コンラッド大阪 宿泊記(客室ラインナップとアップグレード、コンラッドスイート・エグゼクティブルーム・プレミアムビュールームのインテリア、コンラッドベアとコンラッドダック、エグゼクティブラウンジのアフタヌーンティー&カクテルタイム、レストラン&ラウンジの朝食内容)

2017年6月9日(金曜日)に開業した日本で2つめとなるコンラッドブランドのホテル、コンラッド大阪。

そのコンラッド大阪に開業直後のタイミングでの滞在したことに加え、その後も何度か訪れることでその魅力をじっくり堪能することができました。

今では我が家にとってお気に入りのホテルの1つになっています。

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コンラッド大阪へのアクセス

コンラッド大阪は中之島フェスティバル タワーウエストという40階建てのビルにあります。

この中之島フェスティバル タワーウエストまでは、JRが発着する大阪駅や伊丹空港からのリムジンバスが発着するマルビルからは四ツ橋筋を通って約1kmと、脚力に不安がない場合などは十分歩ける距離。

もちろん、天気が悪い時や逆に日差しが強すぎる時などは、地下鉄など乗り継いでのアクセスも可能ですが、ホームや階段、エスカレーターなどを利用でも意外に距離が増えてしまいますから、素直にタクシー利用もおすすめかもしれません。

我が家では、天気もよく、それほど暑い時期ではないなどの好条件の時には、大阪の街並みを眺めながらのんびりテクテク歩いてコンラッド大阪を訪れることも好んでいます。

このビルのフロア階層は上から、

33階から40階:

  • コンラッド大阪

32階:

  • 非テナントフロア(機械室等)

6階から31階:

  • オフィスフロア

5階:

  • 非テナントフロア(機械室等)

4階:

  • 中之島 香雪美術館、中之島会館

3階:

  • オフィスロビー

地下1階から2階:

  • ショップ&レストラン

地下3階から地下2階:

  • 駐車場

という内容になっていて、コンラッド大阪は最上階から下に8階分のフロアで営業中。

その結果、宿泊者は1階のエレベーターロビーにあるエレベーターを利用して40階にあるメインロビーを一度訪れ、そこで別の宿泊者用エレベーターに乗り換えた後、33階から37階、そして39階にあるそれぞれの客室を目指す必要があります。

エントランス メインロビー

1階のエレベーターロビーに通じるエントランスのシンプルながら、細部や動作は上品なドアの先には、落ち着いた雰囲気を持つエレベーターロビーへの廊下。

ものすごく広いというわけではないものの、間接照明と壁の凹凸など上質なデザインが施され、主張しすぎない非日常感は想像以上に良好なものです。

エレベーターロビーの天井には水晶を思わせる巨大なオブジェが設置され、3基あるエレベーターのいずれかの準備ができるまでの時間、目を楽しませてくれました。

そのエレベーターに乗って降りると、そこは地上200メートル。

目の前にはビルで最も上の階層にあたる40階からの景色が広がります。

特に、1階下の39階と一部で吹き抜けになっているメインロビーのフロアは空間的な広がりと開放感がとても自然に感じられる工夫も十分で、最新のホテルらしいゆとりのあるデザインを実感できるはず。

この39階と40階の間は螺旋状のおしゃれな階段での行き来も可能になっていました。

このコンラッド大阪の魅力の1つが、インテリアのベースとしてホテル内に自然な形でアート作品を展示していること。

実施、ロビーのあちこちには大小様々な芸術作品がゆったりと配置され、空間全体に適度な落ち着きと穏やかな華やかさの両方を与えていました。

特に、著名な彫刻家、名和晃平氏の手による風神雷神像をモチーフにした作品「Fu / Rai」は柔らかに採光された自然光と考え抜かれた照明による自然なライティングの効果で、ハイライトを中心とした質感に独特の美しさを感じさせる一品。

この質感によって生み出される美しさの魅力は、残念ながら写真では到底表現できないものです。

とは言え、この作品が設置されているコンラッド大阪のロビーは基本的に自由に立ち入りができるパブリックフロアですから、実際に訪れ、自分自身の目で確かめてみるのは本当におすすめだと考えています。

また、夜には昼間の時間帯とは全く異なる趣向の幻想的なライティングによる美しさが楽しめますから、その時間に訪れる価値も高いアート作品と言えます。

そんな芸術作品に彩られた空間にあるフロントデスクでチェックインの手続きが行なわれます。

もちろん、エグゼクティブルームを予約している方やダイヤモンド会員として予約している方は、39階にあるエグゼクティブラウンジでのラウンジチェックインも可能。

フロントデスクでのチェックイン/チェックアウトがおすすめな理由

ただし、コンラッド大阪の場合、ホテルとしての構造の制限でラウンジを利用したチェックイン、そしてチェックアウトも、あまり快適に活用できないようになっています。

なぜなら、コンラッド大阪のエグゼクティブラウンジのある39階には最上位のコンラッドスイート以外に客室の用意はなく、そのコンラッドスイート以外の客室の利用者は、ラウンジでチェックインを行った後、必ずもう一度33階から40階までを移動するための客室専用のエレベーターを利用してから部屋を訪れる以外に方法がないことがその理由。

特に、多くの方がチェックアウトを行うためにエレベーターの利用が集中するタイミングで、エグゼクティブラウンジでのチェックアウトを希望する場合、待ち時間の増加につながるエレベーターの使用回数も増えてしまいますから、少し気になる方もいらっしゃるはずです。

もちろん、ラウンジでのチェックインとフロントデスクでのチェックインを比較した場合、39階のエグゼクティブラウンジでのチェックインでは待ち時間が発生しても、ラウンジ内の席で飲み物などを楽しみながら待つことができるといったメリットもあります。

しかし、40階のフロントデスクでのチェックインでも、フロントデスク前に用意された椅子に腰掛けて順番を待つことができるだけではなく、混雑時の処理速後も早く、また部屋のアサインやそれを左右するアップグレードについても良い結果につながることが多いと感じるため、我が家の場合は基本的にフロントデスクでのチェックインを優先するようにしています。

コンラッド大阪の客室ラインナップ

そんなコンラッド大阪の客室には、

  • キングデラックスルーム/ツインデラックスルーム
  • キングプレミアムビュールーム/ツインプレミアムビュールーム
  • キングエグゼクティブルーム
  • キングエグゼクティブコーナールーム/ツインエグゼクティブコーナールーム
  • キングエグゼクティブスイート
  • キングエグゼクティブコーナースイート
  • コンラッドスイート

というように大きく分けて7つのカテゴリーがあります。

これら7つのカテゴリーのそれぞれの部屋について簡単に説明すると、

キングデラックスルーム/ツインデラックスルーム:

  • コンラッド大阪で最も安価で基本となる部屋
  • 部屋の広さは50㎡
  • ヒルトンのポイントを利用したスタンダードルーム特典の対象(94,000ポイント~95,000ポイント)
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスは付与されない

