぜかとてもリーズナブルに利用できるのも、このホテルで忘れてはいけない嬉しいメリットです。

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ヒルトンバルセロナのエグゼクティブラウンジの場所と作り

ヒルトンバルセロナのエグゼクティブラウンジは、エレベーターで4階に降りて目の前の場所にあります。

そのため、4階に到着したエレベーターのドアが開いて、目に飛び込んでくるのは、ラウンジの受付として使われているカウンターとその奥に広がるラウンジエリア。

4階に用意されているエグゼクティブルームなどの客室へは、受付の前を通過し、ラウンジエリアも横目に、その周辺に用意された廊下を使って向かうという少し変則的な作り。

とは言え、実際に滞在してみると、アサインされた4階の部屋とラウンジの距離が物理的にも心理的にもとても近く、まるで自分の部屋に併設されたリビングのように気軽で手軽に活用できたのはとても好印象でした。

受付用のカウンターの奥に広がるエリアの他、エレベーターを降りて右に向かった場所にもラウンジサービスが提供されるエリアが用意。

後述するものの、これら2つのエリアは用意されているテーブルや椅子、インテリアが異なるのはもちろん、ラウンジの営業時間中に提供されるサービスにも違いがあるため、その時その時で使い分けるのがおすすめです。

受付奥のラウンジエリアのインテリア

2種類のラウンジエリアのうち、受付奥エリアには2台のコーヒーメーカーとガラスドアタイプの冷蔵庫が用意済み。

さらに、テーブルと椅子のセットを基本とした席も比較的ゆったりとしたスペースが確保された上で設置されています。

実際、このテーブルと椅子を活かして、ノートPCやキーボード付きタブレットなどを利用している方の姿も意外に多く見かけたのもこの場所です。

2台用意されたコーヒーメーカーはいずれも抽出の度にコーヒー豆を挽くタイプで、様々なメニューに対応する本格的なタイプ。

また、その隣には紅茶などを中心とした各種ティーバッグもティーカップやマグカップと同様、自由に利用できる形で準備されています。

冷蔵庫の中には、ボトルに入ったミネラルウォーターに加えて、コカコーラやフルーツジュースなどのソフトドリンク、さらにはご当地バルセロナの瓶ビールも用意。

この受付奥のエリアを利用する時の我が家の密かなお気に入りだったポイントが、天井から吊るされた球形のガラス細工をふんだんに利用したオブジェ。

このオブジェは、ガラス細工を吊るしているワイヤーの根元部分から照らしているライトの光が、球形状の側酢細工を透過する過程で間接照明のような柔らかさを帯びるようになり、その姿はきれいでどこか幻想的。

この記事冒頭の写真はこのオブジェを真下から見上げたものですが、実物は写真よりも数段上な魅力を持ち合わせていました。

それにしても、このヒルトンバルセロナはラウンジに限らず、ガラス細工をうまく活用したオブジェにこだわりを持っているようで、上の写真のように、ロビーにある吹き抜けにもシャンデリアのようなディスプレイで全く異なる個性を持つガラスを材料として利用したオブジェがスタイリッシュに設置されてたのも、これまた印象的でした。

エレベーターを降りて右側のラウンジエリアのインテリア

一方で、エレベーターを降りて右側のラウンジエリアは、受付奥のエリアとはまた異なる個性を持ったエリアに仕上がっています。

エリアに入って最初に目につくのは充電用の機器が自由に使える形で用意されたカウンタータイプのテーブルと椅子。

近くには、音声こそ流れていないもののCNNのニュースが表示され続けているテレビとネットワーク経由で自由に印刷が可能なプリンターも完備され、簡易的なビジネスセンターとしての機能も期待されているようです。

さらにその奥にはゆったりとくつろげるソファーと十分な大きさのテーブル。

このソファーとテーブルがあるため、どちらかというと家族連れを中心にこのエリアは人気があるようで、そうした利用者で賑わっていました。

この右側のラウンジエリアにも冷蔵庫は独立した形で用意。

ラインナップ的には、ビールなども含め、より大きな冷蔵庫の用意された受付奥のエリアとほとんど変わらないものの、スペースの関係なのか、フルーツジュースについては、一部オレンジなどいくつか人気のあるものだけが準備されるなどのちょっとした違いはありました。

