ビジネスクラスやファーストクラスといった上位クラスの利用者、そして各航空会社の上級会員が利用できる特典として魅力的なものと言えば優先搭乗。
この優先搭乗は、一般の利用者よりも早く機内に案内されるため、全体的に慌ただしくなりやすい搭乗時のタイミングも比較的ゆったりと過ごせるのは大きなメリットです。
目次
最優先搭乗よりもさらに優先される事前改札
そうした魅力を持つ優先搭乗ですが、すべての搭乗の順番に対して、最大限に優先されているのかというと、実はそうではありません。
というのも、一般的なJAL便における搭乗は、基本的に、
- 事前改札
- 最優先搭乗
- 優先搭乗
- 後方座席
- すべての利用者
という順番で基本的に行われているものだから。
そのため、国内線でも国際線でも、
- 車椅子を利用するなど歩行が不自由な方
- 病気や怪我をされている方
- 2歳以下のお子様連れの方
- 妊娠中の方
- その他、様々な理由でお手伝いが必要な方
といった事前改札の対象となる利用者よりも、優先搭乗対象者が先に機内に入ることができるというわけではないのは少しだけ注意が必要です。
とは言え、こうした形での事前改札の実施は、乗り物での移動に対して配慮が必要な方にも優しく、ストレスフリーな乗り物という印象を感じさせるでしょうから、新幹線を含めた電車はもちろんバスなど、他の公共交通機関と呼ばれる乗り物にはない飛行機を利用する上でのモチベーションにつながる重要なポイントと言えそうですね。
国内線の優先搭乗
国内線では優先搭乗を含め、最大で5段階に分けて案内が行なわれます。
具体的には、
- 事前改札サービス:お子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗
- 優先搭乗1:国内線ファーストクラス利用者、ワンワールドエメラルド相当の上級会員
- 優先搭乗2:ワンワールドサファイア相当の上級会員
- 後方座席:後方の座席に座る利用者
- すべてのお客様:前方の座席に座るなど、その他すべての利用者
というもの。
ただし、優先搭乗1と優先搭乗2の区別は羽田-伊丹線のみで行なわれ、それ以外の路線ではファーストクラス利用者も上級会員もすべて1回の優先搭乗で案内されたり、飛行機の大きさやその日の利用者数によっては、後方座席と前方座席で分けずに、優先搭乗終了後、そのまますべてのお客様を一度に案内することもあるなど、ある程度の臨機応変な運用が行なわれていることには要注意。
国際線の優先搭乗
国際線でも、国内線と同様、最大5段階に分けて案内が行なわれるのは2019年9月1日までは同じです。
しかし、国際線の優先搭乗を対象にルール変更が行われる2019年9月2日以降は最大6段階に分けて案内が行なわれるようになり、より細やかで納得感を感じる優先搭乗のサービスが提供されるのは嬉しいポイント。
その国際線の優先搭乗では、そもそも国内線にはなかったビジネスクラスやプレミアムエコノミーなどの国内線とは用意されている座席の種類の違いが反映されていたり、さらには、国内線では優先搭乗の対象外だったワンワールドルビー相当の上級会員が追加されるなど、意外にはっきりとした差を感じられるようになっています。
具体的な国際線の優先搭乗としては、
2019年9月1日まで:
- 事前改札サービス:お子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗
- 優先搭乗1:国際線ファーストクラス利用者、ワンワールドエメラルド相当の上級会員
- 優先搭乗2:ビジネスクラス利用者、ワンワールドルビーからサファイア相当の上級会員
- 後方座席:後方の座席に座る利用者
- すべてのお客様:前方の座席に座るなど、その他すべての利用者
2019年9月2日以降:
- 事前改札サービス:お子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗
- 優先搭乗1:国際線ファーストクラス利用者、ワンワールドエメラルド相当の上級会員
- 優先搭乗2:ビジネスクラス利用者、ワンワールドサファイア相当の上級会員
- 優先搭乗3:プレミアムエコノミー、ワンワールドルビー相当の上級会員
- 後方座席:後方の座席に座る利用者
- すべてのお客様:前方の座席に座るなど、その他すべての利用者
