それまで一般的だった市中にある旅行代理店の店舗や航空会社のチケットカウンターなどでの手続きが置き換わる形で、航空会社のホームページなどを通したオンライン上での手続きが主要な位置づけとなった航空券購入。
特に、JALを含めた多くの航空会社では、直営する公式ホームページから航空券購入では請求されることのない発券手数料が、
- 実店舗を持つ旅行代理店
- 主要都市や空港に設置された航空会社のチケットカウンター
- 航空会社が運営する電話対応の予約デスク
といった、ホームページ以外の販売チャンネルからの購入時を中心に、利用者負担の対象になるようになったのはもちろん、事前座席指定やキャンセルによる払い戻しといった予約後に行う手続きで、航空会社のホームページから直接購入した場合の方がスムーズに物事が進むことが多いことも、航空券購入方法の変化を強力に後押しする原動力の1つになったはずです。
そうした状況では、航空会社のホームページで提供される機能さえあれば問題ないと一見考えてしまいそうになり、それは多くの場合で正しいのですが、少なくともJALでは、少し特殊な手続きを希望したり、定められたルール内で航空券のメリットを最大限活かすことを目指す場合、予約デスクへの電話による手続きが必要不可欠になるから。
もちろん、本来は電話限定で可能な手続きなんてものが存在せず、すべての手続きがJALホームページで可能になっているのが理想的なのは間違いないのですが、一方で、電話だからこそ可能な手続きが残されていることで、それがある種の参入障壁のような役割を果たすようになり、知る人ぞ知るテクニックや小技としていざという時に頼りになるという現実もありますから、少し評価が分かれる難しい部分かもしれません。
目次
- 1 会員向けに3種類の用意されたJALの電話窓口の違いと使い分け
- 2 国際線航空券で予約デスクを活用するメリット
- 3 国際線予約デスクは特典航空券予約争奪戦対策の切り札
- 4 JAL旅行券での5,500円の発券手数料負担回避
- 5 JAL旅行券不使用でも国際線予約デスクでの予約・発券が無料になる特別な条件
- 6 知らないだけでいつの間にか損をしてしまう国際線予約デスク限定の特別対応
- 7 国内線航空券で予約デスクが必要になる3つの特別なタイミング
- 8 普通席とクラスJの間の自由なクラス変更が無料で可能なJAL国内線特典航空券
- 9 上級会員ステイタス保有者用の優遇ありの専用予約デスク
- 10 上級会員ステイタス保有者向けの専用予約デスクを利用する落とし穴
- 11 日本の予約デスクの営業終了後はロサンゼルスの予約デスクが貴重な最後の砦
- 12 忘れずに登録しておきたい便利で快適なJMB携帯電話番号登録サービス
- 13 まとめ
会員向けに3種類の用意されたJALの電話窓口の違いと使い分け
JALに対して、電話での手続きや問い合わせを行う前に、必ず確認したいことの1つが、どの窓口に問い合わせるべき要件なのかということです。
なぜならJALの電話対応を行っている窓口は、
- 国際線予約デスク
- 国内線予約デスク
- JALマイレージバンク事務局
というように、大きく分けて3種類用意され、それぞれの窓口で取り扱う具体的な用件としても、
国際線予約デスク:(有償と特典、乗り継ぎ用の国内線も含む)
- 航空券の予約、発券、変更、払い戻し
- 運賃額や必要マイル数の案内、
- 現時点での空席数案内
- 国際線ラウンジのサービス案内
国内線予約デスク:(有償と特典、国際線との乗り継ぎ用国内線を除く)
- 航空券の予約、発券、変更、払い戻し
- 運賃額や必要マイル数の案内
- 現時点での空席数案内
- 国内線ラウンジのサービス案内
JALマイレージバンク事務局:(特典航空券を除くマイル関係)
- 旅程毎の積算予定のマイルやFOP(上級会員ポイント)の案内
- 事後積算の手続き
- 未積算マイルやFOPの調査
- 上級会員ステイタスサービスの内容案内
というように、それぞれの窓口の担当者ごとに対応可能な用件はもちろん、手続きに対する可能な権限も大きく異なっているから。
もちろん、本来の用件の窓口以外に電話をしてしまった場合でも正しい別の窓口に転送してもらうことも可能ですが、場合によっては別の担当者に繋がるまでの追加で待つことになったり、そのための追加の通話コストが必要になったりと、手間やコストの面でもおすすめできないというのが正直な部分です。
ちなみに、一部の上級会員向けの優遇として提供される専用電話窓口では、混雑時の繋がりやすさの他に、
- ダイヤモンド・プレミア予約デスク(国際線と国内線の両方の航空券に関する問い合わせ窓口)
- JMBダイヤモンド・サファイア事務局(JALマイレージバンクに関する問い合わせ窓口)
というように2種類の窓口の電話番号しか用意されないという違いもあるのですが、実際に航空券を扱うダイヤモンド・プレミア予約デスクへと繋がった後には、国際線と国内線という2つの選択肢から用件に合わせて選択する操作が求められるなど、多少利便性の面での優遇は感じるものの、実質的な利用では他の窓口の運用と変わりありません。
国際線航空券で予約デスクを活用するメリット
このようにJALでは用件毎に分かれた、
- 国際線予約デスク
- 国内線予約デスク
- JALマイレージバンク事務局
という3つの問い合わせ窓口が用意されているのですが、この中でもしっかりと有効活用できた時の満足度が最も大きいのは間違いなく国際線予約デスクです。
というのも、国際線予約デスクを利用することで、
- 360日前の特典航空券を含む国際線航空券の予約受付開始日の争奪戦に有利な参戦が可能
- JALホームページでは作成できない種類の旅程の予約・発券が可能
- トラブル発生時の特別対応で一連の旅程として対象範囲の拡大が可能
といったJALホームページを利用するだけでは得られない種類のメリットを引き出すことが可能になるから。
国際線予約デスクは特典航空券予約争奪戦対策の切り札
我が家の国際線予約デスクの活用で最も頼りにしているのは、国際線特典航空券争奪戦対策の切り札としての効果です。
というのも、ゴールデンウィークや夏休み、冬休みといった繁忙期には特典航空券の空席枠に多くの予約希望者が殺到し、さながら争奪戦の様相を呈するのですが、その中でも特に開放される席数の限られている、
- ファーストクラス
- ビジネスクラス
といった上位クラスの予約難易度が極端に跳ね上がることが多く、通常通りJALホームページから手続きを進めるだけでは、希望通りの日程で上位クラスを特典航空券で確保することは現実的ではない状況にまでなってしまっているから。
そこで活用したいのが、JALホームページよりも有利に希望する旅程での空席の確保が可能な、国際線の予約デスクに電話し、その電話の中で予約手続きを進めてもらうという方法。
具体的には、