また、後述するカクテルタイムでは、アルコール類が追加で用意されるのはこちらのエリアに限られる関係で、その時に利用するワイングラスなども何気なくディスプレイされている様子も写真から分かるはず。

ラウンジの営業時間と朝食・アフタヌーンティーのサービス内容

このヒルトンバルセロナのエグゼクティブラウンジの営業時間は、7時から22時まで。

また、特別な時間帯のサービスとしては、朝食が7時から10時、カクテルタイムが18時から20時まで設定されていました。

つまり、多くのヒルトン系のホテルのエグゼクティブラウンジで提供されているアフタヌーンティーはこのヒルトンバルセロナでは、サービス自体がそもそも存在していないことに。

ただし、全くスイーツやお菓子類がラウンジに用意されていないのかというとそんなことはなく、ラウンジの営業時間中は、ちょっとしたパンや焼きスイーツ、ナッツなどは自由に楽しめるように提供され、随時追加も行なわれていました。

そのいずれも、確かに見栄えや華やかさこそないものの、小腹がすいた時に飲み物と一緒に楽しみながらつまむには十分なもの。

また、我が家がヒルトンバルセロナに宿泊した年末年始を含めた12月中から新年の1月7日まではラウンジでの朝食サービスが休止され、すべてのラウンジアクセスを持つ宿泊者はホテル0階ロビーにあるメインレストラン、MOSAICの利用が案内されていました。

ヒルトンバルセロナのカクテルタイムのホットミールとコールドミール

そうなると、このラウンジが最も活躍する機会となるのはやはり18時から20時までのカクテルタイム。

17時50分頃になると、コールドミールとホットミール、さらには各種アルコールをいっぱいに満載したカートと共に、1階メインレストランのスタッフの方がラウンジに登場。

まるで魔法のように本当に手際よく料理を並べていきます。

コールドミールは、数種類のサンドイッチやチーズ、野菜スティックなどを中心としたもの。

ホットミールはコロッケやトルティーヤ、ピザを中心としたもの。

いずれの料理にも、ベジタリアンの方を意識した案内も添付されていて、大きな不安無く料理を選べるようにという配慮を感じました。

こうした料理の中で特に人気を集めていたのはやはり熱々焼き立てで見た目にも食欲が湧くピザ。

しかも、具材は野菜を主に利用しているとのことですが、見た目はもちろん、食感や味わいまでシーフードピザを感じさせるもので、スペインのバルセロナに滞在しているはずなのに、少しカジュアルで気楽な精進料理を味わっているような不思議な感覚になりました。

また、次に人気が集まっていた料理といえば、地元でも食べられていて一般的という説明の野菜コロッケ。

このコロッケは、口に運んでもハフハフしながら食べる必要のあるほど、揚げたてがそのまま出されるレストランスタッフの鬼気迫るこだわりぶりを実感できる一品。

しかも、日本ではあまり経験できない種類のスパイシーな印象を感じる味付けで、良い意味でローカルなスペイン料理は不思議なものだ・・・という感想を持つには十分な一品でした。

これらの熱々のできたてが提供されるホットミールはもちろん、それぞれなかなか丁寧に作られているコールドミールも、おいしいと感じるものが多いため、一部の野菜スティックを除いて、そのほとんどがあっと言う間に大皿の上から料理がなくなってしまうほど。

しかし、料理の補充にも、レストランスタッフの並々ならぬ熱意と執念がかなり感じられ、カクテルタイム開始直後には用意されていなかった料理もどんどん投入されるなど、動きのあるサービスが提供されていました。

2泊の滞在期間中、あとになってから我が家で夕食や朝食でメインレストランを利用した時に気がつくことになるのですが、このヒルトンバルセロナのシェフはなかなかの独創性と熱意を併せ持った、かなり一生懸命な方のようで、そうした姿勢が一品一品の料理はもちろん、その料理を提供するレストランスタッフ1人1人のスタンスにも息づいているのかもしれません。

