JAL国際線特典航空券PLUSのメリット、デメリット、気になる不確定要素 (激動の2018年の最後に待っていた変更、予約難易度低下、予約変更&キャンセル待ちの廃止、必要マイル数増減での明暗、上級会員優遇の縮小、最大約4倍に増加の手数料負担)

特典航空券の予約を目的に、マイルを貯めている時の宿命の1つと言える出来事と言えば、毎年、あるいは数年に一度は実施されるルール変更。

一般的に、ルール変更が行われる度に必要マイル数が増加したり、お得で便利な活用法が制限されたりといった改悪を伴うことが大半のため、最も警戒しなくてはいけない存在です。

特に、我が家でも航空会社の中で利用頻度が一番高く、マイル自体も集中して多く貯めているJALでは、2018年12月4日(火)8時からJAL国際線特典航空券PLUSという、これまでのJAL国際線特典航空券から見ると天変地異のようにあまりに大きな変動を伴う全く新しいサービスが提供されるようになります。

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2018年はJAL国際線特典航空券にとって近年類を見ない激動の年

このJAL国際線特典航空券PLUSでは、

  • JAL国際線特典航空券PLUS導入による必要マイル数変動性への移行
  • JAL国際線特典航空券でのキャンセル待ちと予約変更の廃止

といった特典航空券の利用で期待されている優れたお得度や自由度に直接手を加える、なかなかショッキングな改悪が行われます。

もちろん、いくつかの改善も同時に行われるのですが、それがあっさり霞んでしまうほどの特典航空券らしさを支える重要なメリットが消えてしまうのは間違いありません。

そのため、これまで2018年中に行われた、

  • 国際線特典航空券のJALホームページからの予約期限と予約変更期限の延長(2018年6月22日に実施済み)
  • JAL国内線特典航空券の予約期限と予約変更期限の延長(2018年10月4日より)
  • JMB提携航空会社特典航空券とワンワールド特典航空券の必要マイル数増加(2018年11月20日より)
  • 国際線特典航空券の航空券取扱手数料の2,160円から5,400円への値上げ(2018年12月19日より)

というかなり深刻な内容の改悪と合わせて、JAL国際線特典航空券PLUSへと移行が行われる今年、2018年は激動の年として記憶されることが確定してしまいました。

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JAL国際線特典航空券PLUSで期待できるメリット

そんなJAL国際線特典航空券PLUSにはデメリットだけではなく、メリットも存在しています。

具体的には、特典航空券の予約に対して、

  • 予約が取りやすくなる
  • 予約戦略が1つ増える
  • エコノミークラス&路線限定で必要マイル数が減少する
  • キャンセル待ち廃止で予約変更時に予約を失うリスクが大きく低減する
  • (一般会員にとって)キャンセル待ちで提供の上級会員向け優遇廃止でより公平になる

といった合計5つのメリットを予想しています。

JAL国際線特典航空券PLUSで予約が取りやすくなる

期待できるメリットのうち、最も分かりやすいものは特典航空券の予約が取りやすくなることなのは間違いないと考えています。

なぜなら、JAL国際線特典航空券PLUSは

  • マイルさえあればキャンセル待ちではなくそのまま特典航空券を予約・発券できる
  • 無料での予約変更廃止で実質的に予約変更にはキャンセル手数料が伴うようになり、予約変更利用頻度の減少が予想される
  • キャンセル待ちが廃止され、往復のうち片道分の空席だけ確保された状態になってしまうことがなくなる
  • JALが「さらに便利に取りやすく」なると断言

という変更内容になっているから。

もちろん、割増マイルの負担や予約変更の有料化などのデメリットも生まれ、様々な部分でのお得度の低下は避けられないものの、マイルを活用した特典航空券の予約・発券自体の難易度は大きく改善し、取りやすくなるはずです。

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JAL国際線特典航空券PLUSで予約戦略は1つ増える

JAL国際線特典航空券PLUSの導入前後で大きく切り替わるものといえば、特典航空券の予約戦略かもしれません。

これまでのJAL国際線特典航空券の予約では、

  • 330日前の予約受付開始日の予約手続き
  • 今現在は空席のある旅程での予約手続き
  • 今現在は空席がなく、予約できる確約はないキャンセル待ちでの予約手続き