というように、それぞれ5段階と6段階に分かれます。
もちろん、国内線と同様に、国際線でも出発する空港や目的地、利用者の数などによって、優先搭乗1と優先搭乗2が1つの優先搭乗として扱われたり、優先搭乗終了後は後方座席と前方座席を分けずに一度に案内することもあるので要注意。
確実に優先搭乗を利用したい場合には、早め早めに搭乗ゲートを訪れ、待機しておくのがおすすめです。
2019年9月2日以降の国際線優先搭乗のルール変更の影響
2019年9月2日から実施される国際線の優先搭乗のルール変更では、
- プレミアムエコノミーがそれまでの最も最後に案内される5種類中5番目の「すべてのお客様」から分離され、新たに新設された6種類中4番目の「優先搭乗3」に組み込まれた
- ワンワールドルビー相当の上級会員がそれまでの5種類中3番目の「優先搭乗2」から分離され、新たに新設された6種類中4番目の「優先搭乗3」に組み込まれた
というのが、大きな変化として実感できるものとなるはず。
こうしてみると、プレミアムエコノミーとしては、全く優先扱いされていなかった状況から、一挙に上級会員としては最も身近な存在のワンワールドルビー相当の上級会員と同等に扱われるようになるなど、実際の搭乗時の快適性が大きく向上するのは間違いありません。
一方で、2019年9月2日以降にはプレミアムエコノミーと同じ扱いとなるワンワールドルビー相当の上級会員にとっては、それまでビジネスクラス利用者だけではなく、ラウンジアクセスなども提供されるなど一段上に位置づけられていたJMBサファイアやJGCとしての利用者などのとも、同じ優先扱いを受けていたわけですから、相対的に見ると、サービスレベルの低下は明白。
実際、ワンワールドルビー相当の上級会員でも、頑張って早くに搭乗待ちの列に並びさえすれば
- ビジネスクラス利用者
- JMBサファイアやJGCなどのワンワールドサファイア相当の上級会員
よりも早くに機内に案内されていたものの、2019年9月2日以降はルールによって、そうした頑張りそのものが制限されてしまうことになりますから、それを残念に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
搭乗ゲートでの実際の優先搭乗の方法
優先搭乗を利用する場合、一般的には通常の搭乗時と同じように搭乗ゲートで搭乗券を用意するだけで大丈夫。
というのも、搭乗券には搭乗者情報と一緒に優先搭乗の可否がデータとして登録されていて、搭乗券上の印字としてはもちろん、搭乗ゲートを通過する時の音の違いとして利用者側も確認できます。
また、搭乗ゲートに液晶画面がある場合、そこでの表示でも、搭乗クラスや上級会員資格など、優先搭乗ができる根拠が表示され、確認は可能です。
そのため、上級会員の優先搭乗でステイタスカードを提示することが必須というわけではありません。
一方で、あまり一般的ではないものの、上級会員資格のある航空会社以外にマイルを積算を希望するなど少し特別な事情がある場合には、頼りになるはずの搭乗券には優先搭乗可能な情報が記録されていませんから、その際には搭乗券と一緒にステイタスカードも提示することでようやく優先搭乗の利用が可能になります。
また、優先搭乗のタイミングでゲートを通過した際に優先搭乗の対象者ではないとして、他の優先搭乗対象者とは異なる音が鳴ったとしても、特別な事情で搭乗券とは別にステイタスカードを提示して優先搭乗を利用している可能性もありますから、それが必ずしも優先搭乗対象外の利用者が通過したとは限らないことだけには気をつける必要がありますね。
優先搭乗での同行者の利用
このように嬉しいメリットをもたらしてくれる優先搭乗でも、注意を要するのが本来は優先搭乗対象外なものの、優先搭乗対象者と一緒に優先搭乗を行う同行者の利用条件かもしれません。
なぜなら、優先搭乗自体は、それぞれ対象になっている上位クラスの利用者や上級会員のみが対象となっているものの、同行者の場合、仮に優先搭乗の資格がなくても、同行者として常識的な範囲内の人数であれば、地上係員の方の裁量による実際の運用として優先搭乗が認められているから。
しかも、家族や同じ予約番号内の同行者という制限すらなく、友人や知人でも、地上係員の方に同行者と申告し、認められさえしたのなら、一緒に優先搭乗の利用が可能になるというかなり優遇された運用です。