キングプレミアムビュールーム/ツインプレミアムビュールーム:

  • 眺めの良い北側か南側の眺望が確約される部屋
  • 33階から37階までに用意
  • 部屋の広さはデラックスルームと同じ50㎡
  • 部屋のインテリアもデラックスルームと同じ
  • ヒルトンのポイントを利用したプレミアムルーム特典では164,000ポイント以上必要で割高
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスは付与されない

キングエグゼクティブルーム:

  • 眺めの良い北側か南側の眺望が確約される部屋
  • ベッドタイプがキングタイプのみでツインタイプは存在しない
  • 33階から36階までに用意
  • 部屋の広さはデラックスルームやプレミアムビュールームより広い66㎡
  • ヒルトンのポイントを利用したプレミアムルーム特典は割高
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスが付与される

キングエグゼクティブコーナールーム/ツインエグゼクティブコーナールーム:

  • ホテルの4隅にある角部屋が確約される部屋
  • 部屋の広さはデラックスルームやプレミアムビュールームより広い66㎡
  • 窓の外の景色を楽しみながらの入浴が楽しめるビューバスあり
  • ヒルトンのポイントを利用したプレミアムルーム特典は割高
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスが付与される

キングエグゼクティブスイート:

  • 眺めの良い北側と南側の眺望が確約される部屋
  • ベッドタイプがキングタイプのみでツインタイプは存在しない
  • 部屋の広さはエグゼクティブルームよりも広い100㎡
  • ヒルトンのポイントを利用したプレミアムルーム特典は割高
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスが付与される

キングエグゼクティブコーナースイート:

  • ホテルの4隅にある角部屋が確約される部屋
  • ベッドタイプがキングタイプのみでツインタイプは存在しない
  • 部屋の広さはエグゼクティブルームよりも広い100㎡
  • 窓の外の景色を楽しみながらの入浴が楽しめるビューバスあり
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスが付与される

コンラッドスイート:

  • エグゼクティブラウンジのある39階に1室のみ存在する客室が確約される部屋
  • コンラッド大阪で最も高価で高品質な部屋
  • 予約時に10%分のデポジットの支払いが必要
  • 眺望はラウンジと同じ南側
  • ベッドタイプはキングタイプ
  • 部屋の広さはエグゼクティブスイートよりも広い220㎡
  • 窓の外の景色を楽しみながらの入浴が楽しめる漆塗り製のビューバスあり
  • エグゼクティブラウンジへの無料アクセスが付与される

といった内容になっています。

個人的には、最も安価なデラックスルームでも、50㎡の広さが確保され、部屋の内装自体が機能的に配置されているため、ゆったりとした滞在が楽しめるのは好印象です。

もちろん、そのデラックスルームよりも上の部屋を選択することで、

  • コンラッド大阪が誇る高層階からの北側と南側の見事な眺望の確約
  • 部屋の広さの面でもさらなるゆとり
  • 眺望を楽しみながらの入浴が楽しめるビューバス(一部の部屋限定)
  • 39階からの南側の眺望を楽しみながら様々なサービスを利用できるラウンジへのアクセス

といったコンラッド大阪の魅力を存分に味わえる以上、十分な価値があるのは間違いありません。

実際、コンラッド大阪の宿泊を予約では、上位の部屋から売り切れていることも意外に見かけることですから。

コンラッド大阪のアップグレードとアーリーチェックイン、レイトチェックアウト

そうしたコンラッド大阪の滞在で気になることと言えば、ヒルトンの上級会員向けに提供されるアップグレードかもしれません。

このアップグレードというのは、ヒルトンの上級会員のうち、ダイヤモンド会員とゴールド会員を対象に、宿泊当日の空室状況に合わせてという条件はあるものの、元々予約した部屋よりも上位の部屋に無料でアップグレードしてくれるというもの。

ただし、コンラッド大阪のアップグレードについて、個人的にはなかなか厳しいという印象を感じています。

実際、ダイヤモンド会員でも1~2段階のアップグレードが基本ですから、ゴールド会員の場合、ラウンジアクセスが付与されるエグゼクティブルームへのアップグレードを目指す場合、最安のデラックスルームではアップグレード後でも届かないリスクが心配になります。

そのため、ゴールド会員の方がラウンジアクセスの確実性を重視するのであれば、デラックスルームから1つ上位のプレミアムビュールームやアップグレードの結果に左右されないラウンジアクセスを確保するために最初からエグゼクティブルームを予約するといった工夫が必要になるかもしれません。

ちなみに、コンラッド大阪では、2017年6月の開業後、客室のカテゴリーの変更が行われていて、

2017年6月の開業時:5段階

  • キングデラックスルーム/ツインデラックスルーム
  • キングエグゼクティブルーム/ツインエグゼクティブルーム
  • キングエグゼクティブスイート
  • キングエグゼクティブコーナースイート
  • コンラッドスイート

2020年1月現在:7段階

  • キングデラックスルーム/ツインデラックスルーム
  • キングプレミアムビュールーム/ツインプレミアムビュールーム
  • キングエグゼクティブルーム
  • キングエグゼクティブコーナールーム/ツインエグゼクティブコーナールーム
  • キングエグゼクティブスイート
  • キングエグゼクティブコーナースイート
  • コンラッドスイート

というように、最安となるデラックスルームとラウンジラウンジの付与されるエグゼクティブルームの間に、新たにプレミアムビュールームが追加されたことも、アップグレードの恩恵が実感しにくい理由の1つと言えるかもしれません。

しかも、1つ1つの部屋が広く、それぞれの部屋ごとに異なる特長を持つコンラッド大阪では、前日の宿泊客がチェックアウトした後の清掃や準備に時間を要するため、アーリーチェックインやレイトチェックアウトも厳しい傾向にあるのも要注意。

特に、広さやインテリアがより特別になるエグゼクティブルーム以上の部屋では、その傾向が強いため、我が家の滞在では、アーリーチェックインやレイトチェックアウトを重視する場合、あえてダウングレードを希望し、プレミアムビュールームやデラックスルームのアサインを希望することがあるほどです。

コンラッド大阪 コンラッドスイート(Corad Osaka Corad Suite )

コンラッド大阪の客室の中でも最も特徴的なのは間違いなく最上位の客室として位置づけられるコンラッドスイート。

3901号室として、エグゼクティブラウンジのある39階に存在する唯一の客室です。

39階にあるラウンジから徒歩で十数歩の場所にあるコンラッドスイートに、ホテルスタッフの方にアテンドされ、足を踏み入れた瞬間、最初に気がつくのはその部屋としての開放感。

特に、ベッドルームから完全に独立したリビングエリアには、それぞれのインテリア同士が適度な間隔を保ちながら効率的に配置され、全体として洗練された形でスペースが利用されています。

