JALの国際線航空券を最大限活用することを考える限り、どうしても上手に付き合う必要があると言えるのが、予約デスクの存在です。
というのも、JALホームページ上では、JALを通して本来予約・発券が可能なすべての国際線航空券の取り扱いができるわけではなく、そうしたJALホームページでは取り扱いできない国際線航空券については、電話でJALの予約デスクに問い合わせた上で手続きを完了する必要があるから。
このことは、国際線航空券なら、お金で支払う有償航空券でも、マイルで支払う特典航空券でも、大きく変わることはなく、少し特殊な旅程の予約・発券を検討する際には電話での手続きが前提となりますから、JALホームページ上での予約に比べて追加で一手間が必要なことを残念に感じている方もいらっしゃるはずです。
目次
JAL予約デスクの最大のデメリットは営業時間
そうした事情もあり、どうしても利用しなくてはいけない状況に遭遇することもあるJALの予約デスクですが、間違いなく最大となるデメリットは営業時間。
というのも、JAL国際線の予約デスクは24時間営業ではなく、日本地区の利用者を対象とした予約デスクの営業時間は、
日本時間8:00~19:00(年中無休)
といった形で運営されているから。
ちなみに、この営業時間は、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
- JMBクリスタル
といった上級会員でも国内線予約のように延長されるなどの特典はなく、一律の設定。
その結果、どうしてもJALホームページで取り扱うことのできない手続きをJAL予約デスクへの電話で解決しようにも、どうにもできない時間が1日の中に生じてしまうことになります。
日本のJAL予約デスクの営業時間外のバックアップには海外のJAL予約デスク利用がおすすめ
では、日本の予約デスクが営業していない、日本時間の8:00~19:00の間に、
- 予約済みの国際線航空券で遅延や欠航のトラブルが発生した
- 電話でしか取り扱いできない航空券で予約変更の手続きが必要になった
といった電話での対応が必要な手続きは諦めるしかなく、営業が開始されるのを待つしかないのかというと、実はそうではありません。
なぜなら、国際線を運航する航空会社にふさわしく、
- アメリカ地区
- ヨーロッパ地区
- アジア・オセアニア地区
といった地区のそれぞれの国ごとに、予約デスクへの電話番号が用意され、日本の予約デスクとは異なる営業時間でサービスの提供が行われているから。
しかも、日本の予約デスクが営業時間外の時などは、それらの営業が行われている海外の予約デスクを利用しても、後述するように原則として日本の予約デスクとほぼ同等の対応が受けられますから、どうしても日本の予約デスクの営業開始を待てないほどの電話での手続きが必要な時など、頼りになるのは間違いありません。
日本の予約デスクとの組み合わせでおすすめなのはロンドンとロサンゼルス
こうして日本の予約デスク以外の選択肢として活用可能な海外の予約デスクですが、日本の予約デスクと組み合わせる形での利用を考える場合、
- ロンドンにあるJALヨーロッパ予約センター(日本語対応+44-20-7660-0349/その他言語対応+44-20-7660-0348)
- ロサンゼルスにあるJAL北米予約センター(+1-800-525-3663/+1-310-607-4160)
の利用が現実的です。
なぜなら、それぞれの営業時間は、
ロンドン
- サマータイム期間の平日:日本時間16:00~翌1:30(9時間30分営業)
- サマータイム期間の土日:日本時間16:00~翌0:30(8時間30分営業)
- サマータイム期間以外の平日:日本時間17:00~翌2:30(9時間30分営業)
- サマータイム期間以外の土日:日本時間17:00~翌1:30(8時間30分営業)
ロサンゼルス
- サマータイム期間:日本時間21:00~翌10:00(13時間営業)
- サマータイム期間以外:日本時間22:00~翌11:00(13時間営業)
というようになっていて、ちょうど日本時間8:00~19:00が営業時間の日本の予約デスクが営業していない時間帯の穴を埋めてくれるような設定になっているから。
