JAL JL201便 東京・羽田-名古屋・中部セントレア 搭乗記(東京発名古屋行きの移動で飛行機を選ぶ理由、国際線仕様機材投入での差別化と魅力、JL201便の搭乗とサービス、セントレアでのJAL国内線乗継)

JALが国内線を就航している空港の中で、特に重視しているものをピックアップする際の分かりやすい要素の1つに、国内線ファーストクラス運航の有無があります。

具体的には、国内線のファーストクラスが運航されるのは、国内の主要空港の中でも、JALが最も重要な拠点とする東京 羽田空港と、

  • 札幌 新千歳空港
  • 大阪 伊丹空港
  • 福岡空港
  • 沖縄 那覇空港

の国内4空港を結ぶ合計4つの路線に限定され、それに伴い、国内線のファーストクラスラウンジに相当するダイヤモンドプレミアラウンジも、

  • 札幌 新千歳空港
  • 東京 羽田空港
  • 大阪 伊丹空港
  • 福岡空港
  • 沖縄 那覇空港

の5空港に合計6ヶ所設置されるに留まっているのが現状です。

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東京-名古屋間を飛行機で移動するべきか、新幹線で移動するべきか問題

そんな中、悩むことになるのが東京から名古屋に向かう時にどの交通機関を利用するべきなのかという問題です。

というのも、東京-名古屋間の移動に限定して考えてみると、新幹線を利用する場合、

  • 発着する駅が都市の中心部に位置しているため、乗車前や乗車後の追加移動の負担が少ない
  • 搭乗前の保安検査や到着後の手荷物の受け取りなど、追加の待ち時間を必要としない
  • 空席さえ残っていれば、直前期の購入でも運賃が極端に高騰しない

といったメリットが存在するから。

もちろん、追加の移動時間や待ち時間をあっさり吸収できるほどの遠距離の目的地はもちろん、物理的に鉄路が存在しないために飛行機でしか到達できない目的地やを目指す場合には、こうした新幹線を利用する上でのメリットが気にならないのも事実です。

しかし、そうしたメリットが無視できないほどの大きなものとなるのが東京から最も近い国内主要大都市とされる名古屋。

確かに、東京-名古屋間を飛行機で利用することで、

  • 有償利用時にマイルやFOPを積算することができる
  • ステイタスなどの条件を満たすことで出発前にラウンジを利用することができる

といったメリットは存在するものの、

  • 飛行距離が極端に短い東京-名古屋間で積算されるマイルやFOPはあまり多くない
  • 東京-名古屋線の搭乗時に利用の国内線ラウンジのサービスは国際線ラウンジに比べ、内容大きく制限されている

といった状況にあるため、JALでの飛行機利用を好んでいる私でも、東京-名古屋間を新幹線ではなく飛行機で移動するというのは積極的に選ぶことのない選択肢になっているのも正直な部分です。

では、東京-名古屋間を飛行機で移動することが全く無いのかといえば、そんなことはありません。

なぜなら、東京から出発する場合でも、名古屋を目的とするのではなく、さらに先の目的地に向かうための乗り継ぎを行う経由地とするのであれば、新幹線利用をあっさり上回るメリットを持つようになるから。

実際、東京 羽田空港から直行便が運航されている目的地に向かう場合でも、あえて直行便ではなく、乗り継ぎを要する経由便を利用することで、直行便利用時よりも運賃額の負担が抑えられたりするのはもちろん、仮に直行便では満席で予約できなかった日程での予約が可能になったりといった嬉しい発見に出会うことも。

これは、国内線だけではなく、国際線でも同じような傾向がありますから、東京近郊の主要な国際空港である羽田空港や成田空港を発着する航空券の運賃が高額だったり、そこを発着する特典航空券の空席が残っていないといった時にはすぐに諦めるのではなく、乗り継ぎも視野に入れた上で、

  • 名古屋 中部空港(セントレア)
  • 大阪 関西空港

といった東京以外の国際空港を発着する選択肢を探ってみるのもなかなかおすすめです。

こうした東京以外の空港の活用はJAL側も推奨しているようで、そうした姿勢は東京以外の国際空港を発着する際の国際線特典航空券の必要マイル数が東京発着に比べ、大きく割引されているという優遇状況からも読み取れますね。

特に、バンコク線では、名古屋 中部空港や大阪 関西空港を利用するだけで、最大30%近い必要マイル数の割引が受けられるわけですから、積極的に検討したくなるだけの魅力は十分です。

また、後述するように、羽田空港とこれらの国際空港を結ぶ路線では通常国内線で運航される機材よりも機内のスペースにゆとりのある国際線仕様機材が投入されることでの差別化も行われ、その結果得られる快適性も嬉しいポイントに感じる方もいらっしゃるかもしれません。

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JALが運航する羽田発名古屋 セントレア発行きの国内線2便と国際線仕様機材

そうした特長が用意された状態で運航されている東京 羽田-名古屋 中部間ですが、基本的には、

  • JL201 羽田8:15 → 名古屋9:15
  • JL209 羽田19:10 → 名古屋20:10
  • JL200 名古屋7:50 → 羽田8:50
  • JL208 名古屋20:55 → 羽田22:00