- 往路分の国際線特典航空券の予約受付が開始される360日前の午前10時になる数分前に予約デスクに電話を行う
- 担当となるオペレーターの方に繋がった後は、午前10時になる前までに搭乗者情報や希望するクラス、旅程などを伝え、午前10時には担当オペレーターの方が座席を確保する操作をするだけの状態にしておく
- 午前10時過ぎに担当のオペレーターの方から空席を確保できたかどうかの結果を聞く
- 無事に空席が確保できたなら、実際のマイルの引き落としに加え、燃油サーチャージや空港税等の支払い手続きを行う
- 復路分についても、復路分の国際線特典航空券の予約受付が開始される360日前の午前10時前に予約デスクに電話し、往路と同様の手続きを行う
という流れになります。
では、なぜ同じJALを介した国際線特典航空券の予約手続きでも、
- 国際線予約デスクでの予約
- JALホームページでの予約
の2つの予約方法で、国際線予約デスクの方が有利なのかというと、予約システム上、それぞれの手続きは、
国際線予約デスクでの予約:(電話の先のオペレーターの方が担当)
- 搭乗者情報を必要としない空席の確保だけを行う
- 空席を確保した後、焦ることなく搭乗者情報や事前座席指定などを入力し、ゆっくり確実に予約を進める
- 燃油サーチャージや税金等のクレジットカード決済を行い、無事発券完了
JALホームページでの予約:(利用者本人が担当)
- 空席の確保前に搭乗者情報(姓名、生年月日、お得意様番号、電話番号)を入力を行う
- 2名以上の複数名同時の予約時には全員分の入力を一緒に続けて行う
- 搭乗者搭乗入力画面から次の画面に移動するタイミングで空席の確保が行われる
- 空席が残っていて無事に確保できた場合、事前座席指定や燃油サーチャージや税金等のクレジットカード決済を行い、無事発券完了
となっていて、最も重要な空席の確保の場面で、JALホームページでの予約は、国際線予約デスクでの予約に対し、数十秒から数分程度の遅れが必ず発生してしまうようになっているから。
また、国際線予約デスクでの予約の場合、万が一、最も都合の良い第一希望の旅程で空席が確保できなかった場合に備え、第二希望や第三希望といった別の候補もあらかじめ担当のオペレーターの方に伝えておいて、すぐに次善の空席確保に動いてもらえるのも、忘れてはいけないメリットです。
具体的には、仮に羽田-サンフランシスコ線ファーストクラスの特典航空券での利用を第一希望とした場合、
- 第一希望:羽田-サンフランシスコ線ファーストクラス
- 第二希望:羽田-サンフランシスコ線ビジネスクラス
- 第三希望:羽田-ロサンゼルス線ファーストクラス
- 第四希望:羽田-ロサンゼルス線ビジネスクラス
というように、第一希望での空席の確保ができなかった時の別の希望も複数伝えておくということですね。
この時にあらかじめ伝える第二希望以降の希望については、あまりに多かったり、内容が複雑だったりすると、予約受付開始直後のタイミングに、担当のオペレーターの方が混乱してしまい、肝心の第一希望の確保が失敗するなど良い結果につながらないリスクも考えられますから、可能なら第三希望程度まで、最大でもシンプルなもの中心で第四希望までに留めておいたほうが安心かもしれません。
ちなみに、利用者本人が行うJALホームページでの予約の場合、
- 第一希望の空席が残っていないことを確認
- 国際線特典航空券の検索条件入力画面まで戻る
- 第二希望の検索条件を入力し、空席を検索
- 検索結果で空席の有無を確認
という手順が追加で必要になり、しかも繁忙期用の国際線特典航空券の予約受付開始直後はJAL ホームページの動作も混雑の影響なのか、スムーズではなくなりますから、ますます第二希望以降の空席確保が遠のいてしまう結果に。
こうした事情がありますから、より確実な繁忙期の国際線特典航空券の予約確保を考えるのであれば、JALホームページでの予約は考えられず、国際線予約デスクでの予約の一択だと感じています。
また、2020年3月31日までは、公表されている上級会員ステイタスの中では最も上位のJMBダイヤモンド会員よりも、さらに有償搭乗実績を積み重ねるなどでJALに貢献した利用者のみが提供される秘密のステイタスとなっているJMBダイヤモンドメタル会員を対象に、通常の330日前の予約受付開始日よりも5日早い、335日前から特典航空券を含めた国際線航空券の先行予約が可能だったためか、繁忙期の上位クラス希望では、国際線予約デスクを利用した場合であっても、確保できないケースが意外に多く存在したのも事実です。
しかし、2020年4月1日午前10時からは、そうしたJMBダイヤモンドメタル会員向けの先行予約サービスも廃止され基本的にすべての会員が一斉に争奪戦に参加することになったためか、その後は国際線予約デスクを利用するだけで、それまでは考えられないような成功率での希望する旅程の確保が可能になっているのは重要な変化と言えるかもしれません。
JAL旅行券での5,500円の発券手数料負担回避
このように360日前の予約受付開始直後の国際線特典航空券予約で絶大な威力を誇る国際線予約デスクへの電話による手続きですが、そうしたメリットに対するデメリットが全く存在しないというわけではありません。
実際、国際線予約デスクを介して、特典航空券を含む国際線航空券の予約・発券を行うと、
- 国際線航空券1冊につき税込5,500円の航空券取扱手数料(発券手数料)の負担が必要
- JALホームページ上からの予約変更や払い戻しの手続きが不可になり、電話での手続きが必須になる
といった、JALホームページでの予約では遭遇することのない制限に遭遇してしまいます。
特に、1冊の国際線航空券の予約・発券につき、税込5,500円の負担が必要になる航空券取扱手数料は、繁忙期の特典航空券でちょくちょく行うように、片道1区間(1冊)を2つ組み合わせて1往復(合計2冊)とした場合などは、
- 1冊5,500円×2冊分=11,000円
というように、意外に無視できない金額になってしまうことも。
また、利用者数が増えると、その分だけ航空券取扱手数料の負担もどんどん増えますから、家族旅行などで家族全員分の負担となると、時には数万円単位のなかなか悩ましい負担になってしまう事態も十分考えられます。
では、国際線予約デスクを利用して繁忙期の特典航空券争奪戦に参加する限り、1冊につき5,500円の航空券取扱手数料の負担は必ず必要なのかというと、実はそうではありません。
なぜなら、有償の国際線航空券はもちろん、マイルを利用した国際線特典航空券でも、燃油サーチャージや税金の一部または全部を1枚以上のJAL旅行券で支払うことで、5,500円の航空券取扱手数料は0円に免除され、結果的にそれらの金額を支払う必要がなくなるから。
