ソウル・インチョン空港ターミナル2のプライオリティパス対応SPCラウンジを利用してみた(アクセス、営業時間、インテリアと設備、ホットミールが楽しい料理ラインナップ、飲み物ラインナップ、複数ラウンジ連続利用の制限)

一部の例外はあるものの、基本的に空港の施設というものは新しいほど最新の技術が投入された結果、機能的に快適なものになっています。

2018年2月の冬季オリンピックに間に合わせる形で開業した、韓国の首都ソウルにあるインチョン空港のターミナル2(第2ターミナル)もやっぱり新しいターミナルはいいなと思わせるには十分な仕上がりを見せています。

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ハブ空港としての利用を支えるプライオリティパスラウンジ

そんなインチョン空港の忘れてはいけない特長といえば、国際線の乗り継ぎ利用を強力にサポートするハブ空港としての機能。

具体的には、アジアの周辺諸国からの航空需要を短距離線や中距離線で吸い上げ、それらを束ねた上で、大陸間を行き来便を含めた長距離線へと橋渡しするというもの。

こうすることで、目的地と目的地を直接結ぶ直行便よりは乗り継ぎの時間を要するものの、高い運航効率を反映したリーズナブルな運賃を武器に、アジアを代表するハブ空港としての存在感を高めてきたのがソウル・インチョン空港です。

そんなハブ空港としての機能が期待されている以上、充実が必須と言えるのが乗継便利用者の利便性向上。

例えば、無料で利用できるシャワーサービスや仮眠室、インターネット接続などはもちろん、快適な乗り継ぎを実現するためには、ラウンジサービスも重要な要素です。

実際、ターミナル2が開業するまで利用されていたターミナル1(第1ターミナル)やコンコース(サテライト)には、プライオリティパス保有者は無料、それ以外の方も都度利用として有料での入室が可能なラウンジが複数用意されていました。

それは、最新のターミナル2も同様で、プライオリティパスでの無料利用や有料での都度利用に対応するラウンジとして、

  • LOUNGE L
  • MATINA
  • SPC LOUNGE

の3つのラウンジが用意されています。

SPC LOUNGEへのアクセス

これらのプライオリティパスで利用できる3つのラウンジは、

  • LOUNGE L:ゲート231付近
  • MATINA:ゲート252付近
  • SPC LOUNGE:268付近

という立地で、上の写真からも分かるように、ターミナル2に分散する形で用意されています。

そのため、これから搭乗する便が利用するゲート近くのラウンジを利用するのが基本になりそうですね。

ちなみに、いずれのラウンジもターミナル2の出発階から1階分上のフロアに用意されているのは共通しています。

そのため、ラウンジがあると案内されているゲート付近に用意されたエスカレーターやエレベーターを利用して、ラウンジのある階に移動する必要があるのは要注意。

SPC LOUNGEの場合、エスカレーターやエレベーターで到着したラウンジ階の正面には、ちょっとしたパンを中心とした軽食や飲み物を販売するカフェが営業しているため、ラウンジはどこ?と一見して迷うかもしれません。

とは言え、カフェに近づいてみると、その周辺にはいずれも自由に利用できる、椅子とテーブルが用意された休憩コーナー、PCが設置されたインターネットコーナー、簡単なクッションなどが用意された仮眠コーナーなども開放され、カフェだけの専有スペースではないことが分かるはず。

この中でもインターネットコーナーやキッズコーナーと併設されている仮眠コーナーは乗り継ぎの時間待ち目的なのか、意外に多くの利用者が活用している様子が見られました。

肝心のラウンジは、カフェに向かって右側に進むと通路の奥にSPC LOUNGEというロゴが見えてくるはず。

ちなみに、ゲート268付近にあるSPC LOUNGEとは正反対の立地に位置するゲート231付近にあるLOUNGE Lは同じようにラウンジ階で営業しているカフェに向かって左側に進んだ先にあるなど、きれいに鏡写しのような左右対称になっているのが面白いですね。

SPC LOUNGEのインテリアと設備

ラウンジの入り口には、プライオリティパスに対応したラウンジを示す案内が掲示され、安心してアクセスできるのは嬉しいポイント。

利用可能時間はインチョン空港ターミナル2にある他のラウンジと共通で、

  • 午前7時から午後9時まで

となっていて、24時間空港として運用されている国際空港としては、少しだけ疑問を感じてしまう部分。

もちろん、プライオリティパス対応ラウンジですから、入室には当日にインチョン空港のターミナル2を出発する便の搭乗券とプライオリティパスの2つを提示し、後はサインをするだけで手続きは完了するお手軽なものです。

ラウンジ内は最新のラウンジだけあって、色々な種類の席が用意され、様々なタイプの利用者数に効率的に対応できるようになっていました。

また、ラウンジ内はあまり広いというわけではないのですが、窓をゆったりと配置し、ターミナルを見渡せるように工夫されているため、あまり狭いとは感じず、逆に適度な開放感が確保されているのも好印象。