という大きく分けて3つから予約戦略を選ぶしかありませんでした。

しかし、JAL国際線特典航空券PLUS導入後には、この3つに加え、割増マイルを支払ってでもその時点で特典航空券を予約・発券するという戦略も選択できるようになります。

確かに、割増分のマイル負担はデメリットになりうるものですが、それ以上に恩恵を感じるケースも意外に多いかもしれません。

なぜなら、我が家でも本来はエコノミークラスで予約したいと旅程でも、そのエコノミークラスに空席がなく、必要マイル的に割高と感じるプレミアムエコノミーの空席をあえて確保する時もあるから。

もちろん、そうした利用と比べ、JAL国際線特典航空券PLUSとして予約する時に必要になる割増マイルが、どの程度で済むのかというお得度低下の度合いによって、実際に利用できるサービスなのかどうかは左右されるとは思うものの、純粋に予約戦略の幅が広がるという意味で、JAL国際線特典航空券PLUS導入のメリットだと感じています。

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エコノミークラス&路線限定で必要マイル数の割引実施

JAL国際線特典航空券PLUSの導入のあまり目立たない変化の1つが必要マイル数が路線ごとに設定されるようになったというものです。

これまでは、

  • 韓国
  • アジア1
  • グアム
  • アジア2
  • オセアニア
  • ロシア
  • ヨーロッパ
  • ハワイ
  • 北米

というエリアごとに必要マイル数は決まっていましたが、JAL国際線特典航空券PLUS導入後は、あくまで同じエリア内でも路線ごとに必要マイルが設定されます。

とはいえ、多くの路線では今のところはJAL国際線特典航空券PLUS導入前と同じ必要マイル数が設定されているため、大きな変化として感じにくいかもしれません。

実際、エリアごとから路線ごとに切り替わっても、

  • ファーストクラス
  • ビジネスクラス
  • プレミアムエコノミー

といったエコノミークラス以外の上位クラスでは、すべての路線で必要マイル数に変化はありません。

一方で、エコノミークラスでは、同じ目的地でも、台湾やバンコクのように、

台湾:

  • 台北 羽田・成田発着:片道10,000マイル(現在と同じ)
  • 台北 名古屋発着:片道9,000マイル(1,000マイルの割引)
  • 台北 関西発着:片道7,500マイル(2,500マイルの割引)
  • 高雄:片道8,500マイル(1,500マイルの割引)

バンコク:

  • JL031/JL034便利用:片道17,500マイル(現在と同じ)
  • JL031/JL034便以外利用:片道13,500マイル(4,000マイルの割引)
  • 関西発着:片道12,500マイル(5,000マイルの割引)
  • 名古屋発着:片道12,500マイル(5,000マイルの割引)

という形で、路線ごとの人気度や利便性に応じて現在の必要マイル数からの割引が行われ、お得度が変化するようになりました。

ちなみに、こうしたJAL国際線特典航空券PLUS導入後の必要マイル数で割引が行われ、お得になった目的地の多くは、元々JAL国際線特典航空券PLUS導入前からディスカウントマイルキャンペーンやJALカード割引キャンペーンといった割引キャンペーンの対象になり、期間限定&予約変更不可などの制限を設定された状態でお得な利用が可能だった路線です。

つまり、JAL国際線特典航空券PLUS導入で、一部の人気度が高くはない路線のエコノミークラスに関して、一年中割引キャンペーンが開催されるような状況になったと言えます。

その一方で、デメリットとして後述するようにエコノミークラスと同様にディスカウントマイルキャンペーンやJALカード割引キャンペーンと割引キャンペーンの対象だったプレミアムエコノミー、あるいは利用する曜日によって必要マイル数の割引が行われる曜日限定特典の対象だったファーストクラスやビジネスクラスでは、JAL国際線特典航空券PLUS導入後に割引を含めた必要マイル数の変更が行われなかったわけですから、お得に利用できる機会が減少したと言えそうですね。

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キャンセル待ち廃止で予約変更時に予約を失うリスクが大きく低減する

予約変更と同時に、キャンセル待ちも廃止されることは、少し特殊な予約変更を多用する利用者限定で実感できる珍しいタイプのJAL国際線特典航空券PLUS導入でのメリットかもしれません。

具体的には、

  • 往復予約での片道分のみの経路変更を含めた予約変更
  • 往復予約での片道分のみの下位のキャビンクラスへの予約変更
  • 自分以外の他者への搭乗者名の変更を含めた予約変更
  • マイルを引き落とし口座の変更を含めた予約変更

