世界中から多くの人々を惹き付け、魅了し続ける観光都市、パリ。
6月から8月までのピークシーズンが終わり、秋から冬、そして春まで緩やかに続くオフシーズンの気配が感じられるようになる9月に、1年に一度の国を挙げてのとても重要なイベントが行われています。
それがヨーロッパ文化遺産の日(European Heritage Days、Journées Européennes du Patrimoine)。
この日には、開催を提唱したフランスはもちろん、それ以外のヨーロッパ各国でも、普段は一般人が入ることが認められない歴史的に重要な施設への入場が許可されるとても貴重な1日です。
特に、現役のフランス大統領官邸として機能しているエリゼ宮なども、かなりの重要な部分が一般に公開されるなど、一度はこの日を狙ってフランス、そしてパリを訪れたいと考える方は多いはず。
我が家でも2019年ヨーロッパ文化遺産の日にパリを訪れ、パリはもちろん、フランス全土、そしてヨーロッパにとって重要な1日を満喫する旅行を計画することにしました。
目次
最大の難関はヨーロッパ文化遺産の日の開催日
このヨーロッパ文化遺産の日はヨーロッパ各国で毎年9月に開催されるものの、ある決まった日に開催されるわけではないことに加え、すべての国で一斉開催されるわけではないという特徴があります。
そのため、ヨーロッパ文化遺産の日を楽しむための最大の難関と言えるのが、航空券を予約する段階でいつヨーロッパ文化遺産の日が開催されるのかを知ることです。
ちなみに、フランスのヨーロッパ文化遺産の日は例年9月第3週の週末開催とされているものの、それはあくまで目安でしかないというのも、頭を悩ませる理由の1つ。
その一方で、お得にパリまでのアクセスを希望する場合に活用したいマイルを利用した特典航空券を確実に予約するためには、実際に利用する日の約1年前にあたる予約受付開始直後の時期の手続きが必要ですから、その時までには、ヨーロッパ文化遺産の日の開催日を調べる必要があります。
カレンダーと過去の開催日の履歴から導き出される開催日は2019年9月14日~15日
例年9月の第3週の週末に開催されるということから、2019年のヨーロッパ文化遺産の日を調べる場合、問題になるのがカレンダーの種類です。
というのも、日本で一般的なカレンダーの場合、一週間は日曜日から始まり土曜日で終わるものが一般的な一方、ヨーロッパなどでは一週間は月曜日から始まり日曜日で終わるものが一般的だからです。
そのため、日曜日が週の最初となる日本のカレンダーを元に9月の第3週にフランスで開催される2019年のヨーロッパ文化遺産の日の開催日を予想すると、予想外のミスに繋がるリスクがあります。
そこで、我が家が利用することにしたのが、過去のカレンダーと実際の開催日の組み合わせでした。
具体的には、2010年から2018年までの9月のカレンダーの1日が何曜日から始まるのかと、その年のヨーロッパ文化遺産の日が実際に何日と何日に開催されたのかを調べてみるというもの。
その結果は、
- 2010年:水曜日が始まり。18日(土)と19日(日)開催
- 2011年:木曜日が始まり。17日(土)と18日(日)開催
- 2012年:土曜日が始まり。15日(土)と16日(日)開催
- 2013年:日曜日が始まり。14日(土)と15日(日)開催
- 2014年:月曜日が始まり。20日(土)と21日(日)開催
- 2015年:火曜日が始まり。19日(土)と20日(日)開催
- 2016年:木曜日が始まり。17日(土)と18日(日)開催
- 2017年:金曜日が始まり。16日(土)と17日(日)開催
- 2018年:土曜日が始まり。15日(土)と16日(日)開催
というものでした。
つまり、カレンダーの性質上、月の初めの曜日とヨーロッパ文化遺産の日の開催日は、
- 月曜日始まり:20日(土)と21日(日)開催
- 火曜日始まり:19日(土)と20日(日)開催
- 水曜日始まり:18日(土)と19日(日)開催
- 木曜日始まり:17日(土)と18日(日)開催
- 金曜日始まり:16日(土)と17日(日)開催
- 土曜日始まり:15日(土)と16日(日)開催
- 日曜日始まり:14日(土)と15日(日)開催
というパターンがはっきりと表れる結果になっています。
ちなみに、2019年9月は日曜日始まりですから、このパターンの通りだと仮定すると、フランスの2019年ヨーロッパ文化遺産の日は14日(土)と15日(日)の2日間で開催されると予想できます。
