ヒルトンニセコビレッジ スイートルーム宿泊滞在記(ホテルに1室しかない部屋の特別な予約方法、スイートルームのインテリア、名湯が源泉かけ流しの客室内専用温泉、それぞれの部屋のカテゴリーごとの違い)

北海道にある唯一のヒルトン系のホテル、ヒルトンニセコビレッジ。

北海道の空の玄関口としての役割を一手に引き受ける札幌・新千歳空港からは100km以上も離れた立地にあるため、バスやレンタカー、鉄道などいずれの移動手段を利用した場合でも2時間以上の時間を要するアクセスが難点と言えるかもしれません。

しかし、そこで提供されているサービスは高品質なもので、国内のホテルの中でも特に我が家が好んでリピート滞在を楽しんでいるものの1つです。

ヒルトンニセコビレッジ宿泊滞在記1 新千歳空港からのアクセスとお得なもれなく8000円相当の上級会員特典(おすすめなリムジンバスのサービス内容、料金と時刻表、2時間前後の移動時間とトイレ休憩、公共交通機関やレンタカーとの比較、運行期間の制限と注意点)
ヒルトンニセコビレッジ宿泊滞在記2 プレミアム・デラックスファミリー羊蹄山ビュールーム(ダイヤモンド会員向けアップグレード、部屋からの景色と羊蹄山重視の選び方、部屋の設備とサービス、滞在中のミニバー無料特典、ウェルカムドリンク)

ホテル内にたった1室のスイートルームの特別な予約方法

そんなヒルトンニセコビレッジには、ホテル内にたった1室だけ用意された特別な部屋として、スイートルームが存在しています。

このスイートルームは、ホテル自身の公式ホームページにはしっかりと案内が掲載されているものの、実際にヒルトンの公式ホームページで空室を探してみると、全く見つけることができないという不思議な部屋。

これは、ヒルトンの公式ホームページを通したインターネットでの予約はもちろん、ヒルトンの予約デスクを通した電話予約でも同様。

つまり、普通の方法では、宿泊予約の手続きはもちろん、空室状況や料金の確認すらできないということです。

では、どのように予約を行うのかというと、ホテルに電話やメールで直接連絡を取るという、とてもアナログな方法を利用するしかありません。

ヒルトンニセコビレッジ宿泊滞在記3 メインレストラン メルト(MELT)での夕食 グリルディナーブッフェ(事前予約のメリット、人気のある羊蹄山ビューの窓側席、上級会員用ウェルカムドリンクの活用、ビュッフェ料理&ドリンクのラインナップ)
ヒルトンニセコビレッジ宿泊滞在記4 メインレストラン メルト(MELT)での朝食 ヒルトンブレックファスト(ゆったりと開放的なレストランでの食事、北海道の名物料理でも満足な料理ラインナップ、ヘルシー志向対応も十分なドリンクラインナップ)

ヒルトンニセコビレッジ スイートルームのエントランスと1つめのトイレ

このヒルトンニセコビレッジのスイートルームはホテル最上階となる18階の端の1つに位置する部屋。

端にある部屋ということで、エレベーターから距離は離れているものの、通常の部屋の4倍もの面積を要する窓が2方向に向けて用意されていることも、上の位置関係からも読み取れます。

これは、羊蹄山やニセコアンヌプリといった北海道らしい周辺の山々の景色を窓からの景色として楽しめるヒルトンニセコビレッジに宿泊する上では嬉しいポイントとなるはず。

スイートルームの中に入ると、そこにはしっかりとスペースが確保されたエントランス。

奥には来客用など、寝室などの奥の部屋ににアクセスすることなく自由使える、完全に独立した1つめのトイレも用意されています。

上の写真はスイートルームのリビングから、エントランスを撮影したものですが、スペースに余裕があるのはもちろん、コートなどをかけておくハンガーや部屋を出る前の身支度には嬉しい大きな鏡などもしっかりと準備されているのは嬉しいですね。

