飛行機を利用する時に遭遇する様々なトラブルによっては、航空会社側から様々なお詫び対応が受けられます。
飛行機の故障など、航空会社が原因の遅延の時は喫茶券やお食事券などのシンプルなものから、航空券予約に利用できる割引クーポンやマイル、さらにはより使い道の自由度が高い現金まで、その時その時の問題の深刻度や予約しているクラスなどに応じて様々。
我が家がアメリカン航空の国内線ファーストクラスで通常の機内食サービスが受けられなかった時には、利用者1人につき200USD相当の航空券割引に利用できるエレクトリックトラベルバウチャーと呼ばれるお詫びクーポンが後日アメリカから郵送されてきました。
目次
お得な利用での難易度がとても高かったお詫びクーポンでの発券
このアメリカン航空のお詫びクーポンは
- 有効期限がトラブル発生のタイミングから1年間
- 電話予約でのみ利用可能なアメリカン航空運航便を含む運賃にのみ利用可能
- キャンセル時には差額支払い分も新たに発行されるクーポンで払い戻し
という条件があるため、発券を前にした旅程作成の段階で意外に苦戦したというのが正直な部分。
そもそも、我が家がメインに利用している航空会社がJAL。
しかも、そこの上級会員資格の1つ、JMB ダイヤモンドを保有している私の場合、同じワンワールドに加盟しているものの、あくまで提携航空会社のアメリカン航空を利用するよりも、そのままJALで予約・発券したJAL運航便に搭乗した方が、マイルなどの加算はもちろん、インボラアップグレードの勝率や機内wi-fiサービスの無料提供などで機内での時間も快適なのは容易に予想できます。
そのため、せっかくのお詫びクーポンによる割引もお得な利用が難しく、頭を悩ませることになりました。
最終的な使い道は日本発JAL片道特典航空券+アメリカ発片道プレミアムエコノミー
そんなお詫びクーポンですが、最終的な使い道はアメリカ発の片道プレミアムエコノミーになりました。
具体的には、日本からはJALマイル発券のJAL国際線特典航空券を片道のファーストクラスで利用してアメリカに向かい、アメリカからはお詫びクーポンでの割引を適用したこれまた片道のアメリカン航空プレミアムエコノミー有償航空券で日本に帰国するというもの。
なぜ、アメリカ発の片道プレミアムエコノミーを選んだのかと言うと、
- 片道運賃の利用の場合、日本発よりもアメリカ発の方が圧倒的に安価だった
- アメリカ発の片道運賃ではプレミアムエコノミーとエコノミークラスの運賃差が小さかった
というのが大きな理由。
特に、アメリカ発の片道プレミアムエコノミーの運賃は、出発する都市や利用時期に左右されるものの、エコノミークラスとの差額が数千円から1万数千円ほどしかないこともあるなどなかなかお得。
逆に、日本発では往復と片道問わず、プレミアムエコノミーとエコノミークラスの間には十数万円から数十万円の差額が発生する状況からはとても想像できませんね。
しかも、有償航空券ですから、そこで付与されるマイルをJALに加算する場合、一般的な割引済みのエコノミークラス運賃が総飛行距離の50%なのに対し、プレミアムエコノミーは割引運賃でも総飛行距離の100%。
具体的に、アメリカの主要都市のうち、日本に最も近いロサンゼルスと最も遠いニューヨークで付与されるマイル数を計算してみると、
- ロサンゼルス発エコノミークラス :5,458×0.5=2,729マイル
- ロサンゼルス発プレミアムエコノミー:5,458×1.0=5,458マイル
- ニューヨーク発エコノミークラス :6,723×0.5=3,361マイル
- ニューヨーク発プレミアムエコノミー:6,723×1.0=6723マイル
という結果に。
さらに上級会員には付与されたマイル数に対して最大130%分のボーナスマイルが加算されますから、数千円から1万数千円という追加の負担からは想像できないようなマイルが得られます。
ちなみに、今回、我が家では利用しなかったものの、羽田空港や成田空港など東京にある空港以外が最寄り空港という場合、JALが運航する日本国内線も24時間以内の乗り継ぎ利用の場合で数千円程度、24時間以上のストップオーバー扱いの場合でも1万数千円程度の負担で追加も可能。
そのため、このアメリカ発の片道航空券は、想像以上にこだわった時の活用の幅が広いことが分かります。