ただし、こうした取り扱いはあくまでその時その時の状況を鑑みた上で、地上係員の方の裁量や厚意で提供されているものですから、実際の搭乗が開始される前のタイミングにでも同行者と一緒の優先搭乗を利用しても良いか、簡単に確認してみるのが未然にトラブルなどを回避するためにもおすすめだと考えています。
搭乗当日の順番の確認方法
国内線でも国際線でも、こうした搭乗の順番は搭乗ゲート付近の案内板などでも確認することも可能ですが、それはあくまで一般的な案内に過ぎず、その日の搭乗方法と必ず同じとは限りませんから、搭乗の案内開始前に搭乗ゲート付近で準備をしているJALの地上係員の方に問い合わせるのが一番。
また、利用する空港やターミナル、搭乗ゲートによっては、事前改札サービス利用者、優先搭乗対象者、一般の利用者のそれぞれで並ぶ場所が細かくレーンとして区切られ、全く別々に設定されているケースもあります。
そのため、無駄な労力を消費せずに正しい場所で並んだり、その近くで待機しているためにも、初めて利用する時や不安を感じた時などには少し積極的に問い合わせてみるのは本当におすすめ。
早く機内に搭乗できるメリット
このように優先搭乗などを利用して早く機内へ入るメリットとしては、大きく分けて、
- 搭乗ゲート付近で立って待つ時間が少なくて済む
- 頭上の荷物入れのスペースを席の真上に確保しやすい
- 客室乗務員の方へのリクエストを早めにお願いできる
という3つがあります。
特に、優先搭乗のメリットとして忘れてはいけないのが、3つめの客室乗務員の方へのリクエストが早めにお願いできること。
というのも、特に国際線の機内販売は販売自体が機内食の提供後に開始されるものの、注文自体は機内に搭乗して、席についてすぐの段階からお願いできるため、優先搭乗で早めに着席できると機内販売の商品を確保してもらえる可能性は格段に高まります。
これは、実際、毎年3月から対象の路線でファーストクラスとビジネスクラスの利用者限定で販売される幻の焼酎、森伊蔵をより確実に確保するためには、とても有効なテクニックの1つ。
特に、搭乗の時点で在庫の確保とその後の購入が確約されているファーストクラス利用時ならまだしも、ファーストクラスの設定がないビジネスクラスのみの路線では、他のビジネスクラス利用者との過酷な森伊蔵争奪戦に参加しなくてはいけない以上、優先搭乗は優先搭乗でも、その中でいかに早く機内に入り、客室乗務員の方へのリクエストを完了するかが、購入の可否を大きく左右してしまうのは避けられません。
国際線ファーストクラス限定の最優先搭乗
国際線の優先搭乗では、出発する空港や目的地、利用者の数などに左右される形で、優先搭乗1と優先搭乗2が1つの優先搭乗に省略されることもある一方で、ファーストクラスだけワンワールドエメラルド相当の上級会員からさらに分けて、特別扱いされることもあります。
例えば、上級会員用とは別に、ファーストクラス専用の列を用意するケース。
あるいは、搭乗ゲート付近にファーストクラス利用者の椅子を確保した専用のエリアを用意するケース。
さらには、ファーストクラスの利用者だけ、チケットをチェックするための搭乗ゲートの内側で待機させてくれるケースもありました。
しかも、日本ではお子様連れやお体の不自由な方などのための最優先搭乗としての事前改札サービスはとても大切にされて、一番最初というのはしっかり堅持されているのですが、海外の空港では、ファーストクラス利用者の搭乗が事前改札サービスより優先されることもあり、意外な部分でそれぞれの国や空港の考え方・方針の違いを実感するきっかけになるかもしれません。
優先搭乗を台無しにしてしまうのはバス搭乗
こうした特長を持つ優先搭乗ですが、すべての搭乗時に問題なく活用できるサービスとは限りません。
というのも、機内に案内された順番そのままに機内に入ることができるのは、あくまで搭乗ゲートからボーディングブリッジを通って機内に到着した時に限られるから。
逆に、ボーディングブリッジを利用せずに、搭乗ゲートからバスに乗って、離れた場所に準備されている飛行機に向かうことになるバス搭乗では、優先搭乗のメリットの多くは失われてしまいます。
