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フランクフルト空港からの帰国の魅力
JAL便を利用したヨーロッパ旅行では、意外なまでに魅力的な選択肢になるのがドイツ・フランクフルト空港からの帰国。
もちろん、日本との間ではビジネス路線としての利用が特に活発なドイツ線において、ドイツ最大の航空会社、ルフトハンザ航空と同じアライアンスで強固な協力関係を結ぶANAは
- フランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフへの運航(JALはフランクフルトのみ)
- コードシェア便含めドイツ各地に一日最大8往復運航(JALは自社直行便での1往復のみ)
- 成田に加え羽田発着便でも運航(JALは成田発着のみ)
というJALとは比べ物にならないほど潤沢な路線ネットワークと利便性を維持しているため、他のヨーロッパの都市が高額な運賃設定になっている時でも、JAL利用のフランクフルト線は場違いなまでに安価に販売されていることが多いのも大きな理由。
それ以上に、気に入っているのがドイツのケルンに本社を置く、スーツケースメーカー、リモワが同じくドイツの航空会社ルフトハンザ航空とタッグを組んだ特別なモデル、ルフトハンザリモワを購入できること。
特に、帰国時にフランクフルト空港で購入することで、免税価格でのお得な購入に加え、購入後すぐに預入荷物としてチェックインできることもフランクフルト空港購入の忘れてはいけないメリットです。
現地の在庫状況に要注意
そんなフランクフルト空港でのルフトハンザリモワ購入の注意点と言えば、在庫の有無。
というのも、ルフトハンザリモワは、基本的にフランクフルト空港のメインターミナル、ターミナル1のホールAとホールBのそれぞれに1軒ずつ営業しているワールドショップというお店でのみ販売されているのですが、在庫として用意されているのは定番商品が中心。
その定番商品自体も常にすべての商品を扱っているわけではなく、バカンスシーズンやホリデーシーズンにはショップ自体ががらりとしてしまうことすらあります。
便利でおすすめな WorldShop Airport Delivery
その対策として活用したいのはオンラインでの事前予約、WorldShop Airport Delivery。
このサービスは、ワールドショップのオンラインショップで事前購入し、配送先をフランクフルト空港のワールドショップに設定してしまうというもの。
もちろん、購入手続きはフランクフルト空港到着の4日前までが期限だったり、お届け先の入力時にフランクフルト空港への到着便の記載が必要になるといった違いはあるものの、
- 購入を希望する商品を選ぶ
- ログインする
- お届け先を入力する
- クレジットカードで決済する
といった大筋の流れは通常のオンラインショッピングと全く同じ。
1つ1つ確認しながら落ち着いて手続きを行えば、全く問題なく完了できるレベルのものです。
フランクフルト空港でのリモワ受け取り
事前購入の手続きさえ完了できたなら、後はフランクフルト空港で受け取るだけ。
受け取りにはパスポートなどの身分証明書が必要と案内されていますが、スムーズな手続きのや間違った商品受け取りミス回避のために、購入した商品や購入者名などが記載された注文完了画面や購入詳細画面などを印刷して持っていくのがおすすめです。
この受け取りの際に、免税手続きをワールドショップの係の方にお願いすると、専用の書類を手渡しながら、税関での免税手続きの前に記入が必要な箇所などを説明してくれるはずです。
と言っても、購入者側で必要な記入内容は、
- 住所
- 氏名
- パスポート番号
- メールアドレス
などのすぐに書き込める一般的な個人情報のみで、これらを英語で記入することになります。
後は、受け取りのサインをして事前購入からの受け取り手続きはすべて完了。
JAL便利用のルフトハンザリモワ免税購入手続き
JAL便を利用する時のルフトハンザリモワ購入最大の難関はやはり免税手続き。
なぜなら、スーツケースなど預入荷物として扱われるような商品のフランクフルト空港での免税手続きは、
- 商品購入&受け取り
- 免税書類記入
- 利用する航空会社チェックインカウンターでの免税品用預入荷物タグ発行&貼り付け
- 税関での書類にスタンプ押印
- 税関横の免税品専用預入荷物カウンターでの預入
- Premier Tax Freeのカウンターで免税分の金額の返金手続き
となるのですが、JAL便で利用時には圧倒的に不便な流れになってしまうから。
まず、購入した商品を受け取るワールドショップはメインのターミナル1にある一方で、JAL便が発着するのはスターアライアンス以外の航空会社が主に利用するどこか辺境を思わせるターミナル2。
そのため、ターミナル間を無料で運行されているスカイトレインと呼ばれる電車で移動する必要があります。
しかも、スカイトレインの乗り降りが伴う場合、楽に荷物を運べるカートの使用は不可。
つまり、免税手続きでは基本的に箱に入って梱包された状態の維持が必要な以上、箱に入ったままの持ちにくい不便な状態のリモワのスーツケースを持ちながら、少なくともターミナル間の移動を頑張る必要があります。
一方のANAやルフトハンザ航空などのターミナル1を利用する航空会社の場合は、ワールドショップでの購入も航空会社のカウンターでのチェックインも税関での手続きも、すべてターミナル1内で完結する以上、とても快適。
致命的なトラブル 書類の記載ミス
さらに問題なのは、書類に不備があった時。
というのも、免税関係で書類の不備が指摘されるのは、主に免税分の金額の返金手続きを担当するPremier Tax Freeのカウンターでの処理中ですから、その時点でワールドショップの店舗のあるターミナル1に戻る必要に迫られることも考えなくてはいけません。