エントランスからアクセスする1つめのトイレは、日本のトイレらしくウォッシュレットに対応済み。

また、トイレ内には独立した洗面台が用意され、お金をしっかりかけて建設されたホテルの持つゆとりのようなものが感じられるはずです。

ヒルトンニセコビレッジ スイートルームのリビングルーム

エントランスから奥に進んだ先に見えてくるのが、リビングルーム。

リビングルームに入ってすぐの右側には簡単なキッチン機能が集約。

大量に用意されたカプセルが用意されたネスプレッソ。

種類は多くはないものの、中に入っているソフトドリンクはいずれも無料で利用できる冷蔵庫も、庫内のスペースは通常の部屋よりもずっと大きく、近隣から購入してきた北海道の食材をさっと冷蔵保管する上ではなかなか便利でした。

リビングルームの中央には、可愛らしい4人がけのテーブルとチェア。

それにあまり存在を主張しないように設置されたテレビ。

それらに加えて、座り心地がとても良い状態にメンテナンスされていた2人がけのソファ。

こうしたインテリアの揃ったリビングルームには2面の異なる方向に窓が用意され、その窓を通して、チェアやソファにのんびり座りながら、ホテル周辺の山々とその豊かな自然を楽しむことができるようになっていました。

ちなみに、このスイートルームは定員が4名として設定されているようで、エキストラベッドの利用を希望する場合には、後述の寝室ではなく、こちらのリビングルームに最大2台まで設置することになる模様です。

客室内に用意された源泉かけ流しの専用温泉

このヒルトンニセコビレッジのスイートルームの最大の特長といえば、客室内に源泉かけ流しの温泉が引かれた、専用の浴室が用意されていること。

特に、そこで楽しめるお湯が名湯の1つとして名高い源泉のものですから、とても贅沢で身体休まる体験となるのは間違いありません。

この客室内の温泉にはリビングルームからアクセスすることになります。

浴槽自体はものすごく広いというわけではないものの、大人1人が足を伸ばして、身体もぐぅ~っと伸ばして、くつろぐには十分すぎるサイズ。

清掃も行き届いていて、ハウスキーピングの係の方の手により、しっかりと磨かれていることが分かります。

この浴室にも、通常の部屋の1室と同じ面積の窓がしっかりと確保され、そこからは山の景色が楽しめるようになっていました。

バスアメニティーは通常のヒルトンでよく見かけるクラブツリー&イヴリンに加え、少し大きなボトルに入った一般的なものも用意されていたものの、基本的にクラブツリー&イヴリンの方が高品質な使用感ですから、そちらの方の利用がおすすめかもしれません。

浴室内には和のテイストを感じる桶とバスチェア。

また、タオルも上の写真に写っている他にふんだんに用意され、部屋の中で楽しめる温泉三昧に不足や不安を感じることはないはずです。

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ヒルトンニセコビレッジのスイートルームの寝室

温泉が引かれた浴室以外にリビングルームからアクセスできるのが寝室。

110cm幅のベッドが2台並んで設置され、その隣にはシンプルながら座りやすいチェアも。

ベッドとは反対側の壁にも作り付けの机とセットになったチェアと壁掛けタイプのテレビ。

さらに、引き出し付きのタンスに加え、ラゲッジスタンドも用意されています。

ちなみに、この部屋には、ラゲッジスタンドがクローゼット内にももう1つ追加で用意され、1人1人が好きな場所で快適にスーツケースなどの広げることができるのも嬉しいポイントです。

また、クローゼットの中には、黒い色の再利用されるタイプの高耐久性のスリッパと白い色の使い捨てタイプのスリッパも用意されています。

この2種類のスリッパについては、黒のスリッパが1階の温泉にアクセスする時用、白のスリッパが室内で過ごすため用という使い分けがおすすめされているようでした。

それ以外にも、クローゼット内には、金庫やアイロン、アイロン台、十分な数のハンガーなど、ヒルトン系のホテルでの滞在で期待するものはしっかりと準備されています。

ヒルトンニセコビレッジのスイートルームの寝室用の洗面と2つめのトイレ

寝室からのアクセスが可能なのは寝室専用の洗面と2つめのトイレ。

そのため、エントランス近くで寝室などのプライベートなエリアを通過せずに利用できる1つめのトイレは来客用、寝室からしかアクセスできないトイレは宿泊客用というように、来客を招いての利用にも快適に対応できるように工夫されていることからも、ヒルトンニセコビレッジのスイートルームが正しい正統派のスイートルームとして設計されていることが分かりますね。