正統派スイートらしいビジネスでの商談などにも対応できるシンプルでスタイリッシュなテーブルも完備。

その一方で、近くにはゆったりとくつろげるソファーを中心とした空間も用意され、それらが現代的なデザインのもとで無理のない自然な形で調和しています。

さらに、コンパクトながら機能的なバーカウンターとそのバックヤードとしてのキッチンもスイート内にあり、利用可能。

バーで用意されているお酒を見ると、ホテルの客室内の「ミニ」バーとは言えないレベル。

バー近くのドアからアクセスするキッチンは電磁調理器や包丁など必要十分な調理用具と調理スペースもあって、スイートを利用したちょっとしたパーティーでの調理にもそのまま対応できるものでした。

オーブン機能搭載型の電子レンジや家庭で利用するサイズの冷蔵庫なども用意。

リビングエリアのドアを通ってアクセスできるのはこの部屋最大の特長と言える漆塗りの浴槽をメインとしたウェットエリアです。

この浴槽は、見た目はもちろんのこと、触れたときの質感や入浴時にそこから見える景色など、あらゆる面で浴槽の概念を変えてしまうもの。

これに関しては、手放しでコンラッド大阪はすごいものを作り上げてしまったとただただ感心するしかないものでした。

漆塗りの浴槽の前に、その存在が霞んでしまいそうなものの、シャワーブースも最新の設備が利用されているだけあって使いやすく、水量も気持ち良いくらいしっかりしているのは浴槽と共通しています。

特に、カランやシャワーの水圧は、高層階の水圧の常識を大きく塗り替える強力なもので、面白いように素早く浴槽にお湯が貯められますから、お風呂に入りたいと思った時にさっと利用できる気楽さを気に入る方も多いと思います。

コンラッドブランドのホテルということもあって、洗面の水回りはもちろんダブルシンク。

用意されているアメニティーはかつてはアロマセラピーアソシエイツが基本でしたが、現在はシャンハイタンがメインになっているのは全世界のコンラッドブランドのホテルと共通しています。

また、女性用のスキンケア用品の無料提供も行なわれていて、お願いするとコンラッド東京と同様にオムニサンスブランドのクレンジングミルク、クレンジングジェル、スキンローション、フェイスクリームの4種類がトラベルキットのようなケースに入れられた状態で届けられます。

ウェットエリアにあるドアを通り抜けるとそこにはゆったりとした作りの寝室。

寝室内にもデスクとチェア。

特に、チェアの品質がとても良く、シンプルなデザインにも関わらず、身体の重心をしっかり支えてくれる安定感で、腰に不安を感じている方にとっては嬉しい執務環境になるかもしれませんね。

寝室の隣にはウォークスルークローゼット。

スペース面での余裕だけではなく、機能面での充実やインテリアごとの配置にも細かな工夫が満載で、見栄えと使いやすさの両立にも配慮された高品質なクローゼットでした。

ちなみに、このコンラッドスイートは、例えヒルトンのダイヤモンド会員でも、基本的には無料でのアップグレードの対象外となっているカテゴリーの部屋ですが、幸運にも宿泊当日に空室があった場合、通常のアップグレードと組み合わせる形で追加の料金を支払うことによって、想像以上にお得に宿泊することも可能です。

コンラッド大阪 ツインエグゼクティブコーナールーム(Conrad Osaka Twin Executive  Corner Room)

最も安価でスタンダードな部屋にあたる、デラックスルームから3段階上のエグゼクティブルームは、デラックスルームで予約したダイヤモンド会員向けのアップグレードの中でも空室などの条件がなかなか良好な時に提供される客室の1つです。

ちなみに、コンラッド大阪の客室には、

  • デラックスルーム:キングとツインの両方あり
  • プレミアムビュールーム:キングとツインの両方あり
  • エグゼクティブルーム:キングのみ
  • エグゼクティブコーナールーム:キングとツインの両方あり
  • 各種スイート:キングのみ

といったベッドタイプの制限があるため、ツインのデラックスルームを予約している状態からのラウンジアクセスが付与されるエグゼクティブルームへのアップグレードを希望する場合、

  • キングタイプ:エグゼクティブルームへの2段階アップグレードで実現可能
  • ツインタイプ:エグゼクティブコーナールームへの3段階のアップグレードが必要

というように、ベットタイプごとに異なるアップグレードに厳しさが生じてしまいます。

もちろん、スイートへのアップグレードを狙う場合には、ベッドタイプをキングタイプで希望するのは重要なのはよく知られたことですが、コンラッド大阪ではエグゼクティブルームへのアップグレードでも同様にキングタイプが有利というのは少しだけ要注意ですね。

コンラッド大阪のエグゼクティブルームやエグゼクティブコーナールームの部屋の位置やレイアウトは少し変わっていて、全体として正方形のホテルフロアの角の部分を、扇形にカットしたような形に区切られた部屋になっています。

しかも、エグゼクティブルームやエグゼクティブコーナールームの部屋面積は66㎡でデラックスルームやプレミアムビュールームの50㎡よりも広く設定。

ちなみに、同じ日本国内にあるコンラッドブランドのホテルでも、コンラッド東京の場合は通常フロアの部屋もエグゼクティブフロアの部屋も面積は48㎡で差はありませんから、上位のエグゼクティブルームでは面積まで変わってしまうコンラッド大阪の方式は少し新鮮ですね。

インテリアの数や配置なども含め、全体的にゆったりとしたスペースの使い方をしている部屋で、スーツケースを広げたり、荷物を置いたりしてもなかなか十分快適なもの。

クローゼットはとても広いとは言えないものの、パジャマや必要十分な数のハンガーなどの備え付けアメニティも完備。

アイロン用品や暗証番号式のセーフティボックスもこのクローゼットに用意されています。

実は、私がこのツインエグゼクティブコーナールームの隠れた魅力の1つと感じているのは、このクローゼットを簡易的なウォークスルータイプのクローゼットとして利用できること。

実際、このクローゼットには写真の右側の矢印が示すように玄関のドアからアクセスする方法と、左側の矢印が示すようにベッド脇のウェットエリアに近いドアからアクセスする方法の2つがあるため、とても使いやすくなっています。

もちろん、本格的なスイートルームではよりはっきりとした形でのウォークスルークローゼットの機能が提供されていることもあるのですが、コンラッド大阪では広さの面で制限のあるスイートルーム以外の部屋でも実質的にウォークスルークローゼットのような使い勝手になっているのは、想像以上に快適な使用感を感じながら過ごすことができました。

寝室とはドアで隔てられたウェットエリアは、コンパクトにまとまっていて、シンプルな使いやすさを追求した最近見かけるデザイン。

もちろん、洗面の水回りはダブルシンク。

バスローブも人数分が確保され、その柔らかさや吸水性も良好。

その下には部屋専用の体重計も用意されていました。

そのウェットエリアの一番奥には、大きな窓と本格的な浴槽を備えたビューバスタイプの浴室。

その窓からは大阪の街の景色が楽しめるだけではなく、座りやすいように浴槽内に段差も用意されているため、ゆったりと半身浴気分で過ごす場所としても大活躍してくれるはず。