もちろん、国際線予約デスクで予約・発券を行った予約1冊に付き1枚のJAL旅行券が必要ですから、片道1冊ずつの国際線特典航空券を2冊組み合わせて往復とする場合などは、1人分の1往復で2枚のJAL旅行券が必要になるなど、自由自在にこの特典を活用するには、十分なJAL旅行券のストックを必要とするのは少しだけ注意が必要なポイントと言えるかもしれません。
しかし、JAL旅行券はJAL旅行積立のサービスを利用することによって、
- 最短6ヶ月満期コースも選択可能
- マイル積算が2倍のJALカード特約店扱いでのJALカード支払いも可能(100円の利用で1マイル~2マイル積算)
- 満期時には年利換算で6%相当のサービス額が加算された分のJAL旅行券の受け取りが可能(実際の6ヶ月分としての計算で3%)
- 満期時に受け取るJAL旅行券の額面は全額を1,000円券で希望することも可能
といった条件でのJAL旅行券の入手は想像以上に容易に行なえますから、時々JAL旅行積立に申し込みを続けるようにしている限り、航空券取扱手数料免除用のJAL旅行券の不足を心配する必要はないはずです。
ちなみに、JAL旅行券を利用した航空券取扱手数料の免除の手続きでは、利用するJAL旅行券の現物をJALの国際線航空券発券部門である、JAL国際線チケットデスクに送付する必要があるのは少しだけ要注意。
こうした国際線特典航空券の予約手続きでのJAL旅行券の送付は、
- 宛先は、JAL国際線チケットデスク(〒140-8645 東京都品川区東品川2-4-11 野村不動産天王洲ビル18F)
- 送付時には、姓名、(最初に搭乗する)便名と出発日、(6桁の英数字から成る)予約番号、送付するJAL旅行券の枚数内訳などを記したメモなどの添付が必要
- JAL旅行券を送る際の送料は利用者側の負担
- 郵便事故発生時に追跡と損害賠償が可能な書留や宅配便などでの発送推奨
- 追跡のみ可能で手厚い配達も期待できる速達扱いとなるレターパックライト(税込370円)での発送も実際には可能
- 予約日から4日以内にJAL旅行券をJAL国際線チケットデスクに必着で届ける必要あり
といった条件を満たす必要があるのですが、よほど極端な連休の最中に予約・発券の手続きを行わない限り、いずれの条件も大きな問題もなく、容易にクリアすることが可能なはずです。
JAL旅行券不使用でも国際線予約デスクでの予約・発券が無料になる特別な条件
このように予約受付開始直後の特典航空券争奪戦を含め、国際線予約デスクを利用して国際線航空券を予約・発券することで必要になる5,500円の航空券取扱手数料ですが、実はJAL旅行券を利用することもなく、免除してもらえる特別な条件が存在しています。
その条件というのは、国際線予約デスクの担当のオペレーターの方に、JALホームページで予約作成手続きが不可能と伝えた上で予約・発券を行う旅程です。
というのも、JALホームページでは、特にマイルを利用した特典航空券について、国際線航空券として本来は予約可能な旅程がすべて後として検索結果上に表示されるわけではないから。
その具体例としては、
- JAL国際線特典航空券で24時間以内の乗り継ぎ用国内線を含む旅程
- 提携航空会社特典航空券やワンワールド特典航空券で利便性が高くはない乗継便を含む旅程
などが挙げられ、JALの予約システムが推奨するような乗り継ぎが便利な旅程だけを選択する場合は特に困らないものの、その一方で、乗り継ぎには不便を感じるつつも、必要マイル数の少なさや空席の余裕などの面での魅力を重視したい時には、かなり困ることになる残念ポイントの1つなのは間違いありません。
しかも、こうしたJAL予約システム上の制限を突破し、希望通りの旅程の予約を作成するためには、国際線予約デスクへの電話を行い、航空券取扱手数料の支払いやそれを回避するためのJAL旅行券の使用が必要になるなど、そこに手軽さは全くなく、JAL側の予約システムの不具合のツケを利用者側に押し付けられているような不公平感を感じてきました。
ただし、そうした状況は最近になって大きく変わることになります。
というのも、2020年4月から、本来のルールでは国際線特典航空券として予約可能にも関わらず、実際のJALホームページ上で予約システムの仕様が原因で、希望する旅程の作成ができない場合、国際線予約デスクの担当のオペレーターの方に、「本来は予約できるはずの旅程にも関わらず、JALホームページ上では検索結果に表示されなかった」と伝えることで、5,500円の航空券取扱手数料が免除された状態での予約、発券、さらには予約変更までが可能になるという改善が行われたから。
しかも、その対象は、
- JAL国際線特典航空券
- 提携会社特典航空券
- ワンワールド特典航空券
というように、JALマイルで予約可能なすべての国際線特典航空券が網羅される大盤振る舞いぶり。
特に、元々燃油サーチャージや空港税の支払いにJAL旅行券が利用できなかった提携航空会社特典航空券はもちろん、改善前でも最初の予約・発券時こそJAL旅行券こそ利用可能で航空券取扱手数料の免除は行われるものの、2回目以降の予約変更では、手数料無しで可能なJALホームページ上での予約変更は制限されている関係で、予約変更1回毎に航空券取扱手数料の負担が避けられない電話での予約変更手続きが必要だったワンワールド特典航空券でも、航空券取扱手数料の負担を心配する必要がないということです。
1つの具体例として、JALホームページでの提携航空会社特典航空券やワンワールド特典航空券の予約では、上の画像のように、経由区間を含むにも関わらず特典航空券の区間としては1区間として扱われるような少し特殊な便はそもそも予約ができないようになっていて、利用する際の楽しさやお得度には大きな魅力を感じるものの、新規での予約・発券やその後の予約変更で必要になる航空券取扱手数料の負担を考えると、気軽に予約できる種類の国際線特典航空券ではありませんでした。
しかし、そうした意味では、これまでは敬遠していた特典航空券として利用する時に旨みが大きくなるような旅程も、無料での予約変更が可能な提携航空会社特典航空券やワンワールド特典航空券が本来持つ性質を自由に活用できるようになったことと合わせて、信じられないくらいお手軽でお得な印象を感じられる存在になったわけですから、私自身も積極的に愛用するようになりました。
実際、我が家でも2020年のJALマイルを利用した国際線特典航空券はそのほとんどが提携航空会社特典航空券やワンワールド特典航空券になってしまったほどですから。
知らないだけでいつの間にか損をしてしまう国際線予約デスク限定の特別対応
このようにJALホームページにはない確かな魅力を持つ国際線予約デスクですが、この他にも忘れてはいけない覚えておく価値のあるメリットが存在しています。
そのメリットというのが、特別な対応が必要になるようなトラブル発生時に、JAL国際線予約デスクで手続きを行った場合のみ、別々に予約した複数の航空券でも一連の旅程として扱われ、特別対応の対象範囲の拡大が可能になるというもの。