実際、このバス搭乗では優先搭乗によって他の利用者の方よりも先にバスの中に入ること自体は可能になるものの、肝心の飛行機の前にバスが到着し、タラップを登って機内に入る時には、優先搭乗を利用したかどうかではなく、いかにバスの出口に近い位置に乗ったかどうかが、機内に入る順番を決定することになるから。
確かに、優先搭乗の利用でスムーズで確実なバスの座席の確保が可能になり、空港内をかなりのスピードで駆け抜け、それに伴い大揺れすることもあるバスの車内でも着席した状態で過ごせるというのは大きなメリットかもしれません。
しかし、バス搭乗では、優先搭乗利用者や早めに並んでいた利用者がその順番通りに機内に入ることのできる確実性を期待できないという点で、ボーディングブリッジを利用するタイプの優先搭乗で提供されている快適性に比べると、大きく残念なものになってしまうのも事実です。
その一方で、同じバス搭乗でも、空港によっては、優先搭乗の対象者だけを乗せることを前提にかなり空いた状態のバスを別途用意することで、バス搭乗でもある程度しっかりとした優先搭乗が行われることもあります。
ただ、手間とコストがネックになるのか、国内外の空港を問わず、スタンダードなサービスとして統一された形で提供されているわけではなく、常に期待できるサービスではないのはとても残念に感じる部分です。
まとめ
多少の注意点こそ存在しているものの、活用してみると手放せなくなるほど快適なサービスと言える優先搭乗。
特に、搭乗から実際に飛行機が離陸するまでの時間をゆったりと落ち着いて過ごしながら準備ができるというのは想像以上に気持ちの面でも楽なものです。
実際、ファーストクラスやビジネスクラスといった上位クラス利用時だけではなく、航空会社の上級会員としての利用時に提供される特典の中でも、とても地味な存在なのは間違いないものの、その実用性や快適性への貢献度はかなり高品質なものと感じているほど。
もちろん、利用する上での注意点も存在しているのですが、それを乗り越えた先にあるメリットは、確かな快適性を提供してくれるものばかりですから、せっかく優先搭乗のチャンスが与えられた時には、少し積極的に活用してみるのもおすすめだと思いますよ。
コメント
はじめまして。
優先搭乗のメリットがわからず、ギリギリまでラウンジにいることが多いです。
また、上級会員ではない会社を利用するときもギリギリまで列には並びません。
みなさん長蛇の列を形成されますが、あれはいったいどういう心理なのでしょう。
バスの場合はYとCは同じバスに乗ることはないのではないでしょうか?
Fは人数が少ない場合はワゴン車が来たこともあります。
どこの航空会社がFとYの客を同じバスに乗せる運用もあるのでしょうか。
こんばんは。はじめまして。
コメントありがとうございます。
長蛇の列に並んでまで優先搭乗を利用する心理となると、それはやはり並んでいる個々の利用者にとって享受したいと感じるだけのメリットがあるということが理由だと思います。
私の場合ですが、優先搭乗を利用する時の特徴としては、
国際線利用時:
・1つのフライトに往復で1~2個程度しか搭載されていない機内販売商品などをより確実に購入するため、可能な限り機内に入って客室乗務員の方に希望を伝えたい
・プレミアムエコノミーやエコノミークラスの利用時には、離着陸の際、足元に荷物の置けないバルクヘッドや非常口席を利用することが多く、機内持ち込みスーツケース+身の回り品の荷物を可能な限り自分の頭上のオーバーヘッドコンパートメントに荷物を収納し、スムーズな降機を行いたい
・ファーストクラスやビジネスクラスの利用時には、メインの機内食での和食や洋食といったメニューの選択や気になっているアラカルトの取り置き、無理のない範囲内でのサービス提供タイミングのアレンジリクエストなどを行いたい
国内線利用時:
・都道府県シールや都道府県スタンプのリクエストを機内が混み合う前の客室乗務員の方に余裕があるタイミングで行いたい
・クラスJや普通席利用時、可能な限り自分の頭上のオーバーヘッドコンパートメントに荷物を収納し、スムーズな降機を行いたい
といった目的で利用していることが大半。
逆に、国際線でも国内線でも、
・預入荷物としてほとんどの荷物を預けてしまった結果、機内にはほとんど手ぶら状態で乗り込む
・機内販売などで購入を希望するものが特にない
・機内食の希望や機内での過ごし方、追加サービスについてのリクエストを客室乗務員の方に伝える必要はない