シャワーも温度調整と水量調整の2つのシンプルな操作で利用できるため、不意に出てきたお湯で周囲や衣服を濡らしてしまうようなトラブルも避けられます。

さらに、最新のホテルらしく、浴室の床全体が日本式の家庭のお風呂のように身体などを洗う場所として利用できる構造になっているなど、快適な入浴を楽しむための十分な配慮も感じられました。

もちろん、コンラッドスイート同様、カランやシャワーの水圧は高層階にも関わらず、かなり強力なもので、シャワーでさっぱりと身体を流せるのはもちろん、浴槽にお湯を貯める際もスピーディですから、コンラッド大阪での快適な入浴時間を気に入る方も多いはずです。

それ以外の部屋のインテリアとしては、無料で提供されているペットボトル入りのミネラルウォーターやお茶、コーヒーなどが用意されているシンプルなデザインのサイドボード。

その中の冷蔵庫も必要十分なラインナップです。

ミニバーの利用時の料金もコンラッドブランドのホテルとしては比較的リーズナブルな印象を感じました。

デスクとチェアに加えて、オットマンのようなスツールタイプの椅子も用意されているものの、そのいずれも少し固さも感じるため、長時間の本格的なデスクワークにはあまりおすすめできないと感じました。

ただし、デスク周辺はもちろん、部屋の様々な場所にコンセントやUSB充電用のコネクタが用意されているため、最新のホテルらしい十分快適な充電環境を利用できます。

コンラッド大阪 プレミアムビュールーム(Conrad Osaka Premium View Room)

部屋のカテゴリーによって、その部屋の持つ広さ自体が、

50㎡:

  • キングデラックスルーム/ツインデラックスルーム
  • キングプレミアムビュールーム/ツインプレミアムビュールーム

66㎡:

  • キングエグゼクティブルーム
  • キングエグゼクティブコーナールーム/ツインエグゼクティブコーナールーム

100㎡:

  • キングエグゼクティブスイート
  • キングエグゼクティブコーナースイート

220㎡:

  • コンラッドスイート

というように、大きく変化するコンラッド大阪の中でも、そのエッセンスのようなものを最もリーズナブルに体感できる客室といえば、最安のデラックスルームとそこから1段階上に位置するプレミアムビュールームと言えるかもしれません。

ちなみに、デラックスルームとプレミアムビュールームについて、前述の通り、窓の外の眺望を左右する部屋の向きがプレミアムビュールームでは良質とされる北向きや南向きで確約されるという部分での差は設けられているものの、部屋の大きさや内装などは同様なため、ほとんど同じ感覚で滞在できるという点でなんとなく気に入っている方も多いはず。

プレミアムビュールームの部屋は、100㎡以上の広さを持つスイートはもちろん、66㎡の広さのエグゼクティブルームよりも控えめな50㎡ながら、導線が考えられ、インテリアの配置などにゆとりを感じさせる構成になっているためか、十分な快適に過ごせる室内に仕上がっています。

確かにより上位に位置するエグゼクティブルームやスイートの広さがもたらす空間的なゆとりには十分なメリットが実感できるものの、デラックスルームやプレミアムビュールームの程よいゆったり感と凝縮感のバランスが心地よいと感じることも。

そのため、アーリーチェックインやレイトチェックアウトを重視したい時には、あえて提案されたデラックスルームからエグゼクティブルームへのアップグレードを辞退し、プレミアムビュールームまでのアップグレードに留めてもらう一方で、ホテルでの滞在時間をより長くしてもらうといった選択も時には価値があると感じるほどです。

コンラッド大阪のベッドは十分快適なマットレスを採用しているものの、ベッド自体の高さが極端に高くなりすぎずに快適に利用できるのは好印象。

その枕元には、

  • 部屋の中の照明や空調を一括でコントロールできる端末
  • 電話
  • メモ用紙とボールペン
  • Bose製のBluetooth対応スピーカー

などがインテリアの調和を邪魔しないような形で配置されていました。

部屋の中にはエグゼクティブルームでも見られるのと同じソファやテーブルも用意され、それらが少しまとめられた形で配置されています。

ちょっとしたPCなどでの作業も可能なデスクとチェアのセットもそれは同様。

そのデスクの上には軽くつまめるちょっとしたスイーツがウェルカムギフトとして用意されていました。

とは言え、スーツケースなどの荷物を広げたとしても、専用の補強が行われたラゲッジスペースが用意されているため、部屋の広さ自体に不満を感じることはないはずです。

ラゲッジスペースの下の引き出しには

  • パジャマ
  • 金庫(利用者自身が自由に4桁の番号を設定できるタイプ)
  • スリッパ
  • 体重計

なども用意されています。

ただし、初めて利用する際には意外に見つけにくいと感じてしまうかもしれないので少しだけ注意が必要かもしれません。

ラゲッジスペースの隣には無料で自由に楽しめるミネラルウォーターやコーヒー、お茶などが用意された一画。

コーヒーはネスプレッソ、各種お茶は後述するようにエグゼクティブラウンジと同じTWGが採用されていました。

コーヒーなどの用意されたコーナーの奥にある液晶テレビの隣には

  • 封筒
  • 便箋
  • メモ用紙
  • ホテル案内
  • ルームサービスメニュー
  • コンセント用電源アダプター
  • LANケーブル

などが収納された黒い箱。

さらにその隣には、鏡が組み込まれ身支度などに便利な折りたたみ式の鏡台も。

一方で、クローゼットの中には、

  • ハンガー
  • バスローブ
  • コンラッドのロゴ付きの紙製バッグ
  • アイロン
  • アイロン台
  • ブラシ

も完備。

この他に、折りたたみ式のラゲッジスタンドも自由に利用できるように準備されているので、2人以上での滞在時の荷物の整理でも特に問題なく快適に行えるはずです。

コンラッドブランドのホテルだけあって、最もスタンダードなデラックスルームやその一段階上のプレミアムビュールームでも、ウェットエリアには2人での同時利用も可能なダブルシンクが完備。

クローゼットに用意されたバスローブとは別にもう1枚のバスローブも、各種タオル類などと一緒に用意されています。

バスアメニティーは2020年1月時点で上海灘(シャンハイタン)が基本とされ、

  • シャンプー
  • コンディショナー
  • シャワージェル
  • フェイシャルソープ(固形石鹸)
  • ボディーローション

が準備されていました。

ラゲッジスペースの引き出し同様、このウェットエリアの引き出しにも内部にその他のアメニティはもちろん、身体を洗う時に便利なボディタオルに加え、ドライヤーなども用意されているのですが、うっかり見過ごしやすいので少しだけ注意が必要かもしれません。