というように、一日2往復、合計4便が運航されています。

これらの4便を見てみると、他の主要都市間を結ぶ幹線のように他頻度での運航を行うのではなく、あくまで朝早い時間帯と夜遅い時間帯の東京-名古屋間の往来をカバーしていることからも、国内線に加え国際線も含めた乗り継ぎの利便性を確保するJAL側の目的が感じられますね。

そして、これらの東京 羽田-名古屋 中部間を利用する場合に忘れてはいけないのが、国際線仕様機材の存在です。

なぜなら、これら4便は特別に元々JALの国際線専用で利用されている機材での運航が基本とされていて、国内線ながら国際線らしさを感じる機内空間を楽しめるようになっているから。

しかも、搭乗するタイミングによっては、国際線仕様機材の中でも、国際線ファーストクラスが搭載された最も上位のフラッグシップ機、ボーイング777-300ERもその対象となっています。

ちなみに、国内線での運航時には、これらの国際線仕様機材のシートは、

  • ファーストクラス:クラスJ
  • ビジネスクラス:クラスJ
  • プレミアムエコノミー:普通席
  • エコノミークラス:普通席

という割当になるのが基本で、一部のステイタス保有者向けにブロックされた席以外は先着順で事前座席指定も可能となっています。

そのため、運良く国際線仕様機材のボーイング777-300ERの国内線運航に巡り会えたなら、短い飛行時間とはいえ快適性は大きく異なりますから、クラスJを予約した方は国際線ファーストクラスのシート、普通席を予約した方でもプレミアムエコノミーのシートの事前座席指定を狙ってみるのもなかなかおすすめです。

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JL201便の搭乗から離陸

そんな羽田-名古屋間を結ぶ国内線ですが、私が利用したJL201便は羽田空港第1ターミナルのゲート23からの出発。

JL201便の出発時間は羽田-名古屋線では最も早い8:15ですから、飛行機のサイズに合わせて巨大に作られた空港内の移動に加え、チェックインや保安検査通過の時間も考えると、早朝からの準備が必須な便の1つです。

この日の機材はボーイング737-800(738/73H)と呼ばれる機内の通路が一本の比較的小型の飛行機で、その国際線仕様機材。

同じ国際線仕様機材でも、国際線ファーストクラスも搭載されている大型機のボーイング777-300ER(773)や中型機で比較的ゆったりとした機内スペースが確保されているボーイング767-300ER(763)に比べるとやや残念な印象を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、個人的には、ボーイング737-800(738/73H)という機材はとある名物機長が運航されている機材のため、空の上での再会が実現できるチャンスかもしれないと、実は毎回楽しみにしている飛行機の1種だったりします。

8:00の搭乗開始予定時刻に対し、機内でのお手伝いを必要とする方を対象とした事前改札は8:01。

それに引き続き、上級会員ステイタス保有者を対象とした優先搭乗は8:02に開始されました。

そうして搭乗した機内は、国内線では見慣れた革張りのシートとは異なり、国際線仕様機材らしい布地のシートが搭乗者を出迎えてくれます。

個人的には、これと同じ種類の機材はちょくちょく台湾の台北や高雄、あるいは韓国の釜山といった近距離線で利用していたため、なんだか落ち着く感じさえします。

 

事前に座席指定した席は機内の中ほどの非常口席。

離着陸時を中心としたシートベルトサインが点灯している時間帯には足元の荷物は置けないものの、ゆったりとした座席配置になっていることで、前の席から感じる圧迫感が大きく軽減されているのでお気に入りの席です。

JALホームページ ボーイング737-800(738/73H)/ 機内座席配置より)

ちなみに、同じボーイング737-800(738/73H)でも、国内線仕様機材では、普通席の中でもクラスJのすぐ後ろの15列目や7列目といった席は足元が広いだけではなく、前のクラスJの席の下に荷物を収納できるという意味で、普通席の中でも最も好条件の席として有名です。

しかし、国際線仕様機材の場合、エコノミークラス最前列の席は、前方のビジネスクラスとの間は壁で仕切られたバルクヘッドの席として、収納スペースもなく、足元のスペースも他の席より多少広い程度の扱いになっているのは要注意。

そのため、個人的には、国際線仕様機材のボーイング737-800(738/73H)を利用する場合、基本的には、非常口席に相当する、

  • 22A、22B、22C、22H、22J、22K
  • 45A、45B、45C、45H、45J、45K

のいずれかの席を優先して選択するようにしています。

もちろん、これらの非常口席は足元のスペースがゆったり確保されているものの、前述の通り、足元に荷物が収納できないという制限があり、しかも周囲の利用者が全く同様の条件で手荷物を収納する必要がありますから、優先搭乗を利用するなどして早めに頭上の収納スペースを確保するのがおすすめ。