このメリットの具体例としては、仮に、繁忙期のJAL国際線特典航空券の空席を確保するために、往路と復路を別々に予約・発券し、合計2冊の航空券で往復の旅程を組んだ後に、往路の航空券で、運休や遅延、欠航などの特別対応の対象となるトラブルが発生してしまった場合、
JALホームページ上での手続き:
- 往路は特別対応の対象となり、無料でのキャンセルによる払い戻しや予約変更が可能になる
- 復路は特別対応の対象外とされ、通常通りのルール内で手数料などを支払ってのキャンセルや予約変更を行う必要がある
国際線予約デスクへの電話:
- 往路は特別対応の対象となり、無料でのキャンセルによる払い戻しや予約変更が可能になる
- 復路も往路と合わせて一連の旅程を構成する航空券と認められると、往路と同様に無料でのキャンセルによる払い戻しや予約変更が可能になる
というような違いがあり、国際線予約デスクでは利用者側の負担が完全に免除された状態での対応が受けられることになるから。
特に、往復での利用に比べ、片道での予約・発券では、割高な運賃負担となる有償航空券に比べ、片道利用でも往復利用に比べて特に割高になることもないマイルを利用した特典航空券では、片道と片道を合わせて往復とするような手続きは意外に身近なものですから、国際線予約デスク限定の特別対応の拡大の対象になる可能性も高くなるのは間違いありません。
そのため、国際線予約デスクの持つメリットを意識せず、JALホームページ上のみを利用した場合、知らず知らずのうちに、本来は利用者側が負担する必要のない、スケジュールの変更などに伴う旅行中の不具合や追加の手数料負担を求められるリスクもあるということですね。
国内線航空券で予約デスクが必要になる3つの特別なタイミング
こうして、JALで用意されている、
- 国際線予約デスク
- 国内線予約デスク
- JALマイレージバンク事務局
の3つの問い合わせ窓口でも、実際に活用した時のメリットが絶大と言えるほど大きな国際線予約デスクですが、それに比べると対となるはずの国内線予約デスクは少し地味な印象を感じてしまうかもしれません。
なぜなら、国内線予約デスクを利用することでのみ得られるメリットとしては、
- 国内線特典航空券の普通席とクラスJ間の無料でのクラス変更が可能
- 時折急に発生するJALホームページでの予約変更などの手続きができないロック状態の解除が可能
- トラブル発生時の特別対応で一連の旅程として対象範囲の拡大が可能
といった内容になっていて、お得な国際線航空券利用のために積極的な攻めの姿勢を感じさせることすらある国際線予約デスクの活用に比べると、国内線予約デスクの活用にはどこか守り重視のような印象を感じてしまうから。
ちなみに、国際線予約デスクでは重要な活躍の機会となっていた予約受付開始日の争奪戦ですが、国内線予約デスクでは、国際線予約デスクのように予約受付開始時間前から予約のために必要な情報をあらかじめ伝え、予約受付開始直後に希望する便の空席を確保すると言ったサービスは提供されていません。
そのため、予約受付開始後に担当のオペレーターの方に繋がった場合のみ当日受付開始の旅程の予約手続きが可能というように、その使い勝手は大きく制限されたものになっていますから、ここもまた国内線予約デスクを利用する上での残念ポイントの1つです。
普通席とクラスJの間の自由なクラス変更が無料で可能なJAL国内線特典航空券
そうした中でも、国内線特典航空券の普通席とクラスJ間の無料でのクラス変更が可能というメリットは、高い空席の確保能力とお得な国内線特典航空券利用を両立させるテクニックとしても、私自身、気に入っているのも正直な部分です。
なぜなら、この国内線特典航空券の普通席とクラスJ間のクラス変更は、
- JAL国内線特典航空券で予約・予約した普通席とクラスJが対象
- 他の提携航空会社のマイルで予約・発券したJAL運航の国内線特典航空券は対象外
- 普通席からクラスJには手数料負担なしの差額の必要マイル数2,000マイルの追加負担だけで変更可能
- クラスJから普通席には手数料負担なしで差額の必要マイル数2,000マイルが払い戻された上で変更可能
といった内容でのサービス提供が行われているから。
このサービスが活躍するのは、本来は必要マイル数が少なくお得な普通席で国内線特典航空券の予約・発券を行いたいものの、実際に予約を希望する便には特典航空券用の普通席に空席はなく、空席があるのは必要マイル数が割高なクラスJのみという場合です。
というのも、こうしたケースでは、
- とりあえず割高なのは覚悟の上でクラスJを予約
- 特典航空券の空席が開放されるようになる出発が近づいた時期に、希望する便やそれに近い条件の便に普通席に特典航空券用の空席が生じていないか、ちょくちょくチェック
- 無事に希望する普通席の空席を見つけられたのなら、クラスJから普通席に変更し、2,000マイルの払い戻しを受ける
といった形での活用が可能になるから。
つまり、クラスJでの予約を確保することで、少なくとも希望する便でも移動は確定させ、その上で、お得な必要マイル数の普通席での利用に希望を残すことができるということですね。
ちなみに、JAL国内線特典航空券の普通席とクラスJの間のクラス変更を行う場合、上の画像からも分かるように、手続きとしては、
- 一度元々予約していたJAL国内線特典航空券をキャンセルし、すでに引き落とされていたマイルの払い戻しを実行
- その後、変更後のクラスのJAL国内線特典航空券を新規で発券し、同時にあらためて必要なマイル数の引き落としを実行
というような内容を手数料負担なしの無料で行われていることが分かります。
こうした運用が行われているのも、2018年12月4日以降に予約変更が不可になった国際線特典航空券とは異なり、現在も無料で自由な予約変更が可能な国内線特典航空券だからこそのサービスと言えるかもしれません。
また、それ以外のメリットの中では、トラブル発生時の特別対応で一連の旅程として対象範囲の拡大が可能という部分が国際線と完全に共通する部分で、JALホームページ上のみを利用した場合、知らず知らずのうちに、利用者が損をするリスクがあるという部分も同様ですから、念のため、記憶の片隅に留めておくというのはなかなか価値のあることだと感じています。
上級会員ステイタス保有者用の優遇ありの専用予約デスク
このように、JALホームページにはない魅力を持つ、国際線予約デスクや国内線予約デスクといった電話での問い合わせ窓口ですが、混雑時にも少ない待ち時間で担当オペレーターに繋がるサービスを提供する目的で、上級会員ステイタスを保有する利用者向けにそれぞれ専用の電話番号が用意されています。
これらの専用の電話番号では、繋がるとまず最初に、
- お得意様番号(最大9桁の数字から成るJALの会員番号)
- パスワード(6桁の数字)