などについて、これまでも一度キャンセルを行っての再度の予約が必要ですが、その時点ですでに確保している席の他に空席がなく、他にキャンセル待ちを申し込んでいる方がいらっしゃる場合、すでに確保しているはずの席はキャンセルを行った瞬間にキャンセル待ちを行っている方に確保されてしまうことに。

そのため、希望したとおりの予約変更はできないという結果は避けられませんでした。

それが、JAL国際線特典航空券PLUS導入後には、キャンセル待ちというサービス自体が廃止され、システム的に瞬時に確保されてしまうことはなくなりますから、キャンセルと再予約の手続きをスピーディー行う限り、せっかく確保した空席を失うリスクを大きく低減されることが可能になりました。

さらに、発券手数料としての電話発券手数料の負担は必要ですが、キャンセルと再予約の手続きをほぼ同時に行うことのできるJALの電話予約デスクを利用する場合、偶然キャンセルしたタイミングに空席をチェックした他の利用者にキャンセル後の空席を確保されてしまうリスクをほぼゼロに近づけることも、特別な配慮のもとに行われるのではない通常のサービスとして提供されます。

これは、万が一にも予約変更手続きでの予約喪失リスクを看過できない方には安心な方法としておすすめできるはずです。

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(一般会員にとって)キャンセル待ちで提供の上級会員向け優遇廃止でより公平になる

JAL国際線特典航空券PLUS導入では、上級会員とそれ以外の一般会員でメリットとデメリットが全く反対になってしまう変更も含まれています。

その1つが、キャンセル待ちの廃止。

これによって、これまでキャンセル待ちの順番での優遇が提供されてきた上級会員はそのメリットを完全に失う一方、これまでキャンセル待ちで不公平感に直面してきた一般会員はそれを感じることはなくなります。

特に、一部の上級会員には、特典航空券としての空席がなく、キャンセル待ち用として扱われている旅程に関しても、キャンセル待ちの手続き後、即時~数時間以内に空席が確保されることも意外に多く遭遇することだったのですが、それが今後完全になくなるのは上級会員にとってなかなかの痛手になるはず。

その一方で、そうした隠れメリット向けに提供されてきた特典航空券用の空席が平等に特典航空券用の空席として提供されるようになることは、実感は得にくいかもしれないものの、一般会員にとっては嬉しい改善になるのは間違いありません。

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JAL国際線特典航空券PLUSが生み出すデメリット

このように様々なメリットをもたらすJAL国際線特典航空券PLUSですが、同じくらい様々なデメリットも持ち合わせています。

具体的には、メリットでも取り上げたものと表裏一体のものも含め、

  • ファーストクラスやビジネスクラスなどの上位クラス用のマイル割引キャンペーン終了
  • JAL国際線特典航空券PLUSを利用するタイミングで損得が発生
  • 予約済みの特典航空券の上位クラス変更(切替アップグレード)の手数料増加
  • (上級会員にとって)キャンセル待ちで提供されていた優遇の終了

の4つ。

全体的に、必要マイル数や手数料負担の増加などのお得度の低下に関係することに加え、上級会員向けに提供されていた優遇にまで切り込み、それを実質的に廃止するなど、一見派手さのない変更に思えるものの、利用する度にじわりじわりと悪影響を受け続けることになるデメリットという印象を強くしています。

ファーストクラスやビジネスクラスなどの上位クラス用のマイル割引キャンペーン終了

JAL国際線特典航空券PLUS導入後、デメリットとして最もはっきりと実感することになるのは、

  • ファーストクラス
  • ビジネスクラス
  • プレミアムエコノミー

といったエコノミークラス以外の上位クラスを特典航空券として予約する際の必要マイルが実質的に増加してしまうことかもしれません。

というのも、メリットの部分でも簡単に触れたように、人気のない路線のエコノミークラスについては、実質的にこれまで実施されてきたディスカウントマイルキャンペーンやJALカード割引キャンペーンといったマイル割引キャンペーンを常時行うように、これまでの必要マイル数からの割引が行われる一方、エコノミークラス以外の上位クラスでは、そうした割引キャンペーンはなくなってしまうからです。

特に、あまり思い切った割引率が提供されてはいなかったプレミアムエコノミー対象のディスカウントマイルキャンペーンやJALカード割引キャンペーンに比べ、ファーストクラスやビジネスクラスを対象とした曜日限定特典は、2015年11月に実施の必要マイル大幅増加改悪の影響を抑えるために開始されたキャンペーンという位置づけでした。