浴室は最近のホテルで見かける浴槽の他に身体などを洗える洗い場を備えたもの。

その洗い場自体にもハンドシャワーとその上にレインシャワーが完備され、浴槽を利用せずにシャワーブースとして手軽に利用することも可能です。

浴槽は一見それほど大きさを感じさせるものではないものの、実際に利用してみると意外にゆとりが感じられ、浴槽内の腰掛けとしても利用可能な段差のおかげで快適に入浴を楽しめるのは好印象。

もちろん、ハンドシャワーやレインシャワー、さらには浴槽のカランのいずれも、水量は十分すぎるほど強力で、特に、浴槽にお湯を貯める際にもそれほど待たされた印象を感じることなく入浴できるのも気に入っています。

また、ウェットエリア自体が普段は収納されている仕切りで区切ることも可能になっていて、遅い時間帯の入浴などですでに就寝している同行者を水の音や照明の明るさで起こしたくない時にもある程度の安心感が感じられる工夫も見られます。

一方で、トイレについては、部屋の入口付近に独立した個室として設けられていて、ベッドからは十分な距離が確保されているのは浴室などのウェットエリアと同様の配慮を感じます。

ちなみに、プレミアムビュールームがデラックスルームよりも優れているとされる部屋の窓からの眺望については、コンラッド大阪自体が地上200m前後の高層階に位置することで、はるか遠くまで大阪の街並みを見渡せるため、想像以上の開放感が楽しめるのは大きな魅力なのは間違いありません。

特に、街の明かりに彩られた夜景では、大阪を中心とした大都市圏の奥行きと広がりをはっきりと実感をできるので、コンラッド大阪にせっかく滞在したのであればしっかりと楽しみたい重要なシーンの1つとして、とてもおすすめです。

コンラッド大阪のコンラッドベアとコンラッドダック

コンラッドブランドのホテルでの滞在の楽しみといえばホテルそれぞれのオリジナリティーを感じるぬいぐるみのプレゼント。

例えば、コンラッド東京の場合は可愛らしい表情が魅力のコンラッドベア、コンラッドバンコクの場合には、細かな部分の作りが圧巻のコンラッドエレファントというように、それぞれのホテルで趣向を凝らしたぬいぐるみを旅の思い出の1つとして用意してくれています。

コンラッド大阪でもサービスの1つとして元々開業当初からコンラッドベアの提供を行う予定だったようなのですが、当初2017年7月1日(土曜日)とされていた開業日が22日も早い6月9日(金曜日)に変更された影響で必要な数のコンラッドベアが用意できない事態に。

そのため、コンラッド大阪のコンラッドベアは確かに存在しているものの、開業直後の時期は、残念ながらすべての宿泊者にプレゼントされる状況ではなく、通常はコンラッドダックのみのプレゼントになってしまいました。

一方で、わずかに用意されている在庫から、一部のお得意様やヒルトン上級会員の方々へのスペシャルアメニティとして、プレゼントされることも。

しかし、同じタイミングに宿泊した最上位のダイヤモンド会員だからと言って全員がもらえるわけではなく、コンラッド大阪でのコンラッドベア入手の厳しさのようなものを感じたのも事実です。

また、開業からしばらくの間は、

  • エグゼクティブルーム宿泊者
  • スイートルーム宿泊者
  • ダイヤモンド会員

を対象に宿泊者1人に付き1体のコンラッド大阪オリジナルのコンラッドベアがプレゼントされるというような制限も行われていました。

ただし、今現在は、そうした状況は大きく改善され、

  • 宿泊者1人に付き1体のコンラッド大阪オリジナルのコンラッドベア
  • 客室1つにつき1体のコンラッドダック

が宿泊の記念として無料プレゼントされています。

39階 エグゼクティブラウンジ インテリア

コンラッド大阪のエグゼクティブラウンジは39階に立地していて、エレベーターを降りて左手に曲がるとすぐ。

ちなみに、ラウンジのある39階には客室が3901号室のコンラッドスイート1室しかありませんから、実質的にはラウンジ専用階と言えそうですね。

エントランスにはコンシェルジュを兼ねたデスクが用意され、ここで部屋番号を告げたり、カードキーホルダーを提示してラウンジに入ります。

もちろん、滞在期間中に何度かラウンジスタッフの方と顔を合わせていると、挨拶するだけでラウンジに招き入れてもらえるのは他のホテルと同様。

ラウンジ内はゆったりとした作りになっていて開放的。

 

壁や柱などの視線を遮るものがなるべく配置されないような形になっているためか、広さや奥行きが強調されているように感じました。

最新のラウンジだけあって用意されている席の種類も豊富なことも、特長の1つかもしれません。

予約することで、8人から10人程度まで貸し切りとして締め切っての利用も可能な個室席も用意されていました。

高層階にあるホテルだけあって、ラウンジでも人気のある席は窓側。

しかし、豊富に窓側の席は用意されているため、窓から見える景色を左右する向きにさえこだわらなければ、全く座れないということはないはずです。

エグゼクティブラウンジ 基本サービス

このラウンジの営業時間は午前6時30分から午後10時までですが、特別なサービスが提供される時間帯として、
朝食:

  • 午前7時から午後10時30分まで

アフタヌーンティー:

  • 午後3時から午後5時まで

イブニングカクテル:

  • 午後6時から午後8時まで

というように3つが設定されていて、それ以外の時間帯はラウンジの基本サービスが楽しめることになっています。

その基本サービスの中心が飲み物の提供。

改装後のコンラッド東京のラウンジでも利用されている開放型の冷蔵庫も用意され、きれいに各種フルーツジュース、ガス入りとガスなしのミネラルウォーター、りんごなどのフルーツなどがディスプレイされていました。

 

また、開放型の冷蔵庫の他に一般的な冷蔵庫も用意され、ビンタイプの飲み物を中心に用意されています。

特に、そのビンタイプの飲み物の中には、ハイネケンとアサヒスーパードライの2種類のビールも用意され、イブニングカクテル(カクテルタイム)以外の時間帯でもアルコールが提供されているのはなかなか珍しいと感じました。

もちろん、これらの飲み物に加えて、多種多様な飲み物をラウンジスタッフの方にお願いすることも可能で、利用されている茶葉はTWGブランドを基本にしているようです。

一方で、朝食やアフタヌーンティー、イブニングカクテルの時間帯以外は、提供されている食べ物がフルーツのみと大きく制限され、それらの特別なサービス時に食べ物が用意される大きなテーブルの上は、とてもがらりとした寂しい状態になっていました。

エグゼクティブラウンジ アフタヌーンティー

 

冷蔵庫や料理用のテーブルがあるエリアは、アフタヌーンティーやイブニングカクテルの準備中やそれらの片付けを行っている時間帯にはパーティションでしっかりと締め切られます。

この間だけは飲み物の注文でさえすべてラウンジスタッフの方にお願いする必要があることだけは少しだけ要注意。

私が訪れた時には、開業から間もないこともあってか、予定されていた午後3時ちょうどにはパーティションが開放されず、10分遅れてのアフタヌーンティーサービス開始となっていました。

