スペインの首都の空の玄関口、マドリード空港(バラハス空港)。
スペインを代表する航空会社の1つ、イベリア航空の本拠地として機能している空港です。
そんなマドリード空港では、
- イベリア航空ダリラウンジ(Iberia Dali Lounge)
- イベリア航空プレミアムラウンジベラスケス(Iberia Premium Lounge Velazquez)
の2つのラウンジがイベリア航空によって提供されています。
とは言え、2018年1月現在、国際線ファーストクラスを運航していないイベリア航空では、ラウンジもファーストクラスラウンジとビジネスクラスラウンジという2種類の提供ではなく、
- ダリラウンジ:シェンゲン協定エリア内の目的地行き(国内線用のターミナル4)
- プレミアムラウンジベラスケス:シェンゲン協定エリア外の目的地行き(国際線用のターミナル4S)
というような使い分け中。
そのため、ダリラウンジとプレミアムラウンジベラスケスの両方のラウンジから好きな方を選んで利用できるようになっているわけではないことには要注意。
我が家の2017年-2018年ヨーロッパ周遊旅行では、マドリード空港のターミナル4Sから国際線を利用して、シェンゲン協定エリア外の国に移動したため、プレミアムラウンジベラスケスを利用しました。
ちなみに、同じマドリード空港のターミナル4Sの制限エリア内には、イベリア航空のプレミアムラウンジベラスケス以外に、プライオリティパスで利用できるNeptuno Loungeも用意され、エコノミークラスやワンワールドのサファイア以上のステイタスを保有していない場合でも、ラウンジの利用が可能。
イベリア航空プレミアムラウンジベラスケスへのアクセス
プレミアムラウンジベラスケスはターミナル4での保安検査やターミナル4Sに移動してからの出国審査を通過した制限エリア内に用意されています。
しかも、プライオリティパスで利用可能なNeptuno Loungeとは途中まで同じ道を通りますから、「VIP Lounge」と書かれた案内板に従ってどんどん進んでいくことになります。
ただし、上の写真に写っている免税店エリアに到着すると、案内板の指示通り、今度は
- プレミアムラウンジベラスケス:そのまままっすぐ直進
- Neptuno Lounge:左方向に向かって左折
という別々の方向に進むことに。
すると、目の前には情熱の国のスペインらしい赤が利用された特長的なプレミアムラウンジベラスケスの入口のドアが見えてきます。
営業時間は24時間で常時利用できるラウンジとして運営。
もちろん、ラウンジへのアクセスは、ビジネスクラスラウンジらしく、ビジネスクラス以上の利用やワンワールドのステイタスでサファイア以上を満たしている必要ありです。
また、ワンワールドのサファイアステイタス以上での利用では、1名までの同伴者(同行者)の入室も問題なく受け付けてもらえます
イベリア航空プレミアムラウンジベラスケスのサービス内容
イベリア航空プレミアムラウンジベラスケスは、航空会社用のラウンジらしく、窓の外にはこれから利用する飛行機や滑走路が広がる景色もとても良好なもの。
また、ラウンジ内のインテリアも様々な座席が用意され、ゆったりとした印象を感じながら出発までの時間を過ごせます。
このラウンジの特長と言えば、ラウンジ入り口から見て左右に細長いラウンジとしてデザインされているためか、入って右と左にそれぞれ別々に料理や飲み物が用意されていること。
例えば朝早い朝食の時間帯には、上のような卵料理とベーコン。
スモークサーモンと各種チーズ。
パックなどから自由に取り出せるように用意された数種類のサンドイッチと各種サラミ。
手軽につまめるスナック類など。
これらのメニューは左右どちらを選んでも、同じような内容が提供されています。
ただし、それ以外のラインナップについては、ラウンジ入り口から見て右側のエリアの方が、充実していて、確かな違いを感じました。
まず、左側のエリアには用意すらされていないパンやフルーツなどのコーナー。
さらに、アルコールについても、少なくとも朝早い朝食の時間帯には右側エリアのみので提供となっていて、逆に左側にはアルコール用のグラスは用意されてあっても、肝心のアルコールが提供されていないという不思議な状況でした。
こうした状況から考えるに、コスト削減目的なのか、時間帯によってはアルコールなどのサービスを一部でのエリアのみに限られた状態で提供しているのかもしれませんね、
そうした右と左のラウンジエリアごとの差別化はデザートとして提供されているハーゲンダッツのアイスクリームも右側のエリアにのみに用意されていることからも感じられます。
そうした左右でのエリアの違いを実感できる食べ物とは異なり、飲み物については、ラウンジのあちこちに冷蔵庫やコーヒーマシンが用意され、自由に楽しめるようになっていました。
料理や飲み物の質は国際線のビジネスクラスラウンジでのサービスと考えると、まずまず一般的なもの。
ただし、インテリアやそこに用意されたシートに感じるスペース的なゆとりはなかなか好印象なため、過ごしやすさは十分感じられるはず。
ただし、シャワーや仮眠室などの様々なサービスはラウンジ設備としてしっかり用意されているものの、人手が足りないのか正常にサービス提供が行なわれていなかったり、あまりに混み合っていて搭乗時間までに利用できないという状況にも遭遇しました。
もちろん、24時間営業のラウンジとは言え、利用する時間帯によってはメリハリの効いたサービスを提供するために、部分的な省力化が行われている結果なのかもしれません。
搭乗ゲートが案内されるタイミングとそこまでの必要時間に要注意
そんなプレミアムラウンジベラスケスですが、最も注意しなくてはいけないことの1つが、搭乗ゲートの案内されるタイミング。
というのも、搭乗開始時刻が本当に近づくまで、どのゲートから出発するのか案内されないことも多いから。
もちろん、搭乗開始時刻の20分前までに案内する航空会社もある一方、遅い航空会社の場合はとことん遅く、搭乗ゲートが発表されたのは搭乗開始時刻だったという驚くようなケースも目にしています。
しかも、マドリード空港は空港の建物内がとにかく広く、搭乗ゲートまでもかなり歩き続けなくてはいけませんから、搭乗ゲートが決まった後は早めにラウンジを出てゲートに向かうくらいがちょうどよいと感じるはず。
特に、優先搭乗を利用できる時にはなおさら。
というのも、機内持ち込み荷物が多くなる傾向がはっきり感じられるヨーロッパ発のエコノミークラス利用では、優先搭乗の列もかなり早くから並びますから、せっかく座席上の棚の争奪戦を有利に進められる優先搭乗が利用できるのであれば、その特典は無駄にすることなく活用したいですね。
まとめ
少なくとも朝食の時間帯の利用では、一般的な国際線のビジネスクラスラウンジとしてのサービスを余裕のあるゆったりとしたインテリアとスペースの中で楽しめる、プレミアムラウンジベラスケス。
マドリード空港独特の事情による搭乗ゲートが案内されるタイミングの遅さや搭乗ゲートまでの歩き続けなくてはいけない長い距離など、早めのラウンジからの出発が重要になるなど、注意点もいくつか存在しています。
また、24時間営業のラウンジとは言え、時間帯によっては一部サービスの提供が制限されている場合もあるなど、使いたいと思っていたサービスが使えない可能性があるのもあらかじめ考慮しておくというのも、このラウンジを快適に利用する上ではおすすめだと思いますよ。
コメント