実際、我が家で遭遇したトラブルとしては、ワールドショップ側で書類に記載していた免税金額が間違っているというケースもあり、この場合は免税手続きが中止され、ワールドショップ担当者による再チェックと訂正が必要になりました。
しかも、この時は完全に油断していて、ラウンジに向かう途中のPremier Tax Freeのカウンターで手続きを行えばいいと考えてしまったばかりに、記載ミスを通告されたのはターミナル2の制限エリア。
つまり、ターミナル1のワールドショップでの記載ミスの訂正を行ってもらうためには、
- ターミナル2の制限エリアからドイツに入国
- ターミナル1にスカイトレインで移動
- ワールドショップで訂正
- ターミナル2にスカイトレインで移動
- ターミナル2でドイツを再出国
という手続きが必要になってしまいました。
この場合、出国した当日に再度入国し、そこからさらに出国することになりますから、通常では考えられないとてもつもなく不自然な動き。
実際、出入国を審査する担当官の画面にもエラーが表示されたようで、いくら信頼度の高い日本のパスポート相手でも、もちろん警戒度は急上昇。
丁寧にできるだけ分かりやすく説明していずれの出入国管理も通過できたものの、この理由の説明には正直かなり骨が折れたので、二度と経験したくはありません。
こうしたトラブルへの対策としては、税関でのスタンプ押印や免税品の預入といった手続きが完了した後は、出国手続きを行う前に一般エリアで免税手続きを完了してしまうのが一番です。
この場合、記載ミスが発覚しても、スカイトレインでの往復だけで解決できるはずですから。
ワールドショップでの記載ミスの訂正方法
免税手続きで記載ミスが発覚した時には、ワールドショップの係の方にその内容を説明して訂正してもらう必要があります。
単純な記入漏れの場合、追加してもらうだけで楽なものの、問題になるのはすでに記入している文字や数字が間違っているケース。
この場合は、訂正する箇所をボールペンなどの線で消してもらった上で、その近くに訂正内容を追加。
さらに、訂正箇所付近の分かりやすい場所に担当者のサインとワールドショップのスタンプを押してもらって、ようやく訂正の手続きは完了します。
免税金額を現金で受け取るのか、クレジットカードに返金してもらうか
Premier Tax Freeのカウンターでの免税分の金額の返金手続きは、実際にその場でユーロの現金で受け取るのか、それとも指定したクレジットカードへの振込返金で行うのか選択できます。
また、クレジットカードへの振込返金を希望する場合、ワールドショップで提供してくれる郵送用専用封筒を利用することで、Premier Tax Freeのカウンターを全く利用せずに免税手続きを完了することも可能です。
ただし、この場合、ワールドショップ側の免税金額記載ミスなどがあった場合、訂正される機会もなく、何ヶ月待っても免税金額が返金されない可能性もありますから、よほどの理由がない限りPremier Tax Freeのカウンターでの手続きがおすすめだと感じています。
この場合、担当の係りによるチェックを受けた後、現金での返金でも、クレジットカードでの返金でも受付内容が記載されたレシートがもらえるので、郵送よりは安心感は高くなるのは間違いなし。
ちなみに、現金での返金の場合は数ユーロ程度の手数料負担が必要になる一方で、クレジットカードでの返金ではこの手数料は不要。
ただし、免税金額によってはこの手数料もパーセント的に大きなものではなく、確実にその場で受け取れる以上、次回以降にもユーロ圏を訪れる場合は、安心感を購入する形で現金での返金も考える価値があるかもしれません。
まとめ
いくつかの必要な手続きや注意点、トラブル時の対策が必要な、JAL便でのフランクフルト空港ルフトハンザリモワ免税購入手続きですが、素敵なスーツケースをとてもお得に購入できる貴重なチャンスになるのは間違いありません。
特に、最大の難関と言える免税手続きも一度落ち着いて完了してみると、必要な手続き自体はシンプルで、注意点などもはっきりとしていますから、思い切ってフランクフルト空港からの帰国時を狙ってチャレンジしてみる面白いと思いますよ。
コメント
乗り継ぎ時間はどれくらいを見ておけばよいでしょうか。
記入間違いなどのトラブルに対応するため、余裕を持った感じで180分程度でしょうか。
こんばんは。
余裕を持った場合で180分は妥当な数字だと思います。
実際、我が家でも来年の夏のフランクフルトでのリモワ追加購入は、フランクフルト到着から3時間後のJALの帰国便が出発するまでの間に行う予定。
ちなみに、最も順調な場合で、
・ターミナル1のワールドショップでの商品購入(5~10分程度)
・ターミナル2への移動(15分~20分)
・チェックインカウンターでの免税品用のチェックイン手続き(5分~)
・免税品専用預入荷物カウンターでの預入(5分~)
・Premier Tax Freeのカウンター(5分~)
というように、1時間以内ですべての手続きを完了し、出国まで完了することも可能です。
とは言え、チェックインカウンター、免税品専用預入荷物カウンター、Premier Tax Freeのカウンターの混雑具合によっては、スムーズに手続きが進まず、少なくとも2時間、できることなら3時間程度の余裕がほしいと感じることもあります。
特に、免税品専用預入荷物カウンターは、混雑する時には本当に混雑して長い行列がなかなか進みませんから。
ただ、記入間違いについては、チェックインカウンターと免税品専用預入荷物カウンターで手続きを完了した後、「出国せず」にターミナル2の一般エリア内にあるPremier Tax Freeのカウンターで免税手続きを行う場合、油断してトラブルに合ってしまった私のようなメイン税手続きのための入国から再出国の手間の係る手続きの心配なく、解決可能ですから、それほど心配しなくてもよいかもしれないですね。