「水の都」、「アドリア海の女王」など、その美しさを称える別名には事欠かない、イタリア有数の観光都市ベネチア。
都市自体が世界遺産として登録されることからも分かるように、世界でも間違いなくこの場所を訪れることでしか味わえない貴重な魅力があります。
目次
ベネチアで必ず訪れたい絶景ポイント、サン・ジョルジョ・マッジョーレ
そんなベネチアで我が家が必ず訪れることにしている場所の1つが、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島。
この島には、その島の名前を取って作られたサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会があるのですが、実は教会の鐘楼が一般に開放されていて、そこからは十分な高さからベネチアの全景が楽しめます。
その美しい景色はまさに絶景としか言いようのないもの。
その美しさの持つ感動を再確認するため、我が家ではベネチアを訪れる度に、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会を訪れています。
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会へのアクセス
このサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会のある島は、ベネチア本島から橋による接続はなく、完全に独立していて、ベネチア観光のスタート地点になる鉄道駅のサンタルチア駅やバス停のあるローマ広場から徒歩でたどり着くことは不可能。
そのため、ベネチアでの主要な公共交通機関として活躍している水上バス、ヴァポレットを利用する必要があります。
数あるヴァポレットの路線でもサン・ジョルジョ・マッジョーレ島を訪れることができるのは、ライン2と呼ばれる路線のみ。
このライン2は、主にサンタルチア駅の最寄りの「FERROVIA」やローマ広場最寄りの「P.LE ROMA」、ベネチアの中心部サンマルコ広場最寄りの「S.MARCO-S.ZACCARIA」などの主要乗り場を循環しているもので、その途中の乗り場の1つに、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会のある「S.GIORGIO」にも停まるもの。
ちなみに、サンタルチア駅やローマ広場、サンマルコ広場などの最寄りの乗り場には数多くの路線が乗り入れているため、路線ごとに乗り場が異なっていて、「乗り場名+アルファベット」の組み合わせで表示されています。
参考までに主要な場所からサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会のある「S.GIORGIO」に行くためには、
サンタルチア駅:
- 「FERROVIA “A”」から「S.MARCO-S.ZACCARIA 」行きのライン2
ローマ広場:
- 「P.LE ROMA “G”」から「S.MARCO-S.ZACCARIA 」行きのライン2
サンマルコ広場:
- 「S.MARCO-S.ZACCARIA “B”」から「P.LE ROMA 」行きのライン2
というようにそれぞれのヴァポレットを選んで乗船することになります。
おすすめな購入チケットは24時間以上の時間パス
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会を訪れると決めた時におすすめしたいのが、ヴァポレットの時間パスチケットの購入。
この時間パスは、
- 1日券(24時間券):20ユーロ
- 2日券(48時間券):30ユーロ
- 3日券(72時間券):40ユーロ
- 7日券(168時間券):60ユーロ
となっていて、より安価な1回券の7.5ユーロより割高に感じるかもしれません。
しかし、1回券には75分間の時間制限があるため、最も所要時間の少ないサン・ジョルジョ・マッジョーレ島の対岸にあたるサンマルコ広場から訪れる場合でも、
- サンマルコ広場→サン・ジョルジョ・マッジョーレ島への移動時間
- サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会での景色鑑賞時間
- サン・ジョルジョ・マッジョーレ島でのヴァポレット待ち時間
が必要なことを考えると、1枚の1回券ではかなり急ぎ足での鑑賞になってしまうのは避けられず、ヴァポレットを利用する時間帯やタイミングによっては、往路で利用したチケットが復路では有効期限になってしまう可能性も。
しかも、有効期限切れで無効なチケットしか持たずにヴァポレットを利用した場合、不正乗船として、正規のチケット料金に加え、60ユーロ以上の罰金が請求されるなど、なかなか大変な状況に陥ってしまいます。