また、あまり利用されている様子は見られなかったものの、複数人でのグループ利用に便利な個室タイプのエリアも用意されていました。

ちなみに、最近の韓国国内で設置されたプライオリティパス対応ラウンジと共通して、ラウンジ内にトイレは用意されておらず、ラウンジを出てすぐの場所に用意された一般用のトイレを利用することになります。

とは言え、トイレ利用によるラウンジへの再入場に制限もなく、ラウンジ内からトイレまでもかなり近いため、1分程度の短い時間で到着できるなど、利用面での大きな問題にはならないはず。

工夫が楽しいホットミールが特長の料理ラインナップ

ラウンジで提供されるサービスとして、やはり気になるのがどのような料理や食べ物が提供されるのかというもの。

特に、これから飛行機に搭乗する前にラウンジで食事を楽しみ、機内ではゆったり身体を休めるなどのオンオフの区切りをつける上では、ラウンジで提供される料理のラインナップは意外に重要です。

SPC LOUNGEでは、ラウンジ内に用意され、シェフなどのスタッフが常駐しているキッチンからなかなかの充実を見せるホットミールがどんどん用意されるなど、しっかりとした食事を楽しみたい場合にも、その需要をしっかりと受け止めてくれるラウンジに仕上がっています。

具体的には、チャーハンやパスタ。

スクランブルエッグとポークソーセージ。

ハッシュドポテトと唐揚げチキン。

プルコギと日本風味の野菜カレー。

これらはあくまで一例で、元々ディスプレイされた料理がなくなる度に同じものや似た種類の料理が高頻度で運ばれてきて、食べるものがないという事態には遭遇する心配はないはずです。

ホットミール以外では、利用者自身で好きなように盛り付けて楽しむタイプのビビンバコーナー。

好きな具材を加えた上で温かいめんつゆで楽しむヌードルコーナー。

もちろん、韓国にあるラウンジではなぜかどこにでもある定番中の定番と言える辛ラーメンなどのカップ麺も用意されています。

また、シンプルなパンやスイーツもラインナップ。

ただ、スイーツは味わいとして甘みがかなり強く、種類によっては補充と交換が十分でないのか、パサパサ感が感じられるものもあったため、最初は少しだけ試してみるつもりで取ってみるのがおすすめです。

その他に、数種類の野菜がサラダとしてきりりと冷やされた状態で準備されているのは食物繊維とビタミンの補給が気になる旅行中には嬉しいですね。

フルーツも種類こそ多くはないものの同様です。

このSPC LOUNGEで提供されているコールドミールの中で面白いと感じたのはアイスクリームの存在。

味わいとしては濃厚というよりはすっきりさっぱりとしたものですが、デザートとしてお手軽に楽しむには十分なものでした。

専用グラス利用のビール珍しい飲み物ラインナップ

飲み物ラインナップはというと、スタイリッシュな印象を感じさせるディスプレイで統一されています。

中でも特長的だったものと言えば、専用のグラスとサーバーで提供される生ビール。

操作自体に最初は驚くかもしれないですが、グラスに下側からビールが充填されていく不思議な楽しさがあります。

その他のアルコールとしては赤と白のワインがあるのみ。

ワインラインナップとしては、価格帯として1,000円未満のあくまでリーズナブルなものが自由に楽しめるように用意されていました。

SPC LOUNGEとLOUNGE Lの複数ラウンジ連続利用の制限

SPC LOUNGEとLOUNGE Lのようにプライオリティパスに対応したラウンジに入室すると、搭乗券にラウンジの名前が記されたスタンプが押されます。

では、このスタンプがすでに押されているからと言って、さらに別のプライオリティパス対応ラウンジへの入場が制限されるのかというとそんな心配は無用です。

というのも、このスタンプはあくまで一度退室した後に、再入室を行うための事前準備として行われているようで、実際に複数のラウンジの連続利用も問題なく可能。

そのため、ターミナル内での多少の移動は覚悟する必要はありますが、ラウンジごとに提供されている料理や飲物、サービスの違いはもちろん、その時その時の混雑具合に合わせて、別々のラウンジを使い分けてみるのも選択肢としては悪いものではありません。

まとめ

世界的にも新しい2018年2月に開業したばかりのソウル・インチョン空港ターミナル2。

そこに用意されたプライオリティパス対応ラウンジは、SPC LOUNGEも含め、最新のラウンジとしてのなかなか快適に楽しめる工夫がしっかり感じられる作りになっています。

もちろん、大韓航空やデルタ航空、エールフランスなどスカイチームを中心としたターミナル2から発着する航空会社を利用する時以外は活用できないという制限はあります。

しかし、せっかくターミナル2から出発し、そこにあるラウンジを利用できる時には、積極的にプライオリティパス片手にとりあえず入室してみるだけの価値はあるラウンジが用意されていると思いますよ。

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