で利用者の本人確認を行われ、それと同時に、その利用者が今現在電話をしている専用電話番号を利用可能な対象者かどうかの確認が行われます。
そのため、利用条件を満たしていない専用電話番号は利用できないため、注意が必要ですね。
それらの具体的な電話番号をまとめてみたのが以下の一覧です。
JGCダイヤモンド/JMBダイヤモンド用専用電話番号
ダイヤモンド・プレミア予約デスク(国際線、国内線、有償、特典などすべての航空券関係)
- 0120-747-530(携帯電話でのフリーダイヤル利用可、国際線と国内線共通、年中無休、国際線営業時間は8:00~19:00、国内線営業時間は6:30~22:00)
- 03-5460-6177(国際線と国内線共通、年中無休、国際線営業時間は8:00~19:00、国内線営業時間は6:30~22:00)
JMBダイヤモンド・サファイア事務局(特典航空券を除くマイル関係):
- 0120-747-660(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
- 03-5460-0366(営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
JGCプレミア用専用電話番号
ダイヤモンド・プレミア予約デスク(国際線、国内線、有償、特典などすべての航空券関係)
- 0120-747-530(携帯電話でのフリーダイヤル利用可、国際線と国内線共通、年中無休、国際線営業時間は8:00~19:00、国内線営業時間は6:30~22:00)
- 03-5460-6177(国際線と国内線共通、年中無休、国際線営業時間は8:00~19:00、国内線営業時間は6:30~22:00)
JALグローバルクラブ事務局(特典航空券を除くマイル関係):
- 0120-747-300(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
- 03-5460-6888(営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
JMBサファイア用専用電話番号
JMBサファイア国際線予約デスク(有償と特典の国際線、乗り継ぎ用の国内線も含む)
- 0120-747-990(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 03-3450-6297(東京、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 06-6344-6521(大阪、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 011-232-8451(札幌、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 052-242-0684(名古屋、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 092-261-2536(福岡、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 098-891-8219(沖縄、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
JMBサファイア国内線予約デスク(有償と特典、国際線との乗り継ぎ用国内線を除く)
- 03-3450-6296(東京、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 06-6344-6520(大阪、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 011-232-8450(札幌、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 052-242-0681(名古屋、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 092-261-2534(福岡、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 098-891-8210(沖縄、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
JMBダイヤモンド・サファイア事務局(特典航空券を除くマイル関係):
- 0120-747-660(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
- 03-5460-0366(営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
JMBクリスタル用専用電話番号
JMBクリスタル国際線予約デスク(有償と特典の国際線、乗り継ぎ用の国内線も含む)
- 0120-747-888(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 03-3450-6473(東京、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 06-6344-6523(大阪、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 011-232-8459(札幌、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 052-242-0639(名古屋、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 092-261-2535(福岡、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 098-891-8221(沖縄、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
JMBクリスタル国内線予約デスク(有償と特典、国際線との乗り継ぎ用国内線を除く)
- 0120-747-555(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 03-3450-6472(東京、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 06-6344-6522(大阪、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 011-232-8454(札幌、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 052-242-1776(名古屋、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 092-261-2533(福岡、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 098-891-8213(沖縄、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