一方の日本発アメリカ行きをJAL国際線特典航空券ファーストクラスの片道利用を選んだ最大の理由は、ちょうど毎年3月から例年夏頃まで国際線のファーストクラスとビジネスクラス利用者を対象に行なわれる森伊蔵の機内販売を利用できそうな旅程に空席があったから。
しかも、ファーストクラス利用者は最優先で森伊蔵の在庫確保が行なわれ、ビジネスクラス利用時には避けられない購入のための争奪戦に参加しなくても良いのはとても嬉しいポイント。
実際、森伊蔵の販売期間中であれば、何らかの特殊なトラブルがない限り、確実に購入できる安心感は大きなメリットです。
予約・発券の手続きはアメリカン航空の電話予約デスクでのみ対応可能
実際に旅程が決まった後は、アメリカン航空の予約デスクに電話で問い合わせを行って、予約と発券の手続きを進めるのみ。
具体的には、
- 希望する旅程とキャビンクラス
- 搭乗者の個人情報(氏名、生年月日、住所、電話番号。この時点でパスポート情報は不要)
- お詫びクーポンの番号
を伝えると、担当のオペレーターの方がスムーズに予約を作成してくれます。
予約作成時には、
- 6桁の英数字からなる予約確認番号
- 予約クラス
- キャンセルや予約変更時の手数料の内訳
- クーポン利用後の払い戻しはクレジットカード支払い分もクーポンでの返金になること
- クーポンの送付先の住所と送付期限
などが教えてもらえます。
今回の予約時に伝えられた送付先は日本国内の住所で、
「〒282-0004 千葉県成田市古込 成田国際空港 第2ターミナル 5階 アメリカン航空成田空港旅客部」
となっていました。
また、クーポン発送前には、郵便事故などに備えて、クーポン全体のコピーを取り、手元に保管した上で、クーポンの原本を利用者の氏名と予約確認番号を記載したメモと一緒に追跡番号の残る方法での発送を行うように指定されます。
アメリカン航空としては簡易書留などの郵便サービスの利用を念頭に置いているようですが、ヤマト運輸や佐川急便などの宅配サービスでも問題なく利用可能とのこと。
その際には、住所の他に電話番号も必要ですが、アメリカン航空の電話予約デスクの「03-4333-7675」の記入で問題なし。
ちなみに、送付期限については予約完了から10日後の消印が条件とされていて、それまでの間は発券が行なわれていない以上、電話で自由に予約内容の変更が可能になっているのも嬉しいですね。
予約完了後の座席指定&ワンワールド上級会員特典
アメリカン航空の予約デスクへの電話で、予約手続きが完了すると、その同じタイミングで事前座席指定もお願いできます。
その際は、予約自体にJALやアメリカン航空の上級会員資格を保有している会員番号を登録してもらうことで、非常口席やバルクヘッドと呼ばれる足元が広いために人気のある、通常はブロックされている席も指定可能になります。
実際、今回の我が家での予約では活用しなかったものの、エコノミークラスでの予約では、ワンワールドサファイア以上のステイタスを保有している利用者を対象に、アメリカン航空運航のエコノミークラス前方に用意されたメインキャビンエクストラと呼ばれる前後の座席間の間隔に余裕のあるゆったりとした座席を無料で指定できるという嬉しい特典も提供中。
本来は数十ドル以上の追加負担が必要な席が無料で早い時期から指定できるわけですから、せっかくのお得なチャンスを活かすためにも、上級会員資格を保有している場合は忘れずに利用したいですね。
まとめ
思わぬ形で遭遇してしまったトラブルに対する対応としてアメリカン航空から提供されたお詫びクーポン。
利用自体に意外に大きな制限が設定されているため、お得度の高い利用を考えると途端に活用の難易度が高くなる印象を強く感じました。
とは言え、幸いアメリカ発の片道プレミアムエコノミーという当初は想像もしていなかったお得な活用方法が見つかり、なかなか満足の予約・発券手続きになったのは好印象。
思わぬ形で実際の搭乗が楽しみな旅程が作成できましたから。
もちろん、我が家と全く同じようなトラブルに遭遇する機会はそれほど多くはないと思うのですが、万が一、アメリカン航空の利用でお詫びクーポンが提供された時には、こういった制限があり、全体的にはこんな流れで利用するというような今回の記事でのイメージを思い出してみるのもおすすめだと思いますよ。
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