そのため、確かに更新される度に小さな改悪の重ねられた曜日限定特典で割引されるマイル数は減少し、そのお得度も低下していたものの、それが廃止されることの影響はやはり想像以上に大きなものです。

JAL国際線特典航空券PLUSを利用するタイミングで損得が発生

予約する旅程の人気度によって必要マイル数が変動するJAL国際線特典航空券PLUS導入後の特典航空券は予約のタイミングによって、損得に差が生まれるようになります。

もちろん、これまでも決まった必要マイル数での予約の他に、

  • ディスカウントマイルキャンペーン
  • JALカード割引キャンペーン
  • 曜日限定特典キャンペーン

といった期間限定のマイル割引キャンペーンを利用する予約が存在した以上、同じ内容の旅程でも、必要マイル数での損得は存在していました。

しかし、これらのマイル割引キャンペーンは、新年度から開始されるなどの事情で、いずれも330日前の予約受付開始前のタイミングから利用できるとは限らないという制限もありました。

さらに、JAL国際線特典航空券PLUSが導入された後の特典航空券予約では、JALによる人気度の判断が更新される度に、割増マイルの量が増減されることも十分考えられます。

つまり、最もお得な基本マイルで予約できた場合を除き、これまでのように330日前の予約受付開始直後の時期を含めた、できるだけ早い時期に予約を行うことがそのまま最もお得な予約方法というわけではなく、逆に出発が近づいた時期に予約した方がより少ない割増マイルの追加で済む可能性もあるということに。

結果、JAL国際線特典航空券PLUS導入後は、予約時の必要マイル数と予約を行うタイミングというこれまで考える必要のなかった、新たな2つの事柄に悩まされる機会が増えるかもしれません。

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予約済みの特典航空券の上位クラス変更(切替アップグレード)の手数料増加

実際に影響を受ける対象者はかなり少ないと感じるものの、JAL国際線特典航空券PLUS導入後のデメリットを強く感じることになるのが、切替アップグレードと呼ばれる予約済み特典航空券での上位クラスへの変更です。

これまでは、例えば元々エコノミークラスで予約・発券を完了していて、その後、ビジネスクラスに特典航空券用の空席が生じた時、

  • 元々の予約のクラスと切替後のクラスの差額マイル数
  • 電話発券手数料(航空券取扱手数料)2,160円

の両方を支払うことで、上位クラスへの切替変更が可能でした。

ちなみに、この切替アップグレードは、通常330日前の予約受付開始日に2名分しか特典航空券用の空席として開放されないファーストクラスを3人以上の複数人で予約する時に、とても便利なサービスとして我が家でも活用してきました。

具体的に、仮に大人3人でのファーストクラス予約を目指す場合、

  • 330日前の予約受付開始日にファーストクラスの特典航空券への開放分2名分を確保
  • 残りの1人はファーストクラス以外の下位クラスを特典航空券で確保。
  • 出発が近づき、ファーストクラスが特典航空券として追加開放
  • 切替アップグレードを利用して3人めの特典航空券もファーストクラスに変更

といった流れになります。

そんな切替アップグレードにも、JAL国際線特典航空券PLUSでは手数料負担の増加という形での手が加えられ、

12月3日19時まで(PLUS導入前の現在のルール):合計2,160円

  • 発券手数料:2,160円
  • キャンセル手数料:(3,100円) → 0円

12月4日8時~18日(PLUS導入後~発券手数料値上げ前):合計5,260円

  • 発券手数料:2,160円
  • キャンセル手数料:3,100円

2018年12月19日(発券手数料値上げ後):合計8,500円

  • 発券手数料:5,400円
  • キャンセル手数料:3,100円

という形で、着実に必要なコストは上昇します。

ちなみに、JAL国際線特典航空券PLUS導入後は、予約変更が廃止され、予約を変更したい時にはすべて「キャンセル→新規での再予約」という流れになりますから、支払いの一部にでも含めることで、発券手数料を免除してもらえるJAL旅行券の活用が可能になるかもしれません。