ちなみに、このヒルトンバルセロナのカクテルタイムでちょっとした注意点と言えるのが、フォークやナイフ、スプーンの用意されている場所が見つけにくいこと。

というのも、料理の置かれた台の下にある引き出しから取り出す必要があるから。

これはさすがにラウンジスタッフの方に問い合わせない限り、普通はなかなか見つけられないため、困ってしまう方も多いはず。

ヒルトンバルセロナのカクテルタイムのアルコール

カクテルタイムと言えば、料理の他に気になるのが提供されるアルコール類のラインナップかもしれません。

ホットミールもコールドミールも、すべての料理は受付奥のラウンジエリアに用意される一方で、アルコール類はすべて右側のラウンジエリアにまとめて用意されています。

その中でも一押しとして提供されていたのは、上の写真にも写っているTorres社製の白ワイン、Torres Viña Sol。

価格的には白ワインとしてお手頃な部類の1本ですが、産地に近い場所で楽しむワインの例に漏れず、フレッシュな味わいが楽しく、そしてバランス良く表現され、カクテルタイムで手軽に試すには十分以上の美味しさ。

一方で、我が家では実際に試さなかったものの、白ワイン同様に赤ワインもTorres社製のラインナップからMas Rabell Alquimiaが用意され、白ワインほどではないもののなかなかの人気を集め、美味しそうに楽しむ人の姿も見られました。

また、時間経過で新しい料理が追加されるホットミールと同様、アルコールでもサングリアや特製フルーツカクテルなども随時提供されていました。

特に、サングリアの方はスペインで一般的とされるだけあって、かなり美味しいらしく、異様な人気であっと言う間に器が空っぽになってしまうほど。

我が家でも、カクテルタイムのラウンジで過ごしている時には、サングリアが売り切れになるのを目撃する度にこの後の追加されたタイミングで飲んでみたいと思っていたものの、タイミングを逃し続け、最終的にも試し損ねる結果に。

そういった事情もあって、このサングリアへのリベンジもまたヒルトンバルセロナを再度訪れてみたい理由の1つに。

ちなみに、スペインのスパークリングワインとして有名なカヴァのカクテルタイムでの提供はありません。

逆に、メインレストランで提供される朝食では無料で楽しめてしまうというのは、どこかアンバランスで面白さを感じさせる部分。

ラウンジ営業時間外のドリンクサービス

このラウンジのサービスで面白いと感じたものの1つが、ラウンジ営業時間外のドリンクサービス。

というのも、本来は7時から22時で設定されているラウンジ営業時間ですが、それ以外の時間も、ソフトドリンクなどの飲み物が自由に冷蔵庫から取り出せて楽しめるようになっていたから。

これは、ラウンジ自体がラウンジへのアクセスが付与されたルームキーを利用したときしかエレベーターが止まらない4階にあるということと、主に受付奥のラウンジエリアを中心に施錠できる構造になっていないことが理由かもしれません。

そのため、本来はラウンジの営業が開始する前やラウンジが終了した後の時間帯でも、手軽に水分補給ができたのもこのホテルに好印象を感じる理由の1つです。

ちなみに、ビールなどのアルコールについては、カクテルタイム以外の提供が厳しく制限されているようで、ソフトドリンクは自由に取り出せる冷蔵庫の中でも、ビールの保管されている冷蔵庫の棚だけはしっかりと鍵がかけられ、ラウンジスタッフが常駐しているカクテルタイム以外は利用できないようになっていました。

まとめ

比較的最近リノベーションが行われたホテルだけあって、ヒルトンバルセロナのエグゼクティブラウンジはゆったりとした空間の使い方と独自のセンスが光るインテリアの組み合わせが魅力のラウンジに仕上がっていると感じました。

また、そこで提供されるサービスも、熱心な部分と良い意味でゆるさを感じさせる部分がバランス良く同居していて、サービスが提供された時の楽しさはもちろん、快適に過ごせるリビングのような安心感も十分。

一方で、朝食やアフタヌーンティーが提供されていない状況では、カクテルタイムが最もエグゼクティブラウンジの活躍するタイミングとは言え、提供される料理のラインナップ的にディナーの代わりになる内容が充実したものとは言えません。

しかし、そこで提供された料理はいずれもなかなか興味深く、その中に一生懸命さを感じるものでしたから、「こうした料理を一生懸命提供するレストランを試してみたい!」と思わせるレストラン利用のきっかけ作り、さらにはその宣伝を兼ねたプレゼンテーションとして、なかなか良く考えられた良質なものだと思ったのも事実。

こうした部分も、我が家でまたバルセロナを訪れた時には、リピート宿泊先としてヒルトンバルセロナを選びたい理由の1つです。

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