その具体例の1つとして、サマータイム期間の平日のそれぞれの予約デスクの日本時間での営業時間を1つの表にまとめてみたのが以下の結果。
日本 | ロンドン | ロサンゼルス | |
0時 | ○ | ○ | |
1時 | △(~1:30) | ○ | |
2時 | ○ | ||
3時 | ○ | ||
4時 | ○ | ||
5時 | ○ | ||
6時 | ○ | ||
7時 | ○ | ||
8時 | ○ | ○ | |
9時 | ○ | ○ | |
10時 | ○ | ||
11時 | ○ | ||
12時 | ○ | ||
13時 | ○ | ||
14時 | ○ | ||
15時 | ○ | ||
16時 | ○ | ○ | |
17時 | ○ | ○ | |
18時 | ○ | ○ | |
19時 | ○ | ||
20時 | ○ | ||
21時 | ○ | ○ | |
22時 | ○ | ○ | |
23時 | ○ | ○ |
これを見ると、いずれの時間帯でも少なくとも1つの予約デスクが営業しているため、その時に営業している予約デスクに電話することで、電話での手続きができなくて困る事態は回避できるようになっています。
こうした状況は、
- サマータイム期間とサマータイム期間以外
- 平日と平日以外
といったそれぞれの条件が異なっても変わることがないため、安心して利用できるのは嬉しいポイントですね。
我が家での海外予約デスクのお気に入りはロサンゼルス
このように、2つを押さえておけばとりあえず安心なロンドンとロサンゼルスの海外予約デスクですが、我が家ではロサンゼルスの予約デスクが気に入っていて、主に利用するようにしています。
その理由としては、
- 営業時間が13時間と長く、曜日による営業時間変更もない
- 枠の開放など特典航空券の空席が動くことのある日本時間午前2時過ぎにも必ず営業している
- ロンドンよりも電話が短い待ち時間で繋がりやすい傾向がある
といった3つが主なものです。
また、これまでの我が家の経験からは、ロサンゼルスの方が、ロンドンよりも担当オペレーターの全体的なスキルやモチベーションが高く、頼りになると感じているのも、個人的には、ロサンゼルスのJAL予約デスクへの電話を最初の選択肢に加えている重要なポイントの1つと言えるかもしれません。
実際、何らかのトラブルに遭遇した際のイレギュラーな対応については、ロンドンへの電話では担当オペレーターが特段上席に確認せず、あっさり諦めてしまうことが意外に多いと感じているのに対し、ロサンゼルスへの電話では、保留されている時間が少し長いなと感じるほどしっかりと上席への確認が行われた後で利用者にとって好ましい対応されることが多いと感じるなど、対応後の満足度という意味でも、ロサンゼルスの予約デスクに対する期待値の方が高いというのが正直な部分ですから。
少なくとも、以前ロンドンへの電話では解決しなかったトラブル時の対応について、その後、電話を掛け直したロサンゼルスへの電話ではあっさり解決したというケースに出会ってから、その後は、営業時間の関係で、すぐにロンドンに電話しなくてはいけないという極端に切迫した状況以外では、仮にロンドンの予約デスクが営業を開始していたとしても、そこからさらにロサンゼルスの予約デスクが営業開始を待つようにしているほどです。
ロサンゼルスのJAL予約デスクへの国際電話はSkypeがおすすめ
このように、日本のJAL予約デスクが営業時間外の時には、ロサンゼルスにある予約デスクを利用している我が家ですが、この場合、国際電話での通話が必要になるという意味で、様々な部分で不安を感じ、その利用自体に抵抗感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、あらかじめ準備をしておくだけで、実際の利用で心配になることはないはずです。
というのも、
- 通常は高額になりやすい国際電話料金もSkype(スカイプ)などの通話サービスを利用することで、完全に無料での通話が可能
- ロサンゼルスJAL予約デスクでは日本語での対応も問題なく可能
となっていて、準備さえ完了していたのなら、実質的に日本の予約デスクと同じような感覚で利用できるようになっているから。