それが実現した場合、

JAL旅行券利用:合計3,100円

  • 発券手数料:(5,400円) → 0円
  • キャンセル手数料:3,100円

という形になりますが、それでも、現在のJAL国際線特典航空券PLUS導入前の2,160円からは1.5倍近くの値上げになってしまうことに変わりはありません。

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(上級会員にとって)キャンセル待ちで提供されていた優遇の終了

前述のJAL国際線特典航空券PLUS導入のメリットで、一般会員にとっては嬉しい改善として紹介したキャンセル待ちの廃止は、はっきりと優遇されてきた上級会員にとっては対称的で間違いなく改悪となってしまう変更です。

特に、キャンセル待ちでの順番待ちでの優遇だけに限らず、一部の上級会員に向けて提供されてきた特典航空券用の空席がなく、キャンセル待ちでの扱いとなる旅程でも、実際にキャンセル待ちの手続きをしてみると、即時~数時間以内に空席が確保されるサービスは、とりあえずキャンセル待ちでも予約してみるというように、予約の方針自体にも影響を与える嬉しい特典だっただけに、それが失われるダメージは意外に大きなもの。

そのため、個人的には、こうして失われる優遇を補う意味でも、JAL国際線特典航空券PLUS導入後には、どんどん増加する手数料負担を軽減するといった、新たな上級会員用の特典が追加されることを少しだけ期待しています。

JAL国際線特典航空券PLUSが始まってみるまで分からない不確定要素

このように現時点でもメリットとデメリットの両方が確認できるJAL国際線特典航空券PLUSですが、サービス提供が開始されないことには、実際の運用や変更がわからないことも存在しています。

その中でも代表的なものが、

  • ファーストクラスを特別扱いしている理由
  • 出発当日空港で差額マイルを支払っての上位クラスへの特典航空券切替アップグレード

の2つ。

まず、ファーストクラスについては、往復での利用はファーストクラス同士のみに制限され他の下位クラスとの組み合わせは不可となっていたり、ファーストクラスだけが唯一JAL国際線特典航空券PLUSの対象外になっていることからも特別な扱いになっていることが伺いしれます。

特に、他のクラスとの組み合わせ不可という制限は、片道ずつ利用できるJAL国際線特典航空券では、実質的に大きな抜け道が存在するのにも関わらず、あえてそうした制限を設定したというのはとても不自然。

そのため、特典航空券でのファーストクラス予約については、これまでのように330日前の予約受付開始日には一定数開放され、空席さえあれば誰でも予約できるような状況から、開放を左右する空席残数を厳しくしたり、予約手続きを行う前提として上級会員資格など何らかの条件が加えられるのかもしれないと、個人的には少しだけ警戒しています。

また、出発当日空港で差額マイルを支払っての上位クラスへの特典航空券切替アップグレードについては、現時点での廃止の案内はもちろん、JAL国際線特典航空券PLUSの詳細ページでの言及もないため、サービスとして継続されるのか不明。

このあたりは、JAL国際線特典航空券PLUS実施後の実際の搭乗で、変更の有無を試してみるつもりです。

JAL国際線ファーストクラスの2017年以前と2018年以降との間の変更と改悪(サロンからルイ・ロデレール クリスタルへの切り替え、機内食和食メニューでの龍吟撤退からの石かわ&琥珀の2店体制への移行、メインディッシュ2品以上の事前予約受付終了)
JAL国際線ファーストクラスの機内サービスを120%楽しむためのリクエスト(ワインリストに掲載されていないアルコール、食事でのアレンジ、アメニティ&パジャマ、アラカルトの楽しみ、ファーストクラス優先降機、誕生日&記念日の特典、森伊蔵の機内販売優遇)

まとめ

2018年12月4日8時から実施されるJAL国際線特典航空券PLUS。

JALでも大きくアピールする特典航空券での予約が取りやすくなるというようなメリットも確かに存在する一方で、特典航空券の特長の1つ、その自由度の高さを支えてきた予約変更が廃止されるなど、あまりに影響が大きいデメリットが存在しているのも事実です。

個人的には、今現在のJAL国際線特典航空券の予約難易度に大きな不満もなく、満足しているため、JAL国際線特典航空券PLUSをあえて導入してほしいとは思わないのですが、マイルや特典航空券の世界では改悪されるのが避けようも逆らいようもない大きな流れとして存在しています。

そう考えると、JAL国際線特典航空券PLUS導入後のルールの中で、できるだけお得で自分自身の納得できる特典航空券の活用方法を探していくしかないのかもしれませんね。

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