逆に、機内への搭乗が遅くなるほど自分の席から遠く離れた場所に収納しなくてはならない事態に陥ってしまうリスクがあるのは気をつけたいポイントの1つですね。

出発準備が完了し、飛行機のドアが閉ざされるドアクローズは8:15。

上の出発直前の機内を撮影した写真からも分かるように、この便の利用者自体がそれほど多くはなかったこともあって、比較的順調に搭乗が完了したようですね。

そして飛行機が動き始めるプッシュバックが開始されたのは8:15とドアクローズの直後のことでした。

滑走路に到着し、離陸を開始したのは8:31。

比較的朝早くの出発便ということもあったのか、ドアクローズから16分ほどでの離陸ですから、混雑時の羽田空港や成田空港のような待たされた印象を感じることのないままの出発となりました。

JL201便の機内サービスと着陸

シートベルトサインが消灯したのは8:41。

その後、機内サービスが開始されるのですが、時刻表上でもJL201便の飛行時間は

  • JL201 羽田8:15 → 名古屋9:15

とわずか60分間となっていて、飛行時間65分~70分を基本とする羽田-伊丹線よりもさらに短いものですから、少し変わった形でのサービスに変更されています。

具体的には、飲み物は提供されるものの、種類はミネラルウォーター(冷たい水)のみで、しかも、希望者が客室乗務員の方に声をかけることでようやくもらえるというもの。

利用者全員に1人1人声をかけて、要・不要を確認するわけではありませんから、機内で飲み物をもらおうと考えている方は少しだけ注意が必要かもしれません。

そういった事情もありますから、飲み物の提供が開始された4分後の8:45には紙コップの回収が開始され、サービスの片付けもスムーズに進んでいきます。

シートベルトサインが再び点灯したのは8:55。

8:41の消灯から8:55の点灯までわずか14分の間ですが、機内販売やトイレの利用などは問題なく可能なゆとりがあるため、それほど忙しい印象を感じることはないはずです。

シートベルトサイン点灯後、飛行機はどんどん高度を下げ、愛知県の海岸沿いの風景が窓の外に広がり始めます。

雨に濡れる名古屋・中部国際空港(セントレア)に着陸したのは9:13。

8:15のドアクローズやプッシュバックの開始から1時間も経過しないうちに名古屋に到着してしまったことになります。

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セントレアでのJAL国内線乗継

こうして到着した名古屋・中部国際空港(セントレア)ですが、単独としての東京-名古屋間の移動を考えた時、残念ながら新幹線の利便性を上回るものではありません。

しかし、前述の通り、名古屋での乗継を経て別の目的地に向かうのであれば、話は少し違うものになります。

なぜなら、中部国際空港(セントレア)に到着後、JALの国内線間の乗継は制限エリアの中で完結し、とても簡単で快適なものだから。

具体的な中部国際空港(セントレア)での乗継としては、飛行機から降りてたどり着いた到着フロアを進む途中にある国内線乗継の自動ドアを見つけることから始まります。

特に、制限なく開閉するその自動ドアを通過すると、目の前には「JALグループ便に乗り継ぎのお客様へ」と書かれた案内板。

内容としては、

中部空港出発便の「ご搭乗案内」、「ご搭乗券」のどちらかをお持ちでないお客様は3回乗り継ぎカウンター、もしくは搭乗口の日本国空係員までお申し出ください。(こちらは2階です)

というもの。

ちなみに、基本的には、最初の出発地となる羽田空港で中部国際空港(セントレア)からの乗継便も含めたチェックイン手続きを完了しているのであれば、不要な手続きですから通常は特に心配する必要はありません。

2階の到着階から3階の出発階にはエスカレーターやエレベーターで移動することになります。

そのいずれも、係員のチェックや搭乗券などをかざして開くタイプのゲートによる制限などもなく、自由に移動できるようになっているのが、出発と到着を厳密に分けているというわけではないという点で、なんだか不思議な感じがしました。

とはいえ、エスカレーターの先には間違いなく出発階が見えるはずですから、そのまま進むだけで、乗継便の待つゲートがある3階にあっさり到着できます。

まとめ

東京-名古屋間という、飛行機に対し、新幹線が圧倒的な優位性を誇る区間ながら、最低限の利便性やアクセスを確保しようと奮闘している、東京 羽田-名古屋 中部線。

JALでの移動が好きな私としても、単純な移動では積極的には飛行機の利用を選択肢としにくい区間ではあるものの、それが乗継を伴うものとなれば、話は別なのも事実です。

特に、直行便の用意されている区間でも、あえて名古屋経由にすることで、乗継の手間や時間こそ必要なものの、空席や運賃の面で大きなメリットを活かせるケースも十分存在していますから。

また、中部国際空港(セントレア)でのJAL国内線間の乗継自体、肩透かしな印象を感じるほどあっさりとした簡単なもので、スムーズに完了してしまいますから、乗り継ぎ時の快適性が確保されているのも嬉しいポイントの1つと言えるかもしれません。

遠くへの移動が便利な飛行機ですが、意外に東京から近場な名古屋もその国内線利用の選択肢に加えてみるというのもなかなか面白いと思いますよ。

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