ちなみに、上の写真からも分かるように、寝室専用の洗面には、大きな鏡に加えて、細部をしっかり確認できるコンパクトな鏡はもちろん、ゆったりと快適に腰を下ろして身支度できる椅子も用意。

また、ここにも浴室内に用意されていたバスアメニティー以外のアメニティーが用意され、ブランドはもちろん、クラブツリー&イヴリンのもの。

さらに、ドライヤーも機能面などでの派手さこそないものの、しっかりとした風量と熱量を提供してくれる、質実剛健な印象の製品が良い仕事をしてくれています。

ちなみに、トイレは、1つめのトイレ同様、ウォッシュレット対応ということは変わりがないものの、ニセコへの海外からの利用客がとんでもない勢いで増加し続けていることを踏まえてか、ビデも並んで用意されているのがなかなか興味深く感じられました。

それぞれの部屋のカテゴリーごとの違い

ヒルトンニセコビレッジの部屋のカテゴリーは、安価な順に、

  • ツインヒルトンルーム(Twin Hilton Room)
  • ツインヒルトンルーム羊蹄山ビュー(Twin Hilton Mt. Yotei)
  • キング/ツインデラックスルーム、キング/ツインデラックスファミリールーム(King/Twin Deluxe, King/Twin Deluxe Family)
  • キング/ツインデラックスルーム羊蹄山ビュー、キング/ツインデラックスファミリールーム羊蹄山ビュー(King/Twin Deluxe Mt. Yotei, King/Twin Deluxe Family Mt. Yotei)
  • ツインプレミアム・デラックスファミリー羊蹄山ビュールーム(Twin Premium Deluxe Family Mt. Yotei)
  • キング/ツインデラックスパノラマルーム(King/Twin Deluxe Panorama)
  • スイートルーム(Suite)

というようなラインナップになっています。

それを元に、それぞれの部屋のカテゴリーごとに、

  • 定員
  • ミニバー(ネスプレッソ含む。連泊での補充あり)
  • 羊蹄山ビュー
  • 客室内の専用温泉

といった気になるサービスについて比較してみたのが以下の表。

定員ミニバー羊蹄山温泉
ヒルトンルーム3名
ヒルトンルーム羊蹄山ビュー3名
デラックスルーム3名
デラックスファミリールーム4名
デラックスルーム羊蹄山ビュー3名
デラックスファミリールーム羊蹄山ビュー4名
プレミアム・デラックスファミリー羊蹄山ビュールーム4名
デラックスパノラマルーム4名
スイートルーム4名

これを見ると、定員の数に加え、ミニバーや客室内の専用の温泉などの有無では、より高いカテゴリーの部屋がより充実したサービスが提供されているという傾向がはっきりするのですが、羊蹄山の景色が楽しめる羊蹄山ビューについては、そうとは言えない状況にあることが分かります。

特に、羊蹄山ビューを重視する場合には、スイートルームとデラックスパノラマルームの上位2つの部屋は選びにくくなってしまうというのは少しだけ要注意ですね。

まとめ

1994年に前身となるニセコ東山プリンスホテル新館として開業し、その14年後となる2008年のリブランドを経て、今の形に至るヒルトンニセコビレッジ。

そういった歴史のあるヒルトンニセコビレッジの中で1室だけ用意されたスイートルームは、特別な部屋として扱われているだけあって、それに見合う他の部屋にはない魅力を持ち合わせていました。

特に、ヒルトンニセコビレッジはもちろん、その周辺の温泉施設が誇る名湯と呼ばれる源泉の1つを、いつでも自由に部屋の中に用意された浴室内で楽しめるというのは、とても大きなメリットです。

確かに、ホテル内で1室しか用意されていないため、実際に利用できるのかどうかは、他の希望者との予約競争の行方や運に左右されるとは思うものの、もしせっかく利用できるチャンスに巡り会えた時には、少し積極的に宿泊してみるのも本当におすすめな部屋の1つだと思いますよ。

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