といった条件の複数または満たす時には、優先搭乗の利用はなし。
そう考えると、優先搭乗を利用することで、機内での時間がより自分自身の望むような形で過ごせるかどうかが、長蛇の列に並ぶかどうかの分水嶺になっていると言えるかもしれません。
ただ、JALの場合、国内線でもファーストクラスが搭載されているフライトに加え、大部分の国際線のフライトでは、優先搭乗が細分化と順序付けが行われているのですが、その順番の中でも最初に機内への案内が開始されるグループとして利用する場合には、正直それほど待たされている実感を感じることなく比較的快適に優先搭乗の利用が可能です。
そのこともまた支払った時間に対し割の良いリターンが得られる投資として、私が優先搭乗が悪くないサービスだと感じる理由の1つになっています。
そうしたことから個々の利用者の、
・利用クラス
・機内持ち込み荷物の有無
・機内での過ごし方の好み
といった条件によって、優先搭乗で得られるメリットはどうしても大きく異なりますから、繰り返しになるものの、そのメリットが長蛇の列に並ぶだけの労力や時間の消費に見合うものなのかによって、意味合いや価値はまさに多種多様。
つまり、万人との間での完全な一致や共感が得られるものではないのかもしれません。
また、国際線のファーストクラスやビジネスクラスといった上位クラスと、プレミアムエコノミーやエコノミークラスといったそれ以外のクラスで、バス搭乗やバス降機が行われた際、上位クラスとそれ以外のクラスで同じバスに混載する運用が行われるのかどうかについて、ある程度定番となる運用は設定されているものの、実際に利用するフライトの、
・航空会社
・空港
・出発や到着のタイミング
に左右されるというのが私自身の経験から得た正直な回答になります。
実際、同じ航空会社の運航便でも、とある空港では上位クラス+上級会員などの優先搭乗対象者だけを乗車させた余裕のある状態でバスを出発させることもあれば、別の空港では上位クラスもそれ以外のクラスもまさにごちゃまぜ状態での乗車こともあるなど、このあたりは、その時その時のフライトのバス搭乗やバス降機を取り巻く状況や航空会社や空港の側のコスト意識などにも左右されます。
そのため、ビジネスクラスとエコノミークラスが確実に分離された理想的な形でのサービスが常にすべてのフライトで提供されているわけではないはずです。
また、ファーストクラスとエコノミークラスが一緒のバスに乗ることになるのかという疑問に対しては、搭乗時には長蛇の列になることもある優先搭乗が提供され、降機時にもファーストクラスとエコノミークラスの間にはビジネスクラスのシートが横たわっていますから、混載が生じたとしても現実的にはファーストクラスとビジネスクラスの組み合わせ止まりかなという印象も感じます。
個人的には、すべての国際線のファーストクラス利用者にはビジネスクラスとは全く異なる特別な対応が常に提供されて欲しいとは思うものの、同じファーストクラス利用者に対しても有償利用者と特典利用者(有償ビジネスからのアップグレード含む)との間で、こっそりと設けられた待遇の違いがいくつかの航空会社で垣間見られる状況を踏まえると、航空会社にとって解決しなくてはいけない難点が色々と存在し、良くて現状維持なのかもしれないと考えています。
今回のコメント、本当にありがとうございました。
お疲れさまです。
少し前の記事ですが、コメント入れますね。
実は、私の持病が悪化し、やむなくプライオリティゲストサービス登録を行いました。
登録内容は、持病の内容、服薬の有無、医療機器持込の有無及び機器の仕様や機内で使用するか否か、薬の名前や機内で持病が悪化した場合の基本的な対処方法、介助者の要否、機内特別食手配の有無、座席希望位置、事前改札希望の有無等多岐に渡ります。
これらの情報を詳細にお伝えし、JALのプライオリティゲストサービスデスクが航空機搭乗に支障がない、と判断されると、プライオリティゲストとして登録されます。私の場合は、基本妻が介助者になりますが、単独搭乗可として登録されました。
実際にサービスを受けると、これは、有り難い、と思うものがあります。
1 スペシャルアシスタントカウンター
主な空港に限られますが、設置されています。
例えば、羽田空港では、基本搭乗手続きは、座って行います。