メインのスイーツなどは壁側の冷蔵庫できれいにディスプレイ済み。

この日のラインナップとしては、焼きプリンやひとくちサイズの各種ケーキ。

生ハムやサラミなどの各種カナッペ。

オレンジのジュレ(と奥に1個だけ残ったカニの一口サラダ)。

いちごや抹茶、ブルーベリーなどの各種ムース。

キャビアっぽいものが上に乗ったプリン。

いちごのショートケーキや抹茶クリームのケーキ。

スタンダードなマカロンも。

一方で壁とは反対側の常温のスイーツが置かれているテーブルには、様々なクッキーやパウンドケーキなどが用意。

全体的に種類の多さが目を引く充実のラインナップでした。

エグゼクティブラウンジ イブニングカクテル・カクテルタイム

 

このイブニングカクテルも、時間が近づくと準備のために飲み物や食べ物が用意される冷蔵庫やテーブルのあるエリアのパーティションが閉じられ、スタッフ以外の立ち入りが制限されることから始まります。

開業直後のタイミングということもあってか。パーティションが開放されイブニングカクテルが開始されたのは予定時刻を10分ほど過ぎた午後6時10分と、10分遅れの開始はアフタヌーンティーと同様でした。

イブニングカクテルが開始され、まず注目してしまうのは、壁とは反対側のテーブル。

食前酒のおつまみというにはあまりに充実した鉄火巻や唐揚げなど、想定を大きく上回る料理の数々が並んでいました。

さらには、プリプリの食感が楽しいエビの炒め物や風味豊かなソースと合わせて食べるペンネなど。

比較的しっかりとした重厚感のパン類。

一方で、テーブルとは反対側の冷蔵庫側には、スタンダードなハムやチーズに加え、冷たい料理も用意されていました。

冷たい料理の中で特に人気を集めていたのはペンネをベースにしたサーモンとチーズサラダ。

肉や魚介などのタンパク質はもちろん、パスタやパンなどの炭水化物も充実していて、夜は軽めに済ませるという方にはラウンジだけでお腹がいっぱいになってしまうこともありそうです。

イブニングカクテルの時間にはアルコール類も、ビンタイプのビールに追加する形でしっかりと用意されます。

気になるスパークリングワインの銘柄はチリ産の中でも安くて高品質と評判のエスパス(ESPACE OF LIMARI BRUT)。

多くの方が存分に楽しんでいる様子が見られるのですが、その勢いに負けないようにラウンジスタッフの方がどんどん栓をあけて用意してくれている様子が印象的でした。

それ以外の各種ハードリカーも。

全体的な銘柄については私があくまでざっと確認したところでは、コンラッド東京と同等か、やや下という印象を感じました。

もちろん、料理や飲み物は利用する時期によって、サービス内容や提供方法に変化は生じるものの、全体的な方針は大きく変わるものではありません。

特に、イブニングサービスはアフタヌーンティー同様、開業直後の時期の充実から、その後の時間の経過でのサービス低下が心配になったものの、極端な改悪は回避されているようで安心したのも事実です。

少なくとも、いずれのタイミングでの宿泊でも宿泊料金に対してお得に感じるある程度充実したサービスが提供されていましたから。

アトモス・ダイニング 朝食

コンラッド大阪での朝食は、40階にあるメインレストランのアトモス・ダイニングか、39階にあるエグゼクティブラウンジのいずれかで楽しむことになります

開業直後時点での私のおすすめは、圧倒的に高い天井と窓からの見える景色の合わせ技でラウンジでは開放感を感じながら朝食を楽しめるアトモス・ダイニング。

もちろん、メインレストランですから、後述のようにエッグステーションの有無も含めた料理の品揃えの面でも、ラウンジに対してアトモス・ダイニングの方が充実していて軍配は上がります。

そのアトモス・ダイニングの営業開始は午前6時30分からと、午前7時からラウンジでの朝食に比べ、30分早く朝食を楽しめるのもメリットの1つ。

そのアトモス・ダイニングは比較的カジュアルなオールデイダイニングとして設定されているだけあって、様々な種類の椅子がレストラン内のインテリアや窓から見える景色に合わせて用意されているのはもちろん、部に少し個室感を感じる席も準備され、お子様連れが周囲に気兼ねすることなく朝食を楽しめる嬉しいですね。

料理は窓とは反対の壁側に面したキッチンを中心に配置されています。

クロワッサンやフランスパン、パン・オ・ショコラなどのオーソドックスなものに加えて、みずみずしい香りの豊かなブルーベリーブレッドなどのなかなか高水準なパンコーナー。

キッチンを背景に、ストウブの鍋やお釜などで保温されている各種ホットミールコーナー。

ホットミールのラインナップとしては、各種ソーセージやベーコン、ポテトなどのオーソドックスなものから、3種のシュウマイ、自由にトッピングを楽しめる味噌汁など、まずまず十分と感じる内容。

ライブキッチンとして卵料理が楽しめるエッグステーションも完備され、オムレツ、ポーチドエッグ、各種目玉焼き、エッグベネディクト、フレンチトーストなどの比較的オーソドックスなものを中心に注文できます。

ただし、アトモス・ダイニングの営業開始直後から機能しているわけではなく、サービス提供が開始されるまではフロアスタッフの係の方注文を受け付けてくれます。

特に、注文が混み合ってしまうと、料理が届けられるまで20分から30分程度待ってしまうこともあるらしく、早め早めの注文がおすすめです。

ホットミールとは区切られた壁側のキッチンには、最新のホテルらしく、スムージーコーナーやカフェコーナーも充実していました。

ここでは、生の野菜や果物を利用したスムージーをせっせと作っていて、それらをどんどん提供中。

いずれのスムージーも味がよく考えられていて、身体に良さそうだけど最後まで飲めないというような心配もなく、気に入りました。

ホットミール以外の料理や食べ物は、混雑時でも利用者の導線がスムーズに確保されるように工夫されているのか、島のように独立したテーブルを中心に配置されていました。

ディスプレイもどことなくシンプル&ヘルシーな印象を感じさせる特長的なもの。

チーズやハム、サーモン、キッシュなどのオーソドックスなコールドミールコーナー。

それに加えて、はちみつ好きには嬉しいハニーコーム(巣蜜)と、それをディスプレイを中心としたシリアルとヨーグルトコーナー。

この中では特に、スムージーへの力の入れようと合わせて、提供を続けるためのコストが高いとされるハニーコーム(巣蜜)を用意していることに、コンラッド大阪の持つ健康面での高いこだわりを感じました。

ちなみに、アトモスダイニングの朝食でも、注文を受けてから用意する作りたての料理が提供されていて、

  • プレーンオムレツ
  • チーズオムレツ
  • ミックスオムレツ
  • 本日のモーニングヌードル

については、数量の限定なく自由に楽しめるようになっています。

一方で、

  • お好み焼きエッグベネディクト
  • エッグベネディクト
  • お茶漬け
  • ベルギアンワッフル

などの一部のメニューは無料での注文は可能なものの、アトモスダイニングの朝食利用者1人あたり1品までに制限されるのは要注意。

個人的には朝食で楽しむ卵料理としてはエッグベネディクトが好きなのですが、コンラッド大阪の基本に忠実な印象を感じさせるスタンダードなエッグベネディクトもなかなかの満足感で好みです。