JALマイレージバンク日本地区会員事務局(特典航空券を除くマイル関係):
- 0570-025-039(ナビダイヤル、営業時間は月~金8:00~19:00/土9:00~17:30、日・祝・年末年始は休み)
- 03-5460-3939(営業時間は月~金8:00~19:00/土9:00~17:30、日・祝・年末年始は休み)
JGC(JALグローバルクラブ)用専用電話番号
JGC会員専用JAL国際線予約デスク(有償と特典の国際線、乗り継ぎ用の国内線も含む)
- 0120-747-100(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 0570-025-110(ナビダイヤル、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 03-5460-3744(東京、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 06-6347-5172(大阪、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 011-219-0751(札幌、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 052-242-7801(名古屋、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 092-261-2537(福岡、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
- 098-891-8224(沖縄、年中無休、営業時間は8:00~19:00)
JGC会員専用国内線予約デスク(有償と特典、国際線との乗り継ぎ用国内線を除く)
- 0120-747-200(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 0570-025-120(ナビダイヤル、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 03-5460-3030(東京、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 06-6347-5171(大阪、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 011-219-0750(札幌、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 052-242-5352(名古屋、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 092-261-2528(福岡、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
- 098-891-8214(沖縄、年中無休、営業時間は6:30~22:00)
JALグローバルクラブ事務局(特典航空券を除くマイル関係):
- 0120-747-300(携帯電話でのフリーダイヤル利用不可、営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
- 03-5460-6888(営業時間は9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み)
こうしてみると、いずれの上級会員ステイタスを保有している会員向けにも、国際線と国内線のそれぞれで航空券を扱う予約デスクで、0120から始まるフリーダイヤルの電話番号が用意されているのですが、フリーダイヤルでの電話料金が大きくなる携帯電話でも無料で利用できるのか、それとも携帯電話からの利用自体が制限されるのか、という部分で細かな違いが設けられているのが興味深いですね。
実際、携帯電話からでもフリーダイヤルが利用可能なのは、数あるJALの上級会員ステイタスの中でも、JMBダイヤモンドとJGCプレミアのワンワールドエメラルドに相当するステイタス保有者だけということですから。
また、特典航空券以外のマイル関係の問い合わせを担当する窓口としては、唯一JMBクリスタルだけが、上級会員ステイタス保有者向けの専用電話番号が用意されず、一般の会員向けとなるの窓口となる、JALマイレージバンク日本地区会員事務局を利用することになるのですが、このJALマイレージバンク日本地区会員事務局は、営業時間について他の上級会員ステイタス保有者向けの専用電話番号と比較してみると、
- JALマイレージバンク日本地区会員事務局:月~金8:00~19:00/土9:00~17:30、日・祝・年末年始は休み
- JMBダイヤモンド・サファイア事務局:9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み
- JALグローバルクラブ事務局:9:00~17:30、土・日・祝・年末年始は休み
となっていて、月曜日から金曜日までの営業時間の長さや土曜日も営業していることに注目すると、JMBダイヤモンド・サファイア事務局やJALグローバルクラブ事務局を利用できる対象者であっても、あえてJALマイレージバンク日本地区会員事務局を利用した方が良いケースも存在するはずです。
上級会員ステイタス保有者向けの専用予約デスクを利用する落とし穴
このように、JALでは、保有する上級会員ステイタス毎に異なる多くの専用電話番号が用意され、これだけしっかり分かれていると、より上位の上級会員ステイタス保有者向けの専用電話番号ほど、繋がりやすいと考えるかもしれません。
しかし、それは常に正しいとは限らないということには少しだけ注意が必要です。
というのも、台風や大雪、地震などが原因で、非常に多くの利用者が一斉に運休や欠航などのトラブルに遭遇し、問い合わせ窓口となる予約デスクに電話があまりに殺到した場合、最も繋がりやすさの面で優遇されているはずのダイヤモンド・プレミア予約デスクは、順番待ちの保留状態にすらなることなく、話し中として強制的に通話が切断されるばかりの状況に陥っていたにも関わらず、ダイヤモンド・プレミア予約デスク以外の予約デスクに電話をしてみると、問題なく繋がった後は保留状態になり、少々待った後は問題なく担当のオペレーターの方に対応してもらえた経験は1回や2回ではなかったから。