最も重要な公的機関発表での開催日は2019年9月21日から22日
こうしてカレンダーとこれまでの開催日の履歴から導き出された2019年9月14日から15日という2019年のフランスでのヨーロッパ文化遺産の日の開催日ですが、これを元に航空券やホテルの予約を行うことは、リスクがあるため要注意です。
もちろん、2018年までは一定のパターンの通りに開催されていて、何事もなければそれを元にした予想の通りに開催されるはず。
しかし、これはあくまで一個人の予想に過ぎず、万全を期すなら、この予想を元にフランス政府などの公的機関の発表や案内を探すべきです。
実際、ヨーロッパ文化遺産の日を表す、英語での「European Heritage Days」やフランス語での「Journées Européennes du Patrimoine」といったキーワードで、丹念に検索してみると、それぞれの言語で開催日について扱ったホームページなどがいくつか見つかります。
その中で、最も決定的だったのがフランスでのヨーロッパ文化遺産の日を主催する、フランス政府による発表。
この中には、「36回目となるヨーロッパ文化遺産の日は2019年9月21日~22日に開催予定」と記載されています。
これは、カレンダーや過去の開催日を元にした2019年9月14日~15日という予想から1週間遅い日程。
つまり、予想だけを頼りに航空券やホテルを予約していた場合、せっかくヨーロッパ文化遺産の日を目的にパリを訪れたとしても、危うく全くの空振りとなる開催1週間前に滞在してしまうという悲しい事態に陥るところでした。
旅程決定前のイベント開催予定を調べるために便利なコンシェルジュ
今回の2019年ヨーロッパ文化遺産の日の開催日については、私自身のインターネット上の検索作業で開催日を確認できたので利用しませんでしたが、こういった旅程決定前に毎年恒例のイベントの開催日を調べてもらう目的で活用したいのが、プラチナ以上のクレジットカードなどに付帯しているコンシェルジュサービスです。
なぜなら、各カード会社が提供しているコンシェルジュサービスは、それぞれコンシェルジュ業務を扱う専門の会社に委託され、そこで設けているコンシェルジュデスクでは、
- 各国政府機関
- 国内外の旅行会社
- 海外在住の現地スタッフやコーディネーター
といった問い合わせ先としてのコネクションを持っていることが多く、一般にはまだ公表されていない内容があくまで参考情報という注釈付きで提供されることもあるからです。
また、保有しているクレジットカードの関係で、コンシェルジュサービスが利用できない時には、滞在予定ですでに予約済みのホテルに情報提供をお願いし、コンシェルジュのように頼るのも、重要な代替案の1つになるはず。
実際、我が家でも過去に、2019年4月~5月のゴールデンウィークが特別な行事開催に伴い、10連休になるのか、それともより短い連休となるのか問い合わせたのですが、その際には、日本政府や各旅行会社に問い合わせや情報提供を呼びかけてくれた結果、特典航空券の予約が始まるよりもかなり早い時期に正確な情報を提供してくれるということもありました。
このことが、マイルを使った特典航空券の争奪戦でより優位な状況で予約を行う上でも、とても重要なアドバンテージになってくれたのは間違いありません。
まとめ
ヨーロッパ周遊旅行の目的地の1つとしても特に好きで、我が家でもちょくちょく訪れるパリでも、一度は参加したいと思っていたヨーロッパ文化遺産の日。
もちろん、今後何らかの事情で変更されるリスクが全く無いというわけではないものの、現時点で発表されている2019年の開催日は2019年9月21日~22日と確認できたため、無事、それに合わせる形での特典航空券を発券できたのはとても満足でした。
とは言え、例年行われているイベントでも、今回の2019年版のようにこれまでのパターンとは異なる開催日となることはあります。
そのため、大丈夫だと思っても予想だけを元に判断するというような油断はせずに、ダブルチェックを行うつもりで、公的機関による情報を探してみたり、一般的にはアクセスできない情報にもアクセスできることもあるコンシェルジュサービスなどに頼ってみるのも意外に大切だと思いますよ。
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