また、コンラッド大阪が開業した2017年6月当時は提供されていたフレンチトーストも、もっちりふんわりとしたプディングを思わせる質感が好みで、高い満足感を感じた一品でした。

もちろん、コンラッドブランドのホテルで提供される朝食だけあって、スタンダードなオムレツもきれいに美味しく仕上てくれるなど安心感も十分。

食の都としても有名な大阪らしさを朝からしっかりと感じさせてくれるメニュー、「お好み焼きエッグベネディクト」も、炭水化物中心の圧倒的なボリューム感に悩まされるリスクこそあるものの、その高い人気には納得してしまう部分も確かに存在します。

さらに、利用するタイミングによっては、500円の追加料金を必要とするメニューとして、「シアードロブスターとフライドポレンタ」などのロブスター料理も提供されていたこともあり、コンラッド大阪の誇るシーフードグリルレストラン「シーグリル(C:GRILL)」の実力の一端を手軽に楽しめるようで、好印象でした。

エグゼクティブラウンジ 朝食

ラウンジでの朝食は午前7時から。

ラウンジで提供されている朝食に感じる第一印象はやはりシンプルな内容ということ。

全体的にアトモス・ダイニングと同じ料理や食べ物が並んでいるものの、その種類も量もかなり制限されています。

もちろん、ホットミールも用意されているため、朝食としては十分なラインナップ。

フルーツやチーズ、和食なども完備。

パンコーナーの隣りにあるミューズリーコーナーは他の料理などに比べ、かなり充実している印象を感じました。

壁側の開放型冷蔵庫には、ハムやサラダ、サーモンなどのコールドミール、牛乳やヨーグルト、スムージー、各種ジュースなどの飲み物といった冷蔵保存が必要な食べ物がコンパクトに用意。

このラウンジでの朝食の魅力はやはり利用者自体が制限され、とても静かで快適なこと。

様々な数多くの料理から選ぶ楽しさやディスプレイ自体の美しさまで考えると、開業直後に利用した限り、アトモス・ダイニングの方が好みですが、朝のひとときを十分な内容の朝食と静けさの中でゆったりと過ごしたい時には、このラウンジを選びたくなる魅力が確かにありました。

正月三が日限定のアトモスダイニングとエグゼクティブラウンジの特別メニュー

クリスマスや年末年始など、繁忙期の中でも特別なイベントが行われるタイミングでホテルに滞在すると、普段は提供されていないサービスに出会えることがあるのはコンラッド大阪も同様。

実際、新年を迎えた正月の三が日の滞在では、アトモスダイニングとエグゼクティブラウンジのそれぞれで提供される朝食に特別なメニューが登場したりと、一年の中でも大切で特別な日の滞在を思い出深いものにしてくれるはずです。

その中でも特長的な存在と言えるのが、正月の時期のアトモスダイニングの朝食だけで楽しめる「コンラッド大阪のお雑煮」。

注文を受けてから用意され、できたてがそのまま提供されるのですが、上品なだしと柔らかなお餅のぴったりな組み合わせはもちろん、鶏肉と人参の食感も良好で、思わずほっとする味わいが楽しめる一品に仕上がっていてとても印象に残りました。

また、アトモスダイニングの朝食にはおせち料理をイメージした料理の数々が特別に並びます。

その具体的なラインナップとしては、

  • 伊達巻
  • 海老の艶煮
  • 田作り
  • 栗きんとん
  • 紅白かまぼこ
  • 黒豆
  • たたきごぼう
  • 紅白なます(いくら入り)

の8種類。

それに加えて、正月3が日のスペシャルなのか、海鮮たっぷりのちらし寿司も用意され、朝からなかなか華やかな朝食を楽しめました。

ちなみに、エグゼクティブラウンジの朝食でも、

  • 伊達巻
  • 海老の艶煮
  • 田作り
  • 紅白かまぼこ
  • 黒豆
  • 数の子
  • たたきごぼう

というアトモスダイニングのおせち料理とは内容が少し異なる7種類が用意され、しかも、数の子が想像以上に美味しく仕上がっていたのが個人的には好印象でした。

コンラッドスパ ロッカールーム

コンラッド大阪の38階コンラッドスパでは、マッサージやエステなどの有料のスパトリートメントに加え、宿泊者が利用できるプールやフィットネスセンター、ジャグジーバスなどの無料サービスも提供されています。

ここでは、主にスパトリートメントの予約や受付なども行っているのですが、プールやフィットネスセンター、ジャグジーバスなどだけの利用手続きも担当。

ま手続きと言っても、コンラッド大阪では、スタッフの方に部屋番号などを伝えるだけとシンプルで気軽に利用できます。

サービスの提供時間は
スパ(マッサージやトリートメント):

  • 午前10時から午後10時まで

フィットネスセンター:

  • 24時間

プール(ロッカールームやジャグジーバスを含む):

  • 午前6時から午後10時まで

という内容。

ちなみに、このタイミングでスタッフの方にここのスパは最初の利用だと伝えると簡単な案内を行いながらアテンドしてくれました。

これ以後の写真は、この時にお話したスタッフの方を通じてお願いして、早朝の営業開始直前や営業終了直前の他の利用者の方がいないタイミングに撮影させていただいたものです。

男女で別々になった通路を道なりに進んでいくと、まず到着するのがロッカールーム。

柔らかな間接照明と採光された陽の光が良好で落ち着いたデザインの空間に広がっています。

靴はこのロッカールームの入り口で脱ぎ、暗証番号式の靴箱に。

使い方は後で紹介するロッカーと同じで、施錠する時も解錠する時も操作は共通。

具体的には、
1、左下のCボタンを押す
2、4桁の数字を押す
3、右下の鍵マークボタンを押す
という3ステップ。

右上に赤いランプが点滅している靴箱やロッカーは使用中で使えません。

中には簡単な各種アメニティーやドライヤーなどが準備された洗面台。

無料で利用できるレモン入りの水や冷蔵庫に用意されたペットボトル入りのミネラルウォーター。

もちろん、プールで利用した後の濡れた水着用に脱水機も設置されています。

メインとなるロッカーエリアは上品であたたかみのあるインテリア。

ロッカーの中はスペースがコンパクトながらも機能的で使いやすく好印象。

鍵は安心のテンキー方式で先程の靴箱と全く同じ仕組みです。

もちろん、コンラッドブランドのホテルのスパサービスだけあって、バスタオルは潤沢に用意され、バスローブも自由に使うこともできるのは嬉しいですね。

このロッカールームの先の通路はそのままプールに直結していて、アクセスは抜群。

プール リラクゼーションルーム

その通路を通って到着したプールは20mの長さに加え、広々とした空間とゆったりとしたチェアが用意され、とても魅力的なものでした。

特に、天井が高く、開放感が心地良いですね。

また、プールの水温自体も少し温かく設定されているのか、長い時間水の中で過ごしても身体が冷えにくく、じっくりゆったり過ごせるのはとても気に入りました。

ちなみに、このプール最大の魅力はやはり夜の時間帯の姿。

水中と陸上の両方から間接照明とスポット的な照明によって幻想的な空間を演出されていました。

この夜の時間帯のプールはせっかく宿泊したのなら、間違いなく一度は訪れてみる価値のある場所の1つです。

ちなみに、水着をあらかじめ用意していない場合でも宿泊者を対象とした有料のレンタルがサービスとして提供されているため、少し積極的にプールを利用しようと考える方も多いはず。