まず、Skypeによる無料での国際電話の利用についてですが、これはロサンゼルスのJAL予約デスクではトールフリーと呼ばれ、日本のフリーダイヤルに相当するアメリカ国内の固定電話番号を用意していて、Skypeの利用者は日本などのアメリカ国外からでも無料でその番号への通話を利用できることが最大の理由です。
一方で、同じ国際電話でも、
- 一般的な固定電話からの国際電話
- 一般的な携帯電話からの国際電話
- 光回線などのインターネット固定回線を介したIP電話からの国際電話
- Skype(やGoogleハングアウト Voice)などの一部の通話サービス以外からの国際電話
では、トールフリーの電話番号への通話であっても、通常の通話料金が請求されてしまうことが大半ですから、可能であればロサンゼルスのJAL予約デスクへの問い合わせのためだけだとしても、個人的には利用が簡単なSkypeの利用がおすすめと感じています。
そのロサンゼルスのJAL予約デスクのトールフリーの電話番号というのが、「1-8・・・」から始まる
+1-800-525-3663
となっていて、逆に、トールフリーではない、
+1-310-607-4160
の電話番号への通話では、同じロサンゼルスのJAL予約デスクへのつながるものの、Skypeを利用していたとしても、通常通り有料での通話になってしまうので少しだけ要注意です。
ちなみに、Skypeの新規でのインストールやその後の利用が不安という場合は、一般的なコミュニケーションアプリとして浸透しているLINEに搭載済み機能の一種「LINE Out」でも無料ではないものの、安価な国際電話サービスを提供していたり、前述のインターネット固定回線におまけ(?)でついているIP電話が国際電話の通話料が安価なサービスを提供していることも多いため、それらの料金を確認した上で、利用を検討してみるのも価値あることかもしれません。
通話料無料のトールフリーで上級会員優先特典も用意された専用電話番号、JALトップフライヤーライン
こうして無料での利用も可能なロサンゼルスのJAL予約デスクですが、より快適に利用するために知っておきたい活用方法が1つ存在しています。
それが、JALトップフライヤーライン(JAL Top Flyer Line)と呼ばれる予約デスクに接続できる電話番号です。
このJALトップフライヤーラインは、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
といったJALの上級会員ステイタスを保有する会員向けに用意された電話番号で、ロサンゼルスのJAL予約デスクにつながるのは変わらないものの、混雑時には前述の一般会員向けの電話番号よりも優先して電話での対応を行ってもらえるという優遇特典が用意されているのが特長です。
その電話番号は、
+1-866-867-3597
となっていて、「1-8・・・」から始まるトールフリーの電話番号ですから、こちらもSkypeを利用した無料での通話が可能になっているのも嬉しいポイント。
ただし、営業時間などは、通常の一般会員向けの電話番号と変わりなく、その部分での優遇はないのは、日本のJAL予約デスクと同様ですね。
実際の利用では、Skype等で電話し無事接続された後は、日本の予約デスク同様、
- 会員番号(お得意様番号)
- パスワード(6桁の数字)
を画面上の数字用キーボード(数字パッド)からの入力で本人確認を行い、その後、担当オペレーターが電話に出てくれるのを待つことになります。
ちなみに、Skypeの場合、画面下の中央付近にある、アイコンを選択することで、数字用キーボードが表示されたり、消えたりするようになっていますから、初めての利用時に慌てないように念のため覚えておくのもおすすめです。
また、「会員番号」→「パスワード」のように、2種類の番号を入力する時には、数字用キーボードを表示したまま、続けて入力すると、せっかく入力した数字が反映されないトラブルに遭遇することもあるので、手間を感じたとしても、
- 会員番号をすべて入力後、一度数字用キーボードを非表示にする
- パスワードを入力する前にもう一度数字用キーボードを表示させ、入力する
といった手順を選択する方が、結果的にはやり直すこともなく、スムーズに会員認証の手続きを進められるはずです。