つまり、極端に順番待ちの電話による混雑が予想されるタイミングには、ダイヤモンド・プレミア予約デスクを利用できるとしても、あえてそれ以外の上級会員ステイタス保有者向けの専用電話番号を利用してみると意外にスムーズに繋がる可能性があるということです。
この時、より上位の上級会員ステイタスを保有しているのなら、下位の上級会員ステイタス保有者向けの専用電話番号は問題なく利用可能ですから、それらの電話番号も念のため保存しておくのは、いざという時に備えるという意味で重要な対策なのは間違いありません。
また、一度利用者側からJAL側に問い合わせを行った後に、JALからの折返しが行われた場合、最初に利用した時の上級会員ステイタス保有者向けの電話番号からという形で折返しの電話が行われる以上、実際に利用したり、JAL側からの折返しの電話を受け取る可能性のある専用の電話番号については、着信を受けた時にすぐに相手が分かるように、そうした電話番号自体をあらかじめ保存しておくのもおすすめです。
ちなみに、我が家の場合、ダイヤモンド・プレミア予約デスクが保留状態での順番待ちができないほど混雑していて、話し中として強制的に電話が終了してしまうタイミングには、そのまま素直にダイヤモンド・プレミア予約デスクを利用を諦め、その対策としてはJMBクリスタル向けの専用電話番号の中でも、札幌のものを選び、
- 国際線:011-232-8459
- 国内線:011-232-8454
の電話番号を利用するようにしています。
こうした対策を利用すると、強制的に通話が終了されることもなく、意外に短い待ち時間で担当のオペレーターの方による対応を受けられますから、これらのJMBクリスタル向けの専用電話番号は、私にとって混雑時限定でダイヤモンド・プレミア予約デスクよりも頼りにしている電話番号の1つになっています。
日本の予約デスクの営業終了後はロサンゼルスの予約デスクが貴重な最後の砦
こうした状況に応じて使い分けを行うことで、より便利で快適な活用が可能になる上級会員ステイタスごとに用意された専用電話番号ですが、ちょっとしたリスクになりうるのが営業時間の問題です。
というのも、日本の予約デスクでは、それぞれの上級会員ステイタスごとの専用電話番号は異なっていても、営業時間自体は、
- 国際線予約デスク:8:00~19:00
- 国内線予約デスク:6:30~22:00
というように違いはなく、営業時間外となる、
- 国際線:19:00~翌日8:00(13時間)
- 国内線:22:00~翌日6:30(8時間30分)
の間は、まさに空白の時間帯として、手続き不可状態になってしまうから。
もちろん、普段の一般的なJALの国際線や国内線の利用では、こうした時間帯にわざわざ電話での手続きを急いで行う必要に迫られるケースというのは本当に稀なことなのですが、それが仮に台風や大雪、地震など、突発的なトラブル発生で、急遽対応を行う必要に直面する可能性は全く考える必要がないわけではありません。
そうした時に頼りになるのが、
- ロンドンにあるJALヨーロッパ予約センター(日本語対応+44-20-7660-0349/その他言語対応+44-20-7660-0348)
- ロサンゼルスにあるJAL北米予約センター(+1-800-525-3663/+1-310-607-4160)
などのJALが用意した海外にある予約デスクの存在です。
実はこれら以外にも海外の予約デスクは存在するのですが、
- 日本
- ロンドン
- ロサンゼルス
という3つの予約デスクを選択することで、24時間途切れることなく、JAL側が提供する航空券関係の手続きがいつでも可能になるというメリットがあるのは嬉しいですね。
そこで実際にサマータイム期間の平日のそれぞれの予約デスクの日本時間での営業時間を1つの表にまとめてみたのが以下の結果ですが、それぞれの予約デスクが営業時間の部分で互いにカバーしている様子がはっきりと分かるはずです。
日本 | ロンドン | ロサンゼルス | |
0時 | ○ | ○ | |
1時 | △(~1:30) | ○ | |
2時 | ○ | ||
3時 | ○ | ||
4時 | ○ | ||
5時 | ○ | ||
6時 | ○ | ||
7時 | ○ | ||
8時 | ○ | ○ | |
9時 | ○ | ○ | |
10時 | ○ | ||
11時 | ○ | ||
12時 | ○ | ||
13時 | ○ | ||
14時 | ○ | ||
15時 | ○ | ||
16時 | ○ | ○ | |
17時 | ○ | ○ | |
18時 | ○ | ○ | |
19時 | ○ | ||
20時 | ○ | ||
21時 | ○ | ○ | |
22時 | ○ | ○ | |
23時 | ○ | ○ |
ちなみに、我が家の場合は、
- 営業時間が13時間と長いことに加え、曜日による営業時間変更もない
- 特典航空券の空席枠に動きが発生することの多い、日本時間午前2時過ぎにも営業している
- 混雑時でもロンドンの予約デスクよりも短い待ち時間で繋がる傾向がある
といったことから、ロサンゼルスの予約デスクを好んで愛用しています。
とは言え、海外の予約デスクへ電話を行うということは、国際電話を利用するということですから、
- 国際電話をどのような操作で利用するのか
- 国際電話の利用で高額な通話料金が請求されないか
- 海外の予約デスクの担当のオペレーターと英語で会話する必要があるのか
といったことが心配になるかもしれません。
まず、国際電話の操作方法や通話料金については、
- 光電話やIP電話などのインターネットを介した電話
- SkypeやLINE、Googleハングアウトといった通話機能を備えたアプリ
などのサービスを利用する限り、想像以上に簡単な操作で国際電話での通話を利用できるのはもちろん、1分あたり数円から数十円程度のかなり安価な通話料金のみの請求に留めることができるため、国際電話への抵抗感や不安が気にならなくなるという方もいらっしゃるはず。
特に、ロサンゼルスの予約デスクの電話番号には、「+1-800」で始まるアメリカ国内向けのフリーダイヤルの電話番号も用意されているのですが、Skypeを利用してこの電話番号「+1-800-525-3663」に国際電話を行う場合、例え日本からの利用でもフリーダイヤルとして扱われるという特長があるため、実質的に無料での国際電話も可能になるのも嬉しいポイント。
さらに、ロサンゼルスの予約デスクでは、トップフライヤーラインとして、同じくSkypeからのフリーダイヤルとして扱われることになる「+1-866」から始まる「+1-866-867-3597」の電話番号が用意され、
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