一方で、1日券などの時間パスを利用する場合、そうした可能性を最初から回避できるのはもちろん、ベネチア到着時のサンタルチア駅やローマ広場からホテル最寄り乗り場への移動に加え、ヴァポレットを利用したベネチアの運河観光にも積極的にヴァポレットを利用できるのは、とても魅力的なメリット。
確かに、1回券で7.5ユーロ、1日券でも20ユーロという料金設定は、移動のための公共交通機関としては割高に感じますが、移動手段としてだけではなく、観光都市ベネチアをヴァポレットでプチ遊覧クルーズしながら楽しむための利用と考えると、それほど悪くはない選択肢と言えるはず。
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼
サン・ジョルジョ・マッジョーレ島に降り立つと目の前に見えるのが白亜の美しい建造物としても有名なサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。
その前には広場が広がり、運河を挟んだ向こう側にはサンマルコ広場が見えています。
教会の入り口のドアは開放され、自由に出入りができるようになっています。
その隣には、世界中から多くの人々が目当てに訪れる鐘楼の案内も。
具体的には、朝9時から夕方18時45分まで利用できることが書かれていました。
教会内部はシンプルな構造になっていることに加え、鐘楼までの順路表示も充実していますから、最初の訪問でも迷うことはありません。
途中、簡単な土産物コーナーを兼ねたチケットカウンターで入場券を大人1人6ユーロで購入。
クレジットカード決済は不可で、現金のみに対応しています。
チケットカウンターを通過した後は、6人乗りのコンパクトなエレベーターに乗って鐘楼の最上階へと一気に移動します。
エレベーターで到着するのは上の写真の赤い丸の位置。
高さのある建物が極端に少ないベネチアではかなり高い場所です。
ベネチアを一望できる絶景
そこから見える景色の開放感は筆舌に尽くしがたく、多くの方に一生に一度はここを訪れて体感してほしいと願わずにはいられないほど。
対岸にあるサンマルコ広場、そしてその先のベネチア本島全体もしっかりと確認できます。
サン・ジョルジョ・マッジョーレ島の一部には大小様々なヨットなどが係留され、それもまたリゾート地としてのベネチアらしい光景。
世界有数のリゾート地としてのベネチアの凄みを感じるのは、天気が良いと確認できる外洋方面の島一つ一つがプライベートな私有地やホテル用地として利用されているという光景も、その1つかもしれません。
また、視線を下に向けてみると、今いるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島が正面から見た時には思いもしないほど、豊かな緑を包み込んでいることも分かりますね。
まとめ
ベネチアの景色を楽しむ場合、サンマルコ広場の鐘楼が有名で実際に長い行列が見られる観光名所の1つです。
しかし、このサン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼は、ヴァポレットでのアクセスが必須なためか、あまり混雑することもなく、それでいてサンマルコ広場の鐘楼からではなかなか味わえない開放感あふれる風景を楽しめます。
とは言え、アクセス自体もそのサンマルコ広場からはヴァポレットで1駅のみと、実際に移動してみるとかなりお手軽なことが分かるはず。
街を歩くことで実感できるベネチアの魅力に加え、街の全体像を高い場所から眺めることで確かめられるベネチアの都市としての美しさを楽しむためにも、サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の鐘楼は本当におすすめなベネチアの目的地の1つだと思いますよ。
コメント
こんにちは。いつも楽しみに読ませていただいております。
本日よりヨーロッパに出掛ける前にこちらにお邪魔したところ、ヴェネチアの記事!
フランスを中心に滞在いたしますが、今年ははじめてヴェネチアを訪れます。
早速大変参考になりました。また何かあれば教えてくださいませ。
y.cさん、こんにちは。
パリとヴェネチアのヨーロッパ周遊旅行、いいですね!
パリもヴェネチアも、どちらも大好きな都市で、ついこの間少し早めの夏休みを取って訪れてきた場所でもあります。
やはり、今回も訪れて本当に良かった・・・。
さて、そのベネチアは、徒歩か船で観光するしかない都市ですから、滞在の目的と宿の場所の組み合わせが意外に滞在中の満足度を大きく左右してしまう都市の1つかなとも思います。
そのため、記事でも書いたように徒歩だけで頑張るのか、徒歩+1回券の都度購入で良いとこ取りにするのか、それとも時間パスなどでヴァポレットを積極的に利用するのか、というように、どの方向性を選ぶのか、到着前にあらかじめ考えておくのが本当におすすめです。
旅行中は安全に楽しく過ごされ、良い思い出とともに無事に帰国されますように。