また、ヒルトンのダイヤモンド会員の場合は、それらのレンタルサービスが無料で利用できるのも、コンラッド大阪がダイヤモンド会員を大切にしようとする姿勢が感じられる嬉しいポイントの1つです。

夜の時間帯にさらに魅力がアップすると言えば、もう一つおすすめしたいのが、ロッカールームからアクセスできるリラクゼーションルーム。

この場所には自由に使えるチェアが用意され、その視線の先には地上38階から望む大阪の街の絶景が広がっています。

しかも、このリラクゼーションルームは夜になるとゆったりとくつろぎながら夜景が楽しめる最高の展望室に早変わりします。

やはり、元々スパ施設の中にあるプールやロッカールームなどの施設が無料で利用できるとは意外に知らないまま滞在する方が多いことに加えて、リラクゼーションルームへのドアが少し見つけにくく、入っていいのか判断がつきにくい場所にあることも、かなりの時間独占してゆったりと過ごせる理由の1つかもしれません。

ちなみに、このプールなどのサービスを個人会員として申し込むと、入会金が税別200万円、年会費が税別396,000円のかなりリッチなものにも関わらず、宿泊者は全員無料で楽しめるせっかくの機会ですから、プールとリラクゼーションルームには一度見学感覚で気軽に訪れてみるのもおすすめです。

ジャグジーバス サウナ

ロッカールームには、リラクゼーションルームだけではなく、ジャグジーバスエリアに続くドアもあります。

ジャグジーバスエリアは、シャワーブースを中心にサウナとジャグジーバスに分かれていました。

4つあるシャワーブースのそれぞれには備え付けタイプのシャンプー、トリートメント、ボディーソープなども用意。

それ以外のボディタオルなどのアメニティや各種タオルは濡れないように、ジャグジーバスエリア入口付近のベンチに用意され、自由に利用可能。

また、入口近くにはドライタイプのサウナが設置されていました。

スペース的にものすごく広々というわけではないものの、中には十分なスペースは確保されています。

ただし、最大の注意点は、男性側と女性側で提供されているサウナの種類が別になっていて、男性はドライサウナのみ、女性はミストサウナのみが利用可能なこと。

このあたりは、同じ国内にあるコンラッドの1つ、コンラッド東京のようにドライサウナとミストサウナの両方が楽しめることを期待しているとびっくりしてしまうポイントかもしれません。

ジャグジーバスエリアを奥に進むと手すりの付いた階段とその先にジャグジーバスを備えた浴槽が見えてきます。

スペース的にはあまり広くはないため、5人から6人程度が入浴を楽しむ限界とは思うものの、ゆったりとたっぷりのお湯を楽しむには十分なものです。

このジャグジーバスでも魅力的な時間帯としておすすめしたいのが夜。

写真を用意できなかったのが残念ですが、青を基調とした照明の使い方がしっとりときれいで、くつろぎながら就寝前の入浴を楽しめるはずです。

フィットネスセンター

24時間営業しているフィットネスセンターへのアクセスも、38階のスパレセプションデスクの前を通ることに変わりはありません。

ただし、午前6時以前や午後10時以降の時間帯はレセプションデスク周辺の照明も少しだけ暗く調整され、それぞれのサービスの提供時間の書かれた案内板が用意されるのみ。

スタッフの方による受付はありません。

では、どのように24時間サービスが提供されているフィットネスセンターを利用するのかというと、自分の部屋の入室用のカードキーを活用することになります。

38階のスパレセプションデスクを通り過ぎてフィットネスセンターに到着した後は、ドア右側にある端末にカードキーでのタッチするだけ。

すぐにドアのロックが解除され、中に入ることができます。

 

ただし、少し問題になる可能性があるのは、フィットネスセンターから出る時のこと。

フィットネスセンターのドアが自動でロックされるタイプで、内側から押しただけではそのまま開けることができないことが最大の理由。

解決方法は、上の写真に写っているサムターン部分を手動で回して鍵を開けるというもので、これについては、ドアにも案内が簡単に書かれているのですが、一見それがわかりにくく、外に出るために苦戦している利用者の方の姿も意外に多く見かけました。

気になるフィットネスセンター内の設備の内容と品質ですが、テクノジム製の高品質な製品が揃えられ、もちろん開業直後ですから、その状態もすべてが良好です。

スペース自体、ホテルの規模から考えると、比較的ゆったりと機材が設置され、無理なく運動を楽しめる環境が用意されています。

飲み物や食べ物も用意され、ペットボトル入りのミネラルウォーターに加えて、ネスプレッソやリンゴやバナナといったフルーツも無料で利用可能でした。

このフィットネスセンターの最大の特長といえば、やはり窓からの景色を楽しみながら運動できることです。

地上38階からの景色の持つ開放感はなかなかのもので、空中散歩を楽しんでいる感覚のまま運動を行えるのは、不思議な満足感と充実感の両方を味わえるはず。

しかも、夜の時間帯には大阪の街の夜景を楽しめる絶好の場所の1つに早変わり。

利用するために通常は準備が必要はトレーニングウェアやショーツ、シューズ、ソックスなどもコンラッド大阪では無料でレンタルできるため、その気軽さを活かして、フィットネスセンター気軽なお試し利用にも最適な機会の1つになるはずです。

まとめ

コンラッド大阪に開業直後のタイミングに滞在して最も強く感じた良かった点は、高層階の景色の良さや最新ホテルとしての設備面などのハード面の充実です。

特に、様々なサービスで景色を活用しているのはもちろんのこと、新規で開業するホテルとして設備面を着実に改良し、とても快適で魅力ある滞在が提供できるホテルという印象を強く感じました。

また、コンラッド大阪のソフト面を支えるスタッフの方々のホスピタリティは素晴らしく、より深くスタッフの方と関わる機会となるエグゼクティブラウンジの利用やアトモスダイニングでの朝食はとてもおすすめです。

そうしたハード面とソフト面の優れたバランスもあって、コンラッド大阪は我が家でもお気に入りのホテルの1つとして愛用しています。

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