JALトップフライヤーラインで可能な手続きと受付不可の手続き
このような手順でJALトップフライヤーラインでの会員本人の認証が完了し、担当のオペレーターと電話を介した手続きが可能になるのですが、気になるのは具体的にどのような手続きが可能なのか、ということかもしれません。
これについては、JALトップフライヤーラインでも、通常のロサンゼルスのJAL予約デスクでも、
- 有償のJAL国際線航空券の新規予約、発券、予約変更、キャンセル
- マイル利用の国際線特典航空券の新規予約、発券、予約変更、キャンセル
- 遅延や欠航などのトラブル発生時の振替や払い戻しなどのイレギュラー対応
など、基本的に日本のJAL予約デスクの国際線部門で可能な手続きは基本的に受け付けてもらえます。
もちろん、国際線航空券に含まれる日本国内線区間も同様に手続きの対象なのは嬉しいですね。
その一方で、国際線とは関係のない純粋な日本国内線区間については、対応してくれることもあるものの、一部の日本の予約デスクの国内線部門でのみ取り扱えるタイプの国内線航空券などは、残念ながら海外の予約デスクでは取り扱い不可という結果になることもあるのは要注意。
そのため、基本的にはJALトップフライヤーラインやロサンゼルスのJAL予約デスクへの電話では、国際線航空券や、国内線でも国際線航空券に含まれる国内線区間に限って相談するのがスムーズでおすすめと言えそうですね。
また、JALトップフライヤーラインを含め、海外の予約デスクでの手続きでは、そこで発生する運賃や燃油サーチャージ、税金、手数料などの支払いは、日本円ではなく、現地の通貨での決済になるのはもちろん、JAL旅行券を利用した航空券取扱手数料の免除などが利用できないなどの違いには少しだけ注意が必要かもしれません。
まとめ
日本のJAL予約デスクの営業が終了している時間帯の電話での手続きで、とても頼りになる存在と言える、海外のJAL予約デスク。
その中でも、ロサンゼルスのJAL予約デスクは、営業時間やサービス品質などが好印象で、我が家で最も愛用しているお気に入りの予約デスクです。
また、そこでは、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
といった一部の上級会員ステイタスを保有している会員向けの専用電話番号として、JALトップフライヤーライン(+1-866-867-3597)も用意され、トールフリーでの無料利用に加え、より待ち時間の少ない電話対応が期待できるなど、対象者にとってはなかなか嬉しいメリットも提供中です。
確かに、海外への国際電話で航空券などに関する手続きを行うとなると、様々な不安や心配を感じる方もいらっしゃると思うのですが、あらかじめ安心な方法を準備することで、
- 通話料無料
- 日本語での対応
というように、実質的に日本の予約デスクに電話したのと変わらない感覚での利用も可能ですから、一度思い切って試してみるのもなかなか面白いと思いますよ。
コメント
Skype+ロサンゼルスデスクの合わせ技は、海外でフライト変更の連絡が来たときに大変助かりました。
(メールで変更の連絡+ただし旅程が複雑でWeb上表示不能+電話を発信できるsim無し)
営業時間が北米なら昼間、欧州なら午後~深夜なので使いやすいです。
トップフライヤーラインの番号は初耳でした。活用させていただきます。
コメントをいただき、ありがとうございます。
海外デスクは念のためのお守りのようなものだとしても、一度使えるように準備しておくと想像以上に頼りになっていいですよね。
特に、営業時間の面でしっかりと日本デスクの空白をカバーしてくれるのは嬉しいです。
また、ロサンゼルスデスクは、24時間以内のミスパーチェス判定がおおらかで、無料でのキャンセルなども比較的ハードルが低い印象が強いため、少し困ったなと感じた時には、とりあえず相談を考えるほど。
もちろん、航空券の厳密な変更制限まで考えると、日本地区ユーザーは日本デスクを使うのがスタンダードなのかもしれませんが、それでも、いざという時に頼りになる存在として、私自身、これからも活用していきたいと思っています。
今回のコメント、ありがとうございました。