また、呼び出し番号機もあり、待ち時間も座っていられます。さながら、成田空港の国際線ファーストクラスカウンターを思い起こします。
2 バゲージプライオリティタグ
予めバゲージのドアサイド指示がシステム上反映されており、保有ステイタスに関わらすファーストクラスタグがつきます。
3 事前改札
ゲスト登録時に希望し、デスクからOKが出ると、基本毎回対象になります。私は、機器を持ち込むので、お願いしました。念のため、プライオリティゲストカードを発行してもらい、グランドスタッフにお見せするとスムーズです。
4 関係者の情報連携
プライオリティゲスト登録はお得意様番号に紐付いており、情報共有がしっかりされています。特に、機内では担当エリアのCAさんが、1度は機内での様子とサポート内容の確認に訪れます。
注意事項1
非常口座席は、ステイタスがあっても指定できません。私の場合は、一旦指定可能席として表示はされますが、実際に指定しようとすると、エラーとなります。
元々、非常口座席は、緊急時にCAさんのサポートをしなければなりませんから、当然のことと思います。
注意事項2
あくまで、病状が安定し、JALさんが承認した場合に登録されます。そのため、病状によっては登録できないことがあります。
確かに、飛行中に病状が悪化し、機長の判断で緊急着陸を要請したフライトに乗り合わせたことがありますが、到着時刻は3時間ほど遅れましたから、避けたい事象の一つですよね。
最後に
私もお世話にはなりたくなかったのですが、背に腹は代えられず、お願いしました。
快く引き受けてくださり、安心して飛行機旅行ができます。JALさんのプライオリティゲスト制度は、立ち上げてから四半世紀以上の実績があるのも、今回利用してみて納得どころか感謝する次第です。
おがさん、こんにちは。
お久しぶりです。
プライオリティゲストサービスについて、詳細で網羅的なコメント、本当にありがとうございます。
飛行機を利用する度にプライオリティゲストサービスやその延長線上にあるサービスとしての事前改札は目にする機会は多いものの、どのような条件が設けられ、どのように申込、さらにはどんなサービスが提供されているのか、ということの実際は正直想像の範囲内を越えるものではありませんでした。
しかし、今回、おがさんのコメントにより、条件や申し込み手続き、さらには空港におけるサポート内容に至るまで、とてもイメージしやすい形で紹介いただけたおかげで、私だけではなく、今後このブログ記事のコメント欄を参照された方の中で本当は思い切ってプライオリティゲストサービスを利用した方が安心で快適な飛行機での旅を行えるという方にとっても、サービス利用を検討する大きな後押しになってくれるように感じました。
また、事前改札を含めたプライオリティゲストサービスを利用される際に、どのようなことを感じられ、考えられているのか、コメントを読む側にとっても納得感が自然と感じられる内容で、私自身、大きな感銘を受けました。
コメントの中には、一部、おがさんにとってセンシティブな内容も含まれていると思うにも関わらず、丁寧にかなりの分量の情報提供をして下さったことにも深く感謝をしております。
今回の記憶に残る貴重なコメント、本当にありがとうございました。
基本的には優先搭乗はあまり使わない(早く乗っても早く着くわけじゃない)派なのですが、QRの中東内エコノミーに乗るときだけは優先搭乗を積極的に使うようにしていました。
なぜかというと…事前座席指定を無視して好き勝手な席に座る乗客が頻繁にみられるため。
(1回だけ、何と家族ぐるみで(幼児向け)事前改札を使ってきて負けた例もありますが、…もうそこまで行くと価値観の違いというしか)
さすがにそしてビジネスクラス以上、そして日本線の場合はそういうマナーの悪い客はいませんので安心でした。
コメントいただき、ありがとうございます。
国際線を運航するエアラインの場合、サービスの方向性の他に、お国柄という名の価値観の違いという要素がありますから、利用時にはそれも意外に無視できない大きな要素ですよね。
個人的に燃油サーチャージの高額な時期はQRを中心とした海外のエアラインの利用が増える見込みなので、どうしても事前指定時の座席を確保したい時には、座席に座る前に実はあっさり負けていた・・・なんてことにならないように私自身、気を引き締めようと思いました。
今回のコメント、本当にありがとうございました。