といった上級会員ステイタスを保有する利用者は、より短い待ち時間で担当のオペレーターの方に繋がるという優遇サービスが提供されています。
ちなみに、上の写真は、左上から右下に向かって、
- JGCダイヤモンド
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
- JMBクリスタル
のステイタスカードの裏面を撮影したものですが、実際に、
- JGCダイヤモンド
- JMBダイヤモンド
- JGCプレミア
- JMBサファイア
- JGC
の上級会員ステイタス保有者向けのステイタスカードには、トップフライヤーライン用の「+1-866-867-3597」の電話番号が記載されていることが分かります。
その一方で、トップフライヤーラインの対象外となっているJMBクリスタル向けのステイタスカードでは、ロサンゼルスの予約デスクの通常の電話番号となる「+1-800-525-3663」の番号のみが案内されているのは興味深いですね。
忘れずに登録しておきたい便利で快適なJMB携帯電話番号登録サービス
このように様々なメリットを持ち合わせている予約デスクですが、主に活用することになる日本の予約デスクをより便利で快適なものにすることができるおすすめのサービスが1つ存在しています。
それが、JMB携帯電話番号登録サービス。
このサービスは、
- 日本地区の会員と日本国内で契約されている携帯電話が対象のサービス
- 携帯電話番号を事前登録することで、電話での問い合わせ時に「お得意様番号」の入力を省略し、「パスワード」のみでの短時間のスムーズな認証が可能
- 対象となる電話窓口は、国際線予約関連、国内線予約関連、JMB関連の3つ
- 最初の手続きは年中無休24時間対応の自動音声で手続きが可能な「0570-025-055」か「03-5460-1111」のいずれかの電話番号から無料で登録が可能(一般的な電話料金や通話料金などは別途利用者側での負担が必要)
- 一度携帯電話番号を登録した後にも自由に好きなタイミングで電話番号の削除が無料で可能
- 登録済みの携帯電話以外からの通話では、通常通り「お得意様番号」と「パスワード」の2つでの認証手続きが必要
といった形で提供され、実際に利用してみると、パスワード入力だけで本人確認の認証が完了するというのは快適そのもの。
そのため、1年間に数回以上の頻度でJALの問い合わせ窓口に電話を行うという方は、基本的に早めの登録を完了しておくのが本当におすすめです。
実際、このサービスは360日前の国際線特典航空券予約受付開始直後の争奪戦に参加するなど非常に急いで手続きを進めたい時にも、可能な限りスムーズで素早い形で本人確認の認証を通過できるため、頼りになるお守りのようなサービスとして、とても気に入っています。
ちなみに、JALホームページ上の会員情報確認機能でも、JMB携帯電話番号登録サービスを利用している会員の、
- お得意様番号
- 氏名
- 登録済みの携帯電話番号
といった登録内容を確認したり、そうした登録自体を白紙に戻す削除機能は提供されているのですが、肝心の登録作業は登録を希望する携帯電話からの指定された登録用電話番号の「0570-025-055」か「03-5460-1111」に電話し、実際に電話番号の利用確認を経る必要があるのは少しだけ注意が必要ですね。
まとめ
確かに、JALの提供するサービスの多くは、問題なくJALホームページ上で完結するものが大半ですから、電話で問い合わせ窓口に問い合わせる機会が極端に少ないという方も意外に多くいらっしゃるかもしれません。
それでも、マイルで予約する特典航空券の魅力を思いっきり楽しんだり、それぞれの航空券の持つお得度を最大限引き出したり、何らかのトラブルが突発的に発生した時のダメージを最小限に押さえたりするためには、JALの用意する電話での問い合わせ窓口が大きな助けになってくれるはず。
もちろん、窓口の営業時間や混雑の度合い、電話を行う予約デスクの専用電話番号、国際電話利用の可否など、実際に利用する方によってメリットと共に様々な制限や心配なことに遭遇する可能性はあるものの、そうしたことが原因の不安に対しては、その都度何らかの対策を選択することで、意外に問題なく解決できることが大半なのも我が家で積極的に電話での問い合わせ窓口を頼りにしている理由の1つです。
また、それらの電話での問い合わせ窓口の活用を決めた場合でも、一度にすべてのメリットを把握し、実際にフル活用する必要は全くありませんから、とりあえず気になる部分や簡単に試せる部分、あるいはすぐにメリットを実感できる部分などを中心に、あれこれ少しずつお試し気分で挑戦してみるのもなかなか面白いと思いますよ。
コメント
はじめまして。
とても有益な情報満載で
いつも楽しみに記事を読ませていただいています。
今回の記事で一つだけお聞きしたいところがあります。
それは海外の予約デスクへの電話の内容なのですが
例えばJALのHPからでは変更不可になってしまっている
(予約デスクなら変更可能な)
国内線の旅程なども海外の予約デスクで変更可能なのでしょうか?
つまり、国際線だけではなく国内線などにも対応していただけるのでしょうか?
宜しくお願い致します。
のらみさん、こんにちは。
はじめまして。
コメント、ありがとうございます。
ご質問いただいた、海外の予約デスクでのJALホームページでは予約変更不能な予約の変更手続きについてですが、少なくとも私のこれまでの経験では、
・先得や特便、ビジネスきっぷなどの単体予約としての国内線
・国際線への/からの乗り継ぎとしての国内線
について、有償航空券でも特典航空券でも問題なく受け付けてもらえています。
ただし、予約変更ではなく、払い戻しを伴うキャンセルについては、多少幅広い制限が設けられるようで、
・JAL旅行券やJALクーポンを一部または全部に利用した有償の国内線航空券と国際線航空券
・おともdeマイルやどこかにマイルのうち、特別対応で無料キャンセルの対象になった航空券
などについては、手続きごとに日本のJAL本社内にある担当部署での確認が必要とのこと。
そのため、手続きの内容によっては、海外デスクから日本への確認のための時間が追加で必要になるなどの事情で、最初から利用者側が日本のデスクが開くのを待ってからそのまま電話したケースの方が話が早い可能性も考えられます。
そうした制限があることは残念ですが、個人的には台風や大雪で国内線に欠航が生じやすい時期など、夜遅くに翌朝搭乗予定の便が特別対応の対象に加えられたのを確認した直後に、ロサンゼルスの予約デスクに電話し、希望する便への変更も可能になるといった形で使い勝手も良く、想像以上に頼りにしているのも正直な部分です。
以上の回答が少しでものらみさんのお役に立てたなら嬉しいです。
今回のコメント、本当にありがとうございました。